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心の時空

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a day in my life

<   2016年 04月 ( 17 )   > この月の画像一覧

ケイトが、アリゾナ州エルパソの空軍基地に行くとCIAのマット(ジョシュ・ブローリン 1968~ )と国防総省の顧問(アドバイザー)と称する謎のコロンビア人アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ 1967~ )が、彼女を待ち、彼らの特殊部隊は、堂々とメキシコに侵入し極秘の非合法活動をしており、正義感の強いケイトが、FBI捜査官として法の
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遵守と手続きを訴えても無視されました。
ケイトは、良心(モラル)の呵責と現場の悲惨な現実との狭間(ボーダーライン)で葛藤し苦悩します。
FBI女性捜査官ケイトを演じるイギリスの女優エミリー・ブラント、百戦錬磨のCIAエージェント マイク役の名優a0212807_21594749.jpgジョシュ・ブローリンが、秀逸な演技を披露しています。
とくに注目すべきは、怪しげな謎の男(本当に国防総省アドバイザーなのか、コロンビアの元検事、コロンビア麻薬カルテルの代理人、アメリカ政府傭兵の殺し屋なのか‥)アレハンドロ役の名優ベニチオ・デル・トロで、彼が、狂気を帯びた目で敵を見据え容赦なく拷問し表情ひとつ変えず射殺して行く様は、凄味があります。
余談ながら私は、「チェ 28歳の革命」と「チェ 39歳 別れの手紙」で‘チェ・ゲバラ’その人になり切ったベニチオ・a0212807_2203788.jpgデル・トロの秀逸な演技が、今でも忘れられません。
「ボーダーライン」のプロットは、アメリカ国家にとって重要な政治・社会問題であるメキシコからの不法移民、麻薬密輸(ヘロイン・コカイン)、ドラッグ資金の洗浄(マネーロンダリング)を取り締まるアメリカ特殊部隊の活動(ミッション)が、常に超法規的な国家機密(極秘任務)として遂行されている現実を描いています。
だから、この映画「ボーダーライン」には、リアリティと緊張感にあふれどのシーンにも臨場感があります。
このリアリティと緊張感、臨場感をもった映画として、イラクでのアメリカ軍爆弾処理班を描いた映画「ハート・ロッカー」、CIAと特殊部隊シールズのアメリカ同時多発テロ首謀者ビン・ラディン殺害を描いた映画「ゼロ・ダーク・サーティ」が、あります。
a0212807_2211294.jpgメキシコの麻薬王抹殺(暗殺)というアメリカ国家の国益と謎の男アレハンドロの私怨(麻薬王に妻と娘が惨殺されていた)による復讐とが、一致したとき国境も善悪(法規)のボーダーラインは、ありませんでした。
映画のラストで、ケイトのアパートにアレハンドロが、突然現れ「今回の捜査はすべて合法なものだった」という報告書にサインをするよう強要しました。
ケイトが、拒否するとアレハンドロは、彼女の喉元に銃を当て「ならば自殺したことにする」と脅しました。
a0212807_2232863.jpg屈辱の涙を流しケイトが、サインするとアレハンドロは、「お前にこの仕事は、ムリだ。小さな町へ引っ越し今回の事は忘れろ。」と言い残して分解した彼女の銃を置いて立ち去りました。
ケイトは、組み立てた銃でベランダからアレハンドロの背中に銃口を向けます。
それを承知していたかのようにアレハンドロは、立ち止りゆっくりと振りかえり ‘お前から撃たれるなら仕方ない’ と死を覚悟した眼差しでケイトをじっと見つめました。
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ビルヌーブ監督の演出は、このシークエンスと云い、冒頭からエンディングまで、どのシーンにも手抜きが、なく実に見事です。
ビルヌーブ監督の次回作は、「ブレードランナー 2」だとか、今から待ち遠しく楽しみです。
by blues_rock | 2016-04-30 00:30 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
