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心の時空

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a day in my life

カテゴリ:金継ぎ/古美術/漆芸( 199 )

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私は、先月まで博多漆芸研究所で漆工芸を学んでいました。
その博多漆芸研究所作品展が、国の有形登録文化財指定の箱嶋家住宅で開催され、私の卒業制作展となりました。
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作品展会場の箱嶋家住宅は、福岡市東区馬出の旧唐津街道沿いにあり、築140年の明治初期の旧い家が、当時のまま現存している貴重な住宅文化財でもあります。
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私が、博多漆芸研究所で学んだ一年と一か月、その間に手がけて仕上がった塗り漆、拭き漆、変わり塗り漆、青貝蒔絵漆、陶胎茶碗、漆塗り箸など10数点を出品しました。
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箱嶋家住宅のすぐ近くに史跡大社の筥崎宮が、ありますので、時間に余裕のある方は、作品展(11月2日~4日、13時から17時、最終日16時まで)の後、散歩されると ‘日日是好日’ の好き一日になることと思います。
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床の間に筑前琵琶が、事も無げに立てかけてありました。
時おり、筑前琵琶のコンサートも開催されているそうです。
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最寄り駅は、地下鉄貝塚線 馬出九大病院前で駅から歩いて5分くらい、旧唐津街道沿いの箱嶋家住宅の前と横にコインパーキングが、あり車で来られる方にも便利です。

by blues_rock | 2018-11-03 00:03 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
a0212807_15400178.jpgたぶん幕末(江戸末期くらい)のころ、古伊万里の呉須深皿(経15㌢・立て5㌢)を「焼き継ぎ」したものでしょう。
呉須の釉(ブルー)が、少し薄いのは、良質な呉須(コバルト)釉薬が、幕末には、貴重となり 手に入り難くなっていたからと推察します。
三瀬のヴィレッジアンティークでいつものように掘り出し物を探していたら ‘キズ’ というシールに小さく価格を記してある格安古伊万里深皿を発見、キズの直し(接着)の痕跡(あと)が、少し気になったものの購入後、一旦外し、再度 糊漆できれいに繋ぎ直し「金継ぎ」しようと考えました。
深皿の汚れは、一時間ばかり漂白水に浸して中性洗剤で洗うときれいに落ちました。
接着部分を鋭利なカッターで弄ってみると非常に硬質で、いまの接着剤(ボンドなど)の類ではなく‘強固なガラス質のもの’であることが、分かりました。
磁器が、伊万里と呼ばれ一般庶民に高嶺の花であった江戸時代、現在(いま)では もう消滅した特殊な‘金継ぎ技法のひとつ’(金継ぎとは、陶磁器修理技法の総称)で、江戸時代普通であった「焼き継ぎ」の痕跡(あと)と気付きました。
「焼き継ぎ」について興味のある方は、こちら をご覧いただくとして、この貴重な江戸時代の文化遺産「金継ぎ生活史」の証拠品を私が、台無しにしてしまわな
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いよう保存することにしました。
骨董店(アンティーク・ショップ)に立ち寄ってみると時おりこんなレアな掘り出し物に出遭いますから骨董店覗きをなか
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なか止められません。

