高齢者介護の現場レポート 「地獄の沙汰も金次第」(下)
ならば、国家予算の執行権も含め「厚生労働省は要らない」と思います。
介護現場は、介護保険制度のウソ八百の欺瞞と詭弁の狭間で悩み苦しんでいるというのが、現実です。
十人十色と言いますが、高齢者介護の背景には、100人の高齢者には、100パターンの人生模様と家族実態が
とくに認知症疾患のある高齢者こそ十人十色‥認知症は、脳の病気なので認知症の発症パターンが違い(こちら)、ついては認知症高齢者の介護対応もそれぞれ違いますので、認知症患者への適切な対応は‘現場経験’の介護キャリアこそ大切な財産(たから)です。
認知症の高齢者の介護は、家族にはムリ‥見当識障害・徘徊・不潔生活などの介護に対処する家族が、精神
「何度言ったら分かるの!」とついカッとなって我を忘れ虐待したり、疲れ果てて拘束したりする事実を介護当事者ではない者が、上辺で非難したり責めたりする資格はありません。
高齢者を抱える家族にも十人十色の家族の風景があり十編の愛憎ドラマを見る思いです。
家族にもそれぞれの生活があり「自分で介護するより一割負担なら安い、‘厄介払い’にできるだけ介護施設を利用しよう」というドライな家族、高齢者の介護などマッピラながら高齢者の資産・財産ネライで同居(骨肉の遺産相続争いで拉致同然のケースもある)し、低コストの介護施設に世話を‘丸投げする’家族、親の年金を家族の生活費に充当、高齢者の清潔のための入浴介助費一割負担の50円さえも認めない家族など枚挙に暇(いとま)がありません。 (上図:国家100年の国債発行推移‥戦争時を超える累積赤字、国家崩壊前夜?)
家庭に年寄りの居場所がなく老人は、家族の中で弱い立場ながら、人生で蓄えた年金受給資格や資産・預貯金があります。
わが国の介護保険制度は、早晩40才未満の若年層にも及び勤労者全員の給与から介護保険料が、強制徴収されることになると推察します。
併せて2015年(平成27年)4月改定の自己負担率20%もいずれ医療保険と同じ自己負担30%になるでしょう。
高齢者介護の現場レポート(中)の冒頭で要介護Ⅱの自己負担コストを書きましたが、自己負担20%になると3万円から4万円、30%では、4万5千円から6万円、これプラス食事代・介護用品代・宿泊料など自費分が加算された利用料になり、いよいよ地獄だけではなく「介護の世界も金次第」になりました。 (上写真:福岡市城南区の友泉亭)
これまで正直に納税して来た高齢者の皆さん、これから高齢者になる‘明日はわが身’の皆さん、国税予算に厳しい監視の目を光らせ、政治(国策)に自己主張し、自分の資産・預貯金などの財産は、自分の最期のために使って欲しいと思います。
参考サイト:ワムネット‥福祉医療機構が運営する福祉・保健・医療の総合情報サイト