恋のためらい フランキー&ジョニー シネマの世界<第62話>
1991年の秀作映画「恋のためらい フランキー&ジョニー」は、
アル・パチーノ(1941~)50歳、ミシェル・ファイファー(1958~)が、33歳のときに共演した作品です。
二人は、1983年の「スカーフェイス」 でもアル・パチーノ42歳、ミシェル・ファイファーが、25歳のとき共演しており、改めて「恋のためらい フランキー&ジョニー」を見るとアル・パチーノは、渋くなり、ミシェル・ファイファーが、女性として円熟しています。
ゲイリー・マーシャル監督(1934~2016)は、イタリアの撮影監督 ダンテ・スピノッテ(1943~)と上手くコラボレーションして、アル・
パチーノとミシェル・ファイファーが、演じる大人の恋物語(ロマンス)を洒脱に撮っています。
刑務所から出所したばかりのジョニー(アル・パチーノ)は、ニューヨーク下町でギリシャ系移民の店主が、経営するレストランに運よく、コックとして採用されました。
ジョニーは、ウェイトレスのフランキー(ミシェル・ファイファー)に一目惚れ、何かにつけて口説きますが、フランキーは、にべもなく断り、ジョニーを相手にしませんでした。
それでもジョニーは、フランキーを諦めませんでした。
それまでジョニーの誘いを拒否していたフランキーでしたが、独りの寂しさに敗けてジョニーと出かけた同僚の送別パーティーの帰り、フランキーの部屋で二人は、一夜を共にしました。
しかし、フランキーは、ジョニーの強引なプロポーズに怒り、部屋に閉じこもり店に数日出てきませんでした。
やっと店に出てきたフランキーにジョニーは、自分の過去をすべて話し、これからの自分の望みを話しました。
頑なに心を閉ざすフランキーでしたが、ジョニーの自分を想ってくれる気持ちとやさしさに次第に心を開くようになりました。
そして、フランキーは、ジョニーに別れた男から受けた暴力の傷痕を見せ心の傷が、まだ癒えないことを話しました。
ジョニーは、フランキーに「心の傷は、治せないが、これから辛いときは、いつもそばにいる。」とやさしく労わり、そっと抱きしめました。