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心の時空

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a day in my life

玄洋窯の陶芸教室で いま挑んでいる‘破れ茶碗’の作陶に、手間取り、その合間にむらっ気で「灰釉木の葉皿」
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2枚を創りました。
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何とも野暮ったくシャープさに欠けますが、エアプランツとの相性は、良いようです。
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その日の帰り、玄洋窯 駐車場前(下写真 トンネルの向こう)の路上で、枇杷の落ち葉を拾いました。
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概ね乾いているものの少し柔らかいので、これ以上葉の形が、壊れないよう拭き漆(生漆を樟脳油で薄め柔ら
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かい筆で塗り綿棒で拭き固める)を二回してみました。
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これからさらに数回、拭き漆を続けてしっかり固めたいと思います。
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見渡せば、漆工芸(あるいは 漆遊び)の素材(ネタ)は、至るところに転がっているものです。
# by blues_rock | 2017-09-11 01:19 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(2)
私は、‘映画ならでは’ の傑作というのは、こういう作品のことを言うのだと思います。
2016年アメリカ映画「サーテン・ウーメン(ある女性たち)」は、何とも侘しい寂寥感を漂わせながら、4人の女性
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それぞれ(Certain Women)の普段の生活 ‥ 彼女たちの人生が、同時進行の群像劇として描かれ 人間なら誰にでもある根源的な孤独感は、映画を見ている者の心にもひしひしと伝わってくる心理ドラマの傑作です。
a0212807_11422074.jpg監督(・脚本・編集)は、インディペンデント系映画の才媛ケリー・ライヒャルト監督(1964~ 左写真中央の女性)で、彼女の秀逸な演出を16mmカメラで撮ったクリストファー・ブロベルト撮影監督(1970~、2014年秀作「ロウダウン」の撮影監督、ライヒャルト監督の左横でカメラ・フレームの確認している男性)映像(カメラワーク)が、実にすばらしくお見事です。
a0212807_11524680.jpg主人公4人の女性を演じる何れも名女優たち、ベテランのローラ・ダーン(1967~)、ライヒャルト監督お気に入りのミシェル・ウィリアムズ(1980~)、キャリア実力ともに演技派のクリステン・スチュワート(1990~)、無名ながら優れた存在感をもつリリー・グラッドストーン(1986~)の卓越した演技は、ライヒャルト監督の繊細な演a0212807_1155506.jpg出を見事に表現、彼女たち4人それぞれの孤独な心情が、自然でリアリティに溢れ見る者の心にじわじわと切なく迫ってきます。
この映画の製作総指揮を名匠トッド・ヘインズ監督(1961~)が、担っていることも見逃せないと思います。
a0212807_1156459.jpg日本語版のタイトルは、原題の「サーテン・ウーメン(Certain Women ある女性たち)」が、「ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択」に変えられプロットの説明になっているのは、いただけません。
主人公の女性たちは、自ら自分の人生を選択しているわけではなく、今在るその時どきの現実を受け入れ今日をただ黙々と生きている( ライフ・a0212807_1159241.jpgゴーズ・オン している)だけなのです。