by blues_rock | 2018-10-28 00:08 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
普段使いのお箸は、どんなものをお使いですか?
私は、自分仕様の漆塗り(下写真)の、シンプルなお箸を普段から使っています。
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どうしても使い勝手の好いお箸を選んで使いますから、長年のうちに箸先が、傷んできますので、気づくとすぐ修理して使い続けています。
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漆のお箸は、きちんと直すと新品同様になりますので、生涯一膳、三度三度の食事を美味しくいただける漆塗りのお箸をお薦めいたします。 (上下の写真 : 「変わり塗り」による漆箸の新作)
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私は、若いお母さんたちにアドバイスしていますが、大切なわが子には、品質の良い子供の手になじむ‘お気に入り’のお箸を使わせて欲しいと思います。
a0212807_10443417.jpgこれもまた大事なことですが、お気に入りの食器でおいしい料理(やがて子供たちにとっておふくろの味になる)を囲み家族団らんで摂る食事、大人なら親しい人たちとの愉快な食事こそ(ミシュラン3☆でもイヤな人たちとの食事は、不味い)人生至福のひと時と私は、思います。
どんなおシャレをした妙齢の美人女性も食事するお箸の所作が、見苦しい(汚い)と百年の恋も一瞬のうちに消えてしまいます。
外食するとずっしり重いプラスチックのお箸、ささくれた割り箸などで食事する機会も多く、それは、仕方ないとしても、ご馳走の値打ちが、半減してしまうのは、残念なことです。
ともあれ、漆塗りのお箸は、一生もの、高額ならずとも‘お気に入り’のお箸を使い続けいつも美味しい食事をしていただきたいと思います。
お箸の食事文化は、アジア圏特有なもので日本のお箸が、今のようになったのは、普段の日本人の食事に欠かせない魚の小骨を箸先で摘まめるように改良されてきたからです。
中国では、竹の箸、木の箸、金属(銀)の箸、高級な象牙の箸など、韓国ならステンレス箸が、主流です。 (右写真 : 制作途中の漆塗り箸)
日本のお箸は、竹と木の素材が、主流ながら、この素材に漆を塗り加飾したお箸(日本の食事文化の象徴)も多く使用され、目にも美しい日本食をさらに美味し
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くいただけるよう箸置き(上写真)と併せ食事の場を演出しています。
箸先は、漆で固めると非常に強固になり漆の抗菌効果ならびに美しさと併せ、その利点が、絶大だからです。

by blues_rock | 2018-09-29 09:29 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
毎週月曜日の午後、玄洋窯でロクロを挽き‘陶胎漆器’用の陶器を作っています。
凍える冬、汗の噴き出す真夏、穏やかな春、爽やかな秋の午後、無心にロクロに向かい陶土(つち)を弄ってい
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ると、あっという間に夕暮れ時を迎えます。  (上写真 : 跳び鉋文 陶胎錫茶碗)
漆芸も陶芸も素人の私が、イメージした(誇大妄想した)作品の完成には、到底至りませんが、‘漆’というファム
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ファタルに憑(とりつ)かれていますので 時間(とき)は、止まったままのように感じられます。
来たる11月2日(金)から4日(日)の3日間、博多町屋住宅文化財「箱嶋邸住宅」ギャラリーで博多漆芸研究所
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の作品展が、開催されますので、拙作の‘陶胎漆器’と‘唐塗り(変わり塗り)の漆塗り箸’の数点を出品しようかなと目下思案中です。
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(上写真3枚 : 玄洋窯ギャラリー内、右側障子向こうが工房)

by blues_rock | 2018-09-23 00:03 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
今日掲載する器は、三瀬峠のアンティーク・モールや長住のACBユースド・ショップの片隅にあったものを購入、
漆で変身させました。
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中蓋の付いた八角木筒ながら塗りの状態(漆ではない)悪く、サンドペーパーで水研ぎしても木肌が、なかなか現れませんでした。
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内側を黒呂色漆で塗り、外側の上・下を唐塗りにして錫の微塵箔を蒔きました。
つぎは、テニスボールくらいの中央で上・下に分かれる円球の器です。
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香合か何かの容器と推察します。
もう少し透き漆で拭いて光沢を出そうと思っています。
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もう一つ、ウレタン加工された輸入材のサラダボールにサンドペーパーをかけ、ウレタンを砥ぎ落とし、黒呂色漆塗り(見込みに錫微塵箔を蒔いて梨子地)の器にしてみました。
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(付 録) 今年、春の終わり「クラフトの店 梅屋」を訪ね、庭先のテラスに 花入れか何かのために ‛輪切りされた竹筒’が、あったので焼き(伐採竹の油抜き)の色具合といい、小枝の張様といい、たいへん面白いので(ユニーa0212807_10425529.jpgクなので)しげしげ眺めていたら、オーナーから「おもしろいでしょ!? 庭の竹を切って焼いたのよ。 残ったのは、それだけ‥あげましょう。」と言われ、びっくり仰天、ありがたくいただいて来ました。
半年あまり、湿気のない室内で乾燥させましたので、偏漆狂の虫が、ムズムズしてきました。
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時間をかけて「拭き漆 壁掛け竹筒花入れ」(銘「お手あげ」早くも決まり)にしようと思っています。


