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心の時空

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a day in my life

<   2016年 09月 ( 16 )   > この月の画像一覧

a0212807_10415389.jpg何とこの秋の、2016年9月28日、最新のタイムマシンに乗り、54年前の “ザ・ビートルズ 2016ライブ” に行って来ました。
不世出のロックミュージシャン ジョン・レノン(1940~1980、狂人に銃殺される、享年40歳)が、亡くなり早36年、ロックの吟遊詩人 ジョージ・ハリスン(1943~2001病没、享年58歳)の逝去からは、15年が、経ちました。
“ザ・ビートルズ 2016ライプ”には、黄泉(よみ)の国から23歳のジョンと20歳(はたち)のジョージが、加わり54年ぶりに「ザ・ビートルズ」の4人によるロックンロールを聴かせてくれました。
1960年代当時とまったく同じクールでエネルギッシュなギグを見せてくれました。
1962年9月にメジャー・デビューしたビートルズ( 詳しくは こちら の 「カテゴリー : ビートルズ」 をご覧ください )は、またたく間に、世界のトップ・ロッンクロールバンドになりました。
a0212807_10502924.jpg1964年6月に、初のワールドツアーをスタートしたビートルズは、コンサート活動を止める1966年8月まで2年間に15か国(90都市)で166のコンサート(ライブ)を行ないました。
このドキュメンタリー映画「ザ・ビートルズ 2016 ~ EIGHT DAYS A WEEK ~ THE TOURING YEARS」には、監督ロン・ハワード(1954~ 数多くの大作映画を発表したアメリカの名監督)の万感の熱い想い(ビートルズへのオマージュ)が、至るところにあふれ、ハワード監督のビートルズへのa0212807_10515936.jpg情熱は、私にもよく伝わりました。
私に54年間のタイムラグ(時間の空白)は、まったくありませんでした。
ビートルズが、皆な20代前半であった全盛期の1960年代は、世界が、激動し社会変革の最中(さなか)にありました。
ビートルズは、自分たちの音楽ロックンロールを通して世界中の若者たちと連帯、旧い因習や抑圧・迫害、偏見・差別と闘いました。
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ハワード監督は、遺されたビートルズの映像をもとに4Kシステムでリマスター(リプロダンション)し、それ丁寧に編集して‘ハワード版ビートルズ・アンソロジー’として発表しました。
a0212807_10585647.jpg映画は、ビートルズの名マネージャー ブライアン・エプスタイン(1934~1967没、享年32歳、処方薬摂取過多事故死)と5人目のビートルズと称賛された名プロデューサーにして名アレンジャーのジョージ・マーティン(1926-2016)にも敬意を表しています。
ビートルズ活動期間の前半を中心にまとめたこの映画には、登場しないもののビートルズが、1966年にコンサート活動を止め、アビイロードのアップル・a0212807_1059401.jpgスタジオにこもりアルバム(LPレコード)制作に専念し1970年に解散するまでの4年間、ビートルズ後半の音楽をプロデュースしアグレシブ(前衛的)なビートルズ・サウンドを支えた(ビートルズ・サウンドの難しい注文に技術的に応えた)エンジニアのジェフ・エメリック(1946~)も取り上げて欲しかったと個人的に思いました。
a0212807_1101073.jpg映画本編のエンドロールのあとに1963年8月、ビートルズが、ロック・コンサート史上初めて大規模な野外(野球場)ライブを開催した記録映画を4Kリマスターした映像(30分)にして見せてくれたのは、感涙でした。
まだ、ロック・コンサート用のPAシステムもスピーカーもモニターもない時代、ニューヨークのシェアスタジアム(ニューヨーク・メッッのホーム球場)に、56、000人の聴衆(ほとんどa0212807_114826.jpg若い女性や少女)が、詰めかけ、彼女たちの絶叫でビートルズの曲は、ほとんど何も聴こえなかったというコンサートの臨場感が、もう最高です。
