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心の時空

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a day in my life

狡猾で残酷な狂人(サイコパス)独裁者アドルフ・ヒトラーの唱える指導者原理(絶対服従)を支持し総統(フューラー)として崇めた国家社会主義ドイツ労働者党(ナチスドイツ)とドイツ国民が、全ヨーロッパと人類史に残した
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憎悪と対立その果ての戦禍=彼を拒否する他勢力(世界史では連合国と呼ぶ)によって追いつめられた挙句自殺した‘狂人ヒトラー’の死をもって一旦終戦したかに見える第二次世界大戦(人類間戦争)の傷痕は、それからa0212807_046364.png72年が、経った今も決して癒えることは、ありません。 (左図 : ヒトラー率いるナチスドイツが、侵略し占領した1942年のヨーロッパ全図)
第一次世界大戦、第二次世界大戦が、あれば、いずれ第三次 ‥ やがて第四次と続き、そして、第五次世界大戦と、そのころすでに核による放射能で全人類が、滅亡しているでしょうね。
さて、今日ご紹介するチェコ・イギリス・フランス共同製作の最新作「ハイドリヒを撃て!」(原題「Anthropoid」類a0212807_105520.jpg人猿)は、1942年ナチスドイツ占領下のチェコ(プラハ)で起きたナチスNO.3のナチス親衛隊大将(SS長官)ラインハルト・ハイドリヒ暗殺事件の史実をリアルに再現(セピア・カラーの映像が実録ドキュメントフィルムのようで秀逸)しているので、映画を見ている者も75年前1942年のプラハへタイムスリップし、ハイドリヒ暗殺事件を目撃しているようでロンドンのチェコa0212807_1103230.jpg亡命政府から、プラハに送り込まれた 7人の暗殺小隊の恐怖と極度の緊張感に同期しラスト30分 ‥ ハイドリッヒを襲撃し暗殺したあとカトリック教会に立て篭もるもゲシュタポの残忍な拷問によりレジスタンスの若者が自白、血の報復に重武装した700人のナチス軍に包囲された教会は、壮絶かつ凄惨な攻撃を受け彼ら全員が、戦死、5千人を超えるプラハ市民もa0212807_1121214.jpg見せしめに殺戮されました。
この30分にも及ぶ戦闘シーンで使用された銃器類すべて当時の武器を再現していて、プラハの街並み、衣装・家具調度類などこの映画のライン・プロデューサー、プロダンション・デザインの製作スタッフの気合も並大抵ではありません。
a0212807_1135842.jpgこの映画の製作・脚本・監督・撮影とすべてを束ねたのが、イギリスの写真家・映画監督 ショーン・エリス(1970~)、彼は、構想15年、歴史的事実を綿密にリサーチし脚本を書き監督そして自らカメラを抱え、オールプラハロケーションで撮影(映像にリアリティが、あり カメラワークと併せ実にすばらしい!)、いやがおうにもエリス監督の情熱と執念が、暗雲立ち込めa0212807_1153987.jpgる世界の中で平和ボケした第三次世界大戦前夜に暮らす私たちの頭を覚醒させること請け合います。
映画の原題「Anthropoid」(類人猿)は、このラインハルト・ハイドリヒ暗殺計画の暗号名「エンスラポイド(類
人猿)作戦」に由来しています。
a0212807_1162334.jpg主人公のヨゼフにアイルランドの俳優 キリアン・マーフィ(1976~ 2006年秀作「麦の穂をゆらす風」主演)、同志のヤンをジェイミー・ドーナン(1982~)、この二人をそれぞれ支援するプラハの女性マリーにフランスの女優 シャルロット・ル・ボン(1985~ 2014年「マダム・マロリーと魔法のスパイス」)、もう一人の女性レンカをチェコの女優 アニャ・ガイスレa0212807_1171325.jpgロヴァ(1976~ 2011年「幸福の罪」)の二人が、緊張感あふれる演技で好演しています。
(右写真 : 暗殺されるハイドリッヒを演じたドイツの俳優・映画監督 デトルフ・ボテ そっくり!)