カナダの名匠ドゥニ・ビルヌーブ監督(1967~)は、私のお気に入り監督の一人です。
私が、ビルヌーブ監督作品を最初に見たのは、2010年映画「灼熱の魂」で、シリアスな内容ながら作品の質の高さに感銘しました。
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2013年、「プリズナーズ」と「複製された男」を続けて発表、さらに現在公開中の最新作「ボーダーライン」(原題「Sicario」 スペイン語で‘殺し屋’)と、どの作品も秀作映画でビルヌーブ監督の才能を感じます。
撮影は、「プリズナーズ」からビルヌーブ監督とタッグを組むイギリスの名撮影監督ロジャー・ディーキンス(1949a0212807_21465845.jpg~)で、さすがと云うシャープな映像で撮っています。
音楽は、ディーキンス撮影監督と同じく「プリズナーズ」からビルヌーブ監督映画に加わったアイスランドの作曲家ヨハン・ヨハンソン(1969~)が、不穏な音でバイオレンス&クライム・サスペンス映画「ボーダーライン」の緊張感を煽ります。
映画は、日本語タイトルの「ボーダーライン」そのままに、アメリカとメキシコの国境地帯(ボーダーライン)を挟んで、a0212807_21474680.jpgアメリカの特殊部隊とメキシコの麻薬組織との麻薬戦争の現実をリアリスティックにかつクールに描いています。
映画が、始まると冒頭からいきなりメキシコと国境を接するアリゾナ州の空き家で麻薬組織による凄しいメキシコ人複数の惨殺死体が、発見されます。
誘拐事件を捜査していたFBIチーム(SWAT)は、その凄惨さに愕然とし空き家の地下室に入ろうとしたその瞬間、大爆発が、起き映画を見ている者は、一気に緊張感に包まれます。
この冒頭からの緊張感は、エンディングまで緩むことがありません。
a0212807_2148393.jpgこの映画のリアリティは、国家安寧(体制維持と国益)のためなら‘何でもあり(非合法)’という世界秩序の現実をまざまざと見せてくれます。
映画は、麻薬組織の勢力拡大に絡みアメリカとメキシコの国境地帯で次々に発生する抗争による残忍な殺人事件や裏切り者への見せしめ虐殺事件、その元凶でアメリカにいる麻薬密売シンジケートのボスにプレッシャーをかけ、不安になり動揺した彼が、動き出すのを軍事衛星で追跡し、シンジケートの背後にいるメキシコの麻薬王a0212807_2150543.jpg暗殺極秘作戦にFBIを協力させると云う物語ながらそう単純なストーリーではありません。
次々に登場する人物たち‥国防総省の顧問(アドバイザー)という怪しげな謎の男、ウサン臭いいわく有り気なCIAの男、武装した屈強な特殊部隊の男たち(コマンド部隊)が、麻薬組織(シンジケート)に買収されたアメリカとメキシコの地元警察(メキシコの警察官はパトカーで麻薬を運んでいる)とさらにメキシコ国境フアレス市民に紛れこんだ麻薬組織の武装ギャング団との敵味方区別のつかない‘国境地帯(ボーダーライン)’の銃撃戦など正しく戦争と呼んでいい問答無用の抗争を続けていました。
a0212807_21522911.jpgFBIの女性捜査官ケイト(エミリー・ブラント 1983~)は、アリゾナ州で起きた不審な殺人事件現場の指揮官であったことからアメリカ政府の特務機関にリクルートされメキシコに身を隠している麻薬王を捜す特殊部隊に配属(これはCIAとFBI二者の策略)されました。
後編に続く)
by blues_rock | 2016-04-28 00:04 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
私の旧くからの友人前田信幸氏の「土彩画展2016」(福岡市天神 ギャラリーおいし 4月19日~24日)を見ました。
彼は、大学卒業後パリに渡り油彩画を学び帰国、やがて天然の土を顔料にした絵具で絵を描き土彩画と呼んa0212807_2330184.jpgでいます。
毎年1回のペースで個展を開催するのは、すごい創作エネルギーと思います。
ここから後述することは、私の蛇足(独断的私見)で、前田氏の個展と関係のないことですが、「‘絵を描く’と云うことは、どういうことなのか? 」について少し書きたいと思います。