ジョンは、ポールやジョージの動きを見て演奏し歌ったそうで、バンドの下積み時代、リバプールやハンブルグで連日連夜ギグをしていたので、この絶叫の中での演奏もヘッチャラだったのでしょう。
a0212807_11101316.jpgこのような状態のギグでも音の狂いは、なく演奏に乱れもないロックバンドとしてビートルズの演奏能力の高さが、改めて分かる映像でした。
ビートルズによるシェアスタジアム・コンサートから野外大規模ロック・コンサート用のPAシステムや巨大スピーカー、モニター、ミキシング装備などの音響機器が、急速に発達しました。
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ビートルズの音楽が、好きな若い世代の皆さんに、ぜひ4Kリマスターしたシェアスタジアムでのビートルズ・ライブ(30分)を見て‘ザ・ビートルズ’を知って欲しいと思います。 (‥私もあと2、3回は、見たいと思います。)
by blues_rock | 2016-09-30 09:30 | ビートルズ(Beatles) | Comments(0)
オランダの女優マルーシュカ・デートメルス(1962~)が、主演したイタリア映画「肉体の悪魔」での妖艶な女性ジュリア役(下写真)は、最高でした。
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その妖艶なマルーシュカ・デートメルスを見たくて1992年映画「マンボ・キングス/わが心のマリア」を見ましたが、この映画のマルーシュカ・デートメルスは、セクシャルな情感を抑えたシックな女性の役回りでした。
a0212807_0173680.jpg監督は、アーネ・グリムシャー(1938~ 1995年映画「理由」の監督)で1952年、革命前のキューバから当時マンボが、大流行していたニューヨークに渡りカスティーヨ兄弟ラテン・バンド‘マンボ・キングス’としてデビューした兄セサール(アーマンド・アサンテ 1949~)と弟ネストル(アントニオ・バンデラス 1960~)の切ない愛の物語です。
「わが心のマリア」とは、弟ネストルが、昔の恋人マリアを忘れられないで作曲した哀切なラテンの楽曲で、映画を象徴しており「わが心のマリア」は、劇中何度も演奏され兄セサールが、歌います。
ネストルは、妻ドロレス(マルーシュカ・デートメルス)に、自分と別れ他の男と結婚した元恋人マリアの話をしますが、ネストルは、a0212807_022385.jpg寝言でマリア‥マリアとつぶやき妊娠中のドロレスを悲しませます。
スペインの俳優アントニオ・バンデラスは、スペインの名匠ペドロ・アルモドバル監督(1951~)作品の常連でしたスペインの俳優アントニオ・バンデラスは、スペインの名匠ペドロ・アルモドバル監督(1951~)作品の常連でしたが、「マンボ・キングス/わが心のマリア」でアメリカ(ハリウッド)デビューしました。
a0212807_023760.jpgセサールの愛人ラナ(キャシー・モリアーティ 1960~ 「レイジング・ブル」に出演)は、彼が、弟ネストルの妻ドロレスを密かに愛している(ドロレスもセサールを心密かに愛している)ことに気づいていました。
映画は、ラテン音楽に乗せて野心的な兄セサールと兄の下で控えめな弟ネスa0212807_025698.jpgトルの意見の対立、いつも弟思いでドロレスへの愛を抑える兄セサール、カスティーヨ兄弟‘マンボ・キングス’の切ない愛の物語です。
映画のラスト、雪道のスリップによる交通事故で弟ネストルを死なせたセサールは、音楽をやめ酒浸りとなり愛人ラナからも別れを告げられます。
ある日、セサールは、下町で貸店舗を見つけ、生前、最愛の弟ネストルが、いつか自分のクラブをもち、そこで自分の曲を演奏したいと言っていたことを思い出しました。
a0212807_0254763.jpg「マンボ・キングス」バンドの仲間や音楽関係者が、大勢集まったクラブ開店記念セレモニー会場後ろで感無量の思いで式の様子を見ていたセサールは、司会者から亡きネストルを偲んで彼の曲「わが心のマリア」を歌うよう促されますが、もうこの歌は、歌わないと断ります。
a0212807_035382.jpg会場の片隅にいたドロレスが、セサールに「私のために歌って」と切なく訴えます。
セサールは、万感の思いを込めて「わが心のマリア」を歌います。
