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心の時空

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a day in my life

園芸店で売られていたガジュマルの木を欲しいわけでもないのに、何気に買い、これまた何気に作った陶漆の器にあれこれ入れみました。
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何気なく思いついた「ガジュマルミニ盆栽」ながら‥また持病の誇大妄想に火が、点き、次のミニ盆栽は、どんな
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植物をどのような陶漆器にいれようかとアイデア空想に耽っています。
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これ(下)は、山瀬の半焼成皿と思っていましたが、違うと分かりすっきり、二転三転してできた作品です。
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なんだか皿のオブジェみたいになってしまいましたが、‘まっ、いいか’ と これ以上深追いしないことにしました。
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# by blues_rock | 2017-05-27 00:07 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
近年ほぼ一年間隔で個展をしている画家島村安一氏(略歴はこちら)が、現在福岡市天神のひよ子ギャラリー天神(福岡市中央区天神2丁目10−15 HIYOKOビル3階)で新作展を開催しています。
モチーフは、終始一貫、女性の人物画(25点)です。
今回の展覧会では、ミニ・コンサートも併催企画されていますので夕方行かれると音楽も楽しめると思います。
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23(火) フルート : 金子崇史 氏
24(水) てんじんリコーダーアンサンブル
25(木) 箏 : 高木真理さん
26(金) オカリナ : 松永里香さん
27(土) 二 胡 : 渡辺利津子さん、蓮尾登志子さん
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私は、友人でもある金子崇史 氏のフルートを聴かせていただきました。
展覧会で音楽を聴きながら私が、絵を見たのは、「アルフォンス・ミュシャ展」で聴いたスメタナの「わが祖国(モルダウ)」以来でした。
美術館ももっと音響を考慮してオーケストラとはいかないまでも室内楽のアンサンブルくらい企画したら(個人美術館・ギャラリーでは、すでに開催されているのかもしれませんが)街の情操が、必ずや良くなると思います。
# by blues_rock | 2017-05-26 01:26 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)
テイト・テイラー監督(1969~)が、2016年に撮った心理サスペンス&スリラー映画「ガール・オン・ザ・トレイン」を紹介します。
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主人公のアルコール依存症で泥酔したらブラックアウト(記憶障害)する女性のレイチェル(エミリー・ブラント1983~ 2015年「ボーダーライン」主演)、ならびに、彼女のアルコール依存症が、原因で離婚した元夫の再婚相
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手の女性アナ(レベッカ・ファーガソン1983~ 2015年「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」出演)、そしてアナの子供のベビーシッター、メガン(ヘイリー・ベネット1987 2016年映画「マグニフィセント・セブン」出演)の a0212807_1831815.jpg3人の女性が、お互いの現在と過去を絡ませつつ(フラッシュバックして)ドラマは、展開していきます。
映画に登場する男たちの役割は、さして重要ではなく、刺身の端(つま)のようなものながら3人の女性それぞれに関わる女癖の悪い男(レイチェルの元夫=アナの現在の夫=メガンの愛人)だけが、ワサビの役割をします。
a0212807_1834464.jpgサスペンスを絡ませたスリラー映画なのでストーリーを述べると安易にネタバレするのでコアとなる3人の女性についてだけ簡単に説明したいと思います。
