ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

カテゴリ:金継ぎ/古美術/漆芸( 191 )

この陶胎皿は、手練り茶碗を作っているとき、陶土(つち)を弄りながら 丸めたものを押し潰し円盤状に均(なら)し、よれた針金で引くように横切りしたものです。
a0212807_13144527.jpg
横に引いて上下を分けると左右対称の陶皿が、2枚できますので、縁を少し持ち上げ、素焼きしてもらいました。
一年以上そのままにしていましたが、ああでもない こうでもないと 試行錯誤の末 というより手に負えなくなり
a0212807_13151604.jpg
ジ・エンド(おしまい) となりました。
数年前、確か百円ショップで 平板と‘K’の文字板を購入、これまた ほんの遊び心で、風変わりな根来の飾り台
a0212807_13150543.jpg
を作りました。(上写真 : ベランダから眺める油山を背景に撮影)
繋ぎ(組立て)も塗りも、すべて 漆オンリーです。

by blues_rock | 2018-07-09 00:09 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
「拭き漆」は、誰にでも、すぐできる 漆工芸の一つです。
a0212807_17251644.jpg
‘漆かぶれ’が、どうも‥という方は、市販されている使い捨ての衛生薄ゴム手袋を両手に装着して作業されるとかぶれることは、ないでしょう。
a0212807_17244999.jpgそれでも念(用心)のため作業後に食用油を少し手の平にのせ、両手首から指先まで摩り付けティッシュでよくふき取り、そのあと石鹸水で脂分を洗い流しておけば、大丈夫です。
もし、知らないうちに漆に触れていて、そこに小さな水疱が、でき痒みを感じたら 漆かぶれ(翌日か翌々日くらい後、触れたところに発疹ができる)ですが、痒止め軟膏を塗ると痒みは、治まり、かぶれ痕も残りません。
漆かぶれは、漆成分の一つウルシオールが、人間の細胞(抗体)に反応して痒みを引き起こす接触皮膚炎(アレルギー皮膚炎ではありません)です。
私は、普段ゴム手袋なし、使っても片手だけ使用して作業しますが、不注意により気づかないうちに、漆を付け
a0212807_17252670.jpg
てかぶれることもあり、万一対策として私は、オイラックス軟膏を常備しています。
さて、前置きは、これくらいにして初めての方向けに「拭き漆」について説明します。
a0212807_17253561.jpg
まず、準備するのは、木目のきれいな(おもしろい)木地板です。
樹種は、問いませんが、樹肌の粗い木地だと拭き始めるまで下地作り(木胎)にひと手間かかりますので注意し
a0212807_17254491.jpg
ましょう。
つぎに‘漆’の準備が、必用ながら漆は、多種多様 ‥ 本格的に漆工芸をするのでなければ、「生漆(きうるし)」
a0212807_17255549.jpg
一つあれば、OKです。
テーブル(机)の上に全開した新聞紙を数枚(朝刊一日分くらい)重ねて広げ、その上で作業すると後片付けも
a0212807_17260607.jpg
簡単、きちんと折りたたみ古紙として他の人が、触らないよう2日、3日くらい別保管し他の古紙と合わせて資源ゴミ回収に出せば良いと思います。
a0212807_17261619.jpg
牛乳パックは、捨てないでよく洗い取っておき、乾いたらハサミで切り広げ漆をのせる定盤(パレット)にします。
ピンポン玉くらいに丸めた脱脂綿をコットン(綿の古布、使用済の下着やTシャツ)で、てるてる坊主のような打包(a0212807_17262544.jpgたんぽ)を作り、ゴム手袋を両手にして定盤に出した生漆を浸けて一生懸命拭くだけです。
縦に拭き、横に拭き、「の」の字を書くように回し拭きし、また「逆の」の字にも回し拭き‥ 拭いて、拭いて、万遍なく拭いたら、ダンボールにビニールを敷き濡れタオルを広げで(拭き板に水が直接つかないよう注意)、簡単な漆風呂に入れ3日、4日して乾いていたら(表面凝固していたら)指先で触り、ざらつくようなら#400(~#600)のサンドペーパーで軽く研いでください。
2回、3回と拭いて、乾かし研いで、とだんだん#800、#1000~#2000とペーパーを緻密にしていきながら自分の目と指を信頼して「拭き漆の木面を5回~10数回)磨いていく」のが、コツです。
‘ワイプオール’(万能清拭紙)を小さく折りたたみ重ねてハケにようにして(ハケに見立てて)拭くのも良いと思います。
生漆オンリーで十分ながら、ちょっと上質な(ワンランク上の)拭き漆にしたいのなら最後に‘透き漆(生正味)’で良く拭きあげると漆芸家なみの「拭き漆」となるでしょう。
後片付けのとき、漆の付着した布や紙、定盤、ゴム手袋は、専用の廃棄用ビニール袋にまとめて捨てゴミ袋に入れてください。

