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心の時空

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a day in my life

<   2018年 08月 ( 19 )   > この月の画像一覧

今日は、八月の晦日(最後の日)です。
今年の夏の思い出にと「拭き漆と陶胎茶碗」の新作を掲載しましたので、ご覧いただけたら光栄です。
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今年(七・八月)は、私の住まう柏原にも避難勧告が、発令されるくらいの豪雨と普段の台風進路を逆走する(地球自転に逆らう動きの)台風、そして猛暑 ‥ いま異常気象を‘異常’と言わず「気象変動」と呼ぶそうな、つまり
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地球(日本)の気象や天候は、誰も予想できない現象(異常)が、常態化しているので気象庁は、もう責任持てないから “そこのところを日本国民の皆さんもよく承知しといてね” と、私たちに宣言しています。
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子供のころから私は、夏日 25℃以上、真夏日が、30℃以上、猛暑日は、35℃以上‥と思っていました。
いまや35℃以上の猛暑日は、当たり前、今年40℃以上の気温が、日本列島のあちらこちらで記録され
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ましたので、新たに 40℃以上を ‘熱暑日’ とでも呼ぶ必要に迫られています。
さりとて、人間の体温が、40度の高熱になったら緊急入院で、命(生死)に関わる“異常”事態なんですけどね ‥
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やっぱり“異常気象”でしょう。
ご参考までに 6年前に拙ブログに書きました「2012年9月の異常気象」を掲載します。
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じりっ、じりっと 確実に温暖化していく地球 ‥ 私たち地球人は、ゆでがえる になるのでしょうか?
私の尊敬する「地球環境学者 レスター・ブラウン博士」の記事(2011年12月30日)を貼付しますので、興味ある方(ゆでがえる になりたくない方)は、ご覧ください。

by blues_rock | 2018-08-31 00:01 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
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中国は、国体が、共産党一党独裁国家(中国政府を支配する権力組織)で ‘言論の自由’のない抑圧社会ながら、時々びっくりする傑作映画を製作します。
a0212807_01330050.jpg先に二日連続で ご紹介したソンタルジャ監督(1973~、2015年「草原の河」)は、チベット族ですが、漢族のジャ・ジャンクー監督(1970~、私が 中国で最も敬愛する監督)、この2016年「長江 愛の詩」(原題「長江図」Crosscurrent逆流)が、長編第2作目となるヤン・チャオ監督(1974~)と1970年代生まれの中国映画第6世代の若い監督たちに私は、“ヌーヴェルa0212807_01324763.jpgヴァーグ・シノワーズ” を感じます。
映画は、長江の河口 上海で出遭った男女が、少しずつ時間を遡っていくというシュール(幻想的)なラブロマンスながら、チャオ監督の詩情豊かな演出を台湾の名撮影監督 リー・ピンビン(1954~ 2009年是枝裕和監督作品「空気人形」ほか名作の撮影多数)は、美しい長江(揚子江)の風景をバックに亡き父親が、旧い貨物船とともに遺した長a0212807_01325622.jpg江図をもとに長江を遡上していく船長の若い男と停泊する先々で出遭う謎の女との 出遭いと別れ を叙事詩のように描いていきます。