by blues_rock | 2018-09-15 09:15 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
a0212807_23260657.jpg中学生の夏休み、宿題をしようと机の前に座ったものの、いつものようにヤル気なく、ぼんやり窓の外を眺めていたら蜘蛛が、一匹 ‘蜘蛛の巣’ を一生懸命作っていました。
軒先の天上から、蜘蛛の糸を出しながら、スーッと下に降り、風の力を利用して横の壁に掴まると糸の先を固定し、その糸をよじ登って、また天上の別の位置から下へ ‥ と時に糸を交差させながら同じ動作を繰り返し、どれa0212807_23262457.jpgくらい経ったのか、蜘蛛の巣の基礎工事(グランドデザイン)を終えました。
そして、蜘蛛の巣の中心を決めると等間隔とは言えないものの一定の間隔を保ちながら外に向かって獲物を捕らえる網、蜘蛛の巣(網の目)を編んでいきました。   (下写真 : 唐塗り敷板 新作2枚、表と裏)   
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出来上がると蜘蛛は、蜘蛛の巣の真ん中で身動きせずに、じっと獲物(エサ)が、かかるのを待ちます。
その罠に首尾よく昆虫が、かかると蜘蛛の巣にまとわりつく獲物の動きで蜘蛛は、瞬時の動きで仕留め、体液をa0212807_23265853.jpg吸いエサとして不要になると蜘蛛の糸から上手に外しポイと棄て多少の網の目(蜘蛛の巣)の破れなど仔細かまわず次の獲物が、かかるのを待ちます。
私は、ノートの端を千切り丸めた紙切れをポイと蜘蛛の巣に投げると網に何かが、かかったのは、察知しているようながら、生きた獲物のように動かないので 「ん!? 何だ!?」といった風で
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ゆっくり近づき、獲物らしきものを吟味、エサではないと分かると「チッ!何だぁ、こりゃ!?」とばかり、異物を外しポイと下に落とします。
a0212807_23273229.jpgそれをしばらく繰り返していると学習しているのか(怒っているのか)だんだん見向きしなくなり ‥ 私の蜘蛛の巣観察も終わり、確か夏休み宿題の課題としてレポートした記憶が、あります。
閑話休題、長い前置きになりましたが、この少年期に長い時間、飽かず眺めた蜘蛛の巣を懐い出し ‘沈金’ にトライしてみました。