カメラは、それをじっと見つめるドロレスの表情(マルーシュカ・デートメルスの魅力が最も顕われたシーン)を映し「わが心のマリア」の曲が、流れるなかを映画は、エンドa0212807_0383593.jpgロールに入ります。
オランダの女優マルーシュカ・デートメルスは、「マンボ・キングス/わが心のマリア」が、アメリカ(ハリウッド)映画デビューながらアメリカ映画界になじめずほんの数年いただけでヨーロッパに戻りました。
by blues_rock | 2016-09-29 00:29 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_15231756.jpg今月9月26日から古希を迎えた吉田拓郎が、関東圏で1か月くらいのライブ・コンサートをスタートしました。
福岡で、開催されないのが、誠に残念です。
福岡で開催されるなら駆け参じるつもりでした。
吉田拓郎(1946年生)、井上陽水(1948年生)、中島みゆき(1952年生)は、あふれる音楽才能をギターと歌に託して自分の世界を表現し続け今もなお活躍する希代のミュージシャンです。
世界のロック・ミュージック・シーンでは、伝説のフォーク・ロック歌手ボブ・ディラン(1941年生)が、ロックのカリスマ ローリング・ストーンズ(ミック・ジャガーとキース・リチャーズ共に1943年生)たちが、現在もライブ・コンサートをしています。
今夜は、吉田拓郎の古希を慶賀し、41年前の1975年に静岡県掛川市で開催された ‘つま恋1975 野外ライブ’ を紹介いたします。
映像は、1970年代の空気にあふれ、当時 ‘つま恋’の会場にいた数万人(5~6万人)の人たちも今や還暦・古希を過ぎた高齢者(かっての若者)でしょう。
a0212807_1534388.jpg吉田拓郎 ‘つま恋 1975ライブ’の翌月、1975年10月で開催された‘つま恋 ポピュラー・ミュージック・コンテスト’で中島みゆきは、「時代」を歌いグランプリ受賞、以来今もなおトップ・ミュージシャンとして活躍しています。
デビュー前の中島みゆきは、吉田拓郎の追っかけファンであったことから‘つま恋 1975 野外ライブ’会場のどこかで一ファンとして熱狂していたかもしれませんね。
それから31年経った2006年、その‘つま恋’で吉田拓郎と中島みゆきが、「永遠の嘘をついてくれ」をデュエットする二人の人生は、なかなか粋なものだと思いました。
by blues_rock | 2016-09-27 00:07 | 音楽(Blues/Rock) | Comments(0)
耳納連山の麓(ふもと)、浮羽町流川の農園(友人の実家)に、今シーズン最後のぶどうを収穫に行きました。
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浮羽町流川には、知る人ぞ知る‘たねの隣り’というカフェ・レストランが、あり、お昼時ともなると、いつも満席でa0212807_20422025.jpg長い順番待ちとなります。
昨年秋の柿シーズンにも立ち寄りましたが、お昼前ながらすでに長い列(予約制なし)なので‘たねの隣り’でのランチを諦めました。
今年は、少し早めの時間に行きテラス席でたわわに実った青い富有柿農園を眺めながらの目にもうれしい美味しいランチ(下写真)をいただきました。
あと2か月もすれば、富有柿の実も黄色になり、同時に目に鮮やかな柿の紅葉も見ることが、できるでしょう。
3年前2013年11月下旬に訪れた時の‘たねの隣り’は、
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秋真っ盛りでした。
by blues_rock | 2016-09-25 00:05 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
日本では、2013年のフランス映画祭で上映されただけで一般公開されていませんが、上質な佳作映画です。
原作は、フランスのノーベル文学賞作家 フランソワ・モーリアックが、1927年に発表した小説「テレーズ・デスケルウ」、監督は、この映画が、遺作となったフランスの名匠クロード・ミレール監督(1942~2012、2007年作品
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ある秘密」)です。