映画は、アメリカ北西部モンタナ州の静かな田舎町を舞台に、ストーカーのように付きまとう厄介な依頼人に振り回されている弁護士のローラ(ローラ・ダーン)、家族と暮らす新居の建設で頭がいっぱいながら同時に夫と離婚することも考えている主婦のジーナ(ミシェル・ウィリアムズ)、数人かつ高齢のa0212807_1212622.jpg受講生しかいない夜間学校で労働法を教える若い弁護士のエリザベス(クリステン・スチュワート、小さな牧場で数頭の馬と暮らしエリザベス会いたさに夜間学校に通うネイティブアメリカンのジェイミー(リリー・グラッドストーン)‥この4人の女性たちの懸命に生きる今の姿を丁寧に描いています。
a0212807_1222085.jpgライヒャルト監督の静謐ながら暗くならない(希望のある)緻密な心情描写は、この映画の見どころで、映画が、好きな女性にお薦めしたい名作です。
「サーテン・ウーメン(ある女性たち)」は、脚本(=構成)、監督(=演出)、配役(=出演女優)と‘優れた映画の基本3原則’をすべてクリアする新作映画なのに映画会社が、わが国の観客a0212807_124154.jpgに人気ないと思ったのか 劇場未公開、これではあまりに情けなくジャンクな映画の氾濫する映画貧国ニッポンの現況を憂いています。
旧日本映画の熱烈ファンとして敢えて苦言を呈するのは、過って世界の映画界をリードした日本映画の復興を切に願うからです。
# by blues_rock | 2017-09-09 00:09 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
軍事サスペンス映画「アイ・イン・ザ・スカイ」は、2015年イギリス製作の映画ながら、前年2014年のアメリカ映画「ドローン・オブ・ウォー」と併せてご覧いただくと、軍事偵察衛星ならびにドローンを駆使した「現代戦争の実態」
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をよく理解することが、できます。
映画をご紹介する前に、このところ物騒かつ不穏な北朝鮮の現況に関連して 「アイ・イン・ザ・スカイ」のことに
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ついて書こうと思います。
「アイ・イン・ザ・スカイ」と「ドローン・オブ・ウォー」、この2作品を見た方は、‘北朝鮮の愚劣な太っちょ(暴力団金a0212807_1355481.jpg組の組長)’を排除(暗殺)することくらいアメリカとその同盟国が、その気になれば、朝めし前であることに気づくはずです。
しかし、問題は、その後のことで、奴隷状態で抑圧され絶対支配され続けて考えることのできない飢えた2千5百万人の北朝鮮貧民(人民ではない)が、中国・韓国・日本の近隣国ほか世界中に難民として拡散することにあり、ただでさえグチャa0212807_1362615.jpgグチャな国際社会をこれ以上紛争の多い無秩序な世界にしてしまうことをアメリカ・中国・ロシアの覇権大国は、警戒(とくに東北3省に2百万の朝鮮族が住む中国は、治安上深刻)しています。
北朝鮮に原油や鉱物などの地下資源が、あれば、とっくの昔、アメリカは、アラブ世界のように制圧していたでしょうが、北朝鮮など最貧国(世界11位
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の韓国GDPのなんと45分の1)に鼻から興味などなく1950年に朝鮮半島で勃発した共産主義勢力との戦争に介入した後始末(休戦した朝鮮戦争も北朝鮮の認識は、今もなお戦争中)を未だに引きずっているのです。
a0212807_1392187.jpg北朝鮮のプロバガンダTVが、表向き大声でミサイルや水爆核弾頭は、アメリカ本土攻撃用だと喚(わめ)いていますが、戦争の最高軍事機密を敵国向けにペラペラ言うはずもなく、北朝鮮の軍事ターゲットは、叔父や長男を担ぎ中国の傀儡(かいらい)政権にしようとした中国共産党 習政権にあり「北朝鮮に手を出すと中国全土いつでも攻撃できますよ」との暗黙のメッセージでa0212807_1394872.jpgあると理解すると国際関係の緊張感と世界政治の本質を良く理解できます。
朝鮮民族は、5百年間 朝鮮半島に君臨した中国系女真族李氏朝鮮(李王朝)の支配から1910年の日韓併合(日本帝国による大韓帝国併合)により歴代中国王朝のクビキ(=朝鮮半島は有史以来中国の支配地)を逃れたものの旧日本帝国の植民地になりました。
a0212807_13102752.jpg1945年の日本(旧日本帝国)敗戦で朝鮮半島は、38度線を国境(非武装休戦ライン)として南北に分断され現在に(1953年朝鮮戦争休戦のままの状態で)至っています。