子供の頃、石橋美術館(久留米市)で青木繁の「海の幸」や「雨戸板に‘焼き釘’で描いた風景画」を見たとき以来、さらに19歳のとき洋画家林武(1896~1975)の著書「美に生きる」を読んでから私は、折に触れこのことをずっと考えてきました。  (上:前田信幸 「少女像」 左下:林武 「櫛梳る女」)
a0212807_23334465.jpg私は、夭折した画家たちの作品に‥技術は、未熟で稚拙ながら‘とにかく絵を描きたい’の執念、‘どうしても絵を描かずにはおれない’の衝動に身を焦がし絵を描くことだけに執着して若くして死んで逝った画家(病死または自死あるいは戦死)たちの絵の中にその答えを見つけました。
(参考 : 「石田徹也の心象風景」)
絵を描くために、一枚の紙、一本の鉛筆、できれば絵具(クレヨン・水彩・油彩なんでもいい)の画材と描く道具が、あれば夭折した画家たちは、堰を切った水が、奔流のように流れるごとく ‘感じるまま想うまま’ その魂を自己表現しています。
画家の魂が、乗った道具(作品=タイムマシン)により、数十年、何百年、幾千年の時空を超えて見る者(他者)の魂(心)に入ったとき両者の魂は、共鳴し合い、その感動が、私たちの心を至福で満たしてくれるのです。
by blues_rock | 2016-04-26 00:06 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)
現在公開中の映画「スポットライト」は、アカデミー賞作品賞と脚本賞をダブル受賞した作品で他にもインディペンデント・スピリット賞のアンサンブル賞(集団演技賞)などを受賞しています。
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監督・脚本は、トム・マッカーシー(1966~)で、撮影監督マサノブ・タカヤナギが、撮ったボストンの映像は、シックな佇まいで編集のトム・マカードルが、映画をテンポの良くまとめクールな作品にしています。
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2002年1月にアメリカ東部の新聞ボストン・グローブの一面記事として掲載されたボストンのカトリック教会神父たち数十人による信者家族の子供たちへの性的虐待事件(オーラルセックスなどの猥褻行為や児童レイプなど)は、
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その事実を知りながらカトリック教会が、組織ぐるみで隠蔽していた事実は、一大スキャンダルとなりボストン市民のみなならずアメリカ国民を驚愕させ震撼させました。
a0212807_14121644.jpgその事件をカトリック教会の権威に怯まず執拗かつ克明に追い続けたボストン・グローブ新聞の特集記事チーム‘スポットライト’4人の記者と彼らを支援する報道部長や編集局長たちのジャーナリスト魂「間違っていることは、間違っていると報じたい、正しいことは、正しいと表明できる社会にしたい」と云うと不屈精神を映画は、描いています。
a0212807_14125799.jpg‘スポットライト’チームは、この事件の詳細を極秘調査、事実と証拠、信者でもある被害者1,000人を探し出し証言を求めながら特集記事として600本をボストン・グローブ紙に掲載しました。
地元ボストン社会に深く根を張るカトリック教会の権威と抵抗に怯(ひる)まず事件の闇の一つひとつにスポットライトを当て克明かつ正確に暴いていく記者たちの姿に感銘します。
a0212807_14154066.jpg性的虐待の被害に遭い心身に深い傷を負いながら加害者神父からの脅しに口を閉ざす子供たち、被害に遭った子供は、成人しても後遺症で立ち直れずアルコール依存症や薬物中毒で人生を破滅させていく人たちもいました。
教義で禁欲を強いられ性的倒錯の多いカトリック教神父による児童への性的虐待という許されざるおぞましい罪は、なぜ長年に亘って教会や信者にa0212807_14265893.jpg黙殺されてきたのか、その内幕を被害者、加害者神父、双方の弁護士、教会関係者を取材した新聞記者の視点で克明に描いていきます。
ボストン・グローブ紙のスポットライトは、2003年にピューリッツァー賞を受賞しました。