映画の見どころは、何といっても主人公の女性テレーズ・デスケルウを演じるオドレイ・トトゥ(1976~、2001年妊娠したエミリー・ワトソンの代役として主演した「アメリ」が空前の大ヒット)の精神を病んでいくテレーズその人に
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成りきった存在感(すばらしい演技)にあります。
そして、テレーズ(オドレイ・トトゥ)の夫ベルナールを演じるジル・ルルーシュ(1972~ 2010年映画「この愛のために撃て」主演)が、旧態依然の価値観に縛られたデスケルウ家一族を象徴していて、一見仲睦ましい夫婦のa0212807_11184210.jpg蝕まれていく心理劇を名優二人は、見事に演じています。
1920年代南西フランスのランド県、大地主の娘テレーズは、親同士が、決めた結婚に何の疑いもなく同意し同じ県の大地主デスケルウ家に嫁ぎました。
テレーズは、体面上敬虔なカトリック信者を装い既成秩序への服従と家名第一のデスケルウ家当主である夫ベルナールとの暮らしで不和はないものの、ランドの森の偽善に満ちた退屈な日常に次第に何も感じなくなっていきました。
a0212807_11213790.jpgオドレイ・トトゥは、精神を蝕んでいくテレーズの心理変化、憂鬱な表情、生気のない虚脱感、妄想による衝動行為などテレーズの悲劇(罪)を抜群の表現力で演じています。
テレーズの心理変化を表わす小道具としてタバコを使ったミレール監督の演出は、秀逸でテレーズが、頻繁にタバコを吸うシーンは、その表情と併せて見ていただくとオドレイ・トトゥの抜群の演技力が、お分かりいただけます。
若いテレーズは、両家の親同士が、決めた自分の結婚に当初、何の不満も疑問もなく、結婚相手に愛はなくとa0212807_11262435.jpgも両家の膨大な山林資産を守るためと考えていました。
テレーズは、親友であり義妹になるアンヌ(アナイス・ドゥムースティエ1987~)が、身分の違う相手との激しい恋を諌めますが、その生き生きとしたアンヌの表情(感情の奔流)に羨望や嫉妬を覚えるようになりました。
やがて、テレーズは、妊娠、女の子を出産しましたが、そのころからテレーズの妄想もまた次第に悪化していきa0212807_11272434.jpgました。
夫ベルナールが、ある日軽い心臓発作を起こし処方薬のヒ素を少量飲んでいたことからテレーズは、自分の鬱積した閉塞感を取り除くため処方箋を偽造し、夫の毒殺を密かに謀りました。
夫ベルナールは、次第に衰弱していきますが、緊急入院した病院でヒ素の過剰投与によるものとテレーズの処方箋偽造は、発覚し処方箋偽造による殺人未遂の罪で告訴されました。
キリスト教(カトリック)の罪である離婚を認めない夫ベルナールは、家名を汚すスキャンダルをもみ消すためにa0212807_11283371.jpg一緒に外出するなどして円満な夫婦関係に見せかけますが、テレーズは、幼い娘との面会を禁じられ、屋敷片隅の粗末な部屋に監禁されました。
次第に生気を失いやつれて廃人のようになったテレーズの無惨な姿を見て、ベルナールは、妹アンヌの結婚式が、終わったら(離婚はしないが)テレーズを自由にすると約束、家名と名誉を重んじるデスケルウ家とテレーズの実家によって告訴は、取り下げられました。
a0212807_1129292.jpg夫ベルナールは、別居する妻テレーズの希望を聞き入れパリで暮らせるようにしました。
赦しを請うテレーズにベルナールは、彼女を赦し娘に会いに来ることも認め、テレーズになぜ自分に毒(ヒ素)を盛ったのかと尋ねますが、テレーズは、どんな言葉で説明しても本当のこと(心の深層=真相)は、伝わらず、必ず嘘が、交じるからと説明しませんでした。
エンディングでテレーズの見せる笑顔が、印象に残る映画です。
「テレーズの罪」は、クロード・ミレール監督の演出と併せフランスの豊かな自然と旧き好き時代(ベルエポック)
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の風俗を美しい映像で撮った撮影監督ジェラール・ド・バティスタ(1946~ 「ある秘密」撮影監督)のカメラワークが、すばらしく、フランス映画ならではの人間の深層心理をミステリアスに描いた上質な映画でした。