北朝鮮(国名の朝鮮民主主義人民共和国とは噴飯ものながら)の国家体制は、三男坊の祖父が、旧日本帝国の現神人(あらびとがみ)天皇制をそっくりコピーしたものでサイコパスな父親の跡目(DNA)をa0212807_13111083.jpg受け継いだ金組三代目の三男坊は、寝首を掻かれまいと躊躇なく叔父と長男を抹殺しました。
‥と云うことで「自衛隊合憲うんぬん」、「憲法第9条改正 うんぬん」など小賢しい議論でダッチロールしている平和ボケした日本国民一人でも多くの方に世界の現状をこの最新の戦争アクション映画「アイ・イン・ザ・スカイ」と「ドローン・オブ・ウォー」併せてご覧いただき
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覚醒して欲しいと切に思います。
「アイ・イン・ザ・スカイ」は、ケニアのナイロビ郊外、イギリス・アメリカ・ケニア3軍合同作戦によるイスラム原理主a0212807_1315846.jpg義テログループ アル・シャバブのアジト(隠れ家)を監視していた軍事偵察衛星とドローンMQ-9 リーパーが、現場で自爆テロの準備をしている証拠映像を捉えました。
監督は、南アフリカのギャヴィン・フッド監督(1963~)、ロンドンにいる主人公のイギリス軍パウエル中佐(ヘレン・ミレン 1945~)と上司のベイソン国防副参謀長(アラン・リックマン 1946~a0212807_1316949.jpg2016、1988年「ダイ・ハード」の冷酷なテロリスト役で長編映画デビュー、強烈な印象を残す)が、指揮するテロリスト捕獲作戦をアメリカ本国にある地上誘導ステーションから遠隔操作、監視センサー搭載のドローン偵察攻撃機を操縦するワッツ中尉(アーロン・ポール 1979~、2016年「トリプル9 裏切りのコード」主演)と標的センサーを操作するガーション上等航空兵(フィービー・a0212807_13164737.jpgフォックス 1987~)の2人は、パウエル中佐の指令で実行していました。
現地部隊の工作員ファラ(ソマリア出身の俳優 バーカッド・アブディ 1985~、2013年「キャプテン・フィリップス」のテロリストを好演、2017年「ブレードランナー 2049」に出演)と隠れ家の隣に住む少女アリア(アイシャ・タコウ)の存在感が、映画を見ている者にさらなa0212807_13172814.jpgるリアリティを感じさせてくれます。
現在アメリカは、世界一安全な戦場 と呼ばれる本国の地上誘導ステーション(軍事基地)から軍事偵察衛星(推定100機)とドローン偵察攻撃機(372機保有)に搭載した域監視センサーを遠隔操作、中国・ロシア・北朝鮮は、言うに及ばず世界各国の軍事情報を収集し、常時危機管理しています。  (上写真 : 映画ポスター前のギャヴィン・フッド監督)
# by blues_rock | 2017-09-07 00:07 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_944580.jpg巣から落ちたまだ嘴(くちばし)の黄色い子雀を高齢者介護施設 森の家のスタッフが、保護し餌をやっていたら、すっかり人に慣れ、‘手のり雀’になりました。
スタッフたちの手や肩、頭にとまり、人を恐れる様子は、まったくありません。
自然にいるはずの雀が、施設の部屋を飛び回るので 高齢者の方々は、目の前に舞い降りた雀にびっくり、おやつを啄(つい)ばみ、イタズラするので歓声や笑い声が、絶えません。
森の家のまわりには、自由な自然が、いっぱいあるのに雀のお宿へ還る気もなさそう ‥ ともあれ、雀の自由にさせたいと思います。

(左写真 : 私の左手首にとまった雀)
# by blues_rock | 2017-09-05 00:05 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
劇場(KBCシネマ)公開の初日に私は、フランスきっての名女優 イザベル・ユペール(1953~)の最新作「エル ELLE」を見ました。
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当年取って79歳のオランダの名匠 ポール・バーホーベン監督(1938~ 1987年「ロボコップ」、1990年「トータル・リコール」、1992年「氷の微笑」などの名監督)と当年64歳になるイザベル・ユペールが、スクリーン上で醸し出す
