
歌舞伎に さほど関心が、ないので、新作の「国宝」を観るつもりは、ありませんでしたが、シネフィルの旧友、さらに糸島C&Z村のタロット女性から 絶賛のメッセージあり、ロングラン上映中(6月6日の公開から 5か月半)ということもあって、その人気の秘密を少し調べてから観に行きました。
3時間と長尺ながら、原作の 吉田修一(1968~ 2013年「
横道世之介」原作、2013年「
さよなら渓谷」原作)、監督の 李相日(1974~、在日三世、2022年「流浪の月」)、撮影監督の ソフィアン·エル·ファニ(1974~、チュニジア)、プロダクション・デザインの 種田陽平(1960~、2003年「キル・ビル1」、2009年「
空気人形」、2015「
ヘイトフル・エイト」、2017年「
三度目の殺人」の美術監督)と、私の好きな製作陣なので レイトショウに行きました。

歌舞伎は、才能(センス)よりも 血筋(世襲)が、うんぬんされ、美術装置(表現様式)にも 私は、あまり関心が、無く、多分に 観らず嫌いゆえ(生理的に合わない)ながら、これまで 映像で観る 坂東玉三郎だけは、唯一の

例外でした。
映画「国宝」も 血筋の無い女形役者が、勧進(デビュー)して 50年、人間国宝になるまでを描いた 波乱万丈の

物語です。
映画のラスト‥ 芸を極め、人間国宝認定インタビューの質問「これから何を目指すのか?」に 主人公が、「景色

が、観たい。その景色を探している。」と応えるシーンに私は、感動しました。
主演俳優二人の役積みが、見事で、それを捉えた撮影監督のソフィアン·エル·ファニの映像が、秀逸でした。

演出の 李監督と 映像の ファニ撮影監督と云う 外国出自の人の ‘目’で見た 日本の伝統芸能 歌舞伎の世界を撮っているので、そのことが、この映画を 日本映画っぽく無い(湿っぽく無い)異色の作風に仕立て、それが、

大ヒットしている理由と推察します。
田中泯(1945)の老いた女形役者ぶりは、さすが!でした。