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心の時空

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ヒトラー憎悪とナチス嫌悪は 映画永遠のプロット  シネマの世界<第883話>

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1945年以前のドイツ第三帝国=悪の独裁者ヒトラーとナチスドイツが、全ヨーロッパの人々、とくにユダヤ系への人たちへの悪辣非道の悪魔ぶりを描いた映画は、1945年以降、山のようにありますが、長編ドキュメンタリー出a0212807_23273164.jpg身のドイツのクラウス・レーフレ監督が、製作・脚本・監督した2017年映画「ヒトラーを欺いた黄色い星」(原題「生存する目に見えないもの」)とイギリスの舞台演出家デビッド・ルボー(1957~)が、初監督した2016年映画「偽りの忠誠」(原題「例外」)は、‘嫌ヒトラーと反ナチス’ 映画の中でも絶望的な逆境の中で生き延びるために闘う人たちの “希望” を描いたサスペンスタッチa0212807_23273649.jpgの人間ドラマ(心理映画)です。
ドイツ映画「ヒトラーを欺いた黄色い星」は、1943年6月、ナチスドイツの宣伝相ゲッベルスが、ベルリンには、一人のユダヤ人もいない、と宣言するも、まだ7,000人のユダヤ系ドイツ人が、秘密警察ゲシュタポの情け容赦ない捜査や厳しい監視の目を逃れてベルリン市内に身を隠していました。
a0212807_23274225.jpgこの映画は、わが身の危険も顧みずに、彼らを匿った一部の善良なベルリン市民(ドイツ人)の協力や偽装した身分証明書でドイツ人に成りすまし1941年から1945年の終戦まで生き延びたインヴィジブルな(目に見えない)ユダヤ人1,500人の物語です。
この「ヒトラーを欺いた黄色い星」は、4人の生存者の現在(インタビューによる語り)と過去(1941~1945当時16歳~20歳)の彼らをa0212807_23280438.jpg演じる4人の俳優が、交互に登場し彼らの生きるための真に迫る物語は、展開していきます。
第2次世界大戦では、老若男女(女性や子供も合わせて)600万人ものユダヤ人がヒトラーとナチスドイツ軍によって大量虐殺(ジェノサイド=民族浄化)されました。
イギリス映画「偽りの忠誠」は、デヴィッド・ルボー監督が、舞台演出家だけに映画のプロット(筋立て)をサスペ
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ンスとロマンスを絡ませる演出にしたり、映画の見せ場も‘舞台劇’のようなシークエンスにしたりと他の映画監督が、撮るヒトラーとナチスドイツ映画のような‘息苦しいさ、やり切れなさ’は、ありません。
a0212807_23312634.jpg映画は、戦争よりナチスドイツ支配下のオランダで主人公のイギリス人女性スパイとオランダに亡命した皇帝ヴィルヘルム2世を監視するナチスドイツ将校とのロマンス(恋愛と情事)に重点が、置かれ ‘息苦しいさ、やり切れなさ’より、ヒトラーとナチスドイツ映画にしては、珍しく‘勇気や希望’、‘ロマンチックな人間らしさ’などハッピーエンドに近い作品でした。
1940年、ナチスドイツによるヨーロッパ諸国への侵略は、激しさを増していました。
a0212807_23313633.jpgそんな中、プロイセン・ドイツ最後の皇帝ヴィルヘルム2世(クリストファー・プラマー 1929~)は、ヒトラーに追われるように退位し、オランダへ亡命していましたが、まだドイツ国内に強い影響力を持っていました。
その動きを封じようとヒトラーは、ナチスドイツの将校ブラント大尉(ジェイ・コートニー 1986~、2013年「ダイ・ハード/ラスト・デイ」)a0212807_23312983.jpgを元皇帝ヴィルヘルム2世夫妻の住まうオランダに派遣し監視させました。
ブラント大尉は、ヴィルヘルム2世の屋敷でミステリアスなメイドのミーケ(リリー・ジェームズ 1989~、2017年「ベイビー・ドライバー」)と出遭うやひと目で心を奪われました。
a0212807_23323542.jpgーケもブラントの自分への想いを察するように彼を受入れ二人は、戦争の不安から逃れるように夜ごとの情事に溺れていきました。
深く愛し合うようになった二人でしたが、ミーケの正体は、イギリス首相チャーチルの密命で侵入したスパイであると分かったとき二人が、選択したのは、過酷な運命でした。
a0212807_23314946.jpg気丈なヴィルヘルム2世二番目の妻ヘルミーネ(ジャネット・マクティア 1961~、2012年「ハンナ・アーレント」)、ヒトラーの側近で親衛隊指導者、秘密国家警察長官ヒムラー(エディ・マーサン 1968~、彼のヒムラーぶりは 秀逸、2013年「おみおくりの作法」主演)など歴史上の人物が、登場しますので、彼らとの関係と重ねてご覧になるとこのサスペンス&ロマンス仕立ての戦a0212807_23324578.jpg争映画「偽りの忠誠」の原題「例外」のように、残酷な戦争の歴史には、こんな‘例外’もあったものと推察されますが、あくまでそれは、‘例外’で、戦争が、無惨で惨忍な悪行であることに何ら変わりは、ありません。

by blues_rock | 2018-10-02 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)