我が身を守るためなら平然と嘘をつき愛する人を深く傷つけても平気な女や男ばかりが、登場する(もちろん善人もいます)ので見る者の心中は、次第に不穏になるものの、そんなジコa0212807_187486.jpgチューで嘘つきたちの内面と過去が、少しずつサスペンス&スリラー仕立てで、剥ぎ取られていきますので、推理ドラマが、好きな人には、たまらない映画と思います。
まず、主人公のレイチェル(エミリー・ブラント)ですが、元夫の子供を欲しかったのに妊娠せず人工授精するもいつも失敗、いつしか精神のバランスを壊しアルコール中毒a0212807_18912.jpgになり泥酔しては、いつも問題を起こすも一切記憶していない(ブラックアウトしている)自分を自己嫌悪、そして忘れるためにさらに飲むという悪循環を繰り返していました。
レイチェルと離婚した夫は、愛人であったアナ(レベッカ・ファーガソン)とさっさと再婚し二人の間には、子供が、生まれていました。
アナは、ボランティアで留守中、近所に住むメガン(ヘイリー・ベネット)にベビーシッターを依頼していました。
a0212807_18115323.jpgレイチェルは、通勤電車の窓からアナたちが、暮らす家(かって自分の家)とその二軒隣に住まうメガン夫婦の幸せそうな暮らしぶりを眺めながら自分とメガンを重ね合わせ理想の夫婦を妄想していました。
ある日 レイチェルは、メガンが 自宅二階のポーチで他の男と抱き合いキスしている光景を車窓から見て憤怒しa0212807_1814946.jpg電車を降りました。
一方、アナは、愛人から妻になり母になったものの元夫へのストーカー行為と泥酔して自宅に現われるレイチェルに怯えていましたが、夫の携帯に頻繁に届くメールや夫の様子から自分に代わる愛人が、いることに気づきました。
a0212807_18172866.jpgさらに、メガンもまた過去に決して忘れることのできないトラウマを抱えており、精神分析医のカウンセリング(心のケア)を受けていました。
そんなある日、メガンの夫から「金曜日の夜から妻が家に帰らない」と警察にメガン失踪を告げる連絡と捜索依頼が、出されました。
a0212807_18175960.jpg警察は、泥酔したレイチェルが、金曜日の夜、メガンと言い争っているところを近所の住人から目撃されていることを告げ、やがて現場近くの森でメガンは、撲殺された遺体で発見されました。
殺人容疑をかけられたレイチェルですが、その時も泥酔しており翌朝、レイチェルは、顔に大ケガをして血まみれのわが姿に驚くものの何一つ記憶していませんでした。
a0212807_18195656.jpgアルコール依存症のレイチェルを演じたエミリー・ブラントの大きな目は、劇中どんよりしていて生気なく、さらに鼻先と頬が、いつも赤く、エミリー・ブラントのアルコール中毒症状の女性は、秀逸でした。
(右写真:撮影中のエミリー・ブラント)
# by blues_rock | 2017-05-25 00:05 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
異才ケネス・ロナーガン監督(1962~)の新作「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(脚本もロナーガン監督=アカデミー賞 脚本賞受賞、主演のケイシー・アフレックが同賞主演男優賞)は、心を閉ざした人間の深層心理を描いた
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傑作映画なので紹介いたします。
ケネス・ロナーガン監督作品で私の記憶にあるのは、2002年マーティン・スコセッシ監督の作品「ギャング・オブ・a0212807_21413236.jpgニューヨーク」の脚本と2011年のロナーガン監督・脚本作品「マーガレット」(名優マット・デイモンも出演している秀作映画なのに、何と日本では、劇場未公開! 信じられません)でした。
当初、前作の「マーガレット」で、ロナーガン監督とダッグを組んだマット・デイモンが、新作「マンチェスター・バイ・ザ・シー」では、自ら監督・主演・製作を考えていたようですが、スケジュールa0212807_2142544.jpgの都合で製作だけ担い、脚本と併せ監督をケネス・ロナーガン監督に依頼、主演は、親友ベン・アフレックの弟ケイシー・アフレック(1975~)に要請しました。
監督と脚本を担ったケネス・ロナーガン監督は、心に深い傷を負った主人公リー・チャンドラーの喪失感、寂寥感、孤独感という難しい人物描写を俳優ケイシー・アフレックの個性を生かした地味な演出で見事a0212807_215326.jpgに表現しています。