by blues_rock | 2016-09-23 00:23 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
イギリスのベン・ウィートリー監督(1972~)の最新作SFホラー「ハイ・ライズ」(監督・編集)を見ました。
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ウィートリー監督と云えば、2011年作品「キル・リスト」(監督・脚本・編集)で、その何と説明したら良いのか‥a0212807_1972278.jpg
精神のバランスを失った暗殺者を主人公にしたサスペンス・スリラー(ホラー仕立て)の不条理劇と云えば良いのか、もし私に「おもしろかった?」と問われれば「うーん!?」と口籠(ごも)り、では、「おもしろくなかったのか?」と問われれば「おもしろい!」と答えるでしょう。
最新作の「ハイ・ライズ」は、ウィートリー監督らしい(シュールでホラーちょっぴりグロテスクかつエロティックな)映画ながらも「ハイ・ライズ(High-Rise 高層建築物=タワーマンション)」を舞台にした現代(つまり1970年代から見た近未来)を皮肉ったシュールなブラックコメディー(SFホラーの不条理ドラマ)です。
プロダクション・デザイン、音楽(サウンド・トラック)が、すばらしくスタイリッシュな映画でもあります。
a0212807_19143367.jpg原作は、イギリスの作家ジェームズ・グレアム・バラード(1930-2009 上海租界地生まれイギリス育ち)が、1975年に発表したSF小説で、シュールレアリスム愛好家のバラードは、「ハイ・ライズ」を1970年代の近未来として執筆しました。
J.G.バラードの原作を映画化した作品に1987年スピルバーグ監督作品「太陽の帝国」、1996年クローネンバーグ作品「クラッシュ」が、あり2作とも秀作a0212807_19151227.jpg映画です。
「ハイ・ライズ」の製作は、イギリスの有名(大物)プロデューサー ジェレミー・トーマス(1949~)で、脚本と共同編集を「キル・リスト」の共同脚本家エイミー・ジャンプ(ウィートリー監督夫人)、撮影も「キル・リスト」の撮影監督ローリー・ローズが、担っているからか「キル・リスト」の不条理劇をヴァージョンアップし、これa0212807_19154675.jpgにストップモーションとスローモーションによるシュールなシーンや奇妙なカットと組み合わせ、コンテンポラリーな音楽とのマッチングも絶妙なので見る者の目と頭を混乱させながらも見入ってしまいます。
映画の物語は、インターネットも携帯電話(スマホ)もない時代、1970年代のロンドン郊外にできた高層建築‘タワーマンション(High-Rise)’ 内の閉鎖社会で起きた上層階a0212807_19191831.jpgと下層階との停電と断水をめぐる対立と抗争、それに端を発した住民の狂気が、全階層を被い凄さまじい紛争になっていきます。
「ハイ・ライズ」には、ジムからスパ、プール、スーパー・マーケットまで準備され快適な環境が、整っているものの上層階の住人ほど富裕層で下層階で暮らす者たちは、差別に不満を募らせていました。
a0212807_19211970.jpg主な登場人物は、25階に住む主人公の医師ロバート(トム・ヒドルストン 1981~ ハンサムな顔立ちと精悍な肉体、スーツをビシッと着こなした姿がカッコ好い)、最上階(40階 ペントハウスと呼ばれている)の住人が、「ハイ・ライズ」の設計者アンソニー(ジェレミー・アイアンズ 1948~ 出演しているだけで映画が格調高くなるから不思議)と妻で有閑マダムのアン(キーリー・ホーa0212807_1925516.jpgズ 1976~)、26階に息子のトビーと住むシャーロット(シエナ・ミラー 1981~ モデルでデザイナーだけあって趣味の好い美貌)、3階のドキュメンタリー監督リチャード(ルーク・エヴァンズ 1979~)と妻のヘレン(エリザベス・モス 1982~)、39階に住むロバートの教え子マンロー(オーガスタス・プリュー 1987~)など入り乱れて「ハイ・ライズ」全体をセックス・暴力・強奪・殺傷が、支配しa0212807_19264176.jpgています。
ロバートが、「ハイ・ライズ」に入居して3か月、至るところに転がり放置された多くの死体、廃墟と化したタワーマンションの中でロバートは、満足そうにシャーロットとベッドを共にしています。
