さよなら、人類 シネマの世界<第600話>
不条理なシーンが、延々と(1シーン・1カットで39枚の‘動く絵’を見ているよう)続き、見ている者は、そのユニークさにただ口をあんぐり開けて見ているだけです。アンダーソン監督は、ストックホルム中心街のビル(監督所有の撮影スタジオ)に大掛かりなセットを組み一切ロケなし、構図や配置さらに配色ほかプロダクション・デザイン(マットペインティングという古風な背景画の技術)に徹底してこだわり全39シーンを固定カメラの長回しで撮影、すべて 1シーン・1カットにより完成まで4年の歳月をかけました。
アンダーソン監督は、映像の絵画的な感性をフランドルの画家ピーテル・ブリューゲル(ブリューゲル父 1568~1625)、アメリカの画家エドワード・ホッパー(1882~1967)、ロシアの画家イリヤ・レーピン(1844~1930)、ナチス退廃芸術として排除


映画のプロットは、時代がたとえ移り変わろうとも人間の本質つまり善悪や滑稽さ、愚かさ、もろさ、人生の哀歓


主人公のふたり、うだつの上がらない面白グッズのセールスマン、サム(ニルス・ウェストブロム)とヨナタン(ホル

「さよなら、人類」は、アカデミー賞を総なめにした「バードマン あるいは無知がもたらす予期せぬ奇跡」とヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞(グランプリ)を競い「さよなら、人類」が、金獅子賞を受賞しました。映画好きの方には、堪らない怪作(ワン&オンリーの秀作)で、この映画のユニークな面白さは、映画を見なければ分からない典型的な作品です。
余談ながら、私は、この映画のタイトル「さよなら、人類」を見てすぐ、私たちの時代が、昭和から平成に移るころ
名古屋でTV放送していた深夜番組「いか天(三宅裕司のいかすバンド天国)に出演していた個性的なバンド「たま」の歌「さよなら人類」を懐かしく思い出しました。