祖国を侵略したナチスドイツに抵抗するレジスタンスで極秘「エンスラポイド作戦(ハイドリッヒ暗殺計画)」に決死の覚悟で協力したプラハ市民が、ゲシュタポに追いつめられ拷問で仲間を裏切a0212807_134539.jpgらないよう‘青酸カリ’を服毒して自ら口封じするさまは、如何なる権力(暴力装置=軍事政権)も悪であるとことを示しています。
ほら、日本列島の西にある二つの軍事国家をご覧いただければ、悪しきナチスドイツ(とゲシュタポ)の亡霊が、いまだ彷徨い跋扈していることが、分かるでしょう。 (上写真 : 自らカメラを抱えて監督するエリス監督)
# by blues_rock | 2017-08-22 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_12405134.jpgアメリカの新鋭ジョン・カズダン監督(1979~)が、2007年30歳のとき自らの脚本で初監督した「イン・ザ・ランド・オブ・ウーメン」(In the Land of Women)は、韓国映画の秀作「春の日は過ぎゆく」と同じ‘人のやさしさとは?’という命題をプロットにしています。
主演は、アダム・ブロディ(1979~)とクリステン・スチュワート(1990~ 出演時17歳、美人で演技もすでに秀逸です)の二人ながら、メグ・ライアン(1961~)とオリンピア・デュカキス(1931~)が、脇で主演級の役割を見事に果たしています。
この映画の見どころは、やはり美貌と実力ともに兼ね備えた若手の名女優クリステン・スチュワート17歳のキュートな姿です。
この映画に出演した当時、まだ十代でしたが、すでに映画関係者の間では、女優として高く評価され、翌年出演した「トワイライト 初恋」が、
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クリステン・スチュワートの女優人生にとって、いまに至る輝かしいキャリアの始まりでした。
さらに、この映画の見どころとして二人のベテラン女優、一人は、出演時56歳のメグ・ライアンと、もう一人、出演a0212807_13193552.jpg時76歳のオリンピア・デュカキスが、映画の中で主人公の若い二人に絡む重要な役どころを見事に演じています。
この映画でのメグ・ライアンは、まだ往年のキュートな美貌(1998年37歳のとき出演した「ユー・ガット・メール」のチャーミングな美貌そのまま)で出演していますが、この映a0212807_13335187.jpg画出演の後 1、2本出演してメグ・ライアンは、スクリーンから消えました。
オリンピア・デュカキスも認知症の老女を名演、彼女のリアルな存在感は、「春の日は過ぎゆく」で認知症の老女を演じた韓国のペテラン女優ペク・ソンヒ(1925~)の名演技と重なりました。
ロサンゼルスに住む若手作家のカーター(アダム・ブロディ)は、依頼された脚本の仕事が、上手くいかないうえ、恋人の名前の売れ始めた女優の卵から別れを告げられ落ち込み、失意の人生を変えようとミシガン州にいa0212807_13424799.jpgる認知症を患う祖母フィリス(オリンピア・デュカキス)の介護のために引っ越しました。
カーターは、すぐに道路を挟んだ向かいに住むハードウィック家の主婦サラ(メグ・ライアン)と高校生の娘ルーシー(クリステン・スチュワート)と知り合い親しくなりました。
a0212807_1830167.jpgサラは、乳ガン発症の恐怖を怯え、夫に愛人がいることと知りながら普段の暮らしでは、平静を装いつつも心身共に深く傷ついていました。
高校生のルーシーは、ルーシーで思春期の恋に悩み、両親の不仲もあって、とくに母親のサラには、反抗的でした。
ある日、カーターは、サラから犬の散歩に誘われ、話し相手をするうちに思わずキスしてしまいました。
a0212807_18355175.jpg恋に悩むルーシーも年上のカーターと話しているうちに互いに惹かれ合うようになり、カーターとサラ、カーターとルーシーとのデリケートな三角関係が、生まれ、三人ともそれぞれの心が、抱える問題と向き合いながら苦悩していきます。
死の恐怖(ガンの不安)に怯え、孤独に苦悩するサラが、雨の降りしきる中ずぶ濡れになり涙ぐんで佇みカーターにすがるように助けを求める姿は、痛ましくも感動的(メグ・ライアン演じるサラの傷心が秀逸)でした。
a0212807_1837166.jpg祖母フィリスが、孫カーターと交わすユーモラスな会話(人生訓)は、「春の日は過ぎゆく」の中で祖母と孫サンウが、交わす会話に似ていました。
日本語タイトルは、「ランド・オブ・ウーマン 優しい雨の降る街で」で、劇場未公開(DVDスルー)ながらハートフルな佳作、韓国映画「春の日は過ぎゆく」に感動した方にお薦めしたい作品です。