シャーロットの息子トビーは、ラジオから流れる保守党党首(後の首相)マーガレット・サッチャーの演説を聞いています。
a0212807_19274715.jpgトビーのくわえたパイプから出たシャボン玉が、ゆっくり空に向かって浮いていくところで映画は、終わります。
映画を見た人の感想は、最低と最高のどちらかで中間が、なく両極端に分かれており、ウィートリー監督の感性とシンクロした方は、傑作と感じるでしょう。
私は、近いうちにもう一度見て自分の感性を確かめたいと思います。
by blues_rock | 2016-09-21 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
名モデル(被写体)と名カメラマン(写真家)のコラボレーションは、新たな傑作写真を創造しました。
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歴史上著名な人物のポートレイト(肖像写真)を‘ジョン・マルコヴィッチの顔’で写真家サンドロ・ミラー(1958~)
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が、新たな写真にしました。
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ニュヨークのキャサリーン・エルデマン・ギャラリーで開催されたサンドロ・ミラーの「マルコヴィッチ・マルコヴィッ
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チ・マルコヴィッチ」写真展で発表した作品です。
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ジョン・マルコヴィッチが、誰のポートレイトのモデルになっているか、いまさら説明する必要のない有名なポート
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レイト(肖像写真)ばかりです。
by blues_rock | 2016-09-19 00:09 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)
私が、待ちに待った名匠マーティン・スコセッシ監督(1642~)の最新作「沈黙 Silence」(原作 遠藤周作の歴史小説、1971年篠田正浩監督作品「沈黙 SILENCE」のリメイク)が、いよいよ来年(2017年春)日本公開されます。
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クリスチャン(カトリック)のスコセッシ監督が、「沈黙 Silence」の構想をして20年余、スコセッシ監督は、17世紀(江戸初期)の日本が、舞台となるこの映画(歴史ドラマ)の撮影場所にこだわり、時代を反映する最適地のロケa0212807_13443077.jpgハンに相当長い時間をかけ、結局日本にないので主要なシーンは、台湾で撮影したそうです。
さて、今夜ご紹介する「アリスの恋」(Alice Doesn't Live Here Anymore)は、スコセッシ監督を一躍有名にした1976年作品「タクシー・ドライバー」の前に撮った1974年の作品です。
a0212807_13485153.png42年前の作品なので風景や風俗、車、ファッションに70年代当時の雰囲気(旧き良き時代の名残り)を大いに楽しめますが、今見ても映画に旧さは、まったくなくアメリカン・ニューシネマを背負う新進気鋭当時32歳のマーティン・スコセッシ監督が、見せる秀逸な演出とカメラワークは、出演者の若い頃と併せ必見です。
主人公アリスを演じるのが、名女優エレン・バースティン(1932~、出演当時42歳)で美人女優では、ありませんa0212807_13494384.jpgが、魅力的なオーラをもつ演技の上手い女優です。
アリスと息子トム(アルフレッド・ルッター 1962~、当時12歳)との会話が、生き生きとしておもしろく、この母子に絡むデイビット役のカントリー&ロック歌手クリス・クリストファーソン(1936~、当時38歳)、名優ハーヴェイ・カイテル(1939~、当時35歳)、名脇役女優ダイアン・ラッド(1935~、当時39歳)、何といっても極めつけa0212807_1351457.jpgは、当時12歳の初々しくチャーミングなジョディ・フォスター(1962~)です。