中国一の大河 揚子江(長江、全長6、300㌔、世界3位)で、亡き父が、貨物の運搬をしていた小さなオンボロ貨物船の船長となったガオ(チン・ハオ 1978~)は、ある日、機関室で「長江図」と記された一冊の詩集を見つけました。
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ガオは、20年前の1989年(天安門事件の年)に父親が、「長江図」に書いた創作詩を読み感動、揚子江の河口上海から大河長江を遡る旅に出発しました。
a0212807_01334791.jpg彼は、「長江図」の詩に導かれるように行く先々の停泊地で謎めいたアン・ルー(シン・ジーレイ1986~)という女性に出遭いました。
しかし、三峡ダム(2009年完成)を境に彼女が、現われなくなったことを不思議に思いました。
ガオは、三峡ダムを越え長江の水源(青海省=チベット高原アムド地方、「草原の河」参照)へ、謎の女性アン・ルーを探して遡上、その旅の果てにたど
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り着いた処は ‥ これは、誰の記憶なのか ‥ 現実と虚構、現在と過去が、交錯しながら展開していく見ごたえのある傑作映画です。
a0212807_01333127.jpgチャオ監督は、長編第2作となる「長江図」を10年かけて製作、そのために何度もシナハン(シナリオハンティング~脚本のための取材)とロケハン(ロケーションハンティング~撮影現場探し)を行ない、真冬の長江を中心に2か月あまりかけて、オールロケで撮影しています。
全長6、300㌔の揚子江(長江)は、中国悠久の歴史、古代文化、雄大で神秘的な自然を育み、大河流域に暮らa0212807_01333395.jpgす庶民の暮らしに恵みをもたらしてきました。
2009年、世界最大の三峡ダムが、揚子江中流(重慶の下流域)に完成するころから中国社会も急激に変化、長江流域もまた大きく変貌していきました。
このことは、ジャ・ジャンクー監督の2006年作品「長江哀歌」(山峡ダムのために強制移住させられる110万住民、悲喜交々の物語)をご覧いただくと理解できます。
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ヤン・チャオ監督の2015年作品「長江 愛の詩」に登場する名優 ワン・ホンウェイ(1969~)が、9年前のジャ・ジャンクー監督作品「長江哀歌」にも出演、ワン・ホンウェイは、ジャンクー監督の2000年作品「プラットホーム」でデa0212807_01340112.jpgビューして以来、ジャンクー監督作品の常連でありチャオ監督が、共演にワン・ホンウェイをキャストしたのは、ジャンクー監督作品「長江哀歌」へのオマジュを感じました。
ジャ・ジャンクー監督の「長江哀歌」繋がりで、この映画の撮影助手を務めたルー・ションが、撮影監督した鬼才 ワン・ビン監督(王兵 1967~)の2010年長編デビュー作品「無言歌」も傑作なのでぜひご覧くだa0212807_01335347.jpgさい。
致命的な中国の病巣をこれほど的確、明晰に描いた映画は、ありません。
当然、中国では、上映禁止です。
拙ブログ(シネマの世界)をご覧になった方の近くに、国の行く末を憂う中国人の友人ならびに知人が、おられれば、ぜひこの「無言歌」をご覧になるようお勧めください。


by blues_rock | 2018-08-30 00:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
私の通う博多漆芸研究所(2階)の下にカレー店が、オープンしました。
a0212807_13135176.jpgカレー・ラーメン・うどんの店は、福岡市内どこにでもありますが、私のお好みカレー店は、天神の「Tiki」(チキンカレーとキーマカレーの2タイプ)、唐人町の「ヤドカリ」(グリーンカレー)でしたが、新たに裏六本松の「モリトネリ」(チキンカレー、ポークカレー、キーマカレーの3タイプ)を加えたいと思います。