# by blues_rock | 2017-08-20 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
金継ぎ を始めて八年あまり、古陶磁のワレ・カケを刻苧(こくそ)で埋め復元する作業、古陶片を糊漆で接着し錆漆による修繕をしていると自分の気に入った器にあれこれ漆で陶胎したくなります。
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私は、これまで陶芸したいと思ったこと、とくにありませんでしたが、陶胎を漆で金継ぎすること … つまり焼成中に窯の中でひび割れた茶碗やいろいろな器を漆で直すオリジナルな陶胎漆器に挑戦してみたくなりました。
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そこで、陶芸家冨永保雄氏の玄洋窯 陶芸教室に入門しました。
ロクロが、ニガテな私は、手捻(てびね)りで作陶に挑戦、陶芸家にしてロクロ名人の冨永師匠にとって「焼成中
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の窯のなかで、ワレ・カケ・キズのできる茶碗を作る」など邪道も邪道の作陶でしょうが、辛抱して黙って見守っていただいています。
a0212807_20552241.jpg作陶を始めてはや5か月、失敗に失敗を重ね、陶土(つち)を捻りながら、崩れないよう形を創り窯の中でほんの少し壊れるようなそんな作陶こそ ・・ 私は、究極の名人技だと自負しています。
玄洋窯の陶芸教室は、週1回(金・土・日のいずれか1回)で月謝が、何と月5千円(=陶土とロクロなど作陶の道具類一式自由使用可) と一般の陶芸教室では、考えられない月謝です。
現在(いま)、安価なセラミック粉(パウダー)を混ぜた外国製の型押し器が、スーパー店舗や百均ショップに氾濫していますが、自分お気に入りのワン&オンリーの食器(陶磁器)を普段の暮らしで生涯使い続け、もし万一壊れたa0212807_20561331.jpgら修理(金継ぎや漆直し)して使い続ける道具類は、人生を豊饒にします。
昔、千葉の出張先で出会った有機栽培をする農家の方に「あなたは、飛行機にのったら、鳥になり、船にのったら魚になっていますか?」と訊ねられ、さらに「あなたの食べた物が、あなたの血肉になることを分かって食事していますか?」と真顔で言われたことが、ありました。
その時は、この方ヘンな人と思いましたが、いま私は、このヘンな人こそが、正しい人であったと確信しています。
ジャンクな食べ物(食品の安心と安全に関心のある方は こちらをご覧ください)が、ジャンクな精神と虚弱な肉体をつくり、ジャンク
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な暮らしは、ジャンクな人生になるぞと云っておられたのだと、いま良く分かります。
陶芸教室へのお誘いはずが、前置きの長い駄文になりました。
a0212807_20573813.jpg陶芸に興味のある方、自分だけの ‘ワン&オンリーの陶芸’ をしたい方、歓迎(初心者歓迎)いたします(‥と冨永師匠に相談なくお誘いしています)。
ともあれ私は、焼成中の窯のなかで、ワレ・カケ・キズ・ヒビのできる陶器作りに挑んでいます。
めでたく完成した暁には、拙ブログで皆様方に、ご披露したいと思います。

(付 録)
掲載している写真は、私が、日ごろ愛用している冨永陶工の作品です。
# by blues_rock | 2017-08-18 00:08 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
KBCシネマで公開中のフランス映画 「ア・フォンド(À fond)」は、抱腹絶倒のドタバタ コメディながらギャグ満載のハイウェイパニック・ロードムービーです。
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アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞など5部門受賞の傑作「アーティスト」を製作した名プロデューサーのトマ・ラングマン(1971~)が、ドタバタ・コメディ映画を撮ったら抜群のセンスを発揮するニコラ・ブナム監督a0212807_6434826.jpg(1978~、脚本・監督)と組み、観客をタイトル「ア・フォンド」(À fond=フランス語で「とことん、徹底的に」を意味する)のとおり楽しませてくれます。