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このアナーキーにしてエロティックな(妖艶な)バトルをゾクゾクして見入りました。
映画は、冒頭イザベル・ユペール演じるゲーム製作会社の女社長ミッシェルが、高級住宅街の自宅で黒装束にa0212807_4393998.jpg目出し帽の暴漢にレイプされるシーンから始まり社内外に敵の多いミッシェルの人間関係とさらに複雑な家族関係をフラッシュバックさせながらバーホーベン監督は、ミステリアスにしてエロティックそしてサスペンスタッチ(サイコスリラーかも)で、見る者の心理を煽り最後までぐいぐい引きずり込んでいきます。
a0212807_511224.jpgそれにしてもイザベル・ユペールの60代半ばとは、到底思えないセクシー(エロティック)さ、に驚きます。
これは、バーホーベン監督の演出によるものとしても彼女の演じるミッシェルの放つ性フェロモンは、彼女のまわりにいる若い女性の性フェロモンが、色あせるくらい強烈です。
とにかくミッシェルは、レイプされても落ち込み悩む風でもなく、毅然として仕事を続け、元夫や友人、同僚に平a0212807_512871.jpg然とそのことを話す彼女をダークなカメラ映像が、スクリーンに映し出していきます。
フランスの名撮影監督 ステファーヌ・フォンテーヌ(2005年「真夜中のピアニスト」、2009年「預言者」、2012年「君と歩く世界」とジャック・オーディアール監督作品を多く撮る)のカメラワークとダークな色調が、すばらしく、ミステリアスにしてエロティックな「エル ELLE」のプロットを途中からサイコサスペンスなタッチに変奏するも‥とにかく映画は、最後まで展開が、どうなるのか分a0212807_5144188.jpgからないまま見る者をドキドキ緊張させながら終わります。
相当癖のあるミッシェルを演じる演技巧者のイザベル・ユペールに挑むのが、フランスのローラン・ラフィット(1973~ 「ミモザの島に消えた母」)、アンヌ・コンシニ(1963~ 「潜水服は蝶の夢を見る」、「灯台守の恋」)、シャルル・ベルリング(1958~ 「夏時間の庭」)、ベルギーの女優 ヴィルジニー・エフィラ(1977~)です。
a0212807_5184783.jpgミシェルは、自宅でレイプされながら警察を呼ぼうとせず、犯人の正体を突き止めようとしますが、自分の中に潜在していた性的嗜好や性衝動に突き動かされたミシェルは、封印していた少女のころに遭遇した壮絶な事件のトラウマを憶い出し、同時に身辺で不審な出来事が、頻繁に起きるようになりました。
a0212807_5194064.jpgレイプの被害者でありながら妙にふてぶてしく凄味を見せつつも、時に気弱さも感じさせるという難しい役どころをイザベル・ユペールは、癖のある女性を演じさせたら天下一品の見事な演技でバーホーベン監督の演出に応え「そういう役だと理解して演じただけです」とプレスのインタヴューにもさらりと答えています。
a0212807_5215589.jpg名女優イザベル・ユペールが、稀代の女優としてどこまで行くのか ‥ 一人のファンとしてこれから出演する作品を大いに楽しみにしています。
(左写真 : ポール・バーホーベン監督と打合わせるイザベル・ユペール)
# by blues_rock | 2017-09-03 00:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(1)
先月、福岡で開催された‘フランス映画祭2017’の最終日にゲストとして登場、クロージング作品「呼吸 ~ 友情と破壊」に主演したフランス新進気鋭の女優 ルー・ドゥ・ラージュ(1990~)の最新作「夜明けの祈り」(原題「Les
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innocentes」罪なき者たち)を見ました。
映画は、1945年のポーランド、ワルシャワから遠く離れた女子修道院が、舞台の、息苦しくも‘人は、人としてし
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か生きられない’ことを教えてくれます。
ルー・ドゥ・ラージュが、演じる主人公のフランス人女性医師マチルドは、第2次世界大戦末期、ポーランドにいるa0212807_234645.jpgフランス軍負傷兵救済のために派遣された実在の人物でフランス赤十字の医師 マドレーヌ・ポーリアックが、モデルです。