天神の「Tiki」は、昼時にもなると いつも行列で当日分の仕込みが、終わると閉店さらに不定休、唐人町の「ヤドカリ」は、ワインバー「パファム・ドュ・ヴァン(PduV)」が、ランチタイム(11:30~13:30の2時間、15食限定)だけ、カレー店‘ヤドカリ’に変身し営業(木・土日・祭日、店休)、オーナーの専門(本業)は、知る人ぞ知るパイプオルガン奏者なので 11月開催のコンサート準備(参考 4年前のリハーサルの様子)のために現在 ‘ヤドカリ’ 臨時休業中です。
今日ご紹介する「モリトネリ(moritoneri)」は、3年前まで浮羽市吉井町にあったカレー店が、福岡市六本松に移転、オープン(木・日・祭日、店休)した店、オーナーは、薬院近く大宮でチャイ専門店「チャイティ ヘロン」も営業しています。
昭和レトロな裏六本松情報に関心ある方は、他にも博多漆芸研究所のサイトで適宜 紹介されていますので ぜひご覧ください。
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写真は、私が、オーダーしたチキンカレー、店内は、8席のこじんまりした雰囲気です。
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by blues_rock | 2018-08-28 00:08 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
a0212807_19262749.jpgヤンチェン・ラモの母親ルクドルは、夫のグルが、山中の洞窟で修行している僧侶(行者)の義父(グルの父親=ヤンチェン・ラモの祖父)と、4年前に母親(祖母)の臨終を巡り対立、以来グルは、父親(ルクドルの義父=ヤンチェン・ラモの祖父)を頑なに拒否、夫婦仲は、良いのにギクシャク、二人の間に「河」が、あります。
a0212807_19263575.jpg6歳のヤンチェン・ラモは、オッパイを欲しがっても母親が、応じてくれなくなったのは、お腹の中に赤ちゃんが、いるからだと拗(す)ね、駄々を捏(こ)ねるようになりました。
どこかに出かける時、ヤンチェン・ラモをいつもオートバイの後ろに乗せてくれるやさしい父親グルが、大事にしお供えしている天珠(細長い玉、チベットの護符)のおかげで赤ちゃんができたと喜ぶ母親を見て、a0212807_19264204.jpgある日 ヤンチェン・ラモは、天珠をこっそりパオ(遊牧テント)から持ち出して 草原に隠しましたが、どこか分からなくなりました。
盗まれたと大騒ぎする父親とどうせ模造品だからと冷ややかな母親、両親から天珠のことを訊ねられても「知らない」と答えるヤンチェン・ラモ ‥ 幼いヤンチェン・ラモも両親との間に ‘小さ
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な河’ が、できました。
映画の主題(テーマ)は、人間、つまり「人と人との間(あいだ)」にある「河」です。
a0212807_19552350.jpgこの河を日々の暮らしの中で、母と幼な子、父と娘、夫婦、父と息子が、一生懸命渡ろうとします。
河に橋は、なく、自分の「愛」や「コミュニケーション」、「誠実さ」や「真心」という舟で愛する人のいる「河」向こうへ行くしかないのです。
ソンタルジャ監督は、映画の中で多くの“珠玉のエピソード”を映しながら家族の「河」と「合流」を描いていきます。
a0212807_19265770.jpgソンタルジャ監督は、登場人物たちの ‘在りのままの姿’ をドキュメンタリーのように演出、それを息もピッタリの撮影監督 ワン・モンが、チベット高原の厳しい冬から春へ移ろう雄大な自然、そしてそこで暮らす牧畜民たちをロングショットの長回しで撮り、6歳のヤンチェン・ラモの表情(甘えたり、拗ねたり、怒ったり、泣いたり、の喜怒哀楽)、ならびに父親グルや母親ルクドルの表情をa0212807_19270292.pngクローズアップの長回しで撮影、さらにヤンチェン・ラモの手や指の動き、パオ室内の光と影、室内外の空気の動きなど モン撮影監督のカメラワークは、お見事! 陰の功労者と云えるでしょう。
お腹の大きな母親のルクドルにオッパイをねだり、甘えて拗ねるヤンチェン・ラモが、父親と一緒に母親から祖父の病気見舞いに食料品を持って行くシーンで、オートバa0212807_19271312.jpgイの後ろにから「お父ちゃんは、おじいちゃんが、嫌いなの?」とたずねるところから映画の劇(ドラマ)は、動いていきます。