映画のプロットを貫くギャグとユーモアは、‘マーフィーの法則’‥「失敗する可能性のあるものは失敗する」とか、「高価なものほどよく壊れる」など、機知(ウイット)に富んでいます。
a0212807_6444238.jpgちなみに、配給会社GAGAの邦題は、「ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走」でしたが、原題の「ア・フォンド(とことん)」のほうが、映画の内容には、ぴったりです。
主人公の整形外科医トム・コックス(ジョゼ・ガルシア 1966~)は、最新テクノロジーを装備した真赤なワンボックa0212807_6454721.jpgスカーで家族と夏のバカンスに出かけました。
同乗者は、トムの家族5人で、トムと妊娠中の妻 ジュリア(カロリーヌ・ビニョ 1975~)、9歳のヘンテコな娘リゾンとイタズラ盛りの7歳の息子ノエ、粗忽(そこつ)な祖父のベン(アンドレ・デュソリエ 1946~、「パリよ、永遠にa0212807_65131100.jpg
のはずでしたが、‥後部座席にもう一人見知らぬ女性が、潜んでいました。
トムは、最新システム機能を装備した自慢の新車で、念願のサマーバカンスに出発、意気揚々と時速130㎞の自動走行を設定、高速道路をすっ飛ばしていました。
a0212807_6541842.jpgところが、新車の最新テクノロジーのブレーキ制御システムに突然、機能障害のトラブルが、発生し制御不能となりました。
あわてたトムは、設定した自動走行の時速130㎞を操作ミスでさらにスピードアップ、時速160㎞でハイウェイを暴走 ‥ ドジな交通警官(白バイ)やトムa0212807_6545621.jpgに新車を売りつけた無責任なディーラー、愛車BMWのドアを壊され怒り心頭の男を巻き込んで‘マーフィーの法則’を地で行くハイウェイ・パニックが、発生しました。
ドタバタながら、とにかく可笑しくて抱腹絶倒 ‥ ストレスで鬱屈している方、つまらないこと続きでクサクサ鬱々a0212807_6552520.jpgしている人にお勧めしたい映画です。
病は、気からと申します。
猛暑が、続くこの夏、冷房の効いた涼しい映画館で何も考えず「ア・フォンド(フルスピード)」を見て大笑いすれば、きっとあなたの頭は、すっきりすること請け合います。(右上写真 : 主演のジョゼ・ガルシアとカロリーヌ・ビニョ、監督のニコラ・ブナム)

# by blues_rock | 2017-08-16 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
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「ナイス・ガイズ」のタイトルを見て、昨今流行りのくだらないバディムービーかと思っていたら名優 ライアン・ゴズリング(1980~)とベテラン名優のラッセル・クロウ(1964~)が、共演した2017年新作で映画は、コメディタッチな
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がら 洒脱でアメリカの愚劣な現大統領に対する暗黙の皮肉(アイロニー)が、効いていて なかなか面白い映画でした。
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それもそのはず製作が、名プロデューサーのジョエル・シルバー(1952~)で印象に残っている映画をざっと挙げても1987年「リーサル・ウェポン」、1989年「ダイ・ハード」、1999年「マトリックス」、2016年「アウトバーン」と話題
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になった映画ばかり、さらに、その洒脱な脚本を書き監督したのは、「リーサル・ウェポン」で製作のジョエル・シルバーとコンビを組み、気心の知れているベテラン監督シェーン・ブラック(1961~)、撮影監督も名匠フィリップ・a0212807_19564660.jpgルースロ(1945~ 1988年「美しすぎて」、1989年「俺たちは天使じゃない」)と来れば面白くないはずが、ありません。
映画の舞台は、1977年のロサンゼルス、自動車の排気ガスでロサンゼルスの空には、スモッグが、充満し大気の汚染は、深刻でした。
a0212807_19582089.jpg市民の環境破壊への抗議や排気ガス規制運動に対しアメリカの自動車産業=デトロイトの三大自動車会社は、司法省などの政府機関や政治家、闇組織を使って抗議デモを弾圧、反対運動を阻止していました。