社会正義と知る権利を貫く生粋のジャーナリストたちを主人公にした映画の名作は、ウォーターゲート事件の真相を描いた1976年a0212807_14213559.jpg映画「大統領の陰謀」ですが、マッカーシー監督の最新作「スポットライト」は、それを彷彿とさせる秀作映画です。
スポットライト・チームのリーダーでデスクのロビー役を名優マイケル・キートン(1951~ 「バードマン あるいは無知がもたらす予期せぬ奇跡」主演)、熱血記者マイク役にマーク・ラファロ(1967~ 「キッズ・オールライト」でレスビアンカップルに精子を提供し2児の生物a0212807_14222481.jpg学的父親を好演)、愚直に取材を続ける女性記者サーシャ役をレイチェル・マクアダムス(1978~)、熱心に証拠を集め分析する記者マット役をブライアン・ダーシー・ジェームスの4人が、それぞれ個性的な新聞記者(ジャーナリスト)をリアリスティックに好演しています。
カトリック教会(枢機卿)からの慇懃な威圧をかわしながら誰も手を付けなかった神父による児童への性的虐待a0212807_1423358.jpgの実態を特集記事にするよう指示する新任の編集長バロン役をリーヴ・シュレイバー(1967~)が、新編集長のバロンと最初は対立するもジャーナリストとして共感しスポットライト・チームを応援するブラッドリー部長役をジョン・スラッテリー(1962~)が、渋く演じ前述のインディペンデント・スピリット賞のアンサンブル賞(集団演技賞)は、彼ら6人に対して贈られたのだと思います。
by blues_rock | 2016-04-24 00:04 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
封切りしたら早く見たいと思っていた映画「リリーのすべて」(原題 The Danish Girl デンマークの女性)をやっと見ました。
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封切り後、平日の午後だから空いているだろうと思っていたらレディズデイ(水曜日)とかで満席、女性に人気があるようです。
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先の「キャロル」やこの「リリーのすべて」と云い、このところLGBT(Lesbian・Gay・Bisexual・ Transgenderの性同一性障害をもつ人)を主人公にした優れた映画が多く、Heterosexual の私ながら大変うれしく思います。
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映画「リリーのすべて」は、1926年のデンマーク、コペンハーゲンを舞台に世界で初めて女性に変身した(世界初の性別適合手術を受けた)男性(=夫)とその妻との切なく哀しいピュアな愛の物語です。
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監督は、イギリスの名匠トム・フーパー監督(1972~ 「英国王のスピーチ」でアカデミー賞監督賞を受賞)、主人公の性転換し女性になるリリー(=風景画家の夫エイナル)をイギリスの若手名優エディ・レッドメイン(1982~
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2014年映画「博士と彼女のセオリー」で主人公のスティーヴン・ホーキング博士を名演、アカデミー賞主演男優賞を受賞)が、繊細な表情と女性としての所作を見事に演じ心底感動します。
a0212807_1291333.jpgエイナルの妻で肖像画家ゲルダをスウェーデンの名女優アリシア・ヴィカンダー(1988~ ゲルダ役でアカデミー賞助演女優賞を受賞、「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮ではデンマークの名優マッツ・ミケルセンと共演)が、女性リリーとなった夫エイナルに混乱しながらも夫エイナル=女性リリーを最期まで愛する妻を熱演しています。
主人公の二人を支えるのが、女性となったリリーの友人ヘンリク役でイギリスの俳優ベン・ウィショー(1980~)、a0212807_12131917.jpgパリで画廊を営むエイナルの幼なじみハンス役をベルギーの俳優マティアス・スーナールツ(1977~)、リリーの性同一性障害をただ一人認めた医師ウォーネクロス博士役にドイツの名優ゼバスティアン・コッホ(1962~ 「ブリッジ・オブ・スパイ」に出演)とキャストも申し分ありません。
