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心の時空

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a day in my life

二月になって寒くなり、降雪続きで三瀬峠(三瀬トンネル)の向こうに行けず、三瀬街道探訪もできないで困っていました。
先週末、近くの梅林の膨らんだまま開花しなかった梅の花の蕾が、三寒四温の兆しを受けて一斉に咲き始めまa0212807_21483610.jpgしたので、思い立って梅屋の新春企画展(2月10日~25日)に行きました。
梅屋で、おもしろい金属の壁フック2個、東南アジアのどこかで使われていたものであろう木製の塗り鉢(カシュー系塗料と推察)3椀、インドの木製の柄杓(ひしゃく)、信楽の小振りな茶碗など手に入れ、次に目指す目的地は、三瀬そば街道のそば処「木漏れ陽(こもれび)」でした。
a0212807_21484208.jpgこの日、木漏れ陽で食べた手打ちそばは、自家そば圃場(そば畑)で収穫された北山そば(在来種の地域そば)の新そばでした。
薄い緑白色した北山そばの艶は、見た目にも美しく、「いただきます」と食べ始めると、しっかりした歯応えと独特のそばツユの味が、そばにマッチして美味しく、あっという間に喉を通り食べ終えました。
そば猪口に残ったツユにそば湯を入れて「ごちそうさま」と大満足、そばとそばの芽(スプラウト)の「木漏れ陽コーa0212807_21484662.jpgス檜」は、手打ちの新そば、そばの芽スムージー、そばの芽の和え物、そばの芽サラダ、そば豆腐、そばの実雑炊、そばの芽ゼリーと続く7品のコースです。
そのあと三瀬そば街道の道筋にある ‘やまびこの湯’ で、ひとっ風呂浴びて帰り スヤスヤ安眠、邯鄲 邯鄲 夢の枕 ‥ 嗚呼、極楽極楽。

# by blues_rock | 2018-02-19 00:09 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
ヌーヴェルバークの鬼才ルイ・マル監督(1932~1995)、最晩年1992年の作品です。
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フランスの五月革命(国家的社会騒乱)を描いた1989年のファルス映画(風刺劇、ギリシャ語で膨らんだ物、隠語で勃起した男の性器)「五月のミル」(この映画も良かった!)から3年 ‥ マル監督は、亡くなる3年前、60歳a0212807_12111261.jpg(還暦)のとき、自分の死(悪性リンパ腫=血液のガン)を予感しているような‥私には、マル監督の精神の遺作と思え、フレンチロマンポルノ映画「ダメージ」として‘激しい男と女の性愛’を描きました。
この映画の見どころは、出演時44歳 イギリスの名優 ジェレミー・アイアンズ(1948~)と出演時28歳のフランスを代表する大女優 ジュリエット・ビノシュa0212807_12113860.jpg(1964~、1988年の傑作「存在の耐えられない軽さ」主演、1991年の名作「ポンヌフの恋人」主演、ヨーロッパ映画賞主演女優賞受賞)のAV顔負けの激しい性愛シーンです。
「ダメージ」には、AVのような余計なものを過剰に露出しモザイクばかりの目障りなシーンなど、まったくなく、二人の激しい絡みだけ ‥ これが、また激しく、美しく、エロチックで大人には、必見のフランス版ロマンa0212807_12114410.pngポルノです。
ストーリーの骨子は、イギリスの政治家(国会議員)スティーヴン・フレミング(ジェレミー・アイアンズ)が、フランス大使館主催のパーティで謎めいた若い女性アンナ(ジュリエット・ビノシュ)と知り合いました。
スティーヴンには、愛する良妻賢母のイングリッド(ミランダ・リチャードソン 1958~、出演時34歳で美しい)と新聞社に勤める息子マーティン、快活な娘サリーの二人の子供が、いて社会的家庭的に恵まれていました。
a0212807_12120224.jpgある日、息子マーティンは、婚約者を家族に紹介したいと連れてきたのが、アンナでした。
スティーヴンとアンナは、パーティで遭った時から、理性では抑えきれない情念(ひと目惚れ)を感じていましたので、二人が、情事に溺れていくのは、必然でした。
そして、二人の関係は、息子マーティンの知るところとなり事件が、起きました。