ある日、13歳の娘をもつシングルファーザーで酒浸りの私立探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)は、何でも力づくで解決する強引な示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)と行
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きがかり上、組んで失踪した抗議運動グループ一員の少女を捜索することになりました。
二人にとって簡単に終わるはずの仕事でしたが、少女の出演している1本のポルノ映画とそれに関わった関係
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者たちの連続不審死事件により二人は、そのポルノ映画の中に国家を揺るがす巨大な陰謀の動かぬ証拠が、隠されていることを知りました。
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失踪した少女の行方を追うマーチとヒーリーは、マーチの娘ホリー(アンガーリー・ライス 2001~、新人ながら演技に魅力があり将来楽しみな若手女優です)も巻きこんで殺し屋から命を狙われることになります。
a0212807_2092791.jpg映画の舞台となる1977年と云えば、今から40年前のことながら、映画のラストで、日本製ハイブリッド車の登場(トヨタのプリウス誕生)を予見しているオチは、自己解決能力のないラストベルト(Rust Belt 錆びた工業地帯)のブルーカラー階層と彼らが選んだおバカな大統領へのアイロニーとしてブラック監督の演出は、痛烈で洒落ています。
(上写真 : シェーン・ブラック監督が、ライアン・ゴズリング、ラッセル・クロウと撮影の確認をしているところ)
# by blues_rock | 2017-08-14 00:14 | 映画(シネマの世界) | Comments(2)
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ひょんなことからヨーロッパ古楽器(リュート・バロックギター)奏者の太田耕平さん(福岡市在住)と知り合いになり、先夜(8月7日月曜日の夜) 私は、太田耕平さん、フラウト・トラベルソ(横笛=古代フルート)とフラウト・ドルチェリ(縦笛=古代リコーダー)奏者の小松綾さん(徳島県出身、スペイン在住)、そしてチェンバロ奏者の木森
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菜美子さん(岐阜県出身、ドイツ在住)の三人が、結成した古楽アンサンブル「木の音」の第1回日本公演(福岡公演が初演、九州キリスト教会館)を聴きました。
小松さん、木森さん、太田さんの三人は、ドイツ フランクフルト音楽舞台芸術大学大学院 古楽科で共に学んだ
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若き日本人ヨーロッパ古楽の演奏家で、これからの活躍が、大いに楽しみです。
私は、以前から ‘フェルメール’ が、描いた楽器に興味をもち、この「木の音」のコンサートでフェルメール絵画(写真4枚添付)の中にある リュート、バロックギター、チェンバロ、それに加えて 古代フルートや古代リコーダー
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などヨーロッパの古い楽器を生で聴くのは、初めてでした。
古楽器の生の音は、目を閉じて聴いていると九州キリスト教会館の礼拝堂が、タイムカプセルのように感じられ私は、ヨーロッパ中世のバロック時代にいるような感覚になりました。
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「木の音」の演奏曲目は、イタリア・フランス・スペインの初期から後期までのバロック音楽で、その古楽アンサンブルの調べに最後まで酔い痴れました。
最後のバロック編曲 少年時代(井上陽水)も絶妙の味わいで、ふと日本の唱歌をバロックに編曲 ‥ たとえば、
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バロックの「宵待草」・「花嫁人形」・「荒城の月」などを「木の音」アンサンブルの演奏で聴いてみたくなりました。
これは、小松さん、木森さん、そして太田さん三人へのメッセージながら、三人のキャリア、スキル、アイデンティティが、バロックと日本抒情を融合させ、やがてクールジャパンの新しいバロックを奏でるのではないか、といちファンとして夢想した次第です。
