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心の時空

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ルージュの手紙  シネマの世界<第876話>

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フランスのマルタン・プロヴォ監督(1957~)が、二人のカトリーヌ、74歳のカトリーヌ・ドヌーブ(1943~)と60歳のカトリーヌ・フロ(1956~)をダブル主演に迎え撮った「ルージュの手紙」(原題「Sage femme」助産婦)は、フランa0212807_01522215.jpgスの大女優二人の演技が、すばらしく見応えのある秀作でした。
わが国 稀代の名女優 樹木希林は、歯に衣着せぬ直言で有名で同時に日ごろ映画批評なんてさらさら興味なさそうに思えますが、この映画「ルージュの手紙」を称賛、とくに勝手気ままに放蕩な人生を送る主人公の初老女性ベアトリスをa0212807_01522710.jpg演じたカトリーヌ・ドヌーブを絶賛していました。
もう一人の主人公ベアトリスの義理の娘で助産婦のクレールをカトリーヌ・フロ(2001年「女はみんな生きている」、2012年「大統領の料理人」)が、ベアトリスの生き方と対極の女性、助産婦であることにプライドを持ち派手を嫌い、自転車での病院の行き帰りは、セーヌ河畔の自家菜園で過ごし質素に暮a0212807_01530166.jpgらす中年女性を秀逸に演じています。
映画のストーリーは、パリ郊外のセーヌ川沿いの小さな町の病院で助産婦として働くクレールの前に、30年前突然、夫(クレールの父親)と義理の娘(クレール)を捨てて出て行ったベアトリスが、現われました。
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クレールの父親は、ベアトリスが、姿を消したことで精神を病み自死、クレールは、そのことを忘れていませんでした。
a0212807_01530523.jpgそれから30年、ジコチューでウソつき、男好き、酒・タバコ・ステーキ好きで博打好き、そんな自由奔放なベアトリスも年老いて病気(脳腫瘍)になると身寄りもないので元夫を訪ねて来たのでした。
ベアトリスの出現に驚くとともに元夫(クレールの父親)の自死を知らなかったベアトリスの動揺と悲嘆に困惑したクレールは、しばa0212807_01530363.jpgらく自宅に住まわせることにしました。
対照的な二人ですが、少しずつ気持ちを通わせ死期を予感するベアトリスは、ストイックな人生を送るクレールの心を解放させ、「ルージュの手紙」を残し、またクレールの前から姿を消しました。
a0212807_01532778.jpg「ルージュの手紙」のルージュは、赤い色を意味しているとばかり私は、思っていましたが、邦題のルージュは、口紅の意味(無粋な男でした)であることが、ラストでやっと分かりました。
私は、若かりし頃、カトリーヌ・ドヌーブ(1943~)の美貌に一目惚れ、1964年「シェルブールの雨傘」、1967年「昼顔」、1969年「暗くなるまでこの恋を」、1970年「哀しみのトリスターナ」、2000a0212807_01533104.jpg年「ダンサー・イン・ザ・ダーク」 ‥ とその美貌をスクリーンで追って来ました。
17歳でロジェ・ヴァディム監督の愛人になり19歳で未婚の母、21歳のときミュージカル映画の傑作「シェルブールの雨傘」で清純で可憐な乙女を演じ、24歳のとき主演した「昼顔」では、昼間だけ娼婦になる性的マゾの貴婦人をエロチックに演じ、26歳のとき出演した「暗くなるまでこの恋を」では、奔放なヌードを、27a0212807_01533520.jpg歳の主演映画「哀しみのトリスターナ」では、冷血鬼のサディスチックな淑女と、女性の性の極端なあり様を見事に演じ分けてみせました。
フランス映画のレジェンドのような大女優のカトリーヌ・ドヌーブですが、まだ現役の名女優、是枝裕和監督の次作のキャストは、カトリーヌ・ドヌーブとジュリエット・ビノシュ(1964~)とか、一刻も早く見たいものです。
「ルージュの手紙」の共演キャストに、セーヌ河畔にあるクレールの自家菜園隣りの菜園主ポールを名優 オリビエ・グルメ(1963~、2011年「大臣と影の男」主演)とベアトリスの旧い友人で金貸しの老女役を往年の美人女優 a0212807_01534657.jpgミレーヌ・ドモンジョ(1935~)が、それぞれ個性的な演技で脇をしっかり固めています。

by blues_rock | 2018-09-11 01:11 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)