a0212807_12120619.jpg劇中、夫スティーヴンから愛されていると思っていた妻のイングリッドが、「なんであの女なの!? 私では、ダメなの!?」と夫をベッドに誘うシーンは、既婚の男性諸氏、必見のシーンです。
劇中もうひとつ、スティーヴンの愛人となったアンナが、スティーヴンから「なぜ息子と結婚するのだ」と詰め寄られると、アンナは、平然と「私が、マーティンと結婚すると(家族になると)いつa0212807_12121113.jpgでもあなたに会えるでしょ!?」と答えるシーンがあり、「女は、怖い!」と思いました。
ともあれ、男と女のベタな性愛をめぐる四角関係のドラマなのですが、人生を達観した境地のルイ・マル監督の演出ならびに男盛りのジェレミー・アイアンズと女盛りのジュリエット・ビノシュの演技、この三人のアンサンブルでなければ、陳腐な昼メロでしかないでしょう。
(上写真 : ジュリエット・ビノシュとジェレミー・アイアンズにシーンの確認をするルイ・マル監督)

# by blues_rock | 2018-02-18 00:18 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
「スタンドアップ」は、13年前の2005年、ニュージランドの女性監督ニキ・カーロ(1967~)が、撮ったアメリカ初のセクハラ(セクシャルハラスメント)訴訟に勝利した実在の女性を描いた(映画化)した優れた作品です。
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現在(いま)アメリカでは、セクハラとパワハラを二重に犯した権力ある政治家(とくに国会議員、フェイク大統領もその一人)、社会的地位のある資産家や実業家のセクハラ、出演をエサに映画製作者からセクハラされたこa0212807_13003595.jpgとを告発する勇気ある女性たちが、 ‘Me Too’ ムーブメントに立上がっています。
一方、‘Me Too’ ムーブメントに便乗し過去の恋愛相手(や離婚した元配偶者)からされた望まぬ性行為は、セクハラであったと感情的(ヒステリック)に訴える一部の女性たちの行動を諫める勇気ある女性もいます。
映画の舞台は、アメリカの北ミネソタ(原題は「North Country」)で、1984年にアメリカで初めて大手石炭会社に対して炭鉱現場での女性労働者への男性労働者たちによる卑猥で陰湿なセクハラ行為を見て見ぬふりをする会社経営者に対し彼女たちが、セクハラ集団訴訟を起こし13年後の1997年に画期的な勝訴判決を勝ち取った実話をもとにしたノンフィクション映画です。
a0212807_13002479.jpg主人公のジョージーという未婚のシングルマザーが、炭鉱という男性職場で労働組合を巻き込んで最初は、尻込みする女性同僚たちとの職場闘争、同じ炭鉱で働く父と娘ジョージーとの確執、母ジョージーと息子サムの険悪な関係、そして何よりジョージーが、孤立無援の中で孤独に苛まれ挫折しそうになりながらも友情や家族の深い愛情に支えられ13年もの長い間闘い続けた物語です。
a0212807_13000823.jpgニキ・カーロ監督は、女性としてジョージーに自分を重ね合わせたかのような入魂の演出で‘人として’あるべき姿を男女問わず、この映画を見るすべての人たち、映画を見なくても‘差別のある社会’で暮らす私たち全員に「見て見ぬふりし、それであなたは、幸せですか?」と問いかけています。
主人公のシングルマザー ジョージーを当時30歳の名女優 シャーリーズ・セロン(1975~)が、ジョージーの旧友
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で筋萎縮症の難病に苦しむグローリーを演じるのは、これまた名女優のフランシス・マクドーマンド(1957~)で、アカデミー賞主演女優賞受賞二人の共演が、見どころの一つです。
a0212807_12575389.jpgこの二人の女性と関わる俳優が、グローリーの夫カイル役のショーン・ビーン(1959~)、カイルの友人でジョージーの弁護士ビル役をウディ・ハレルソン(1961~)、ジョージーの高校時代のボーイフレンド ボビー役でジェレミー・レナー(1971~)、ジョージーの父ハンク役にリチャード・ジェンキンス(1947~)で、ジョージーを慈悲深く見守る母アリスを演じるのは、アカデミー賞主演女優賞候補の常連 シシー・スペイセク(1949~)a0212807_13000147.jpgと名優・名女優をキャストしており、彼らが、演じる地味な何気ないシーンにも感動します。
