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心の時空

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a day in my life

<   2015年 03月 ( 17 )   > この月の画像一覧

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一、
 春が 来た
 春が 来た
 どこに 来た
 山に 来た
 里に 来た
 野にも 来た

二、
 花が 咲く
 花が 咲く
 どこに 咲く
 山に 咲く
 里に 咲く
 野にも 咲く

三、
 鳥が 鳴く
 鳥が 鳴く
 どこで 鳴く
 山で 鳴く
 里で 鳴く
 野でも 鳴く

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 (写真)
 樋井川上流の桜
by blues_rock | 2015-03-31 23:03 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(4)
いま福岡市天神のKBCシネマで公開中のフランス・ドイツ共同製作映画「パリよ、永遠に」は、フランスの戯曲「Diplomatie(外交)」を映画化したもの、舞台と同じ主人公の役でフランスの俳優二人が、貫録十分のすばらしい演技を見せてくれます。
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一人は、パリで生まれ育った中立国スウェーデン総領事ノルドリンクを演じる名優アンドレ・デュソリエ(1946~)と、もう一人が、狂人独裁者ヒトラーに古都パリの破壊を命じられ苦悩するドイツ軍パリ防衛司令官コルティッツ将軍を演じる名優ニエル・アレストリュフ(1949~)です。
a0212807_2031389.jpg監督は、ドイツ映画の名監督フォルカー・シュレンドフ(1939~左写真 1979年「ブリキの太鼓」・1996年「魔王」、2004年「9日目」など秀作ぞろい)、脚本を戯曲「Diplomatie(外交)」の原作者シリル・ジェリー(1968~)自ら執筆しています。
映画の舞台は、第二次世界大戦末期のパリ、映画の中に美しいパリの風景‥凱旋門、オペラ座、ノートルダム寺院、エッフェル塔、セーヌ河に架かるポンヌフ橋(パリ最古の端なのに新橋とは、ね)その他のカットを挿入していますが、映画のシーンは、ドイツ軍パリ防衛司令本部のあるホテル「ル・ムーリス」の一室(スイートルーム)です。
このホテル「ル・ムーリス」の一室(スイートルーム)は、女放蕩の皇帝ナポレオン3世が、愛妾ミス・ハワードを囲っていた部屋でナポレオン3世は、この部屋を誰にも気付かれずに通え、さらに元娼婦の彼女を密かに監視するために仕かけをしていました。
パリの美しさに魅了されていたドイツ第三帝国の狂人独裁者ヒトラーは、全ヨーロッパを支配した後、ベルリンを芸術的な文明都市に大改造しドイツ第三帝国の首都にしようと妄想、パリをそのモデルにしていました。
a0212807_20342565.jpgその夢も叶わぬまま連合国軍の総攻撃でベルリンは、壊滅的に破壊され、これに激怒したヒトラーは、パリを占領しているドイツ軍パリ防衛司令官コルティッツ将軍に「パリを徹底的に壊滅せよ」と命じました。
スウェーデン総領事ノルドリンクは、この極秘情報をキャッチすると突然コルティッツ将軍の前に現われました。
驚くコルティッツ将軍に総領事ノルドリンクは、司令官室として使用している部屋(ホテル「ル・ムーリス」のスイートルーム)a0212807_2040183.jpgの秘密を話し、いまさらパリの建造物を破壊し数多のパリ市民を犠牲にしてもドイツ防衛の戦略に意味がないことを良く知っている旧知のコルティッツ将軍に「あなたが、ヒトラーの命令で行おうとしていることは、人類史上の大きな誤りだ。 理性ある人間の振る舞いとはいえない。 相手が、総統でも服従すべきはありません。」と直訴しました。
コルティッツは、ノルドリンクに「そんなことは、分かっている。 しかし、私は、妻と子供を人質に取られているa0212807_2041048.jpgのだ。 ヒトラーの命に背いたら家族は、処刑される。 もし君が、私の立場ならどうするかね? パリを救うために君は、家族を見捨てるのかね?」と絶望と憤怒の入り交じった心境を吐露しました。
ナチスドイツの敗戦が、顕在化してくるとドイツ国軍の上層部を中心にヒトラー暗殺未遂事件が、発生するようになりました。
ノルドリンクが、ベルリンで見た総統のヒトラーは、口から泡を吹きヨダレを垂らし目も虚ろな廃人のようになっている様を見て彼も内心「もうこのヒトラー独裁体制は、ダメだ」と思っていました。 (参考映画 「ヒトラー 最期の十二日間」)
a0212807_20421297.jpg映画は、スウェーデン総領事ノルドリンクとドイツ軍パリ防衛司令官コルティッツ将軍の会話が、ほとんどながら、狂人独裁者ヒトラーのパリ破壊命令を阻止する虚々実々の駆け引き‥主人公二人、相対した手練手管の限りを尽くした「外交」が、展開していきます。