子供の視点から大人の世界を描いた 1973年「ミツバチのささやき」、1982年「エル・スール」、1999年「蝶の舌」などに並ぶ 不朽の名作が、またひとつ チベットから誕生しました。

by blues_rock | 2018-08-27 00:07 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
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福岡市総合図書館の映像ホールで開催された‘8月のシネラ’で、チベット映画「草原の河」(原題「河」 River、2015年)が、3回上映されましたので、うち2回見ました。
a0212807_19253612.jpg製作国は、中国ながら監督と脚本が、チベットのソンタルジャ監督(1973~)で 製作スタッフおよびキャストも全員チベット人の皆さん方なので これは、正真正銘の ‘チベット映画’(映画冒頭のクレジットは、チベット文字で会話もすべてチベット語)と云ってよいでしょう。
「草原の河」は、ソンタルジャ監督の長編第2作でチベット人監督の作品が、日本で公開されるのは、これが初めa0212807_19254928.jpgてとか、もしこの映画が、今年のカンヌ国際映画祭に出品されていたら「万引き家族」とパルムドールを競ったかも、もしかしたら「草原の河」に軍配は、上がっていたかもしれません。
日本初公開のチベット映画「草原の河」が、いきなりこんな大傑作ですから 私は、心底驚きました。
a0212807_19255331.jpgさらにもっと驚くのは、出演しているのが、演技訓練を受けていないチベット高原アムド地方の住民たちで、皆なびっくりするくらい見事な演技(演じていると思えない演技)を披露しています。
とくに主人公の、牧畜民の少女 ヤンチェン・ラモ(6歳、本名で、‘小さな女神’という意味)の、素のままの演技をしない天才的演技(存在感=リアリティ)が、また何ともお見事で、ソンタa0212807_19255701.jpgルジャ監督は、故郷のチベット高原アムドで この幼女ヤンチェン・ラモ(監督の親戚の子供とか)に出遭ったことが、この映画製作すべての始まりだったと(映画のインスピレーションとイメージをヤンチェン・ラモから受けたと)コメントしています。
ソンタルジャ監督にとって6歳のヤンチェン・ラモは、まさしく‘小さな女神’で、主人公牧畜民の少女 ヤンチェン・ラモは、チベット高原アムドに住む6歳の幼女 ヤンチェン・ラモ、そのものだったのです。
子役経験もない素人で映画初出演の6歳のヤンチェン・ラモは、その年の上海国際映画祭で、何と史上最年少新人賞ならびに主演女優賞のダブル受賞、この映画を見た方なら、さもありなん!と 大いに納得すると思います。
映画のプロットは、標高3千㍍のチベット高原で、牧畜をしながら暮らす3人家族、ヤンチェン・ラモと父親のグル(グル・ツェテン~監督の親戚で幼なじみ)、2番目の子供を妊娠中の母親ルクドル(ルンゼン・トルマ~監督のa0212807_19262026.jpg友人、チベット語で歌う歌手)、さらに村人たちが、行者さまと崇めるチベット仏教の修行僧で、ヤンチェン・ラモの祖父を入れると家族4人の、世界どこの家族にも共通する ‘普遍’ の物語です。
ソンタルジャ監督演出のキーは、このチベット高原の4人家族それぞれの間を流れる「河」にあります。
a0212807_19262466.jpg映画のタイトル「河 River」が、出る前にヤンチェン・ラモの父親グルは、ヘベレケに酒に酔ってオートバイを運転し転倒、顔から血を流しながら「4年前‥」と独り言を言い、そしてスクリーンにチベット文字のクレジットが、流れて映画は、始まります。(後編に続く)

by blues_rock | 2018-08-26 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
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フジコ・ヘミングさん(年齢非公開はご本人談)は、‘遅咲きのピアニスト’ (1999年、NHK-ETVドキュメンタリー番組「フジコ~あるピアニストの軌跡」で大ブレイク、この時67歳)と呼ばれ、86歳の現在(いま)でも、リサイタルのa0212807_03420219.jpgオッファが、あれば北半球は、言うに及ばず南半球のどこであっても出かけて、年間60コンサートの演奏活動を続けておられます。
