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心の時空

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それでも恋するバルセロナ  シネマの世界<第803話>

アメリカの才気ある名監督 ウディ・アレン(1935~)の2008年作品「それでも恋するバルセロナ」(原題 Vicky Cristina Barcelona)を私は、長い間、いつものウディ・アレン流ウィットとギャグの効いたロマンティックコメディ
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映画だろうと勝手に決めつけ、そのうち見ようと今まで放っていました。
ある日、ユニークな映画評をする作家 東山彰良(1968~、福岡県小郡市在住、西南学院中学・高校・大学・大a0212807_13433449.jpg学院卒業)著「ありきたりの痛み」にある「それでも恋するバルセロナ」(P88~P89)を読み私の判断ミスをいたく反省すぐに‘お一人さまシアター’で鑑賞しました。
さすが、熟練の「愛のアナリスト(分析家)」であるウディ・アレン監督の作品(監督・脚本)です。
映画は、バルセロナを舞台に一人の男と三人の女の愛(ロマンス)が、軸となり彼らと関わる家族や友人たちも巻き込んでシリアス(辛辣)かつコミカル(軽妙)な人間模様を描いていきます。
スペイン、カタルーニャの古都(州都)バルセロナの風光明媚な景色を背景にして混沌とした愛の四角関係を名撮影監督 ハビエル・アギーレサロベ(1948~)が、美しい映像で撮っています。
アメリカの美人女優 レベッカ・ホール(1982~、2006年映画「プレステージ」で有名になる)と同 スカーレット・ヨハンソン(1984~、出
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演時19歳の2003年作品「真珠の耳飾りの少女」は、天下一品の美しさ)が、まず登場し、すぐにスペインの名優 ハビエル・バルデム(1969~、AC/DCの熱狂的ファンというのが好い、私は2004年鬼才アレハンドロ・アメナーバa0212807_13440963.jpgル監督作品=監督・脚本・製作・音楽の傑作「海を飛ぶ夢」で注目)の登場となります。
そして、しばらくしてスペインの美人女優 ペネロペ・クルス(1974~、この映画でアカデミー賞助演女優賞を受賞)が、現在の夫ハビエル・バルデム演じる画家の元妻役で登場、この時点でペネロペとハビエルは、結婚していないものの二人が、スペイン語と英語を交え辺りかまわず大声a0212807_13441815.jpgで怒鳴りあう元夫婦の痴話ゲンカシーンは、もう最高!(の名演)、この共演をきっかけに二人は、結婚、そしてオシドリ夫婦になるのですから人生おもしろいものです。
映画のストーリーは、前述した東山彰良著の「ありきたりの痛み」にある「それでも恋するバルセロナ」(P88~P89)が、秀逸ですので原文のまま掲載いたします。
a0212807_13442334.png『ロマンチックな街並み、美味しいワイン、哀愁をおびたスパニッシュギター。 ヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)がサマーバケーションに訪れたのは恋をするなというほうが無理な街、そう、バルセロナだ。 ヴィッキーは保守的で、婚約者のいる身。 かたやクリスティーナは芸術=自由=セックスだと思っている芸術家気取り。 そんな彼女たちの前にあらわれたのは、人生など無意味で快楽に溺れることa0212807_13443983.jpgこそ生き甲斐だと言わんばかりの画家、ファン・アントニオ(ハビエル・バルデム)。 最初はこのニヒルな芸術家に反発していたヴィッキーだが、結局彼になびいてしまうのは、まあ、だれしも予想がつく。 一夜限りの関係を持ってしまったせいで気持ちは千々に乱れ、婚約者との間で揺れに揺れまくる。 そのあいだにも、ファン・アントニオはクリスティーナのこともちゃっかりa0212807_13444250.jpgいてこましてしまう。 そこへこの絵描きの前妻、狂気の化身のようなマリア・エレーナ(ペネロペ・クルス)が乱入してくる。 かくて愛の定義をめぐる物語は、ウディ・アレン一流の饒舌なセリフまわしでばく進するのだ。 ウッディのやつが愛について一家言あるのは周知のことだが、彼の映画を観ているとどうにも煙にまかれているように感じてしまうのは俺だけa0212807_14103867.jpgじゃないはずだ。 が、この作品は構図がクッキリしている。 愛に対する立場がハッキリしているのだ。 だからこそ、観るものはどうあがいても感情移入してしまう登場人物を見つけ、なにかと身につまされることだろう。 何度も女性に「あんたはだれも愛せない人間よ」と言われてきた俺としては、愛のことがわかってるつもりのやつは是が否でも観とけと言いたい。 その自意識を針でチクa0212807_14103502.jpgチク刺されること請け合いだ。 もしもそこにウディ・アレンのいじわるな毒を感じとれたらこの東山が保証する、あなたは愛のことがちゃんとわかっている。』
映画の劇中、ファン・アントニオが、刹那の恋(一夜の恋)をためらうヴィッキーに(だったと思う)言う「未完の愛が、ロマンスだ」というセリフを聞き、改めて脚本を書いたウディ・アレン監督は、愛の分析スペシャリストだと思いました。

by blues_rock | 2018-01-13 13:13 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)