人種差別と社会分断、移民・難民を排斥し、頑なに「アメリカ第一主義」を標榜するアメリカのフェイク大統領には、ぜひ見ていただきたい映画ながら権力に刃向う監督やホワイトハウスをおちょくる映画人の多いハリウッド嫌いの彼が、この映画を見ることは、決してないでしょうね。

# by blues_rock | 2018-02-16 00:16 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
福岡市博多区の中洲大洋劇場で浜田省吾(1952~)のライブを楽しみました。
ロックミュージシャン浜田省吾の映像をデビュー以来撮り続けている映画監督(音楽映像ディレクター)板屋宏幸(1959~)が、2015年の「ON THE ROAD 2015」(ホールツアー)と2016年の「ON THE ROAD 2016」(アリーナ
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ツアー)でのギグをMTVのようなイメージ映像も撮り入れて「旅するソングライター(Journey of a Songwriter)」と題してMCを入れず全30曲くらい2時間ライブで構成しています。
浜田省吾は、広島出身で現在65歳、私が、広島出身のソングライターのロック・ミュージシャンから受ける印象a0212807_18285042.jpgは、吉田拓郎(1946~ 鹿児島生まれ)しかり、矢沢永吉(1949~ キャロル時代は好い) 、奥田民生(1965~)しかり、皆な骨のある(ロック魂をもった)ソングライターなので彼らのファンが、カルト映画ファンのようになるのも頷けます。
余談ながら、名古屋や大阪にいたころ何度かコンサートに行ったスターダスト・レビュー(スタレビ、1979年デビューなので間もなく40年)のファンもこれまた熱狂的 ・・ 久しぶりに昨年12月の福岡サンパレスに行ったライブでそれを改めて感じました。
浜田省吾は、9歳の時ビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」を聴き感動、芸能週刊誌に載った ‘ビートルズ’ を見て、どの人が、ビートルズ?と質問したとか ‥ デビューして40年たった現在もコンサートツアーを続ける「旅するソングライター」 65歳のロックミュージシャン 浜田a0212807_18563871.jpg省吾に「三つ児の魂、百まで」を感じます。
聴くに耐えない、見るに恥ずかしいとてもミュージシャンと言い難いフェィクな連中が、跋扈するポップス業界で彼らのような筋のあるソングライター(女性では中島みゆき椎名林檎かな)の活躍は、日本のポップスもやっと世界レベルに近付いたかなと思うこのごろです。
映画のフライヤーもサイト情報も見ずに「旅するソングライター」を見に行きましたので期待した私の好きなバラード「もうひとつの土曜日」が、聴けなかったのは、少し残念でした。

# by blues_rock | 2018-02-14 00:14 | 音楽(Blues/Rock) | Comments(0)
イギリスの有名な現代画家 フランシス・ベーコン(1909~1992)の後半生を描いた伝記映画ながら監督(と脚本)ジョン・メイバリー(1958~、2005年SFミステリー「ジャケット」は傑作)は、正しくフランシス・ベーコンの絵が、
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放つ狂気のような雰囲気をうまく表現しています。
ゲイ(同性愛)であったフランシス・ベーコンを演じるイギリスの名優デレク・ジャコビ(1938~)自身もゲイ(同性a0212807_00212863.jpg愛)なので、フランシス・ベーコンの愛人にしてモデルであったダニエル・クレイグ(1968~)演じるフランシス・ベーコンとの性愛シーンもねちねちとした同性愛の性行為にリアリティが、あります。
ダニエル・クレイグには、どうしても2006年からの007シリーズ 6代目ジェームス・ボンドや2011年の主演映画「ドラゴン・タトゥーの女」での印象が強
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く、1998年のダニエル・クレイグ30歳の時の作品とはいえ同性愛の画家フランシス・ベーコンの愛人でモデル(男性なので美の女神ミューズではないがフランシス・ベーコンにとって正しくミューズであった)に違和感をもつものa0212807_00215896.jpgのフランシス・ベーコンのサディスチックな言動に振り回されるジョージのマゾぶりをダニエル・クレイグが、それこそオールヌードの体当たりの演技で熱演していました。
