私の数寄な絵‥人形
佐伯祐三 (1898~1928没、享年30才)、27才の時の作品です。
前年の1924年、ヴラマンクに会いに行き、持参した絵を酷評された後、描いた絵です。
「書」の達人が、自由自在に筆を動かし書いたような絵ですが、見事な描写力です。
佐伯祐三は、この後(1926年)帰国しますが、日本に彼の描きたいもの(モチーフ)はありませんでした。
◇「広告貼り」(1927)
1927年パリに戻るや、パリの街角に貼られたポスターや古い街並みの壁の前に毎日イーゼルを立て、病気(結核・精神)で心身を衰弱させながら、自分に見えるものを早い筆致で感性のままキャンバスに描きました。
1928年セーヌ県の精神病院に入院、食事を拒み衰弱死するまでのわずか2年間に佐伯祐三は、多くの傑作を描き残しています。