ベンガラ色漆継ぎ‥甕と壺
口縁にも数か所、カケとキズがあり、まずパテとサビ漆で形を整え、呂色漆の塗りと水砥ぎを繰り返し、指先の感触が、まわりと違和感なくスムーズになるまで砥ぎました。
仕上げにベンガラ色漆を塗り、室(ムロ)で乾かし‘注ぎ口付き水甕ベンガラ色漆継ぎ’が、完成しました。
備前の壺(高さ20㌢・胴径17㌢・口径12㌢)は、知人から手を滑らせ取り落としたので反り口が欠け(と胴の一部に少しヒビ)ので何とかならないかとの依頼でした。
壺の形、緋色と胡麻(ゴマ)の景色、ヘラの筋目もなかなか良いので、備前壺の雰囲気を壊さないよう‘ベンガラ色漆継ぎ’にしました。
生漆(キウルシ)で欠片(カケラ)を繋ぎ、欠損した部分には、サビ漆で形を整え、注ぎ口付き水甕と同じ工程で仕上げました。