「フジコ・ヘミングの時間」の監督(ならびに企画・構成・撮影・編集)は、ドキュメンタリー作家 小松莊一良(1964~)で、2年間フジコ・ヘミングさんに密着、1年のうちの半分を暮らすパリほか 東京・ニューヨーク・ベルリン・ブェノスアイレス・ロサンゼa0212807_03421079.jpgルス・京都の自宅での暮らしと その都市でのリサイタルの模様をリアルに撮影しています。
2年もの間、ドキュメンタリー撮影のカメラが、終始まとわりついているので煩わしい時もあったでしょうに、フジコさんは、カメラが、あろうとなかろうと、一日4時間の練習(クリスチャンの彼女は、天国での出番の準備なんだとか)、猫や犬と戯れ タバコをふかし 酒を飲み おしゃれをし お気に入りのアンティークを愛で、どこの街でもふらりと散歩に出てa0212807_03420769.jpg彼女は、街路に物乞いが、いれば、必ず立ち止まり小銭をあげるというその自分のライフ・スタイル(フジコ・ヘミングの時間)は、変わらないのだろうと思います。
そのために世界各地に自分の家を持ち、マネージメントは、すべて自分で行い「いつも気分は、16歳のままよ。」と笑顔で語り、「残された時間は、わずかだもの。」と屈託のないフジコさんですが、その人生は、波乱万丈a0212807_03422294.jpgで、少女のころ天才ピアニストと絶賛され東京藝術大学在学中、新人登竜門のピアノ・コンクールで数々受賞、しかし1932年(昭和7年と推察)、スウェーデン人の父親(グラフィック・デザイナー)と日本人の母親(ピアニスト)の間にベルリンで出生しているためフジコさんは、戦後日本の混乱で赤十字認定の難民扱いされ、1961年、駐日ドイツ大使の助力で、やっと国立ベルa0212807_03425349.jpgリン音楽大学(現ベルリン芸術大学)への留学が、叶いました。
その時、フジコさんは、すでに30歳になろうとしていました。
小松監督は、フジコさんの母親が、彼女に遺してくれた下北沢の家から発見された14歳(終戦直後)当時 少女時代の絵日記(文章力といい絵の描写力といい14歳の中学生とは思えない)を挿入することで上手く構成、自ら編集しているので波乱万丈にして艱難
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辛苦の人生であったフジコさんの語る「いつも気分は、16歳のままよ。」の精神(心、魂)は、この絵日記のままであることが、映画を見ていて良く分かります。
a0212807_03430907.jpg「フジコ・ヘミングの時間」は、2018年6月16日の「ピア」の初日公開満足度ランキング調査で第1位になったとか、福岡のKBCシネマでは、1か月を超えるロングラン公開中ですが、見に行く方は、世代を超えてまだ多いようです。
フジコさんは、16歳のとき患った中耳炎で右耳の聴力を失い、さらにベルリン留学中に世界デビュー・リサイタル直前、風邪をこじらせ(真冬にも暖房のなa0212807_03425762.jpgい貧乏生活ゆえ)左耳の聴力を失いうという不幸に襲われました。
フジコさんは、将来あるピアニストとしてのキャリアを断たれ失意のどん底にいましたが、ストックホルムの病院でリハビリし左耳の聴力は、40%まで回復、たとえ耳が、聴こえなくても彼女は、ピアノの練習を続けていたそうです。
a0212807_04153903.jpg不遇なフジコさんでしたが、ピアノの教師をしながら毎年コンサートを開催していたそうなので、‘遅咲きのピアニスト’どころか “人知れず咲いていたピアニスト”と称するのが、正確です。
フジコさんの口から「いま、恋してるの。 2年ぐらい楽しければいいじゃない。 片想いでも ワクワクすればいいじゃない。」と発せられる言葉の何と みずみずしいことか、映画のラスト、2017年
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12月、東京オペラ・シティでフジコさんが、演奏された「ラ・カンパネラ」の何と美しいこと!
