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心の時空

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a day in my life

アメリカの夜  シネマの世界<第842話>

ロマンス映画を撮らせたら、この監督の右に出る監督は、いないと私が、内心思うフランスの名監督 フランソワ・トリュフォー(1932~ 1984病没、享年52歳) 1973年のロマンス劇中劇映画「アメリカの夜」を紹介します。
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主演の美人女優 ジャクリーン・ヴィセット(1944~)が、1968年「ブリッド」、1971年「シークレット」)に続き29歳のときに出演した作品で、日本の女性写真家 蜷川実花 1972~)の云う「美しい女は、国宝a0212807_00192627.jpgである。」は、蓋(けだ)し名言です。
「アメリカの夜」は、若いころ、私の心を虜にした ジャクリーン・ヴィセットを見るための映画ですが、ロマンス映画の巨匠 トリュフォー監督の究極のロマンス映画三作を挙げるなら私は、1975年の「アデルの恋の物語」(イザベル・アジャーニ 1955~主演、二十歳のイザベル・アジャーニが、眩い)、1977年の「恋愛日記」(ブリジット・フォッセー 1946~、1952年6歳a0212807_00362093.jpgのとき「禁じられた遊び」の少女ポートレットを名演)、1981年の「隣の女」(後にトリュフォー夫人となるファニー・アルダン 1949~が、秀逸)と思います。
さて、「アメリカの夜」に話を戻して、この映画は、「パメラを紹介します」という映画の製作風景を映画にした‘劇中劇’の映画です。
a0212807_00181504.jpg地下鉄の出口から出てくる青年(ジャン=ピエール・レオ 1944~)をカメラは、追い、やがて広場の向こうの歩道を歩いている男(ジャン=ピエール・オーモン 1911~)を捉えると、やおら青年が、その男を掴まえるや、いきなり彼の顔を平手打ちします。
a0212807_00194822.jpgそこで映画の主人公の一人であるフェラン監督(フランソワ・トリュフォー)が、「カット!」の声をかけると撮影現場は、一変し、それまで緊張していた出演者や製作スタッフが、和んだ表情を見せます。
その時、映画「アメリカの夜」を見ている者は、いままで見ていた映像が、映画「パメラを紹介します」の撮影だっa0212807_00454600.pngたことを知ります。
劇中劇の「パメラを紹介します」は、父親と息子の嫁が、恋に落ちて駆け落ちしてしまうベタなストーリーながら、トリュフォー監督は、映画の製作風景(撮影現場や舞台裏)をタテ軸にして撮影が、思うように進行しないフェラン監督の苦悩(ストレス)と出演者および製作スタッフの様々な人間模様をヨコ軸に「映画製作の様子」a0212807_00195112.pngをタペストリーのように描いています。
「アメリカの夜」とは、昼間の撮影だが、カメラのレンズにフィルターをかけ、本当の夜よりもずっと夜らしく見える夜の映像を “アメリカの夜” と呼ぶそうです。
この映画「アメリカの夜」は、アカデミー賞外国語映画賞を受賞、伝説の映画監督にして名優 オーソン・ウェルズほかヒッチコック監督など名監督へのオマージュを感a0212807_00195439.jpgじさせる映画です。
トリュフォー監督は、生前、ロマンス映画を撮る理由に、暴力が、嫌いだから戦争映画や西部劇は、撮らない、政治にも興味が、ない、30本のロマンス映画を撮ったら引退する、余生は、本を執筆して過ごす、と言っていましたが、25本の映画を撮って52歳の若さで亡くなりました。

by blues_rock | 2018-05-27 00:27 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)