ジョージが、「愛している、フランシス」と言っても「どこでそんなセリフを覚えた。テレビか?」と突き放すフランシス・ベーコンのサドぶりをデレク・ジャコビもまた怪演、このa0212807_00384989.jpg「愛の悪魔 / フランシス・ベーコンの歪んだ肖像」は、見る人を選ぶ映画かもしれません。
フランシス・ベーコンの大ファンである坂本龍一(1952~)が、音楽監督をノーギャラで務めているのも興味深いところです。
初期ローリング・ストーンズの ‘不良イメージ’ 作りに貢献し、とくにキース・リチャーズ(1943~)とは、10年以上事実婚していた関係でキースに多大な影響(良い意味でファッション、悪い意味で麻薬常習)を与えたモデルでa0212807_00225782.jpg女優のアニタ・パレンバーグ(1944~2017)が、劇中カジノの客役でカメオ出演していますのでぜひ注意してご覧ください。
余談ながら、この映画の主人公である画家フランシス・ベーコンの「ルシアン・フロイドの三習作」の絵が、2013年にニューヨークのクリスティーズ・オークションにて、なんと141億円という高額な価格で落札されていますので興味のある方は、こちら をご覧ください。

# by blues_rock | 2018-02-12 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
このところ根来漆や塗立漆、拭き漆など一筋縄では行かない手強い漆を相手に悪戦苦闘していましたので依頼を受けていた金継ぎ(本金直し)に手間取りました。
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金継ぎ、錫継ぎのほかに色漆直しもありましたが、今夜は、金継ぎと錫継ぎをご覧いただきたいと思います。
芸術のすべてが、そうであるように金継ぎも漆工芸も本気でトライしたら魅惑的な美女(ファムファタル)に魅入ら
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れたと同じで精魂奪われてしまいます。
グウタラな人生で難儀なことが、とにかくキライで何かにトライしようとする気などまったく無かった私が、やっと
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出遭ったファムファタルこそ‘漆’ではないかと思うようになりました。

# by blues_rock | 2018-02-10 00:01 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
映画「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri」(ミズーリ州エビング外れにある三つの広告看板)は、タイトルそのままに「レイプされて殺された」、「逮捕はまだ?」、「どうして?ウィロビー署長」と書かれた三枚の大きな広
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告看板が、アメリカの南部ミズーリ州のとある田舎町エビング郊外に建てられたことで起きる登場人物たちそれぞれの‘怒り’を描いた心理サスペンス映画の傑作です。
a0212807_17052282.jpg監督・脚本・製作は、イギリスの劇作家 マーティン・マクドナー(1970~)で、長年演劇(戯曲)で培った脚本センスが、生きている抜群の映画(アカデミー賞脚本賞の有力候補)です。
ほとんど誰も通らないような片田舎の道路沿いに突如出現した大きな三枚の奇妙な看板を設置したのは、近くに住む主婦ミルドレッド・ヘイズでした。
a0212807_17173571.jpg7か月前、ミルドレッドの19歳の娘が、この看板の近くで「レイプされた挙句焼き殺された」未解決の凶悪事件にミルドレッドは、「逮捕は、まだ?」、「どうして? ウィロビー署長」と何の手がかりも発見できない地元警察に対して心中の‘怒り’を爆発させたのでした。
a0212807_17175628.jpg捜査をしているのか、それとも無能なのかと、地元住民の信頼厚いウィロビー署長をあからさまに非難した広告看板は、ミルドレッドの家族、高校生の息子と別れた夫(殺された娘の父親)も巻き込み、地元の警察や地域の住民を敵にまわす騒動に発展、騒ぎに便乗したローカルテレビが、ニュースで報道するという不穏な事件に発展しました。