by blues_rock | 2018-07-03 00:03 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
a0212807_07015848.jpg
高台のある古唐津陶片を刻苧で復元し青貝の蒔絵に仕上げました。
陶片の形が、面白く宇宙空間を漂う「隕石」に見立ててみました。
a0212807_07020657.jpg
陶芸を始めた頃、土弄り(つちいじり)していて何気に作った四角の陶盤を根来風の陶胎敷板にしてみました。
韓国ビストロ「七階のナム」のオーナーシェフが、11年前レストランをオープンしたときに愛用していた懐い出の
a0212807_07021441.jpg
コーヒーカップだとか、大きく割れた陶片を見て 修理するより新規購入を勧めるも懐い出のいっぱい詰まったコーヒーカップなので棄てられないと言われ、カップ腰から下の色と同じ弁柄漆の ‘金継ぎ’ にしました。
a0212807_07022350.jpg

by blues_rock | 2018-06-26 07:00 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
現在、使用されている器の修理を依頼されました。
a0212807_19354561.jpg
織部釉が、美しくアワビ形の粋なデザインの小皿(2枚)は、持ち主の方もたいへんお気に入りのようで、どうして
a0212807_19360696.jpg
も本金直しの金継ぎにして欲しいと依頼されました。
a0212807_19361890.jpg
この織部の長皿もなかなかシャレていて、下地に引っかき線を入れ、半円形の黄土釉 部分を残し、さらにたっぷり青漆色(せいしついろ)の織部釉をかけて焼成されています。
a0212807_19363291.jpg
長皿の右上と中央下やや左よりに2箇所カケが、ありましたので刻苧と錆漆で固め、錫直しにしました。
a0212807_19364042.jpg
唐津三島文片口の口先(アゴ部分)にカケが、あり 織部長皿と同じように刻苧と錆漆で固めで錫継にしました。

by blues_rock | 2018-06-20 00:02 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
a0212807_09180487.jpg
‘唐塗り’とは、江戸時代(1603~1868) 刀の鞘を漆で加飾した鞘塗り、印籠塗り、和竿(釣竿)塗りなど‘変わり塗り’と呼ばれていた 漆工芸技法の一つで、現在の津軽塗や若狭塗などが、代表的な漆器です。
a0212807_09181425.jpg
‘金継ぎ’は、息を凝らしてする作業も多く、長く続けていると息苦しくなり、精神状態にも 良くありません。
何よりいけないのは、楽しいはずの金継ぎが、楽しくなくなることです。
a0212807_09183207.jpg
そんなとき、私は、気分転換(息抜き)のため、竹籠やそこらにある板を手に取り 勝手気ままに、漆を塗る 漆遊び をしていました。
a0212807_09184513.jpg
昨年初夏、博多漆芸研究所を主宰する漆芸作家 松生ご夫妻(ぬり松工房)の作品展を見て、私は、インターネット上の様々な漆芸サイトで自己学習しトライしてみたものの四苦八苦するだけでした。
a0212807_09185686.jpg
そこで昨年秋より、博多漆芸研究所に入門、松生ご夫妻から指導を受け半年が、過ぎました。
念願の陶胎と併せ木胎(木地)への‘唐塗り’漆器も少しずつ出来てきました。
a0212807_09190744.jpg
来年秋、私として(たぶん)最初で最後の金継ぎと漆工芸の作品展を友だちの協力を仰いで ‥ しようかな、と企んで(誇大妄想して)いるところです。
a0212807_09191856.jpg
参考ながら、上と下の ‛根来塗り’ は、漆遊び をしていたころの作品です。
a0212807_09192963.jpg
やっと漆工芸の麓に たどり着き、山の頂は、まだ雲の上で見えませんが、どこまで登れるか ‥ えっちら おっちら 上り続けたいと思います。