by blues_rock | 2018-08-22 00:02 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
陶胎 唐塗り錫蒔絵 漆器トランペットの先のような簡易プラスチック容器のデザインが、面白いので陶胎漆器にできませんか と玄洋窯の冨永陶工に相談したところ、ロクロであっという間に成形し素焼き(経16㌢×底4.5㌢
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×高さ9㌢)にしてくれました。
青貝と錫箔を散らして錫蒔絵にしました。
a0212807_11142995.jpg下細(したぼそ)なので食器としては、少し使いづらく、花入れセンスの良い方に 花器として使っていただこうかなと思っています。
二つ目は、私が、拙いロクロでやっと挽いた 初めての陶胎漆器(茶碗)です。
玄洋窯で無釉硬焼きしてもらい、下地を錆漆で固め、生漆を塗り青貝を蒔き、錫粉で押さえ摺り漆で固めた 小ぶりな漆茶碗(経11a0212807_11144221.jpg㌢×高さ6㌢)です。
三つ目(最後)は、手捻り作陶を始める動機であった金継ぎするための窯キズ茶碗(経10㌢×高さ9.5㌢)が、念願叶ってようやく焼成できたものの至るところから水の滲みだす破れ茶碗でした。
そこで茶碗の内にシリコン液を入れ水の滲みだしを止め錆漆で内を固め呂色漆で仕上げました。
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外は、還元焼き締め好い表情なのであまり弄らず茶碗にある筋状のひび割れ(陶土の繋ぎが、緩かったため) 3箇所を金・銀・錫と継ぎ分けしてみました。
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by blues_rock | 2018-08-16 00:06 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
陶胎茶碗に変わり塗りの下地を作り、その上に銀箔を貼って梨子地漆で加飾しました。
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見込みに梨子地銀、茶溜りに青貝を蒔きました。
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上下の写真は、陶胎手捻り茶碗(拙作)です。
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下は、私愛用の 小鹿田(おんだ)の飛び鉋(かんな)茶碗で、陶胎茶碗 銀箔鉋目文にしたものです。
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市販のステンレス断熱タンブラーを漆の唐塗り青貝蒔絵仕様にしてみました。
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天地返ししたタンブラーの胴の部分に青貝が、見えると思います。
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小さな四角板を使っていろいろな漆のテスト・ピースを制作してみました。
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お遊びで 唐塗り 箸置き を作ってみました。
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by blues_rock | 2018-08-12 00:02 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
二十歳のころ、寝食を忘れて油絵を描くことに夢中になり、自室で描けないような大作(50号~100号)は、大学美術部の専用アトリエで描いていましたので制作のため日曜日も含め毎日通学、授業には出席しなかったものの、この大学生活の4年間が、もののけにとり憑かれたように人生で最も集中して絵を描いた時間でした。
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当時は、今のように高性能デジカメやスマホで何でも気楽に撮れる時代ではなく、気になる モチーフが、目に入るとスケッチブックやクロッキー帖を出し写生(デッサン)して記録するしかなく、その分、自分の眼で対象をしっかり観察していました。   (下写真 : 「山口薫の絵」に憧れ「田んぼ」を描いた10号の油絵)
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私の心をかき乱し、‘絵を描くこと’ に熱中させたのが、画家 山口薫の絵でした。
今でも最も敬愛する画家を一人挙げよ、と云われたら「山口薫」と私は、即座に答えます。
しかし、私が、当時描いていた心象風景画は、描けば描くほど山口薫の絵の‘呪縛’から逃れられず、いつしか
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絵具箱を閉じ絵筆を仕舞い 気を紛らわすかのように 漆工芸の「黒田辰秋」・「松田権六」の作品を眺め、若かいころより敬愛する白洲正子さんの美意識と慧眼に改めて触発され古志野や古唐津の茶碗に魅かれ、六古窯古陶の簡潔な美しさに心ときめくようになりました。
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今年になり、私は、押し入れの中にあった二十歳のころの油絵を取り出し改めて眺め、これを漆の変わり塗り(唐塗り)にしてみたいとの衝動に駆られました。
漆の特性や漆芸技法を知らない私は、「今日は 残りの人生 最初の一日」(1999年映画「アメリカン・ビューティ」
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の中のセリフ)と思いながら漆に塗(まみ)れています。

by blues_rock | 2018-07-25 00:05 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
この陶胎皿は、手練り茶碗を作っているとき、陶土(つち)を弄りながら 丸めたものを押し潰し円盤状に均(なら)し、よれた針金で引くように横切りしたものです。
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横に引いて上下を分けると左右対称の陶皿が、2枚できますので、縁を少し持ち上げ、素焼きしてもらいました。
一年以上そのままにしていましたが、ああでもない こうでもないと 試行錯誤の末 というより手に負えなくなり
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ジ・エンド(おしまい) となりました。
数年前、確か百円ショップで 平板と‘K’の文字板を購入、これまた ほんの遊び心で、風変わりな根来の飾り台
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を作りました。(上写真 : ベランダから眺める油山を背景に撮影)
繋ぎ(組立て)も塗りも、すべて 漆オンリーです。

by blues_rock | 2018-07-09 00:09 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)