ポーリアック医師は、ポーランドで自分の従事した医療活動を克明に「治療の記録」として残しており、これを読んだフランスの名監督 アンヌ・フォンテーヌ(1959~)が、女性の立場から歴史から忘れ去られようとしているポーリアック医師の書き残a0212807_2352654.jpgした「治療の記録」(理不尽な性暴力による悲劇)を「夜明けの祈り」(Les innocents 罪なき者たち」として映画化、今でも世界中の至るところで起きている性暴力を告発し糾弾しています。
この映画の特徴は、‘女性’が、主人公であること、男性は、善人も悪人もすべて脇役でしかありません。
a0212807_2383675.jpg製作スタッフもアンヌ・フォンテーヌ監督(と脚本)始め 撮影監督のカロリーヌ・シャンプティエ(1954~ 2010年「神々と男たち」、2012年「ハンナ・アーレント」)、編集のアネット・デュテルトル(1961~)と女性中心、キャストもまた主人公のフランス人医師マチルド役のルー・ドゥ・ラージュ(1990~)、ポーランド人の修道女シスター・マリア役のアガタ・ブゼク(1976~ 2016年「イa0212807_2393781.jpgレブン・ミニッツ」)、修道院長マザー・オレスカ役のアガタ・クレシャ(1971~)、他に十数人の若いポーランド人修道女たちと「夜明けの祈り」は、ほとんど女性たちの手による映画と言って良いでしょう。
映画のプロットは、1945年のポーランド、聖母マリアに憧れ処女のまま修道女となり神に祈る毎日をおくるカトリック系女子修道院に戦争末期のある日3回にわたり、敵a0212807_23104236.jpg兵捜索と告げてソ連軍の小隊が、修道院に押し入り修道女全員を凌辱(レイプ)しました。
無宗教(共産主義は宗教を否定)の野蛮なソ連兵からすれば、修道女たちも一人の女でしかなく、突然何が起きたのか分からないままレイプされた修道女のうち7人の修道女が、妊娠しました。
a0212807_23112032.jpgおぞましい性犯罪の犠牲になり悪夢を見て怯え身を寄せ合い、憎むことも恨むこともしないで、ただ神に祈り赦しを請う修道女たちでしたが、1945年の冬12月、臨月となった7人の若い修道女たちが、いました。
ポーランドのフランス赤十字施設で医療活動に従事するフランス人医師のマチルドのもとにポーランド人のシスター(アガタ・ブゼク)が、沈痛な面持ちで現われ‘私たちa0212807_2312577.jpgを助けて欲しい’と懇願しました。
寝る間もないほど多忙な毎日のマチルドは、ポーランド赤十字かソ連の赤十字施設に行くようシスターに告げますが、シスターは、頑なに拒否し雪の降り積もる極寒の森でひたすら祈り続けていました。
a0212807_23133739.jpg尋常ならざるその姿に心動かされたマチルドは、赤十字のジープで遠く離れた修道院を密かに訪ねました。
そこでマチルドが、目にしたものは、戦争末期ポーランドに侵攻したソ連兵によるレイプで身ごもった7人の修道女が、出産を控えあまりにも過酷な現実と残酷極まりない信仰の狭間で極限の苦しみにあえぐ姿でした。
a0212807_23141064.jpg修道女たちを救うため激務の間を縫い睡眠時間を削って修道院に通うマチルドですが、困難は、次々に彼女のうえに降り注ぎました。
息苦しくなるようなシーンの連続ながら無神論者の医師 マチルドが、わが身の危険も顧みずに修道女の宿した尊い命を救おうとする使命感は、やがて孤立無援の修道女たちにとり唯一の希望になりました。
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やがてマチルドと修道女たちは、宗教や信仰を超え人と人との強い信頼で結ばれました。
対照的なのが、教会の権威と修道院を守るため、母性を自覚し始めた若い修道女から赤子を奪い、秘かに修a0212807_23172731.jpg道院から遠い極寒の湖畔にある十字架の前に置き去りにして殺す修道院長マザー・オレスカです。
オレスカ修道院長の偽善と傲慢さは、保身しか頭になく、神の名を平然と騙(かた)り 自分の判断が、神(主イエス)の判断でキリスト教の正義であると他者に無理強いするところにあります。 (上と下写真 : 撮影の打合せをするアンヌ・フォンテーヌ監督)
a0212807_23251130.jpgこの傲慢さと偽善は、すべての宗教の根底にあり、これに民族と利権が、絡むので 宗派間の諍いや宗教戦争は、未来永劫なくならないでしょう。
(付録) よかったら「イワシの頭も信心」も読んでいただけると光栄です。