a0212807_17183294.jpgエビングで小さなギフト店を営むミルドレッドは、孤立無援となり娘と生前、諍(いさか)いした後悔やレイプされた挙句焼死体となって発見された娘を殺した犯人への憎悪でやり場のない‘怒りと悲しみ’に翻弄され、その苛立ちを抑えきれませんでした。
‘怒り’を抑え切れず粗暴に振る舞うミルドレッドの感情の起伏をフランシス・マクドーマンド(1957~、1996年の名作「ファーゴ」でアa0212807_17190029.jpgカデミー賞主演女優賞受賞、私は、この「スリー・ビルボード」のミルドレッド役でもアカデミー賞主演女優賞を受賞すると予想)が、名女優の名に違わない実に見事に表現しています。
主人公のミルドレッドに大きく関わるのa0212807_17185555.jpgが、二人の人物、一人は、住民から信望厚いのある警察署長ウィロビーで個性派俳優のウディ・ハレルソン(1961~、1995年の怪作「ナチュラル・ボーン・キラーズ」は秀逸)、もう一人が、彼の部下で人種差別主義者の巡査ディクソンです。
アメリカのどこにでもいような平気で暴力を振るう単細胞の人種差別主義者ディクソンをサム・ロックウェル(1968~、2010年「ディa0212807_17190713.jpgア・ブラザー」主演、この「スリー・ビルボード」でアカデミー賞助演男優賞を受賞すると推察)が、映画の中でミルドレッドと関わることにより次第に変化していくディクソンを好演しています。
登場人物たちは、それぞれの心理に苛立ち(不穏な感情つまり‘怒り’)を抱え、この映画の重要なキーポイントになります。
a0212807_17191022.jpgマクドナー監督は、アメリカを旅行中、行く先々の道路沿いにある大きな広告看板(ビルボード)を見てこの映画の構想を膨らませていったそうです。
主人公は、‘フランシス・マクドーマンド’をイメージして脚本を書いたのだとか、そしてこれだけの傑作映画を製作するのa0212807_17192235.jpgですから相当な才能です。
イギリスの撮影監督 ベン・デイヴィス(1962~)が、撮った静謐な中に醸し出す‘不穏さ’は、マクドナー監督が、演出した登場人物たちの‘怒り’を自然に見せ実に見事です。
映画にいわゆる善人や単純な悪人は、登場せずマクドナー監督が、創造した「スリー・ビルボード」の物語は、‘終わり’のないダークなサスペンス心理劇映画の傑作です。           (下写真 : 出演者たちと撮影の打合をするマクドナー監督)
a0212807_17192508.jpg映画には、他にも名優 ジョン・ホークス(1959~、2010年「ウィンタース・ボーン」、2012年「セッションズ」)、オーストラリアの女優 アビー・コーニッシュ(1982~)、アメリカの若手俳優 ルーカス・ヘッジズ(1996~、2016年「マンチェスター・バイ・ザ・シー」)などの演技巧者が、脇で物語をしっかり固めています。
「スリー・ビルボード」は、現在、中洲大洋映画劇場で公開中、ベネチア国際映画祭脚本賞、トロント国際映画祭最高賞の観客賞を受賞していて来月3月4日のアカデミー賞授賞式を賑わす中心作品となることでしょう。

# by blues_rock | 2018-02-08 14:30 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_14192179.jpg名優(怪優)のトミー・リー・ジョーンズ(1946~)が、監督(ならびに脚本・主演)した2作目の映画「ザ・ホームズマン」は、1850年代のアメリカ西部 ネブラスカ準州を舞台に荒涼とした大地で生きる人たちを描いた ‘西部劇’ ながらガンマンが、一人も登場しない、よってガンファイトもない ‥ 何もない、わびしく切ない西部劇映画です。
その荒涼とした乾いた大地の美しさと同時に人間を撥ねつける自然の厳しさを見事に捉えた今世界最高の撮影監督 ロドリゴ・プリエト(1965~ メキシコ、下に写真)の映像が、美しく心に残る映画です。
ホームズマン(Homesman)とは、開拓地で暮らせない入植者(移住者)を出身地に連れて帰る仕事を請け負う人のことで、誰も受けたくないので集落(教区)の男たちが、クジで決め当たった者は、貧乏クジを引いたことになります。