ジョディ・フォスターは、この映画に出演した後14歳のとき、スコセッシ監督から「タクシー・ドライバー」の準主演である少女売春婦役を名演、若くして名女優となり現在監督となり自分の作品を撮っています。
a0212807_13533427.jpg映画は、少女のころ歌手を夢見ていたアリスですが、平凡な結婚をしてトラック運転手の夫のご機嫌をとり、生意気盛りの息子に手を焼きながら平穏に暮らしていました。
ある日突然、トラック事故で夫を亡くしたアリスは、それまで夫に依存した専業主婦であったため子供と二人の生活に困り、息子トムの新学期までに故郷のカリフォルニa0212807_1357177.pngア、モントレーへ帰ることにしました。
家財を売払い生意気盛りの息子トムとの長旅(ロングドライブ)が始まりました。
途中、場末のバーで憧れの歌手の仕事を見つけますが、店の客(ハーヴェイ・カイテル)に口説かれ情にほだされるも一皮むけば、サディスティックな妻帯者のDV男でした。
a0212807_1358148.jpg急いで逃げ出したアリスは、次の町で生活費を稼ぐためにウエイトレスになり店の常連客デイビット(クリス・クリストファーソン)と知り合いお互い惹かれますが、生意気な態度の息子トムに厳しく接するため別れて故郷モントレーへ向かうことにしました。
円熟した名女優エレン・バースティンのチャーミングな演技とキュートなジョディ・フォスターを見ているだけでも楽しめる映画です。
by blues_rock | 2016-09-17 01:17 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
デヴィッド・リンチ監督(1946~)の映画を最初に見たのは、1980年作品「エレファント・マン」でした。
その6年後に発表したのが、未だに熱狂的なファンをもつ「ブルーベルベット」です。
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ボストン美術館付属美術学校で絵画を学び画家でもあるデヴィッド・リンチ監督(上の絵は自作)は、ドイツ表現主義の画家 オスカー・ココシュカ(1886~1980)やイギリスの個性的な画家 フランシス・ベーコン(1909~1992  
こちら
参考)a0212807_2282737.jpgを愛しシュールレアリスム嗜好が、顕著なリンチ監督の作品には、その影響が見られます。
ミュージシャンでもあるリンチ監督は、美術学校時代のルームメイトが、ロックの名ヴォーカリスト ピーター・ウルフ(J・ガイルス・バンド)だったことも関係あるのかもしれません。
リンチ監督作品は、1950年代アメリカの風俗(セットのプロダクション・デザイン)や音楽にこだわり映画の舞台をアメリカの片田舎にするなどの特徴があります。
さて、今夜のシネマの世界では、まだ紹介していないデヴィッド・リンチ監督の2作品について述べたいと思います。
好評と酷評交えた賛否両論の話題作「ブルーベルベット」(全アメリカ批評家協会賞作品賞と監督賞受賞)の次に撮ったのが、1990年作品「ワイルド・アット・ハート」で、カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞(この時のパルム・ドールのライバルが歴史絵巻風の地味なフランス映画「シラノ・ド・ベルジュラック」だったのは幸運)しています。
映画は、アメリカの片田舎を舞台にしたロードムービーで1950年代の風俗や風景、当時のバカでかいアメリカa0212807_241268.jpg車、音楽もクラシック、デキシージャズ、カントリー、ロカビリーやエルビス・プレスリーなど、劇中1、2度登場するヘヴィメタルっぽい曲に違和感は、ありますが、火を点けた煙草の先端、擦ったマッチの火や燃えさかる炎などシュール(寓話的)な映像と相俟って映画は、ヴァイオレンスとパンクなラブロマンス満載のリンチ監督らしい作品です。
「ワイルド・アット・ハート」出演当時26歳の若いニコラス・ケイジ(1964~)と23歳のローラ・ダーン(1967~)も無軌道無頼な若者を演じて新鮮です。
殺し屋役のウィレム・デフォー(1955~)が、なかなか鮮烈でイザベラ・ロッセリーニ(1952~)も妖しげな女役で出演していました。