a0212807_1215291.jpg何と云ってもフーパー監督の丁寧な演出が、秀逸で、これをフーパー監督の盟友ダニー・コーエン撮影監督(1974~)は、巧みなカメラワークにより美しい静謐な映像で撮っています。
余談ながら「エイナル/リリー」の映画化は、10年前に名女優ニコール・キッドマンが、プロデューサーとなり脚本・配給会社も決まり、ゲルa0212807_121651.jpgダ役をイギリスの女優レイチェル・ワイズ、監督にスウェーデンのラッセ・ハルストレム監督などで企画は、あったようですが、製作に至りませんでした。
ハルストレム監督の「エイナル/リリー」も見たかったとひとりのファンとして思います。
a0212807_12194657.jpgフーパー監督が、撮ったこの「リリーのすべて」を見たニコール・キッドマンは、映画の質の高さを絶賛し大層喜んでいたそうです。
映画と直接関係のないことですが、私は、LGBTに偏見はないもののHeteroとして腑に落ちない(理解できない)ところも少しあります。
a0212807_12202628.jpg日ごろから私は、「信じる前にまず疑え。 真理や道理、本当の愛は、その向こうにある。」と思っていますので、たとえば、セックス(性交‥原始的な意味で生殖行為、生物カテゴリーでは交尾と云う)つまり生殖は、種の(種族)繁栄のための本能とシタリ顔でいう方々もいますが、それは違うと思っています。
性本能の行為(発情行動)つまり恋(恋愛)は、常に自己中心で非常識なもの、これは事実であり真理です。
性欲とは、個体のコピー願望(存続本能)で、個とは、種の(種族)繁栄と無関係に個の遺伝子(DNA)を生殖(受胎)でコピーして(雌は出産し雄は出産させて)次の個体に自分のDNAを残す‘利己的遺伝子の乗り物’です。 (これについて詳しくは こちら を参照してください。)
異性を必要とする生殖に同性愛(レスビアンあるいはゲイ)のカップルが、第三者(異性)の精子または卵子と子宮を借りてまで自分の子供(次の個)を残そうとするのは、DNAが、個に命令しているからに他ならないと私は、a0212807_12211949.jpg推察いたします。
やがてこのことの行着く先は、個の細胞から胚を造り、個のDNAが、100%の受精卵による‘クローン人間’になるだろうと予想します。
しかし悲しいかな、産まれて来る次の個(子供)に出生の選択権はなく、子供は、いずれ自分のアイデンティティを求め、出生の真実(精子であれ卵子であれ親は誰か)を知りたいと思うのは、必然です。
レスビアンの親をもつ子供の立場から生物学上の父親との関係を描いた映画が、「キッズ・オールライト」です。
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秀作映画ですのでLGBTに興味ある方にお薦めしたい作品です。 (上写真:撮影中のトム・フーパー監督)
by blues_rock | 2016-04-22 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
来たる4月29日(金、祭日)から5月5日(木、祭日)の連休(ゴールデン・ウィーク)期間中、唐津市で開催される「唐津やきもん祭り」に私たち‘金継ぎ工芸会’が、招聘され初参加いたします。
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金継ぎ作品展の会場は、唐津市中心市街(アーケード街) の空き店舗(元、帽子の東京堂、安楽寺の西)です。
電車を利用される方は、地下鉄に連絡しているJR筑肥線のJR唐津駅で下車、北口から徒歩200㍍です。
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自動車を利用される方は、唐津市内を通る唐津街道の大手口交差点からすぐのところです。
唐津のあと、7月に九州日韓経済交流会主催により海外で初めての金継ぎ作品展をわが国伝統陶芸の故郷a0212807_11425149.jpgである朝鮮半島(韓国プサン市)にて開催いたします。
唐津からプサン‥これも何かの縁(えにし)かもしれません。