# by blues_rock | 2017-09-01 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
福岡市の地下鉄 唐人町駅の 3番出口からすぐのところに、 “parfum du vin” (ワインの馨り)は、あります。
a0212807_734991.jpgワインのエキスパートである友人に連れられ初めて行ったとき私は、入口右脇に植栽されたさほど大きくない ‘2本のオリーブの木’が、まず目に入りました。
オリーブの木に実を付けさせたいと思ったら種類の異なった木を2本並べて植えること ‥ 店のオーナーは、このことをご存知でした。
オーナーは、妙齢の女性ソムリエ(シニア・ソムリエ)で ‘こんなワインが、飲みたい’ と自分の好み(嗜好)を伝えれば、スゥーッと供していただけます。
アンスティチュ・フランセ九州で 映画を見ての帰りに寄り道するようにしていますので、最終バスの時間を気にしつつ、良いフランス映画を見て、好いワインに酔い、今在る人生の刹那に感謝 ‥ ‘Je suis heureux’と呟きながら 夜更けの博多を福岡市のチベットと揶揄される柏原へ とぼとぼと帰っています。
# by blues_rock | 2017-08-30 00:30 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
私は、いま博多駅 T・ジョイ博多で上映中のクライムアクション(カーチェイス)映画「ベイビー・ドライバー」を普段あまり映画を見ない若い人たちに薦めています。
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この映画が、今までにはない新感覚の「映像(=視覚=目)と音楽(=聴覚=耳)」を同期させた映画なので見るものは、ロックコンサート会場のギグをライブで見ているような感覚になるからです。
a0212807_5281186.jpg監督・脚本ともにイギリスの鬼才エドガー・ライト(1974~ 2007年コメディ映画「ホット・ファズ」)で、「ベイビー・ドライバー」は、ライト監督のオリジナル脚本ながら‘カーチェイス’の名画である1968年「ブリット」(ピーター・イェーツ監督、スティーブ・マックイーン主演)、1978年「ザ・ドライバー」(ウォルター・ヒル監督、ライアン・オニール主演)、2011年「ドライヴ」(ニコラス・ウィンディング・レフン監督、ライアン・ゴズリング主演)へのオマージュであるa0212807_5285645.jpgことも感じました。
この映画については、ウォルター・ヒル監督を始めウィリアム・フリードキン監督、ギレルモ・デル・トロ監督など巨匠たちが、絶賛、日ごろ何かと辛辣な映画評論家も高く評価しています。
映画は、子供の時の自動車事故による後遺症で聴覚障害(慢性耳鳴り)に苦しむ天才ドライバーの青年ベイビー(アンセル・エルゴート 1994~)が、a0212807_531141.jpg窃盗団の元締め ドク(ケヴィン・スペイシー 1959~、非情な悪役が秀逸)の車と知らず盗んだために彼の差配する現金強奪グループや銀行強盗団を犯行現場から逃走(ゲッタウェイ)させるドライバー(逃がし屋)の役割を強いられ苦悩するも一旦ハンドルを握ると耳鳴り防止のためiPODから流れるノリノリの音楽(ロック・ジャズ・ラテンなど30曲)を聴きながらドライブテクニックの天才ぶりを発揮します。
a0212807_5342258.jpgベイビーは、里親である聾唖(ろうあ)の老人ジョセフ(CJ・ジョーンズ、聾唖の俳優で長編映画初出演ながらベイビーの里親を好演)と一目惚れしたウェートレスの恋人デボラ(リリー・ジェームズ 1989~)を一途に想い二人を心配させまいと苦悩 ‥ 映画のラストは、映画館で‘とにかく見て’のお楽しみながら「ヒロイックでロマンティックなエンディングにしたかった」とa0212807_538924.jpgいうライト監督が、切なくも粋な演出でエンディングシーンを締めています。
映画の冒頭、銀行の前に赤いスバルのインプレッサWRXが、到着するシーンから始まり、それから6分間、音楽(ロック)を聴きながらビートに同期したベイビーの運転するスバルインプレッサは、追跡する10数台のパトカーとヘリコプターを振り切りながらアトランタの街を時速100マイル(160キロ)で疾走a0212807_5424976.jpgします。
主人公の天才ドライバー ベイビーが、運転する縦横無尽なドリフト(アクセル、ブレーキ、サイドブレーキ、クラッチ操作)のかっこいいこと、アドレナリンいっぱいのスカッとしたおもしろい映画です。