主人公は、ヒラリー・スワンク(1974~)演じるアメリカ西部の何もない開拓地の集落で小規模農地を耕し規模拡a0212807_14195113.jpg大を夢見ている独身女のメリーとトミー・リー・ジョーンズ演じる男たちに吊るし首になりかけていた小悪党らしき初老の偏屈男ジョージの二人です。
メリーは、女性ながら男たちが、誰も引き受けないホームズマンの仕事を引き受け、西部辺境の地で精神病を患った三人の女(農婦)たちを馬車で隣の州アイオワの教会に届ける650㌔の長い旅に出ました。
途中、馬に乗ったまま木の枝から下げられたロープを首に巻かれ動けないでいるジョージと出遭ったメリーは、命を助けるa0212807_14195662.jpgかわりに300ドルの報酬で仕事を手伝うよう約束させました。
映画は、西部辺境の何もない開拓地に結婚して入植した女たちの現実、つまり厳しい生活を強いられる開拓農家の妻(農婦)というただ働くだけの労働力と子供を産むだけの(夫婦生活は生殖そのもの)二つの役割を淡々と映しながら、生きる夢(人生の目標)を失い厳しい現実に押しつぶされて精神を病んでいく女たちの姿をシリアスに描いています。
a0212807_14200482.jpg気丈で生真面目なメリーと自分のことしか考えないジョージの二人は、精神に異常を来たし手に負えない女たち三人をならず者やインディアンから守りながら、旅を続けるうちにメリーが、いつしかジョージを信頼したくましさに魅かれていく気丈な女の心情の変化をヒラリー・スワンクは、秀逸に演じています。
ある夜、メリーは、ジョージに結婚を申し込みネブラスカの農場で自分と一緒に家庭を作ろうとプロポースしますa0212807_14202672.jpgが、ジョージから断られました。
失意のメリーは、ジョージに自分を抱いて欲しい、恥をかかせないで欲しいとためらうジョージに懇願しました。
メリーの願いをトミー・リー・ジョーンズ演じる初老のジョージが、受け入れて抱いてやるシーンも淡々としていて印象に残りました。
翌朝、ジョージが、目を覚まa0212807_14203081.jpgすと隣にいるはずのメリーの姿は、なく胸騒ぎのしたジョージが、あわてて付近を捜すとメリーは、首を吊って自死していました。
ジョージは、メリーの埋葬を終えると精神異常の三人の女たちを置き去りにしますが、何もわからず無邪気に自分の後を追い早い川の流れに流される彼女たちを見てジョージは、メリーの意思を継いで彼女の代わりに自分が、ホームズマンとなりアイオワの教会に送り届けました。
映画の製作をフランスの巨匠 リュック・ベッソン監督(1959~)、教会牧師の妻を名女優 メリル・ストリープ(1949a0212807_14204093.jpg~)、精神異常の女たち演じたのは、メリル・ストリープの娘のグレイス・ガマー(1986~)、オーストラリアの女優 ミランダ・オットー(1967~)、デンマークの女優 ソニヤ・リヒター(1974~)の三人で、ジョーンズ監督の演出に見事に応えています。
終盤、ホテルの若い下働き女として、ヘイリー・スタインフェルド(1996~、2010年映画「トゥルー・グリット」でデビューし注目を浴びる)も登場するなど、製作、脚本、監督・撮影監督、出演者と名だたるスタッフとキャストが、関わっている映画なのa0212807_14402346.jpgになんと日本では、劇場公開せずにDVDスルーされた(信じられない)作品です。
見るに堪えないクダラナイ映画ばかり製作し配給している映画会社の面々は、世界のレベルが、まるで解っていないようです。

# by blues_rock | 2018-02-06 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
私の住まう柏原は、福岡市南区油山の東裾野に位置し樋井川の源流となる糠塚川へ湧き水が、流れ出る山の麓にあります。
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その昔、油山一帯が、椿の木に覆われ、椿油は、日本髪や美肌(スキンケア)、食用油として日本人の生活に欠かせない必需品であったころ油山が、昔その椿油の大生産地であったことに地名は、由来しています。
a0212807_04002052.jpg椿の実を絞ったとき流れ落ちた椿油が、樋井川に流れ浮いた椿油は、延々博多湾まで続いていたそうな ‥椿油の山が、油山の名前の由来というわけです。
さて、柏原から早良区石釜にあるクラフトの店 梅屋へは、福岡市立油山牧場から那珂川町を経由する裏ルートなら、ずいぶん近く20㌔、30分くらいで行けます。