マット・デイモンは、名優ながら‘ジェイソン・ボーン’の印象(ショーン・コネリーの007ジェームス・ボンドと同様)が、極めて強く「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の主人公リー・チャンドラー役には、特定人物のイメージが、定着していないケイシー・アフレックのキャストは、大正解!でした。
a0212807_21535537.jpg撮影監督ジョディ・リー・ライプス(1982~)が、撮ったリーのもつ喪失感、寂寥感、孤独感を醸し出す冷んやりとした映像、音楽担当の作曲家レスリー・バーバー(1962~)の抑えた旋律、リーの現在と過去を同時進行形のようにフラッシュ・バックさせる編集のジェニファー・レイムなど、ロナーガン監督を支える製作スタッフ陣の仕事ぶりも秀逸です。
a0212807_21543358.jpg主人公のリーは、生まれ故郷であるマンチェスター・バイ・ザ・シーを離れ、ボストン郊外で地域住民の便利屋として生計を立て孤独に暮らしていました。
ある冬の日、リー(ケイシー・アフレック)は、兄のジョー(カイル・チャンドラー 1965~)が、心臓発作で亡くなったとの訃報を受け、帰りたくなかった故郷マンチェスター・バイ・ザ・シーへ帰省しました。
a0212807_21553775.jpgリーには、マンチェスター・バイ・ザ・シーで暮らしていたころの亡き兄ジョーと甥のパトリック(ルーカス・ヘッジズ 1996~)三人で過ごした楽しい思い出とともに記憶から決して消し去ることのできない離婚した元妻のランディ(ミシェル・ウィリアムズ 1980~)と幼い娘三人一緒に暮らしていた時代の悲痛な過去が、ありました。
a0212807_21561531.jpgケイシー・アフレックの演じるリー・チャンドラーの身を切られるような喪失感、寂寥感、孤独感は、実在感(リアリティ)にあふれ近年の映画の中で俳優と登場人物(主人公)が、一体化した映画ファン必見の見事な演技です。
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」は、総合芸術‘映画’の醍醐味を感じさせる深層心理ドラマの傑作なのでお薦めいたします。
# by blues_rock | 2017-05-23 00:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_354836.jpg沈金(ちんきん)と読みます。(右写真 : 松葉文様の沈金)
沈金(ちんきん)は、漆器の装飾(加飾)技法のひとつで、蒔絵(まきえ)、螺鈿(らでん)、髹漆(きゅゆしつ、塗り立てのこと)と並ぶ代表的な漆工芸の加飾技法のこと、ほかにも卵殻(らんかく)、彫漆(ちょうしつ)、蒟醤(きんま) など概ね10の装飾技法が、あります。
5月14日 日曜日の午後、アクロス福岡で開催された沈金師 水尻清甫氏による「輪島塗(わじまぬり)沈金教室」を受講しました。
沈金は、塗面にノミ(刀)で意匠の文様を彫り、刻線(点・面)の凹に漆を摺り込み、そこに金箔や金粉を埋めてa0212807_3172181.jpg模様とする輪島塗の技法です。
① 置目(おきめ): 美濃紙に描いた下絵を漆面に写す
② 文様彫り(もようほり): ノミで文様の輪郭線を彫る(ノミ先の角度45度)
③ 仕上げ彫り(しあげぼり): 花心や葉脈などの細かな線を彫る
④ 漆引き(うるしひき): 彫刻した漆面に漆を塗り拭く
⑤ 金箔・金粉入れ(きんぷんいれ): 拭き上げた漆面に金箔あるいは金粉を入れる
a0212807_320294.jpg当日、設えられた実習(ワークショップ)コーナーで、沈金(①~⑤)を行ない、一応修了証をいただきましたが、出来上がった初めての沈金作品は、ノミ先の暴れあまりにひどく、ここで披露するには、とても恥ずかしいので下を向き沈黙することにしました。
沈金を体験して痛感したことは、展覧会場で目の前にある漆工芸の数々の名品を見て、そして指に触れ精緻極まる工(たくみ)の技術(わざ)とその才能に只々脱帽するばかり‥漆工芸は、ジャパンクールの極みと思います。
a0212807_3204369.jpg漆や漆器を英語で Japan(Japanese lacquer)と云うくらいですから古代より日本の漆工芸は、世界に知られていたという何よりの証と思います。
会場におられた蒔絵師の水尻里見さん(沈金師 水尻清甫氏夫人)に「どうしてこんなすばらしい沈金が、できるのですか?」との私の不躾な質問にもイヤな顔されず「ノミが、自分の体と一体になるまで毎日修業するのです。」と微笑みながらクールに答えられました。  (下写真 : 木スプーンの拭き漆 23工程)
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ひとつ漆塗りのスプーンを完成させるためには、最低でも2か月、概ね3か月くらいの時間が、必要です。 
