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心の時空

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二人の名優 ‥ 「ヒート」・「ボーダー」で共演  シネマの世界<第43夜>

私が、最も贔屓(ひいき)としている男性俳優は、アル・パチーノです。
二人の名優 ‥ 「ヒート」・「ボーダー」で共演  シネマの世界<第43夜>_a0212807_1232121.jpg1972年の映画「ゴッドファーザー」でマフィア・ファミリーのドンを演じるマーロン・ブラント(1924~2004没 享年80才)を相手に父親思う堅気の三男役を“目”の感情表現で見事に演じてみせました。
それからアル・パチーノ(1940~)のファンになり、彼の新作映画が、封切られるたびに見続けました。
日本で封切られたアル・パチーノの映画は、確か37本と思います。
二人の名優 ‥ 「ヒート」・「ボーダー」で共演  シネマの世界<第43夜>_a0212807_1254461.jpgいまアル・パチーノの全映画作品を見直しているところです。
さて、何度も見た1996年の「ヒート」(監督マイケル・マン)は、ロバート・デ・ニーロ(1943~)との共演が話題となり、二人の個性ある演技が、3時間近い映画に緊張感をもたせ、最後の最後、名場面で映画は終わります。
アル・パチーノも今では72才の円熟の名優、2010年彼の最新作「陰謀の代償」では、物語のキーマンとなる老警察署長役を渋く演じていましたが、安心して見ておられました。
2007年「ボーダー」(監督ジョン・アヴネット)で、アル・パチーノ(当時67才)とロバート・デ・ニーロ(当時64才)は、11年ぶりの共演をしました。
同じクライム・アクション(犯罪事件)映画ながら、シナリオが原因か、監督の演出力量の差なのか、「ヒート」のほうがよかったように思いました。
「ボーダー」には、イチャモンを一言、原題の「RIGHTEOUS KILL」を直訳すると「正当な殺し」という意味ですが、なぜタイトルを「ボーダー」に替えたのか、私にはよく分かりませんでした。
二人の名優 ‥ 「ヒート」・「ボーダー」で共演  シネマの世界<第43夜>_a0212807_1273245.jpgたぶん、配給会社のセンスの差でしょう。
映画タイトルを横文字にするのなら、そのまま「ライタス・キル」とすべきでした。
11年前となる二人の共演作品「ヒート」(1996)の大ヒットで「ゴッドファーザーPart 2」(1974)をしのぐ、二つの個性の激突が、映画「ヒート」にインパクトを与えましたので“柳の下のドジョウ”をねらい、意訳して「ボーダー」としたのでしょう。
映画の出来より、ベテランとなったアル・パチーノとロバート・デ・ニーロの変わらない個性ある演技をじっくり楽しむ映画でした。
どんなにすばらしい俳優を起用しても、脇を固める共演者たちのレベルや監督・脚本・撮影に才能を感じないと、作品はつまらないものとなってしまいます。
私が、好きなアル・パチーノ主演この一本は「セント・オブ・ウーマン」(1992)で、ロバート・デ・ニーロ主演は「タクシー・ドライバー」(1976)です。
「セント・オブ・ウーマン」で、盲目の退役軍人役のアル・パチーノが、ホテルのロビーで寂しそうに恋人を待っている若い女性とタンゴを踊るシーンがありましたが、いまでも印象に残る感動的なシーンでした。
by blues_rock | 2012-01-29 01:11 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
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