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心の時空

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ルノワール 陽だまりの裸婦  シネマの世界<第797話>

a0212807_2165131.jpg言わずと知れたフランスの画家オーギュスト・ルノワール(1841~1919)が、最晩年(1915年)に過ごしたプロヴァンス地方カーニュ=シュル=メールでの制作の様子を描いた映画です。
脚本と監督のジル・ブルドス(1963~)は、リューマチの悪化により、動かなくなった手に絵筆をしばり付けて最晩年の有名な絵「水浴びする女たち」などを描く画家ルノワールの日々をリアルに表現しています。
台湾の名撮影監督 李屏賓(リー・ピンビン 1954~)のカメラが、すばらしくリューマチによる満身創痍の体を奮い立たせて制作(美の創造)に執着する最晩年の画家ルノワールの姿をルノワール・カラーの美しい映像で撮っています。
a0212807_2203832.jpg映画には、登場しませんが、カーニュ=シュル=メールのルノワールのアトリエ(別荘)には、若き日のマチスやピカソ、ボナールなどベル・エポック時代のパリで活躍する絵描きたちが、集っていました。
余談ながら私の好きなルノワールの絵は、スイス、ウィンタートゥールのオスカーワインハルト美術館にある「眠る裸婦」ですが、門外不出なので日本では、見ること叶わずスイスのウィンタートゥールに行かなければ、見ることができません。
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映画は、病気のルノワール夫人が、亡くなる前に夫オーギュスト・ルノワール(ミシェル・ブーケ 1926~)のためにモデルの依頼をしていた美しい女性デデ(クリスタ・テレ 1991~)が、現われるところから始まります。
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ルノワール本人も彼の世話をする家政婦のガブリエル(ロマーヌ・ボーランジェ 1973~)の誰も知りませんでしたが、ルノワールは、デデの奔放な若さと美しさに惹かれ創作意欲を駆り立てられました。
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戦争に出征していた次男のジャン(ヴァンサン・ロティエ 1986~、2015年秀作映画「ディーパンの闘い」に出演)が、負傷し療養のために帰郷、リューマチで手足の不自由な父ルノワールの制作助手をするようになりジャンも
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またデデの美しさに惹かれ、二人は、愛し合うようになりました。
この映画に登場する次男のジャンは、後に有名な映画監督となるジャン・ルノワール(1894~1979)で、ルノワー
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ルのモデルとなったデデが、ジャンと結婚しジャン・ルノワール監督作品の主演女優を務めたカトリーヌ・エスラン(1900~1979)です。
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傷の癒えたジャンが、戦友を戦地に残して来た後ろめたさから空軍に志願し再度戦地に赴く決意をするとデデは、ジャンが、自分と映画を撮る約束したのに裏切られたと思い、ルノワールのモデルを辞めて出て行ってしまa0212807_2314618.jpgいました。
父ルノワールには、デデが、必要と考えたジャンは、彼女を説得、再びモデルとして呼び戻すと父ルノワールとデデをカーニュ=シュル=メールに残し戦地に赴き映画は、終わります。

(右絵 : ガブリエルとジャン)
by blues_rock | 2017-12-26 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)