a0212807_2453587.jpgローラ・ダーンの母親役ダイアン・ラッド(1935~)は、ローラ・ダーンの実母なので気合の入った母娘共演も見どころです。
2001年作品「マルホランド・ドライブ」もリンチ監督ならでは、のサスペンス・ホラー(スリラー)の秀作映画です。
1950年代のハリウッドを舞台にスター女優を夢見て憧れのロスアンゼルスに出できたナオミ・ワッツ(1968~) 演じる若い女性ベティとダイアン(ナオミ・ワッツの二役ながら同一人物)が、妄想と現実を行き来しなa0212807_2485468.jpgがら自己崩壊していくサスペンス・ホラー(スリラー)です。
出演時まだ無名女優であった33歳のナオミ・ワッツにリンチ監督は、白羽の矢を立てサイコパスな主人公役に抜擢、虚と実が、混在し映画を見る者は、どれが、本当か頭を混乱させながらも見入ってしまう一筋縄ではいかないリンチ監督の難しい演出に応えたナオミ・ワッツの演技は、秀逸です。
この「マルホランド・ドライブ」に登場する二人の主人公ベティとダイアンが、映画の中でサイコパス(精神病質者=異常人格者)症状を現わし少しずつ変化していく同一人物二人の変調をナオミ・ワッツは、見事に演じています。
ナオミ・ワッツは、この映画で遅咲きながら一躍有名になりました。
ナオミ・ワッツ演じるベティとダイアンに絡む記憶喪失の謎の女リタと女優カミーラ・ローズ二役のローラ・ハリング(1964~)も官能的で重要な役どころです。
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4人のワケあり主人公女性を2人の女優に演じさせ4人を複雑に絡ませる演出は、リンチ監督の真骨頂で劇中、赤い照明と青の道具類のコントラストが、醸し出すシュールな映像と相俟って見ていてゾクゾクしてきます。
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「マルホランド・ドライブ」は、カンヌ国際映画祭グランプリ、全米批評家協会作品賞を受賞しています。
by blues_rock | 2016-09-15 03:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(2)
皆さま方から絶大な応援をいただきおかげさまで今年度の介護日本一を決める最終5事業所のうちの1事業所に選ばれ本選(大阪市)に行くことが、決まりました。
皆さま方の熱いご支援、本当にありがとうございました。  (下写真 : 玄界灘の姫島 九州ロマンチック街道から)
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拙ブログで 8月4日「介護甲子園(お願い)」と 8月25日「介護甲子園(最後のお願い)」の2回、しつこいとお叱り受けるくらいアナウンスして参りました。
幸運にも私たち森の家の「小規模多機能ホームみのり荘」は、(社)日本介護協会委嘱の外部審査員9名の方a0212807_19532175.jpgが、審査された介護甲子園エントリーの4,812事業所の中から最終予選30事業所にノミネート(選出)され、さらに今回インターネットによる一般投票選考を経て12月の本選出場の5事業所の1事業所(第2ブロック代表)に選ばれました。
本選(ファイナル)は、来たる12月18日日曜日12時30分より大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)で開催され、当日来場予定2,500名(推定)の方が、会場で5事業所からの介護活動VTRとプレゼンテーションを直接ご覧になり「最も‘学びと気づき’を与えた事業所」を選出されます。      (上写真 : ロンドンに住む私の一番若い友だち ハナ=ミズキ・ラムナラインちゃん、まもなく4歳)
私は、正直ファイナル(ベスト5)に残れると予想せず、今年のひときわ暑かった '真夏の夜の夢’ を楽しむ気持ちで取り組んでいましたので、皆さま方のお力が、奇跡を起こしたと改めて厚くお礼申しあげます。
私も応援団長としてかって 7年間暮らした大阪に行き、介護甲子園‘冬の陣’を楽しんで来ようと思います。
by blues_rock | 2016-09-13 00:13 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(2)