なぜ、そんなに時間が、かかるのかは、 ‘漆の特性’ を理解しなければなりません。
こちらの「漆の話」を参考にしてくださり、一人でも多くの漆器ファンが、増えれば、私は、うれしく思います。
# by blues_rock | 2017-05-21 00:01 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
フランスの名女優メラニー・ロラン(1983~ 「イングロリアス・バスターズ」・「オーケストラ!」・「複製された男」・「ミモザの島に消えた母」ほか)の監督 第2作目となる2014年作品「呼吸 ~ 友情と破壊」をアンスティチュ・フラa0212807_1052099.jpg ンセ九州で見ました。
アンスティチュ・フランセ(本部 パリ)は、世界中の支部(日本に5都市、九州は福岡にある)と一般劇場で上映しないような作家性の強い個性的な映画や若手で才能ある新進気鋭の監督作品をインターネットで繋ぎ上映しています。
5月の作品は、フランスを代表する美しき名女優メラニー・ロランが、監督した新作「呼吸 ~ 友情と破壊」でした。
ロラン監督は、「自己愛の強い倒錯者(精神疾患のひとつ「自己愛性人格障害」)のことを描きたかった」という映画のプロットを見事に表現したすばらしい作品でした。
メラニー・ロランは、まだ34歳、女優として今までに20作品以上の映画に出演しており早やベテラン女優の風格すらあります。
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監督メラニー・ロランは、この新作「呼吸 ~ 友情と破壊」が、長編映画2作目ながら映画センス抜群の演出を披露しています。
a0212807_1116812.jpg映画づくりのキーとなる演出は、メラニー・ロランが、これまで出演した数多くの作品の名立たる名監督から学んだのか、女優としての演技センスと相俟って映画監督としての才能を一気に開花させました。
メラニー・ロラン監督の演出が、実に冴えています。
映画は、主人公の高校生の少女二人が、青春を謳歌しながらお互い友情を感じていくところから始まりホラーのa0212807_11192851.jpgような不気味な雰囲気を次第に漂わせていきます。
才気あふれるロラン監督の演出とそれを追うハンディ・カメラで撮影した映像が、秀逸です。
主人公は、控えめでおとなしいどこにでもいるような女子高生のシャルリ(ジョゼフィーヌ・ジャピ 1994~ 2011年映画「マンク~破戒僧」の少女役で出演)と美しく個性的な転校生サラ(ルー・ド・a0212807_11285961.jpgラージュ 1990~)の二人です。
シャルリは、サラと友情を深めるうち、彼女の自由奔放な言動と謎めいた生活に興味を覚えて行きました。
サラは、シャルリのそんな心の内を見透かすようにシャルリの家を頻繁に訪ね、控えめなおとなしいシャルリの生活にあれこれ指図し、やがてサラが、内向的なシャルリの悩みである彼女a0212807_11301191.jpgの家庭内問題(両親の諍い)にも口出しするようになるとシャルリは、サラの存在が、疎ましくなりました。
次第にサラの潜在的な精神疾患「自己愛性人格障害」である虚言と妄想、暴力的な加虐性癖(サディズム)が、シャルリを翻弄、彼女の内向的な性格ゆえの被虐性向(マゾヒズム)に容赦なく向けられて行きます
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映画に次第に広がっていく不安や不穏をロラン監督は、ハンディ・カメラを駆使し、動揺を抑え切れなくなっていくシャルリの感情(内に秘めた怒りの感情)ならびにサラの無神経で不躾(ぶしつけ)な態度をハンディ・カメラなa0212807_11335281.jpgらではの トラッキング(追いかけまわし撮影)、フォロー(ぴったり密着し撮影)、時にスピンアラウンド(人物の周りを回りながら撮影)するカメラワークは、見る者の背筋が、寒くなっていくサイコな雰囲気をよく醸し出しており秀逸です。
ロラン監督の演出に応えた若い女優の二人、とくにサラを演じたルー・ド・ラージュの華やかでやさしげな表情からサディスティックa0212807_11344077.jpgな顔に一瞬(ワンカット)にして切り替える演技力、ならびにシャルリを演じたジョゼフィーヌ・ジャピの抑え切れなくなった表情(とくに内に秘めた怒りの表情)と抑圧した感情の衝動が、一瞬にして狂気と化す演技は、ともにすばらしく今後の活躍が、大いに期待されます。