フジコ・ヘミングさんは、「この曲(ラ・カンパネラ)は、すべてを捧げなきゃ弾けない曲、誰とくらべられたっていa0212807_03431433.jpgい。」ときっぱりと言い、「音には色が、ある。」とも‥、音が、氾濫する現在(いま)の世界に色彩豊かな音楽は、どれくらいあるのでしょうか?
美しい音楽が、聴こえる現代絵画は、どこへ行けば、目することが、できるのでしょうか?
(予告編 こちら

by blues_rock | 2018-08-24 00:04 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_23260657.jpg中学生の夏休み、宿題をしようと机の前に座ったものの、いつものようにヤル気なく、ぼんやり窓の外を眺めていたら蜘蛛が、一匹 ‘蜘蛛の巣’ を一生懸命作っていました。
軒先の天上から、蜘蛛の糸を出しながら、スーッと下に降り、風の力を利用して横の壁に掴まると糸の先を固定し、その糸をよじ登って、また天上の別の位置から下へ ‥ と時に糸を交差させながら同じ動作を繰り返し、どれa0212807_23262457.jpgくらい経ったのか、蜘蛛の巣の基礎工事(グランドデザイン)を終えました。
そして、蜘蛛の巣の中心を決めると等間隔とは言えないものの一定の間隔を保ちながら外に向かって獲物を捕らえる網、蜘蛛の巣(網の目)を編んでいきました。   (下写真 : 唐塗り敷板 新作2枚、表と裏)   
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出来上がると蜘蛛は、蜘蛛の巣の真ん中で身動きせずに、じっと獲物(エサ)が、かかるのを待ちます。
その罠に首尾よく昆虫が、かかると蜘蛛の巣にまとわりつく獲物の動きで蜘蛛は、瞬時の動きで仕留め、体液をa0212807_23265853.jpg吸いエサとして不要になると蜘蛛の糸から上手に外しポイと棄て多少の網の目(蜘蛛の巣)の破れなど仔細かまわず次の獲物が、かかるのを待ちます。
私は、ノートの端を千切り丸めた紙切れをポイと蜘蛛の巣に投げると網に何かが、かかったのは、察知しているようながら、生きた獲物のように動かないので 「ん!? 何だ!?」といった風で
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ゆっくり近づき、獲物らしきものを吟味、エサではないと分かると「チッ!何だぁ、こりゃ!?」とばかり、異物を外しポイと下に落とします。
a0212807_23273229.jpgそれをしばらく繰り返していると学習しているのか(怒っているのか)だんだん見向きしなくなり ‥ 私の蜘蛛の巣観察も終わり、確か夏休み宿題の課題としてレポートした記憶が、あります。
閑話休題、長い前置きになりましたが、この少年期に長い時間、飽かず眺めた蜘蛛の巣を懐い出し ‘沈金’ にトライしてみました。

by blues_rock | 2018-08-22 00:02 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
a0212807_12375147.jpg映画館は、全国どこにもありますが、異色の秀作映画を上映している映画館は、あまりありません。
いま懐えば、東京に居たからこそ見ることが、できたのでは ‥ と思える作品が、いくつかあります。
・「夢のまにまに」‥映画監督デビュー91才の新人木村威夫監督(1918~)作品、老いていくこと、生きていくことが、テーマで認知症の老妻を介護する老夫の暮らしを軸に映画は、展開します。
統合失調症を患う青年の母親を演じた桃井かおりが、とくに秀逸でした。
・「君を想う」‥カナダ映画で女性監督、この映画も認知症が、テーマです。(詳細は、タイトルをクリックしてください。 以下同じです。)
・「麦の穂をゆらす風」‥アイルランド祖国独立戦争で殺しあう兄弟の愛と葛藤が、テーマです。
・「長い散歩」(記事の中段参照)‥緒方拳の卓越した名演が、すばらしいと思います。
a0212807_12303751.jpg・「ゆれる」‥香川照之とオダギリジョーが、兄弟の愛憎を熱演しています。
・「太陽」‥ロシア映画、イッセー尾形の演技が光る映画、昭和天皇を名演しています。
・「あおげば尊し」‥テリー伊藤が存在感のある小学校の先生役を名演しています。