# by blues_rock | 2017-08-12 00:02 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
a0212807_1812389.jpg2015年のコメディ映画「エージェント・ウルトラ」(American Ultra)は、ハリウッド製作のイラン系イギリス人の俊英監督ニマ・ヌリザデ(1977~)長編映画第2作目となる‘おバカアクション ラブコメディ’ 映画ながら、これが、なかなかどうして‘バカにできない’ コメディ映画の秀作です。
2009年アメリカのラブコメディ映画「アドベンチャーランドへ ようこそ」で共演したジェシー・アイゼンバーグ(1983~)とクリステン・スチュワート(1990~)が、6年後に再び顔を合わせた ‘おバカアクション ラブコメディ’ ながら「エージェント・ウルトラ」では、若いヌリザデ監督のポップな演出に応え、2人とも真面目に弾(はじ)けて笑わせてくれます。
今や若き名女優 クリステン・スチュワートが、前年の2014年に出演した「レディ・ソルジャー」・「アクトレス~女たa0212807_1815571.jpgちの舞台」・「アリスのままで」の3作品で見せたそれまでのシリアスな演技とは、またひと味ちがうコメディエンヌぶりを発揮、女優としての奥行きを見せてくれました。
クリステン・スチュワートの恋人役で共演したジェシー・アイゼンバーグが、何をやってもドジで風采のあがらない主人公のおバカなコンビニ店員をハマリ役で演じているのも見どころです。
a0212807_18401715.jpg映画は、CIAの極秘マインドコントロール・プログラム計画を封印(隠ぺい)しようとするCIAから命を狙われるコンビニ店員のマイク(ジェシー・アイゼンバーグ)とその騒動に巻きこまれる恋人フィービー(クリステン・スチュワート)の反撃を描いています。
毎日のらりくらりと暮らしうだつの上がらないダメ男のマイクは、恋人のフィービーにプロポーズをしようしますが、なかなかうまく切りa0212807_18533493.jpg出せませんでした。
ある夜、コンビニで店番をしていると怪しげな女が、レジに現われマイクに意味不明なナゾの暗号を囁(ささや)きました。
その瞬間マイクは、それまでの自分と違う何かが、自分の中で覚醒したような奇妙なものを体感しました。
a0212807_18413476.jpgそのとき、屈強な男2人が、マイクを襲撃、突然のことに驚いたマイクは、そばにあったスプーンを武器に、暴漢 2人をあっという間に倒しました。
我に返ったマイクは、血だらけの自分の姿を見てびっくり仰天 ‥恋人のフィービーに助けを求めました。
マイクは、極秘裏にCIAマインドコントロール・プログラム計画によりトレーニングされた最強のエージェント(特殊a0212807_18423838.jpg工作員)ながら計画封印のためマイクを抹殺しようとするCIA組織内の対立でプログラム存続を図るグループの女工作員(怪しげな女)が、休眠されていたマイクの特殊能力を覚醒させる暗号で最強のエージェントに変調させたのでした。
マイクは、危険にさらされると自分の頭脳と身体が、驚異的な攻撃能力を発揮することにとまどいながら、何が何だか分からないまa0212807_18433031.jpgま、フィービーの助けを借りて逃亡しました。
ここまで書くと‘あれまあ、ジェイソン・ボーン’のプロットとそっくり、と感じられた方は、鋭い! ‥ 私は、この「エージェント・ウルトラ」が、要人暗殺特殊工作員(アサシン)育成の 極秘CIAマインドコントロール・プログラムで誕生したジェイソン・ボーンのパロディ・ヴァージョンと推いながら見ました。
a0212807_1844056.jpg「ジェイソン・ボーン」シリーズの恋人と違うのは、マイクの恋人フィービーが、実は‥ と云うところに、ニマ・ヌリザデ監督のひねりがあり、これは、見てのお楽しみにしましょう。
(左写真 : ヌリザデ監督と打合わせるクリステン・スチュワートとジェシー・アイゼンバーグ)
# by blues_rock | 2017-08-10 00:10 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
近日(8月25日)公開の「ELLE」を前に、フランスの名女優 イザベル・ユペール(1953~)が、出演している作品を第731話の「アスファルト」に続いて紹介いたします。
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今夜紹介します2015年のノルウェー・フランス・デンマーク・アメリカ 4か国合作映画「母の残像」は、イザベル・ユペールが、亡き母親の役で出演、彼女の死を巡り遺された家族の心理をミステリアスに描いた心理サスペンス映画の