a0212807_11351840.jpgシャルリの母親を演じたイザベル・カレ(1971~ 1999年「クリクリのいた夏」に出演)も地味ながら自己愛の強い倒錯者(自己愛性人格障害)の夫に泣きながら従う被虐性(マゾヒズム)の妻ぶりも見事でした。 (上写真 : 撮影中のメラニー・ロラン監督)
# by blues_rock | 2017-05-19 00:19 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
ジェローム・ル・メール監督・脚本のフランス映画「ブルゴーニュで会いましょう」は、ワイン好きの方、ワインを学びたい方に最適の映画です。
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映画のタイトル「ブルゴーニュで会いましょう」は、ブルゴーニュの観光ガイドブックのようながら さにあらん、ワインにどっぷり浸かる映画です。
a0212807_17543392.jpg原題の「Premiers crus」(プルミエ・クリュ)は、ワインを格付するときの専門用語で高品質ワイン原料ブドウ(ピノ・ノワール)を生産する「第一級畑」の土壌格付のこと、ブルゴーニュのワイン畑 11%に与えられている名称だそうです。
ワインについて何も知らない門外漢の私なのでボロを出さないうちに映画「ブルゴーニュで会いましょう」の紹介に移りたいと思います。
a0212807_182471.png映画の冒頭にパリの風景が、チラッと出る以外は、全編‘ブルゴーニュ地方’での撮影なので景色が、すばらしくワインのことは、知らずとも美しい映像を見ているだけでブルゴーニュに行ったような気持ちになります。
主人公のシャルリ(ジャリル・レスペール 1976~ 2014年映画「イヴ・サンローラン」の監督・脚本)は、二十歳のa0212807_185533.jpgときブルゴーニュでワイン造りをしている実家を離れ、パリで著名なワイン評論家として活躍していました。
ある日、シャルリは、実家のワイナリーが、多額の負債と3年分以上の在庫を抱え経営危機に陥り日本の銀行か、隣の名門ワイナリーに買収されようとしていることを耳にしました。
a0212807_1862964.jpg久しぶりに実家に帰りワイナリー主で父親のフランソワ(ジェラール・ランバン 1950~)と再会しますが、家業を捨て出て行った息子のシャルリを許さず、シャルリも疎遠にしていた父親との溝は、埋まらず父親を疎ましく思っていました。
そんな時、シャルリは、ブランシュ(アリス・タグリオーニ 1976~)という美しい女性と出遭いました。
a0212807_1865839.jpgシャルリは、ブランシュが、隣のワイナリーの一人娘で幼馴友だちと知らずに一夜の関係を持ちました。
シャルリには、マリー(ローラ・スメット 1983~、女優ナタリー・バイ 1948~の娘)という気丈な妹がいて父親の仕事を手伝う夫ともども父親の面倒を見ていました。
a0212807_189123.jpg妹のマリーからシャルリは、父親が、数年前の母親との離婚以来仕事への情熱を失っていること、ブランシュは、マリーの親友で隣の名門ワイナリーの一人娘でありシャルリの幼馴染みであること、父親とブランシュの母親である隣のワイナリー主とが、犬猿の仲であることを聞きました。
ワインのテイスティングは、一流のシャルリですが、ブドウ栽培やワイン醸造のことは、何も知りませんでした。
a0212807_18104186.jpgシャルリは、悩みながら妹夫婦やブランシュの協力を得てワイナリー再建を決意しました。
ブランシュを愛するようになったシャルリですが、ブランシュは、すでにアメリカ人の恋人との結婚が、決まっていました。
ブドウ栽培やブドウ畑の管理に試行錯誤しながらも投げ出さずに悪戦苦闘する息子シャルリを見るうちに頑なだった父親の気持ちも次第に変わり始めました。
シャルリが、自分の「第一級畑(Premiers crus)」で大事に育てたブドウの収穫時期を見極め切れず迷っているときブランシュは、電話でシャルリに祖父が、教えてくれたという(一子相伝の)「ブドウの種を噛み砕いたとき後味にリコリスの味がしたら収穫時期である」とアドバイスしました。
アメリカに嫁ぐブランシュにも名門ワイナリーの後継者としてワイン醸造に頑固な母親との確執が、ありました。

# by blues_rock | 2017-05-17 00:07 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_104472.jpg1180年の平安時代末期、歴代朝廷にあって稀代の政治家にして最高権力者であった後白河法皇は、当時の流行り歌であった今様(いまよう、現代の歌謡曲)の大ファンで 「梁塵秘抄」(りょうじんひしょう)という歌謡集を編纂しています。
その代表的な歌の一つで最も有名なのが、「遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん 遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動がるれ」です。