今日ブログをご覧になって「金継ぎ?何それ?」と思われた方は、こちら をご参照ください。

(お知らせ)
「唐津やきもん祭り」の会期中に開催されている 「古唐津のぐい呑展」(唐津市近代図書館 美術ホール)では、400年前に焼成された古唐津ぐい呑の名品・逸品50点を見ることができます。
by blues_rock | 2016-04-21 00:01 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
イギリスの友人ラムナライン一家(家族3人)と大分県九重町湯坪へ温泉旅行、飯田高原 涌蓋山東麓(ひがしふもと)の高台にある‘お宿叶館’に宿泊しました。
ご主人の配慮でほかに宿泊客なく、室内・室外・露天と3つの風呂も満々とお湯を湛え温泉に入り放題、友人の愛娘にして私の愛する最も若い友だちミズキ(ハナ=ミズキ・ラムナライン)ちゃんも三歳半となり利発でヤンチャ盛り、a0212807_21531876.jpgおしゃべりも英語70%&日本語(博多弁)30%のミックスで私は、やや苦戦‥叶館に着くなり廊下を走り、庭を駆け回り、うれしくて仕方ない様子でした。
大人たちは、ひと先ず寛ぎ、ひと風呂浴びる前に「まずビールだね」と缶ビールを出し「ミズキ? ミズキ、ホエア?」と友人のダディが、娘の名前を呼んでも、つい先ほどまで目の前にいたミズキちゃんから返事は、ありません。
いつもなら「ミズキ、おいで!」と日本人のマミーから言われると跳んでくる甘えん坊のミズキちゃんですが、それでも反応なく大人たちの顔色突然変わり、あわてふためいて大騒ぎ、その間3分くらいながら当人は、離れた部屋のコタツの中に隠れていてカクレンボのつもり、あっ見つかったと屈託のない笑顔を返すミズキちゃんでしたが、普段と違うやさしい両親や祖母の心配顔に驚き今度は、彼女が泣きべそ顔になり私たちは、あわてて何もなかったa0212807_21541592.jpgような作り笑いを浮かべ苦笑、到着するなりとんだハプニングになりました。
イギリス人ながら食べ物に何かとうるさい友人(イギリス人はビールとフッシュ&チップスがあればOKと私は誤解)なので、叶館の地元(飯田高原)山家料理風な食事(身土不二の美味しい季節料理)が、彼の口に合うかどうか私の懸念は、老婆心となり何から何まで完食でした。
翌朝の生卵だけが、唯一ダメで、私が、卵かけご飯にして「ヤミヤミ! オイシイ! トライ!」と誘ってみてもジィーと私の顔を見ながら「オーケイ、メイビー‥イエス、ヤミヤミ‥バット、ノー!」でした。 
前夜遅くまでのビールパーティ(4月初めの飯田高原はまだ寒く温泉で温まりビールを呑みまた温泉)に友人は、大満足でした。  (上写真2枚:叶館の庭、こちらも参照、下写真:友泉亭と庭園)
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福岡に戻り、間もなくロンドンに帰る友人 ちなみに夫人が英語流暢なので日本語を話さない彼を誘い、私のデタラメなダジャレングリッシュ(私はジョークのつもり)を駆使し博多を案内‥ビール片手に福岡城跡で散る桜を眺めながら博多の歴史を話し、その夜中洲に行きヤキトリ屋と居酒屋をハシゴ、そして〆は、やはり博多ラーメンと6時間のプライベートガイドになりました。  (下写真:三歳半になったハナ=ミズキ・ラムナラインちゃん)
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翌朝、酔いの醒めた私は、彼が、日本の伝統文化や博多の歴史を正しく理解したかなと不安になりました。
性懲りもなくその日もまた、住まい近くの‘友泉亭公園’(福岡市城南区友泉)を案内‥友人は、一週間くらい東京・京都・奈良・大阪の観光地と混雑した古刹めぐりの後だっただけに、人影のない静謐な ‘友泉亭’ を大変気に入り、伝統的な日本庭園の美しさにじっと見入っていました。
by blues_rock | 2016-04-20 00:02 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
ノーベル文学賞作家 川端康成(1899~1972没、自死享年72歳)の小説「美しさと哀しみと」を名匠 篠田正浩監督(1931~ 1969年作品「心中天網島」、1971年作品「沈黙 Silence」)が、当時二十歳を過ぎたばかりの新進女優「加賀まりこ」にこだわって撮った映画です。