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秀作です。
a0212807_219149.jpg原題は、「Louder Than Bombs(爆弾よりも大きな音)」、主人公の著名な戦争写真家イザベル(イザベル・ユペール)が、突然ナゾの死を遂げてから3年、妻であり 母であった故人を巡る家族3人(夫と息子2人)の心理をサスペンスフルに描いたヒューマンドラマです。
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監督は、ノルウェーの新鋭監督 ヨアキム・トリアー(1974~) ‘トリアー’の名前のとおり デンマークの鬼才 ラース・フォン・トリアー監督の甥にあたります。
a0212807_2212448.jpgヨアキム・トリアー監督の長編3作目となる「母の残像」の脚本は、ノルウェーの脚本家エスキル・フォクトが、同じく撮影監督は、ヤコブ・イーレ(1975~)とヨアキム・トリアー監督の盟友たちが、担い、キャストは、イザベルの夫ジーンにアイルランドのベテラン俳優 ガブリエル・バーン(1950~、1995年「ユージュアル・サスペクツ」ほか出演)、長男a0212807_22286.jpgのジョナにジェシー・アイゼンバーグ(1983~、2011年「ソーシャル・ネットワーク」、2015年「エージェント・ウルトラ)」など主演)、多感な15歳の次男 コンラッドを新人俳優 デヴィン・ドルイド(1998~)が、演じそれぞれの役柄をリアリティのある見事な演技で見せてくれます。
a0212807_2224553.jpgイザベルの撮った写真の出版を担う編集者でイザベルの秘かな愛人役のデビッド・ストラザーン(1949~)の渋い存在感も秀逸です。
映画は、戦争写真家の母イザベルのナゾの死から3年、イザベルの撮った写真展準備のために長男のジョナが、久しぶりに父ジーンと弟コンラッドの暮らす実家に帰ってきました。
a0212807_2231088.jpg事故か自殺か、不可解なイザベル突然の死、久しぶりに顔を合わせた遺族である夫にして父ジーンと息子の2人が、それぞれの心にあるイザベルへの想いを語ることで現実を受け入れ壊れかかっていた家族の絆を取り戻そうとしていました。
a0212807_2244965.jpg憑かれたようにアフガニスタンなど過酷な戦争現場に出向き悲惨な戦場の写真を撮り続けた有名な報道写真家イザベル ‥ 母の死から引きこもり心を閉ざしたコンラッドが、映画の語り部となり、家にいない母イザべルに代わり自分と兄ジョナを育てた高校教師の父ジーンの姿、大学で社会学を教える兄ジョナは、結婚し生まれたばかa0212807_11504168.jpgりの娘に母の名イザベルという名前を付けたものの家庭に囚われる自分と父親になったことへの躊躇(ためらい)、思春期の多感なコンラッドもまたクラスメイトの女子高生を密かに恋していました。
映画は、ヨアキム・トリアー監督の繊細な演出と撮影監督ヤコブ・イーレの丁寧なカメラワークが、生前の家族と一緒にいたイザベルの姿を映し、そのシーンをカットバックさせながら家族4人の葛藤と心理描写で一級のミスa0212807_226528.jpgテリアスかつサスペンスフルな心理劇にしています。
(左写真 : モニターを確認しながら 撮影中のヨアキム・トリアー監督)
# by blues_rock | 2017-08-08 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
江戸中期から後期あたりの古伊万里「輪花青磁染付竹笹図大皿」(径27㌢×高さ5㌢)の縁に6箇所の欠けが、ありましたので形をきれいに整えて 本金で直し(金継ぎし)ました。
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大皿は、愛用されていたようで経年の使用による摺れ疵が、あります。
呉須釉による洒脱な竹笹の絵も見事です。
この(下写真)鉄釉で縁取りされ呉須で山水図の画かれた尺皿(大皿)も江戸後期の古伊万里と思います。
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四時の方角に2箇所、小さな欠け疵があり、錫と銅との合わせ直しで大皿全体の色調に合わせて修理しました。
次は、完品ながら手持ちの大皿2枚を掲載しました。
江戸後期の古伊万里輪花染付大皿で窓の仙人を配した呉須の山水図が、目を惹きます。