私の場合、「遊びせんとや生れけむ」のところが、‘漆’と「遊びせんとや 生れけむ」になります。
さらに、これも「梁塵秘抄」にある有名な歌で「仏は 常にいませども 現(うつつ)ならぬぞあわれなる 人の音せぬ暁に ほのかに夢に見え給ふ」の‘夢’の部分が、私の場合‘刻苧(こくそ)’に変わります。
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私の戯言をこれ以上書くと友人のケアマネージャーから「介護申請してください」とまた言われそうなので ここまでにします。
# by blues_rock | 2017-05-15 00:05 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
ジョージア(旧ソ連時代クルジア)のギオルギ・オバシュビリ監督(1963~)の2014年長編2作目の作品「とうもろこしの島」(監督・脚本)は、たおやかにして何という張りつめた空気感のある普遍的な映画でしょう。
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製作は、ジョージアを始めドイツ、フランス、チェコ、カザフスタン、ハンガリーなどスタッフ陣も入れると14か国の合作映画です。
a0212807_1251757.jpgオバシュビリ監督の静謐な演出と相俟ってハンガリーの名撮影監督エレメル・ラガリ(1939~)のカメラワークも抜群です。
ストーリーの骨子は、後ほど述べますが、映画には、ほとんどセリフがなく、ラガリ撮影監督の撮った美しい映像が、ラストまで緩まない緊張感と併せ映画を見る者の心を捉えて離しません。
a0212807_125492.jpg映画の舞台は、ジョージア(グルジア)とジョージアから分離独立しようとするアブハジア自治共和国との間を流れる紛争地帯のエングリ川の真ん中に毎年春に出現する猫の額のような中州(0.5㌃くらいか)、登場する人物もほとんど老人と孫娘(少女)だけで二人が、中州を耕し、そしてとうもろこしを植え育て秋に収穫a0212807_121001.jpgするまでを描いたそれだけの素朴でシンプルなストーリーながらもちろんドラマは、あります。
主人公の寡黙な老農民を演じるのは、ジョージアのベテラン俳優イリアス・サルマン(1954~ 勝新太郎と三船敏郎をダブらせたような雰囲気で秀逸)で、子供から思春期の少女に移ろっていく(劇中に初潮を迎える)純朴な孫娘を演じたマリアム・ブトゥリシュビリの清楚な美しさも必見a0212807_12102978.jpgです。
映画の中で老人と少女の会話は、ほとんどありませんが、時おり老人は、慈愛に満ちた穏やかな眼(まな)ざしで孫娘を見つめ、それを見つめ返す少女の瞳の何とすばらしいことか‥一方、時おり川の対岸から聞こえる銃声と両軍の哨戒ボートの出現で老人と少女二人の暮らす中州が、不穏な空気に包まれ二人は、紛争地帯にいることが、分かります。
a0212807_12114647.jpg映画の後半、負傷した若いジョージア兵(イラクリ・サムシア)が、中州に逃げ込んで来たことで映画は、大きく変調していきます。
思春期の孫娘が、言葉の通じない若い兵士に興味を覚えたことに気づいた老人は、少女を中州から普段住む村に帰しました。
a0212807_12121727.jpgアブハジア軍の哨戒ボートが、中州に上陸、負傷した若いジョージア兵士を捜していることを老人に伝えました。
コーカサス山脈の南に位置するグルジア共和国は、1991年のソ連解体で独立、ジョージア共和国となりました。
1992年ジョージアの黒海沿岸に暮らす歴史・文化・宗教・言語など独自の民族アイデンティティを持つアブハジa0212807_1212529.jpgア人たちは、アブハジア自治共和国として独立、こうしてジョージア内戦が、始まり人びとの暮らしを破壊し多くの難民を生みました。
大自然の悠久な流れの中でそこに暮らすちっぽけな人間たちが、些細な相違だけをことさら強調し、いがみ合い殺し合う戦争の愚かさをオバシュビリ監督は、寓話的表現ながらドキュメンタリーのようなリアリティ(写実映像)で撮っています。
a0212807_12152423.jpg「とうもろこしの島」を見ていて、戸内海の水もない瀬無人島で段々畑を耕しながらサツマイモや米を育てる日本映画の「裸の島」、黙々と働く老人と少女二人の姿にドイツ映画の「ニーチェの馬」、さらに主演した少女は、カザフスタン映画の「草原の実験」を思い起こさせます。
どの作品も映画史にのこる傑作なので “お見逃しなく!”