強盗団の一味役でジェイミー・フォックス(1967~)とジョン・バーンサル(1977~)が、なかなかサイコな極悪ぶりを好演しています。
a0212807_5454622.jpg映画のタイトル「ベイビー・ドライバー」は、サイモン&ガーファンクルのホットロッド・ロック「ベイビー・ドライバー」(1969)に由来、エンド・クレジットで流れます。
この映画で使用された2006年型スバル赤のインプレッサWRX(右上写真)は、走行25万5千㌔で、4回の事故修理車ながら、現在オークションで550万円だとか ‥ 冒頭a0212807_546773.jpgあのクールなかっこいいカーチェイスを見せられたカーマニアには、堪らない車でしょうねえ。

(左写真 : モニターの前で撮影の打合せをするエドガー・ライト監督とベイビー役のアンセル・エルゴート)
# by blues_rock | 2017-08-28 00:28 | 映画(シネマの世界) | Comments(3)
カナダ出身の名優 ライアン・ゴズリング(1980~)は、アメリカの名女優クリステン・スチュアート(1990~)と‘映画俳優’としてのキャリアが、似ていて二人とも年少時から様々なジャンルの良質な作品に出演、与えられた役柄(キャスト)を優秀な監督の厳しい演出に応えながら類稀な演技才能を発揮してきました。
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ライアン・ゴズリングは、イギリスの類稀な俳優 ゲイリー・オールドマン(1958~)をリスペクトしているのだとか、2017年公開されたミュージカル映画の「ラ・ラ・ランド」が、好評でこの秋(10月27日)には、最新作「ブレードランナー2049」(ドゥニ・ビルヌーブ監督)が、公開されます。
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ライアン・ゴズリングは、2000年「タイタンズを忘れない」、2002年「完全犯罪クラブ」への出演を経て、2003年「16歳の合衆国」で主演、恋人の弟(知的障害児の少年)を衝動的に殺すという内省的な難しい主人公の役を見事に演じていました。
a0212807_1910789.jpg2004年「きみに読む物語」、2005年「ステイ」、2007年「ラースと、その彼女」と、それぞれまったく異なった作品の主人公を見た者の脳裏にいつまでも残る見事な演技を披露、そして 2011年デンマークの異才ニコラス・ウィンディング・レフン(1970~)作品「ドライブ」に出演、この映画の主人公をクールに演じたライアン・ゴズリングは、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の名前を知らなかった日本の映画ファンにレフン監督のその異才ぶりを教える役割を担いました。
今夜紹介します2017年公開のライアン・ゴズリング主演映画「ハーフネルソン」は、2006年にライアン・フレック監a0212807_19131071.jpg督(脚本 1976~ 撮影当時30歳)が、インディペンデント作品としてサンダンス映画祭で公開した映画です。
「ラ・ラ・ランド」の大ヒットで急増した若い女性のライアン・ゴズリング人気にあやかり、11年前に彼が、出演(当時26歳)していた未公開映画を一般公開した作品ながら、実は‘この映画のライアン・ゴズリング’が、実にすばらしく、ライアン・ゴズリング ファンならずとも映画ファンには、必見の価値ある映画です。
a0212807_1918349.jpg映画のタイトル「ハーフネルソン(Half Nelson)」とは、「はがいじめ」という意味、ライアン・ゴズリング演じる主人公は、ジャンキー(コカイン中毒)ながらインナーシティ(ニューヨーク下町の貧困街)の中学校で歴史を教え、女子バスケット部のコーチも兼ねている教師です。
中学校教師ダンの空虚な抜け殻のような日々の暮らし ‥ コカインに人生をハーフネルソン(はがいじめ) されa0212807_1919514.jpgた白人系若者の虚無的な人生をライアン・ゴズリングが、見事に演じ「ハーフネルソン」は、インディペンデント系映画にも関わらずこの年のアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートされました。
それくらいこの映画でのライアン・ゴズリングの演技(=コカインに人生をはがいじめされたジャンキー教師の空虚な存在感)は、見事で必見(すばらしい!)の一言、日ごろ何かと辛辣なアメリカの映画評論家(批評家)たちも絶賛しています。