・「狼少女」‥三人の子供それ
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それぞれが、個性的な役柄を好演しています。
・「ベニスの商人」‥名優アル・パチーノが、ユダヤ商人シャイロックをアクの強い守銭奴として怪演しています。
・「≒舟越桂」(記事半ば参照)‥彫刻家舟越桂の彫刻制作を撮ったドキュメンタリー映像です。
もちろん全国の主要な都市で上映することもありますが、短期上映かレイトショー(夜遅く)一回だけの上映なのでつい見逃してしまいます。
東京に住んでいるころは、神田・新宿・渋谷・銀座界隈の小さな映画館で封切られる良い映画を心待ちにして見に行くのも楽しいものでした。
いま暮らす福岡で、私が、見たいと思う映画や上映待ち遠しい映画を全部見るという願いは、叶わないでしょうから、そんな時きっと東京にいない寂しさを味わうのかもしれません。
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シネマ・ジャンキーは、これからも ‥ ドキドキするストーリー、ワクワクする俳優、ハラハラする映像、ズキズキするシナリオなど、シネマの世界から、心に沁みる名作を探し出し、1本でも多くの映画を見たいと思います。

by blues_rock | 2018-08-20 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
名匠ロバート・ゼメキス監督(1952~、1985年から1990年の「バック・トゥ・ザ・フューチャー Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」は、とくに有名)が、1997年に撮ったSF映画「コンタクト」は、“地球外知的生命体”の探査を通して、いまここにいる私たち
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にとって「人類とは何か? 科学(その存在を証明した知性)と宗教(神の存在)の対立、ポピュリズムの氾濫(集団迎合の市民社会と衆愚政治)、愛の実証(その証明)」などが、SF映画の範疇(プロット)を超えて描a0212807_07563507.jpgかれています。
原作者であるアメリカの天文学者にしてSF作家カール・セーガン(1934~1996病没、享年62歳)は、映画製作を喜び、公開を楽しみにしていたそうです。
しかし、完成した映画を見ることなく、カール・セーガンが、亡くなりましたので ゼメキス監督は、カール・セーガンへの哀悼と敬意をこめて映画の最後に「カールに捧げる」とクレジットして
います。
撮影監督ドン・バージェス(1956~、1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」からゼメキス監督作品の常連撮影監督)の映像もゼメキス監督演出の期待に応え神秘的な宇宙の様子を見る者の目に解るよう視覚的に描いて
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います。 (上写真 2枚 : 地球から25光年のベェガ、中央左斜め下の明るい星、と アレシボ天文台)
主人公の地球外知的生命体探査(SETI セティ)責任者で天文学教授のエリーをジョディ・フォスター(1962~)、a0212807_07570813.jpgそして エリーに近づきSETIを監視する政府の宗教学者パーマーをマシュー・マコノヒー(1969~、主演した「インターステラー」も SF映画の秀作)、さらにエリーを天文学に導き彼女の愛する亡父テッドをデヴィッド・モース(1953~)、エリーの少女時代をジェナ・マローン(1984~、2001年「ドニー・ダーコ」は、長編2作目)が、務めています。
a0212807_07572095.jpg“地球外知的生命体”は、存在するのか ‥ 「コンタクト」で地球外知的生命体いわゆるエイリアンのような姿あるものは、登場しませんが、“兆候(地球から25光年のベェガから届く微かな電波)”を見せながら映画は、展開していきます。