by blues_rock | 2018-06-10 00:01 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
あえて云えば、私の好きな古陶茶碗の順序ながら、全国各地いずこの古窯茶碗であれ、ぐっとくる碗の好さが、すべてで 古窯のランク付けなどは、どうでもよいというが、私の正直な気持ちです。
a0212807_05353056.jpg
現在、唐津近代図書館ギャラリーで開催中の「古唐津 もうひとつの桃山」展を見てきました。
茶道の世界では、「一 楽、二 萩、三 唐津」と、云うようですが、どうして古唐津の前に、一 楽、二 萩 なのか、私a0212807_05355120.jpgには、まったく理解できません。
茶人たちの陰謀じゃないのかな ‥ お点前の最中に アッチッチと茶碗を取り落としたら家元(師匠)の恥、つまり できるだけ熱伝導しない茶碗、つまり粗い陶土(つち)の茶碗は、熱伝導が、遅く、よって茶の湯は、冷めにくく、手にもつ茶碗も熱くないのでお点前もしやすく、さらに茶碗のもろさ(壊れやすさ)が、利休の茶の理念である‘侘び寂び’と相通じることもあり一石複鳥だかa0212807_05353982.jpgらだろうな、と邪推しました。
ともあれ、どこの無粋な茶人が、講釈したのか、「三 唐津」などという古唐津の中里コレクションと田中丸コレクションから選りすぐられた逸品 51点を単眼鏡片手にゆっくり堪能しました。
古唐津は、愛でられ伝承され使われているうちにできたひび割れや欠けを金継ぎした陶器とくに茶碗が、多い(展示51点中16点)のも特徴です。
古唐津茶碗の金継ぎは、修理ではなく‘景色’であること、美の価値を損なわない金継ぎの奥義は、底なし沼のa0212807_05355638.jpgようです。

古唐津茶碗 写真
上から
・ 絵唐津木賊 (とく
 さ)文茶碗
・ 奥高麗茶盌
 銘「かすがい」
・ 奥高麗茶盌
 銘「閑窓」

by blues_rock | 2018-05-13 00:13 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
枇杷の葉を漆器にして菓子皿として遊んでみました。
a0212807_16575256.jpg
準備工程は、先日「枇杷の葉っぱ」で書きましたので、その続きとして読んでくださると光栄です。
a0212807_16465269.jpg
枇杷の葉 漆器は、菓子器や薬味皿なら 風情(趣)が、あって好いかもしれません。
a0212807_16470374.jpg
漆が、乾くには (ウルシオーロとラッカーゼが完全に凝固するには)、概ね1年くらい必要です。
a0212807_16472232.jpg手で触れるには、1週間くらい乾かし、3か月くらい経つと色素が、馴染み 漆特有のピカピカした艶(光沢)も出てきます。
歳月を経て、艶(光沢)のトーンが、気になるようなら、そのつど拭き漆をすれば、漆の強度は、さらに増し、艶も一段と深みを増すことでしょう。
名陶工と邪道弟子の陶芸コラボレーション」の「オリーブ用植木鉢」に小さなオリーブの木を植栽してみました。