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新進気鋭の映画監督であった当時まだ20代後半の篠田正浩監督は、歌人にして劇作家の寺山修司と歩いているとき当時16歳(高校生)のコケティッシュな美少女「加賀まりこ」を街で見かけ声をかけました。
映画「美しさと哀しみと」の原作者川端康成は、婦人雑誌「婦人公論」に1961年から1963年まで原作であるこの
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長編小説を33回の連載で掲載しました。
小説の大まかなあらすじは、中年小説家大木と24年前に彼が、愛した16歳の少女で女流日本画家となった音子、音子の内弟子にして同性愛のパートナーで小悪魔のような激しい気性をもつ若い女流画家けい子、この三
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人の織りなすエロティック愛憎劇(官能ロマネスク)、この小説「美しさと哀しみと」の主人公は、何と言っても加賀まりこ演じる「けい子」です。
川端康成は、この「けい子」のイメージを当時18歳の新進女優「加賀まりこ」に投影(モデル)して書いています。
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映画の撮影中も川端康成は、頻繁に「けい子」の「加賀まりこ」に会っていました。
映画が、完成(クラックアップ)したとき、加賀まりこ(1943~)22歳、和製ブリジット・バルドーと称され‘小悪魔’と呼ばれていました。
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と云うワケで、この「美しさと哀しみと」は、コケティッシュな美しき小悪魔「加賀まりこ」を見るための映画です。
他の二人の主人公、小説家の大木と日本画家の音子が、セクシーではなく残念ながらミスキャスト、大木役を名優三國連太郎、音子役に篠田監督夫人の岩下志麻か岡田茉莉子をキャストして男と女の色気があれば、
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もっとインパクトのあるエロティシズムに満ちた映画になったと私は、感じました。
名作曲家 武満徹(1930~1996 日本でいち早くビートルズの音楽性を高く評価した作曲家)の音楽が、前衛的で秀逸でした。
a0212807_1433548.jpg左写真は、川端康成のファム・ファタル伊藤初代との婚約記念写真(初代当時15歳)です。
この後、初代の心変わりで (川端康成は、初代から非常が起きたので婚約を解消するとの別れの手紙を受け取る) 失恋するも忘れられず苦悶、川端康成の初期小説には、「伊豆の踊子」ほか多くの小説に初代の面影を求めた聖処女の少女が、登場しています。
by blues_rock | 2016-04-18 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
スウェーデンの異才監督ロイ・アンダーソン(1943~)独特のまったりとしたユーモアとペーソス(哀感)さらにブラックな笑い(ブラックユーモア)が、あふれた新作「さよなら、人類」(2014年作品、監督・脚本)は、シュールな映像とa0212807_0535984.jpg不条理なシーンが、延々と(1シーン・1カットで39枚の‘動く絵’を見ているよう)続き、見ている者は、そのユニークさにただ口をあんぐり開けて見ているだけです。
アンダーソン監督は、ストックホルム中心街のビル(監督所有の撮影スタジオ)に大掛かりなセットを組み一切ロケなし、構図や配置さらに配色ほかプロダクション・デザイン(マットペインティングという古風な背景画の技術)に徹底してこだわり全39シーンを固定カメラの長回しで撮影、すべて 1シーン・1カットにより完成まで4年の歳月をかけました。
アンダーソン監督は、映像の絵画的な感性をフランドルの画家ピーテル・ブリューゲル(ブリューゲル父 1568~1625)、アメリカの画家エドワード・ホッパー(1882~1967)、ロシアの画家イリヤ・レーピン(1844~1930)、ナチス退廃芸術として排除
