私は、マーベル・コミックの SFアクション映画に興味が、なく、普段見ることは、ありませんが、ジョン・ファヴロー監督(1966~、2014年作品「
シェフ」)の「アベンジャーズ(復讐者たち)」だけは、1、2作 見た記憶が、あります。
現在(いま)公開中の「ブラック・ウィドウ」(女暗殺者、‘毒蜘蛛’という意味とか)は、マーベル・コミックながら「アベンジャーズ」シリーズ常連の女優スカーレット・ヨハンソン(
1984~、彼女が、
2003年
19歳のとき「
真珠の耳飾りの少女」に主演、そのあまりの美しさに私は、言葉を失いました)最後の ‘ブラック・ウィドウ’主演であること、さらに今回ブラック・ウィドウの妹が、‘新ブラック・ウィドウ’として登場、‘ブラック・ウィドウ’を 若手女優ながら秀逸な演技力をもつ フローレンス・ピュー(
1996~、
2016年「
レディ・マクベス」、
2019年「
ミッドサマー」の演技は、秀逸でした)に引き継がれること、レイチェル・ワイズ(
1970~)が、二人の母親(育ての親)役として登場し、
オルガ・キュリレンコ(
1979~)は、少女のころ ブラック・ウィドウの爆弾暗殺に巻き込まれ、九死に一生を得たものの美しい顔に酷い裂傷の傷痕が、ありマスク姿の女戦士として登場しているのもミソで、ブラック・ウィドウを殺
そうと狙っている役を好演しています。
この SFアクション映画「ブラック・ウィドウ」の監督は、オーストラリアの女性監督 ケイト・ショートランド(1968~、2012年秀作「
さよなら、アドルフ」が、印象的) で、私が、これまで見てきた
男性監督のアクション作品、例えば 「007 ジェームス・ボンド」、「ジェイソン・ボーン」、「ミッション・インポッシブル」に引けを取らない女性たちによる 激しいアクションを演出しています。
所属していた暗殺組織から命を狙われ、敵に回し、生き延びるために、「自分で考え、決め、自分の意思で行動する」という女暗殺者と設定は、ジェニファ
ー・ローレンスが、主演した 2018年映画「
レッド・スパロー」を彷彿とさせる展開ながら ショートランド監督は、演出に 遊び心を取り入れ、劇中 ‘新ブラック・ウィドウ’となる 妹役のフローレンス・ピューが、姉役で ‘ブラック・ウィドウ’を演じる スカーレット・ヨハンソンの アクションの 決めポーズを真似るところでは、つい クスッと笑ってしまいました。
この新作「ブラック・ウィドウ」は、スカーレット・ヨハンソン最後の主演ということもあり、彼女が、なぜ ‘アベンジャーズ’一員の「ブラック・ウィドウ」になったのか、をプロットにしていますので、ぜひ劇場で、「ブラック・ウィドウ」の過去(生い立ち)と現在(いま)を楽しんで欲しいと思います。
「ブラック・ウィドウ」の未来は、フローレンス・ピューに引き継がれ、次回 ジェレミー・レナー(1971~)が、‘新ブラ
ック・ウィドウ’の宿敵となるようです。
メキシコの撮影監督 ガブリエル・ベリスタイン(1955~)の アクション・シーンの カメラワークと VFX映像が、見事でした。
荒唐無稽なだけで リアリティの欠如したマーベル・コミックが、嫌いな私ながら、たとえ奇想天外な SF映画(例えば、「
アバター」、「
アニータ:バトル・エンジェル」など)であっても、どこか ファンタジーという もう一つの リアリティのあ
る作品であれば、私は、監督と キャスト(出演者)さえ良ければ、見るようにしています。
(右写真) ケイト・ショートランド監督を挟み、撮影シーンを打合せる 新旧二人の ブラック・ウィドウ>