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これ(下写真)は、友人のアマチュア陶芸家が、焼成した伊賀陶板の大皿です。
蛙目(がいろめ)の土を陶板風な大皿に成形し、内側を箆(へら)でダイナミックに削り、大胆な箆目(へらめ)を残しています。
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伊賀の陶土(つち)と灰釉(かいゆう)による蒼碧(そうへき)の透明感が、相俟って何とも云えない好い雰囲気を醸し出しています。
# by blues_rock | 2017-08-06 00:06 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
その昔、旧福岡スポーツセンター横にあったセンターシネマ(現在のソラリア)で私は、多くの外国映画の名作をa0212807_13264689.jpg見て人生勉強をしていました。
この1971年公開のフランス映画「風の季節」も時おり、ふと懐い出すロマンス(悲恋)映画の佳作です。
映画のプロット自体は、母親の年齢に近い年上の女性(地質学者の妻)とその地質学者である夫の助手として働く若いドイツ人地質学者との、淡く切ない恋物語ながら、サウンドトラックが、全編モーツァルトの楽曲で、映画の主題である悲恋物語と映画音楽との見事な融合(シンクロナイズド)に感動しました。
フランスの映画評論誌‘カイエ・デ・シネマ’の創立者にして映画評論家のジャック・ドニオル=バルクローズ監督(1920~1989)の演出は、年上の女性a0212807_13302030.jpgが、自分に激しい恋心をもつ まだ少年の面影を残した青年に、初めは、躊躇(ためら)いつつも 自分が、まだ女であることを知り 女の情念に目覚めていくさまをストイックに表現、撮影監督のギスラン・クロケ(1924~1981)のカメラは、それを静かに追い、フランス、プロバンス地方の田舎を舞台にした地質学者の妻 イザベル(マリー・デュボワ 1937~2014、出演時 33才)と、彼女よりずっと年長の地質学者で夫のジュリアン(モーリス・ガレル 1923~2011、出演時47才)、この中a0212807_13442065.jpg年の夫婦に、地質学者 ジュリアンの論文を翻訳する助手として雇われた若いドイツ人青年 カール(マチュー・カリエール 1950~、出演時20才)を絡ませ成熟した男女の愛の姿を描いていきます。
イザベルは、子供 2人にやさしく、彼らもまたカールになつき、楽しそうな様子を見てカールに好感を持ち、単調で平凡だった毎日の暮らしに自分の心が、弾むようになりました。
a0212807_13444556.jpgある日 夫から「少しカールと親しすぎるのでは」と言われイザベルの秘めた心が、動揺しました。
そんなとき市場へ買い物に出かけたイザベルは、街でカールに会いました。
その帰り道、カールは、必死の想いでイザベルに「結婚して欲しい」と求愛(プロポーズ)しました。
夫のジュリアンが、地質学の仕事で数日パリに出かけた夜、二人は、月明かりの野原を散歩、明け方までずっa0212807_13481827.jpgと一緒にいましたが、イザベルは、何か言いたそうなカールの心を制し、そして揺れる自分の気持ちも諌(いさ)め、何事も何もなく、それぞれ自室に戻りました。
この後のシーンが、悩ましく エロチック ‥ 二人は、自分のベッドで相手とのセックスを想像し自慰しますが、このシーンは、見ている方が、切なくて やるせなくなります。
イザベルは、翌日カールを呼び「私は、あなたが、好きです。 だが、あなたの若さは、危険すぎるのです。」と別a0212807_1349868.jpgれを告げました。
カールは、黙って雨の中を去って行きました。
パリから帰ったジュリアンは、カールの姿が、ないことに気づいたもののイザベルに何も訊ねませんでした。
夫のジュリアンは、妻イザベルにひと言「君は、正しい。 私の愛は、ジェラシーだけだ。」伝え、家族で、パリに移り住むことを告げました。
a0212807_13493918.jpgフランスでロマンス映画は、“悲恋”でなければ、恋愛映画ではない、という毅然としたポリシー(ロマンス映画の哲学)のような美意識があり、私は、そんなフランス映画のエスプリが、とても好きです。
「私も!」という方は、‥パトリス・ルコント監督の‘ファム・ファタル’三部作とその続編や「灯台守の恋」などご覧いただくとフランスのロマンス(悲恋)映画が、さらに好きになること請け合います。
# by blues_rock | 2017-08-04 00:04 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)