左写真 : 手捻り(紐作り)の植木鉢に跳び鉋(とびかんな)

by blues_rock | 2018-05-07 00:07 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
漆の‛唐塗り‘は、‛若狭塗’や‛津軽塗‘など 秀吉の根来衆討ち(1585年根来寺焼討ち)で 全国に散った根来の漆職人たちの子孫による個性(オリジナリティ)豊かな漆工芸品になり生き続けています。
a0212807_02151054.jpg
現在、‛変わり塗り‘とも呼ばれ 数ある漆工芸のひとつです。 (上下写真 : 陶胎茶碗、外 銀箔、内 梨子地銀漆)
手間(作業工程)や暇(時間)は、かかりますが、必要なのは、技術より根気 ・・ 極論すれば、唐塗り(変わり塗り)
a0212807_02152501.jpg
に失敗はなく、失敗と思って中断していた仕掛品もまた諦めずに続けていると、不思議なことに One & Only の個性に 突然変身します。 (下写真 : 前に掲載した記事の最初の写真が、このように変化しました。)
a0212807_09155025.jpg
ともあれ 「焦らず 緩まず 諦めず」に 辛抱強く 続けていると 漆のミューズが、あるべき道に導いてくれます。
願えば叶う、叶わないのは、願う気持ち(と努力)が、足りないから ・・ 人生(C'est la vie)のようでもあります。

by blues_rock | 2018-05-01 00:01 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
私が、時おり訪ねる六本松「節魚 すし宗」に、オーナーのご好意で拙金継ぎ作品の展示コーナー `金継ぎのマ・ギャラリ´ が、できました。
a0212807_08191365.jpg
私が、金継ぎや漆にとり憑かれ、没頭しても拙作を見ていただける方あってこその質と技の向上です。
これは、絵画、映画、音楽、すべての芸術に言えることながら、やはり厳しい批評の目が、ないと、拙くとも自分
a0212807_08192439.jpg
の満足できる作品は、できません。
何より私は、小鳥の巣のような自宅に作品の置き場(保管場所)が、なく困っていましたので、すし宗に展示させ
a0212807_08194253.jpg
ていたくのは、渡りに舟でした。
コーナーの片隅に私のカード(上写真右下)を置いていますので、ご意見やご感想をお聞かせください。

by blues_rock | 2018-04-20 08:20 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
a0212807_12012131.jpg
私の陶修行(修業でも就業でもない)の師 玄洋窯主人冨永陶工の クマガイモリカズ を想わせる絵柄の「伊羅保 中鉢」と私の「オリーブ用植木鉢」・「灰釉湯呑茶碗」を掲載します。
金継ぎ用の茶碗作りに挑戦して早一年 ‥ 手びねり(ひも作り)で、せっせとイビツな茶碗を作り、窯から出てa0212807_01034925.jpg来た茶碗をわが手で弄り、感激するのも、しばしの間だけでした。
ロクロ名人の師から「ちゃんとした茶碗が、できんのに‘好い茶碗’などできるはずない。」と、私のムチャクチャな作陶を一年黙って見て来られた師から初めて辛辣に諭されました。
金継ぎするようになり金継ぎ茶碗は、むろんのこと、自分の陶胎漆茶碗を無性に創ってみたくなりました。
a0212807_12015273.jpg
漆器の木地(木胎)の代わりに陶胎の漆器を創るわけですから茶碗であれ鉢であれ、陶土(つち)を薄くひき、持ち手に軽く(ロクロ名人でないとできない技) さらに漆の付きを良くするため、釉薬を使わず、硬く焼き締めますのでロクロの技が、重要です。
a0212807_01040220.jpg現在(いま)、私は、ロクロの回転に惑わされつつ毎週、陶土(つち)と格闘 ‥ ほんの一瞬、指先に土の精が、降りてきた感触を感じるときもありますが、それも束の間 またスゥーとどこかへ行ってしまいます。
お手本を示す師のロクロ上の土は、まるで生き物のよう ‥ 伸びたり縮んだり、広がったり狭くなったりと自由自在、不思議な軟体生物が、ロクロの上で動いているように思えます。
惚れ惚れしながら見入り、我を忘れていると「分かった!?」との師の声で現実に戻り「分かりません。」と私、水浸しになったロクロから土を飛ばし胸から足元まで泥んこになりながら作陶修行しています。



by blues_rock | 2018-03-27 12:00 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(2)