梅屋を初めて訪れる人は、三瀬街道(国道263号線)沿いとはいえ、人里離れたこんな辺鄙なところに ・・なんで?と、きっと感じられる脊振山系麓(ふもと)の石釜集落にあります。
佐賀市に抜ける三瀬街道は、三瀬峠にループ橋と三瀬トンネルができ少しずつ賑わいながらもまだローカル、「クラフトの店 梅屋」は、そのまま福岡市中心街の天神や博多駅構内デパートに移しても遜色ない店舗です。
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しかしながら、梅屋室内の窓から眺める自然の静謐な景観は、如何せん市街地へ運べないのでこの辺りの自然と一体化した梅屋が、在る場所は、やはりここにしかないのでしょう。
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全国の工芸作家の作品や全国各地の消えていく民芸の日用品類を紹介している梅屋は、鄙にも稀な工芸と民芸の店です。
a0212807_04003893.jpg梅屋の扱う作家の作品は、毎日の生活で使い続けながら生涯を伴にする美しい器や味わい深い日用品ばかり ・・ もし使い込んで痛みキズついても壊れても作家の方や後継者の皆さん方が、永久(とわ)にきちんと修理していただけるのだとか、ならば、自分の一番お気に入りの食器や日用品類で一度しかない大切な人生を大いに楽しんで欲しいと思います。

# by blues_rock | 2018-02-04 04:04 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
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2015年に、フランスのテレビ局「TF1」が、製作したテレビ放送用の映画でアンドロイド女性警察官(=ガイノイド人工警察官)「EMMA(エマ)」シリーズのDVDスルー映画です。
a0212807_20502434.jpgガイノイドとは、女性のヒューマノイドのことで、一般的にアンドロイドと称するとき外見が、男性に見えるヒューマノイド=サイボーグ人間を指しています。
イギリスのSF映画「エクス・マキナ」と見比べながら、このフランスのSF映画「EMMA (エマ)」をご覧になるとイギリスとフランスの文化の違いが、はっきり分かると思います。
「EMMA(エマ)」の日本語タイトルは、「EMMA/エマ 人工警察官」と、身も蓋もないつまらないものながら映画の
a0212807_20502828.jpgプロットが、フランスの女性版「ロボコップ」のような映画なので解りやすいといえば、解りやすいかもしれません。
しかし、アメリカ版「ロボコップ」のような、ど派手なドンパチの銃撃戦は、一切なく、ガイノイド警察官エマの、美しい容姿とクールな活躍を堪能する心理劇映画です。
a0212807_20505847.jpgつまり、エマを演じるフランスの美人女優 ソレーヌ・エベール(1990~、出演時25歳、この映画出演後モデルとしても活躍)を見るための映画で、殺人事件2件と窃盗事件1件で構成され淡々と展開していきます。
生前、優秀な女性警察官であったエマは、オートバイ事故で亡くなりますが、3か月後 フランス政府内務省の極秘プロジェクト ‘アンドロイド警察’ の第4世代ガイノイドとa0212807_20505516.jpgして再生されたエマは、能力実践テストのため、新人研修生としてベルサイユ警察のベテラン警部フレッド(ベルギー俳優 パトリック・リドレモン 1967~)のもとに配属されました。
フレッド警部は、内務省からの特命でいやいや引き受けたものの、すぐに新人研修生エマの並外れた知能と知識、身体能力を知ることになります。
映画は、フレッド警部と新人研修生エマのコンビが、2件の殺人事件の捜査にからむサスペンスとミステリー仕立てで、とくにa0212807_20504820.jpg映画の後半、2件目の事件となる医学部学生殺人事件のナゾ解きには、薬学(麻薬と毒薬)の知識が、ないと事件との関わりは、分からないもののエマ役のソレーヌ・エベールが、美しく彼女の今を盛りの美貌と併せ、心理劇映画として楽しんで見れば、結構おもしろい映画と思います。

# by blues_rock | 2018-02-02 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)