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心の時空

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a day in my life

拭き漆

「拭き漆」は、誰にでも、すぐできる 漆工芸の一つです。
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‘漆かぶれ’が、どうも‥という方は、市販されている使い捨ての衛生薄ゴム手袋を両手に装着して作業されるとかぶれることは、ないでしょう。
a0212807_17244999.jpgそれでも念(用心)のため作業後に食用油を少し手の平にのせ、両手首から指先まで摩り付けティッシュでよくふき取り、そのあと石鹸水で脂分を洗い流しておけば、大丈夫です。
もし、知らないうちに漆に触れていて、そこに小さな水疱が、でき痒みを感じたら 漆かぶれ(翌日か翌々日くらい後、触れたところに発疹ができる)ですが、痒止め軟膏を塗ると痒みは、治まり、かぶれ痕も残りません。
漆かぶれは、漆成分の一つウルシオールが、人間の細胞(抗体)に反応して痒みを引き起こす接触皮膚炎(アレルギー皮膚炎ではありません)です。
私は、普段ゴム手袋なし、使っても片手だけ使用して作業しますが、不注意により気づかないうちに、漆を付け
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てかぶれることもあり、万一対策として私は、オイラックス軟膏を常備しています。
さて、前置きは、これくらいにして初めての方向けに「拭き漆」について説明します。
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まず、準備するのは、木目のきれいな(おもしろい)木地板です。
樹種は、問いませんが、樹肌の粗い木地だと拭き始めるまで下地作り(木胎)にひと手間かかりますので注意し
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ましょう。
つぎに‘漆’の準備が、必用ながら漆は、多種多様 ‥ 本格的に漆工芸をするのでなければ、「生漆(きうるし)」
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一つあれば、OKです。
テーブル(机)の上に全開した新聞紙を数枚(朝刊一日分くらい)重ねて広げ、その上で作業すると後片付けも
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簡単、きちんと折りたたみ古紙として他の人が、触らないよう2日、3日くらい別保管し他の古紙と合わせて資源ゴミ回収に出せば良いと思います。
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牛乳パックは、捨てないでよく洗い取っておき、乾いたらハサミで切り広げ漆をのせる定盤(パレット)にします。
ピンポン玉くらいに丸めた脱脂綿をコットン(綿の古布、使用済の下着やTシャツ)で、てるてる坊主のような打包(a0212807_17262544.jpgたんぽ)を作り、ゴム手袋を両手にして定盤に出した生漆を浸けて一生懸命拭くだけです。
縦に拭き、横に拭き、「の」の字を書くように回し拭きし、また「逆の」の字にも回し拭き‥ 拭いて、拭いて、万遍なく拭いたら、ダンボールにビニールを敷き濡れタオルを広げで(拭き板に水が直接つかないよう注意)、簡単な漆風呂に入れ3日、4日して乾いていたら(表面凝固していたら)指先で触り、ざらつくようなら#400(~#600)のサンドペーパーで軽く研いでください。
2回、3回と拭いて、乾かし研いで、とだんだん#800、#1000~#2000とペーパーを緻密にしていきながら自分の目と指を信頼して「拭き漆の木面を5回~10数回)磨いていく」のが、コツです。
‘ワイプオール’(万能清拭紙)を小さく折りたたみ重ねてハケにようにして(ハケに見立てて)拭くのも良いと思います。
生漆オンリーで十分ながら、ちょっと上質な(ワンランク上の)拭き漆にしたいのなら最後に‘透き漆(生正味)’で良く拭きあげると漆芸家なみの「拭き漆」となるでしょう。
後片付けのとき、漆の付着した布や紙、定盤、ゴム手袋は、専用の廃棄用ビニール袋にまとめて捨てゴミ袋に入れてください。

by blues_rock | 2018-07-03 00:03 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)