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心の時空

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a day in my life

彫刻家 舟越保武

舟越保武(1912~2002)の彫刻・彫塑は、岩手県立美術館に多くあります。
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舟越保武作品展示室のとなりに、盛岡中学校の同級生松本竣介(1912~1948)作品展示室があり、万鉄五郎のコレクションと併せ充実した美術館です。
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舟越保武の彫刻は、クリスチャンとしての信仰に裏打ちされた女性の清楚な美しい作品が多く、見ていて安堵します。彫刻家 舟越保武_a0212807_028033.jpg
この美しさも、ほんの少し緩くなるときっと陳腐なつまらない俗なものに堕ちてしまう危うさはありますが、彫刻家舟越保武の才能にはそれはありません。
芸術作品の名作と凡作・駄作との格差は‥それはきっと見る人個人の感受性の差の問題で、見る人の心がドキドキ感動するか、ワクワクした気持ちになるか、ならないかの単純なことと私は思います。
芸術へのアプローチは、その作品が好きか嫌いか‥好き嫌いに理由などありません。
原口統三は「思想とは趣味の問題、好きか嫌いか、皮膚の感覚がすべてだ」と表現していますが、芸術も同じことと思います。
長崎市にある26殉教者記念像(1962)は、彼の彫刻を見るうえで重要な作品と思います。
デミアン神父像や島原の乱で殉教した武者像を見ていると信仰に支えられた表現‥力強い造形を感じます。
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生涯の友であり、同年齢の彫刻家佐藤忠良も多くの女性像を残しています。
女性を対象とした二人の彫刻を見て、その作品から彫刻家がモデルの女性から感じとるインスピレーション(イメージ)を想ってみるのもおもしろいかもしれません。
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舟越保武の随筆「巨岩と花びら」(ちくま文庫)も名文集です
by blues_rock | 2011-07-16 00:28 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)
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