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心の時空

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a day in my life

2018年 10月 01日 ( 1 )

a0212807_05175173.jpgロシアの2016年戦争映画「ラスト・スナイパー」(原題「I am a teacher」 私は教師)は、セルゲイ・モクリツキー監督(1961~、撮影監督も兼務)が、2015年「ロシアン・スナイパー」(原題「セバストポルの戦い」)の第2弾を撮ったものと思い見たものの戦争映画なのに戦闘シーンは、ほとんどなく、シリアスな心理劇映画でした。
前作の「ロシアン・スナイパー」は、旧ソ連軍(赤軍)に実在し、ナチスドイツから死神と恐れられた女性の天才狙撃手 リュドミラ・パブリチェンコ(ユリア・ペレシド 1984~)をモデルして撮った実録ものの戦争映画で、確かに‘スナイパー’が、主人公ながら原題の「セバストポルの戦い」で分かるとおり1941年~1942年のクリミア半島セバストポルでのソ連赤軍とナチスドイツ軍との壮絶な戦いを描いていて、ベタなスナイパー主役のエンタメ(アクション)戦争映画ではありませんでした。
それにしても何でもかんでも‘スナイパー’を付けりゃ映画が、ヒットすると安直に考える配給会社と字幕翻訳家
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のセンスの無さ(お頭の悪さ)は、どうにかならないものでしょぅか?
日本公開タイトル「ロシアン・スナイパー」は、日本で大ヒットしたアメリカの戦争エンタメ映画「アメリカン・スナイa0212807_06121055.jpgパー」に便乗したもので、映画のプロットと直接関係ないタイトルに変えて安直に柳の下の二匹目のドジョウを狙ったものでした。
モクリツキー監督のナチスドイツ糾弾映画 第2弾「ラスト・スナイパー」は、原題の「I am a teacher」で分かるように‘スナイパー’ というより、臆病な学校教師をとことん追いa0212807_05190563.jpg詰め‘反逆者’ にしてしまうナチスドイツが、侵略地で行なった理不尽な悪行の数々(侵略したソ連領内に於いても然りでした)をリアルに描いています。
学校教師のパヴェル(アレクサンドル・カフトゥネツ)は、ナチスドイツ軍に占領された村(ボルシェビキ集団農場批判があるのでグルジアあたりと推察)a0212807_05191155.jpgで、戦争未亡人のアーニャ(ユリア・ペレシド 1984~)と彼女の息子ヴァーニャ(セルゲイ・ポホダーエフ 1998~、2014年ロシア映画の秀作「裁かれるは善人のみ」にも出演)を自分の家に住まわせ一緒に慎ましく暮らしていました。
中年で独身のパヴェルは、アーニャとの結婚を望んでいましたが、息子のヴァーニャは、反対でした。
a0212807_05194012.jpgある日、パヴェルは、重傷のソ連赤軍の狙撃兵が、自宅の納屋に隠れていることを知り狼狽(うろた)えました。
同居している戦争未亡人のアーニャは、ナチスドイツ軍将校の家で家政婦をして働いていましたが、彼女に好意を持った将校からレイプされそうになり必死で抵抗したため強制収容所送りになりました。
a0212807_05411347.jpgそれまで小心で事なかれ主義(どっちつかず)を通し優柔不断、風采もうだつの上がらない学校教師のパヴェルでしたが、祖国を裏切りナチスドイツ軍の傀儡司令官になった赤軍の大佐暗殺に命を懸けていた赤軍兵士の死と、密かに愛するアーニャのドイツは、将校を拒んだことから強制収容所送り、さらにアーニャの息子ヴァーニャまでもa0212807_05410796.jpgが、ナチスドイツに徴兵されると羊のようであったパヴェルは、君子豹変、暗殺ならずに憤死した赤軍兵の遺体とともに埋葬した彼の銃を墓から取り出してロシア人の傀儡司令官を射殺しました。
そして、自分を認めてくれなかったアーニャの息子 ヴァーニャへの別れのメッセージを教室の黒板に書き遺して戦死しました。
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絶対権力に陶酔したナルシストの狂信独裁者ヒトラーと彼に絶対服従(盲従)したナチス党(国家社会主義ドイツ労働者党)をプロットにした映画は、これからも後百年くらい(いや千年かも)製作し続けられることでしょう。

by blues_rock | 2018-10-01 00:10 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)