a0212807_19214671.jpg偶然ながら、先日(8月19日)の日本経済新聞朝刊一面トップ記事に「白人系労働者階級の貧困層に‘薬物依存(麻薬中毒)’激増、先進国の中でアメリカ白人系労働者層の就業率最低、現在のアメリカ社会混乱の元凶は、‥うんぬん」とあり、白人系労働者の失業率が、高いのは、移民や有色人種のせいではなく、努力を怠り麻薬におぼれた結果であり 自業自得=因果報応と云うものです。
当時30歳のライアン・フレック監督は、11年前の2006年、すでに現在のアメリカ国家の劣化と社会混乱を予見しa0212807_21132286.jpgていました。
さて、この映画の舞台は、ニューヨークの下町ブルックリンですが、インナーシティとは、黒人を中心に多民族の貧困世帯や低所得者層が、密集して暮らす地区のこと、インナーシティは、麻薬密売にからむ犯罪の温床地帯で治安や風紀は、極めて悪く、大都市の社会問題となっている地域です。
ダンの教え子で黒人女子中学生のドレイ(シャリーカ・エップス 1989~ 抜群の演技、とくに目の表情が、秀逸)とa0212807_21153637.jpg母子家庭で友だちのいないドレイにやさしく小遣いを与え 麻薬のデリバリーをさせている麻薬売人のフランク(アンソニー・マッキー 1979~)、この2人とダンとの絡みが、映画のストーリーです。
映画のプロットは、暗欝で コカイン中毒の中学校教師ダンと、彼の吸引現場を目撃した教え子のドレイ、孤独な少女ドレイにやさしく接し顧客に麻薬配達をさせる売人のフランク、教え子にそれをさせまいとするジャンキーの教師ダン、売人フランクの指示で教師のダンにコカインを届けa0212807_2128826.gifる教え子のドレイ、この3人の切なくやり切れない関わりで 映画を見ている者に 最後まで緊張感をもたせるフレック監督の演出が、実に見事です。
この映画で見せるライアン・ゴズリングの虚ろな表情は、アカデミー賞主演男優賞ノミネート当然と思え、彼の顔のズーム・アップで映る空虚で孤独な眼差しは、女性ファンの母性本能をかき乱すことでしょう。
# by blues_rock | 2017-08-26 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
漆器のほとんどは、木胎漆器(木地のうえに漆を塗った器)ですが、他にも紙胎・籃(竹)胎・皮胎・陶胎・脱(麻)胎など漆工芸には、多種多様な漆工技法が、あります。
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玄洋窯 陶芸教室のことは、先日ご紹介したとおりですが、私のメインは、陶胎茶碗創り ‥ 焼成中どう窯の中でヒビ・ワレ・ニュウなど窯キズを入れるか、陶胎茶碗創作のイメージ(人いわく デタラメな妄想だとか)を描きつつ
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窯入れのために着々と準備しています。
そんな作陶をしながら、いつもの悪いクセで道草してしまいます。
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上写真の皿は、冨永師匠が、素焼きして工房に置いたままの一枚の皿を目敏く発見、譲り受けて、塗立て陶胎銘々皿を制作してみました。
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一応、出来上がりながら、あまりに稚拙なので ‘根来仕上げ’ にしようとしている(迷っている)ところです。
上の素焼きの皿は、茶碗を作っているとき、傍らにあった陶土(つち)で師匠の銘々皿を真似て作ってみました。
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昨日、金継ぎ工芸会教室で陶胎漆器用に購入した この茶席灰器も素焼きながら上質なので陶胎準備に踏み込めないでいます。
a0212807_12322119.jpg好感のもてる素焼き器は、余計なことをしないで そのままのほうが、好さそうな気もしています。
人生いろいろ、陶芸いろいろ、漆工芸いろいろ ‥ またここでも迷っています。
スマホカバーを見ると無性に皮胎乾漆してみたくなるし、何にでも漆を塗りたくなるパニック障害にいま悩んでいます。
# by blues_rock | 2017-08-24 00:04 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)