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された(皮肉なことにナチスドイツは、絵画も音楽も破壊しただけで何も創造していない、中国の文化大革命、現在の北朝鮮しかり)ドイツのゲオルグ・ショルツ(1890~1945)、オットー・ディクス(1891~1969)の作品から受けて
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いるとインタヴューに答えています。
映画のプロットは、時代がたとえ移り変わろうとも人間の本質つまり善悪や滑稽さ、愚かさ、もろさ、人生の哀歓
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などは、いつの時代もそれほど変わらないこと、さらに「さよなら、人類」に登場する人物たちは、することなすことのどれもが、どこかちぐはぐで、いつも何をしても上手くいかないその憐れで可笑しな彼ら全員の人生をアン
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ダーソン監督は、ブラックな笑い(ブラックユーモア)で包み彼らに愛情深いエールを送っています。
主人公のふたり、うだつの上がらない面白グッズのセールスマン、サム(ニルス・ウェストブロム)とヨナタン(ホル
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ガー・アンダーソン)のとぼけた、いつもとんちんかんなやりとりをする二人の前(現在)に過去と未来の交錯した人物たちが登場、映画は、とにかくブラックかつシュールな交歓劇を繰り広げていきます。
a0212807_113940.jpg「さよなら、人類」は、アカデミー賞を総なめにした「バードマン あるいは無知がもたらす予期せぬ奇跡」とヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞(グランプリ)を競い「さよなら、人類」が、金獅子賞を受賞しました。
映画好きの方には、堪らない怪作(ワン&オンリーの秀作)で、この映画のユニークな面白さは、映画を見なければ分からない典型的な作品です。
余談ながら、私は、この映画のタイトル「さよなら、人類」を見てすぐ、私たちの時代が、昭和から平成に移るころa0212807_155135.jpg名古屋でTV放送していた深夜番組「いか天(三宅裕司のいかすバンド天国)に出演していた個性的なバンド「たま」の歌「さよなら人類」を懐かしく思い出しました。
by blues_rock | 2016-04-16 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_10371464.jpg手間のかかる漆工芸‘金継ぎ’の伝統技法から脱線し、このところ‘漆遊び’ばかりしていた私ですが、蒔絵名人の講師の方から教わった網文蒔絵にトライしました。
蒔いて(描いて)眺めては、消しを繰り返し、やっと完成した処女作が、「古唐津銅継ぎ網文(あじろもん)蒔絵小皿」です。
いま他にも二つ古唐津皿の網文を仕かかっていますが、さてどうなることやら?‥無事、完成した暁には、ご紹介したいと思います。
手元にあったきれいな古絵唐津の陶片をしばらくそのまま眺めていましたが、漆遊び好きの悪いクセで何かしたくなり、まわりをルーターで整え、錆漆の下地に弁柄漆で仕上げました。
a0212807_10381410.jpg陶片そのままが、良かったかもと迷いつつ、変形の古絵唐津小皿として使えば、それはそれでおもしろいかな‥と思っています。








金継ぎ工芸会からのお知らせ
来たる4月29日~5月5日(ゴールデンウィーク期間中)「唐津やきもん祭り」に “金継ぎ工芸会作品展”(唐津市中心市街地 アーケード街)を開催いたします。
金継ぎに興味のある方は、百聞は一見に如かずと申しますから、ぜひこの機会にご覧ください。
詳しくは、金継ぎ工芸会HPでご確認ください。
by blues_rock | 2016-04-14 00:04 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(2)