前述したとおり映画は、「人類とは何か? 科学と宗教の対立、ポピュリズム(無知ゆえの衆愚)、愛の実証(存在の証明)」を絡め今a0212807_07574746.jpgもなお無限に拡大している宇宙、宇宙の創造主とかいう神の存在(「神が、人間を創ったのではない。人間が、神を作ったのだ。」という1963年ゴダール監督作品「軽蔑」の中のセリフが、最も正しい)、知見できる愛(愛したこと、愛していることの証明)、知性の共有など、哲学的、神学的、ときに思想的な思索を必要とします。
a0212807_07575140.jpgとくに14世紀、イギリス(オツカム出身)のスコア哲学者にして神学者ウィリアム(1285~-1347)が、唱えた単純な説明ほど正しいという「オッカムの剃刀(かみそり)」は、今も格言として使われ、この映画の中でもエリー教授が、地球外知的生命体探査(SETI)存続を議論する公聴会で理解できない議員や政府の役人に“地球外知的生命体存在の兆候”を説明するとき、このオッカムの剃刀で一刀両断します。
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この一言で無神論者(実証主義者)である天文学教授エリーの研究と情熱をアメリカ大統領の宗教顧問で神学者パーマーも認め、それまでエリーに冷ややかであったパーマーが、エリーに協力するようになりました。
a0212807_07584521.jpg映画のリアリティを表現するためにCNNの現役リポータ25人の出演、宇宙にある時空の捻じれ(ワームホール)を抜ける探査カプセルが、狂信的宗教活動家の自爆テロで破壊され、そんなリスクを想定していたのか北海道東北部の海岸に極秘で建造された探査カプセルの登場とか、見どころも多くとても書き切れませんので SFファンの方は、名作ですのa0212807_07584735.jpgでぜひご覧ください。
映画は、冒頭カメラが、広大な天体を写し出し宇宙空間をズームバックしながら少女時代のエリーの瞳につながるという印象的なシーンから始まります。
エンディングは、宇宙の地球外知的生命体探査(SETI)の責任者として子供たちに宇宙の神秘を教えているところで終わります。
a0212807_07585043.jpgそれは、悪霊のさまよう闇の世界をロウソクの光で照らすようなもの、懐疑する精神、不思議な現象に驚く感受性、弛まず努力を続ける情熱という‘科学する技術’が、なければできないことであるとゼメキス監督は、メッセージ(私たちの心にコンタクト)しています。

by blues_rock | 2018-08-18 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
陶胎 唐塗り錫蒔絵 漆器トランペットの先のような簡易プラスチック容器のデザインが、面白いので陶胎漆器にできませんか と玄洋窯の冨永陶工に相談したところ、ロクロであっという間に成形し素焼き(経16㌢×底4.5㌢
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×高さ9㌢)にしてくれました。
青貝と錫箔を散らして錫蒔絵にしました。
a0212807_11142995.jpg下細(したぼそ)なので食器としては、少し使いづらく、花入れセンスの良い方に 花器として使っていただこうかなと思っています。
二つ目は、私が、拙いロクロでやっと挽いた 初めての陶胎漆器(茶碗)です。
玄洋窯で無釉硬焼きしてもらい、下地を錆漆で固め、生漆を塗り青貝を蒔き、錫粉で押さえ摺り漆で固めた 小ぶりな漆茶碗(経11a0212807_11144221.jpg㌢×高さ6㌢)です。
三つ目(最後)は、手捻り作陶を始める動機であった金継ぎするための窯キズ茶碗(経10㌢×高さ9.5㌢)が、念願叶ってようやく焼成できたものの至るところから水の滲みだす破れ茶碗でした。
そこで茶碗の内にシリコン液を入れ水の滲みだしを止め錆漆で内を固め呂色漆で仕上げました。
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外は、還元焼き締め好い表情なのであまり弄らず茶碗にある筋状のひび割れ(陶土の繋ぎが、緩かったため) 3箇所を金・銀・錫と継ぎ分けしてみました。
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by blues_rock | 2018-08-16 00:06 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)