# by blues_rock | 2017-05-13 00:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
フランスの女性監督パスカル・プザドゥー(1966~ 女優)は、フランスのジョスパン元首相の母ミレイユ・ジョスパン(「尊厳をもって死ぬ権利協会」活動家)の人生を娘で作家のノエル・シャトレ(1944~ ジョスパン元首相の妹)a0212807_22133033.jpgが、書いた伝記小説「La Dernière Leçon(最期のレッスン)」をもとに「尊厳死(自死)」をテーマ(プロット)に映画化しました。
同じフランスのステファヌ・ブリゼ監督(1966~)は、2013年に「母の身終(みじま)い」で「尊厳死(安楽死)」を取りあげ、末期ガン(悪性の脳腫瘍)の老女が、終末期医療(ターミナル・ケア)を拒否し自分の意思で尊厳死(安楽死)するまでを描いています。
ほとんどの国が、そうであるようにフランスもまた‘尊厳死(安楽死)’は、法律で認められておらず他者が、どのようなカタチでも尊厳死を手伝うと‘自殺幇助罪(犯罪)’に問われます。
脚本と監督のプザドゥー監督は、自分の意思を貫き92歳で尊厳自死したミレイユ・ジョスパン(1910~2002)a0212807_2214024.jpgの‘自分で死を選ぶ権利’を弁護するように映画の主人公である「92歳のマドモアゼル」マドレーヌ(マルト・ヴィラロンガ 1932~)が、自分の老いていく姿に真摯に向き合いながら自らの人生を全うするため強固な意思(哲学)で尊厳自死するまでをワンシーン=ワンカットで丁寧に撮っています。
a0212807_2215935.jpg劇中に流れるジルベール・ベコーのシャンソン「そして今は(Et maintenant 1962リリース)」が、この映画のために歌われているようで新鮮です。
「 今となってはどうしたらいいんだ / この先ぼくの長い人生を / まわりのどうでもいい人たちを / 君が去った今となっては / 日々訪れる夜は / 何のため誰のためなんだ? / a0212807_22202479.jpgそして再び朝が訳もなくやってくる / この心は誰のため / 何のために鼓動しているんだ? あまりも激しく / 激しく動いている 」 ミレイユ・ジョスパンの娘である原作者のノエル・シャトレは、映画では、ディアーヌ(サンドリーヌ・ボネール1967~ 1989年「仕立屋の恋」、2004年「灯台守の恋」と同2004年「親密すぎるうちあけ話」のファムファルが秀逸でした)として登場します。
a0212807_22244541.jpgマドレーヌは、92歳の誕生祝いの席で突然、娘のディアーヌ夫婦や息子のピエール(ノエル・シャトレの兄であるリオネル・ジョスパン元首相1937~、演じるのはパスカル・プザドゥー監督の夫 アントワン・デュラリー 1959~)夫婦そして孫もいる家族の前で、2か月後に尊厳自死する決意を皆なに伝えました。
a0212807_22271232.jpg驚くディアーヌ、唖然として猛反発するピエールに 助産婦として長年働き、人権運動の活動家だったマドレーヌは、「30年前から私は、自分のことを自分で出来なくなったら自殺すると伝えている」と冷静に語るのでした。
脚本を書いたプザドゥー監督は、原作者のノエル・シャトレと綿密な打ち合わせをしながらマドレーヌのモデルであるミレイユ・ジョスパンが、生前そうa0212807_22274787.jpgであったように、人生に前向きで明るくユーモアのある女性として描くと決め暗く陰鬱な作品にしないようにしていたとか、劇中でも母マドレーヌと娘ディアーヌの笑顔や笑い声は、愛にあふれています。
自立して92歳の今日まで生きて来た母マドレーヌの人生を娘ディアーヌが、少しずつ理解しつつも、それでも同意できない気持ちa0212807_22285691.jpgと葛藤しながら母の強い意思である尊厳自死に協力していく姿が、胸を打ちます。
92歳のマドレーヌは、老衰していても認知症の発症が、ありません。
‘尊厳自死’は、私自身の命題ながら認知症になると脳機能が、低下(劣化)し尊厳死という人生の最も大切な自己判断は、もはや不能となり‘尊厳自死’不可能となることが、私は、怖いのです。
# by blues_rock | 2017-05-11 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)