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心の時空

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静かなる復讐  シネマの世界<第796話>

スペインの俳優にして脚本家ラウール・アレバロ(1979~)の初監督作品「静かなる復讐」(2013年スペイン映画原題「Tarde para la ira」 激怒するには遅すぎる)は、2014年のスペイン映画「マジカル・ガール」と同じタイプの
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ダークでノワールなサスペンス・スリラー映画です。 (下写真 : 撮影中のラウール・アレバロ監督)
「静かなる復讐」は、スペイン映画賞(ゴヤ賞)において、作品賞・脚本賞・助演男優賞・新人監督賞を受賞してa0212807_15441019.jpgいます。
映画で主人公のホセを演じた名優アントニオ・デ・ラ・トーレ(1968~、2013年秀作映画「カニバル」の演技もすばらしい)の怨念を心に秘め寡黙にして顔の表情ひとつ変えずに復讐していく演技は、見事でゴヤ賞の主演男優賞を受賞していないのが、不思議なくらいです。
a0212807_15525257.jpgストーリーは、章立てで展開、ホセの妊娠中の妻が、宝石店にいる時、眼出し帽をかぶった数人組の強盗と遭遇し犯人の一人が、理不尽に彼女を射殺しました。
主犯格の男は、捕ったものの共犯者が、逃亡し妻を射殺した犯人は、分からないままでした。
a0212807_155573.jpg愛する妻を失ったホセは、その日から犯人に復讐を誓うと同時に絶望感に苦悩する歳月を過ごしていました。
ある日、とある町の小さなバーを寡黙なホセが、訪ねそれ以来、ホセは、時おりそのバーに行き、バーを切り盛りする女性アナ(ルス・ディアス 1975~)を静かに見つめていました。
a0212807_160978.jpgアナもそれに気付き無視していましたが、寡黙なホセに興味をもち二人は、次第に親しくなり関係を持ちました。
やがて、アナの夫が、刑務所から出所するとホセは、バーでアナの夫に近付きました。
アレバロ監督は、ホセの怨念(復讐心)を渋いリベンジ・スリラーとして描きロード・ムービー風な筋立てで見ている者を惹き込んでいきます
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ホセを演じるアントニオ・デ・ラ・トーレの感情を押し殺しながら次第に怒りが、こみあげ爆発しそうになる目の表情(被害者遺族の物言わぬ‘怒り’の演技)は、リアリティ抜群です。
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アントニオ・デ・ラ・トーレは、無表情なホセの感情をすべて“目”で表現、スペインを代表する名優の真骨頂を見せています。
by blues_rock | 2017-12-24 00:04 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)