ミザリー シネマの世界<第287話>

アニーの異常な偏愛の相手が、大ベストセラー「ミザリー」シリーズで一躍人気作者となったポール・シェルダン
で、アニーの異常な偏愛の犠牲となるポール役をジェームズ・カーン(1939~)が好演しています。サイコパスのアニーを演じたキャシー・ベイツのやさしい笑顔と怒り狂った顔の相反する表情も映画の見どころの一つです。
アニーは、ポール・シェルダンの熱狂的なファンで、「ミザリー」シリーズの愛読者でした。
とくに主人公の女性ミザリーへのアニーの思い入れは、尋常ではなくミザリーと自分を重ね合わせていました。
ポールは、これまで長い間書き続けてきた大ベストセラー「ミザリー」シリーズに終止符を打ち冬山の山荘で新作を完成させました。新作の原稿を持って吹雪の中、山を降り車で出版社に向かう途中、山道の崖から転落、大破した車の中から重傷のポールを救出したのが、元看護婦のアニーでした。
全身打撲で両足を複雑骨折したポールをアニーは、自分の家に運び介護しました。

ある日、町に買い物に出かけたアニーは、「ミザリー」シリーズ最後の新刊(最終巻)発売を知り、早速本を買い読みました。
だが、アニーは、ミザリーが死んでしまう結末に激怒、ポールを罵りました。そしてアニーは、ポールに新作の原稿を燃やすよう強制、タイプライターを持ち込み「ミザリー」の続編を書き‘ミザリーを生き返させる’よう迫りました。
大雪で隔離されたアニーの山荘の二人だけの閉鎖的な空間で身動きならないポールは、次第に恐怖を募らせていきました。
アニーが、外出しているスキに身体を引きずり監禁されている部屋を出たポールは、彼女の部屋で一冊のアルバムを発見しました。
アルバムには、アニーの子供のころの写真と併せ、彼女が過去何度も殺人を犯したニュース記事もファィルされていました。ポールは、アニーがサイコパス(精神異常者)であると知り、彼女の機嫌をとりながら早く脱出することを考えました。
映画の中で使われるタイプライターやダイヤル式電話などの小道具に20数年の歳月を感じるものの、プロットとシナリオが、上質なので映画に旧さはありません。
ポールの出版代理人の役で往年の美人女優ローレン・バコール(1924~)が、出演していました。