アンドレ・デュソリエとニエル・アレストリュフ名優二人が、ときに対立緊迫し、ときにユーモアとエスプリたっぷりa0212807_2044352.jpgに知的な会話(シリル・ジェリーの脚本が秀逸)を交えながら押したり引いたり両者腹を探り合い駆け引きしていく外交の演技は、通り一遍のすばらしさを超えて最高、演劇と映画好きの方にお薦めしたい映画です。
フォルカー・シュレンドフ監督の緩急自在な冒頭からラストまで緊張感みなぎる見事な演出も、これまた‘さすが’です。
エンド・クレジットで流れるジョセフィン・ベーカーの「二つの愛(J'aideuxamours)」は、まさにドイツ人シュレンドフ監督のパリへの愛の象徴だろうと思います。
by blues_rock | 2015-03-30 00:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(2)
イギリスに実在した天才数学者にして科学者のアラン・チューリング(1912~1954没、自殺)の国家的偉業(ナチスドイツの高性能‘エニグマ暗号’解読)をイギリスは、なぜ‘国家最高機密’にしたのか? そのことが、救国の
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英雄アラン・チューリングの人生にどのように関わり、どう深く影響したのか? その知られざる秘密の謎解きが、現在公開中の映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」のプロットです。
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映画は、天才数学者アラン・チューリングの少年時代の知られざる素顔を描く一方で、ナチスドイツ軍を壊滅させるに至ったエニグマ暗号解読の成功によりイギリスの国益大いに貢献したチューリングですが、彼の人生a0212807_433137.jpgは、その国家から抑圧され見捨てられてついに自殺するまでを描いています。
国家最高機密となり封印されたアラン・チューリングの偉業は、イギリス国家の中枢にいた極一部(軍の情報機関とMI6)の要人だけで、立法(国会)・司法(裁判所)・行政(政府)などの国家機関トップですら知りませんでした。
a0212807_442744.jpg1952年アラン・チューリングは、ロンドン警察から同性愛罪で告発され裁判所が有罪と判決、刑務所で服役するかホルモン注射による医学的去勢、いずれかを選択するよう迫られた彼は、数学の研究を続けるために後者を選びました。
この医療措置は、チューリングの心身を酷く蝕み、廃人同様になったチューリングは、ついに自殺、享年42才でした。
a0212807_4123066.jpg2009年にイギリスのブラウン首相が、チューリングの同性愛罪告発を謝罪するも法務大臣は、同性愛罪の告発について有効として免罪を拒否しました。
2013年エリザベス女王が、チューリングに恩赦を与え、キャメロン首相は、彼の業績を讃えましたが、歳月は、チューリングの自殺からすでに59年が流れていました。
a0212807_4132558.jpg天才アラン・チューリングは、数学者として「アルゴリズム計算理論」を確立、科学者としてチューリングマシン(コンピューターの原型)を発明しました。
監督は、スウェーデンの映画監督モルテン・ティルドゥム(1967~)、脚本・製作総指揮のグレアム・ムーア(1981~ )が、アカデミー賞脚本賞を受賞しました。
a0212807_4151993.jpg音楽は、フランスの名映画音楽作曲家アレクサンドル・デスプラ(1961~ 「グランド・ブダペスト・ホテル」でアカデミー賞作曲賞受賞)が担当しています。
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」(The Imitation Game)は、ミステリーとサスペンスを併せ持ったインディペンデント映画の佳作と思います。
a0212807_419337.jpg映画は、現在公開中なので見どころのポイントだけご紹介します。(公式サイトは こちら
主人公のアラン・チューリング役に若手俳優ながら名優のベネディクト・カンバーバッチ(1976~)、難解なクロスワードパズルを解いてチューリングの目に留まり、暗号解読機関の一員となった女性ジョーン役をキーラ・ナイトレイ(1985~)、リーダーのチューリング始めスタッフ全員を徹底的に監視、彼のチームに侵入しているソ連のスパイですら素知らぬ顔をして巧妙に利a0212807_4391342.jpg用するイギリス諜報機関MI6のメンジーズ長官役をマーク・ストロング(1963~)、その他映画に出演したイギリスの名優たちが、皆好演しています。
同性愛者のチューリングですが、暗号解読機チューリングマシンの開発作業を常時共にしたいため片腕のジョーンにプロポーズ、彼女は、チューリングが、同性愛と知りながら結婚を承諾します。
a0212807_4394331.jpg映画のラスト、エニグマ暗号解読機を完成させるとチューリングは、ジョーンと別れますが、ジョーンは、離婚後再婚してもチューリングを見守り続けました。
同性愛の医療措置による後遺症により人格を破壊され生きる気力を喪失しているチューリングをハグして「誰にも思いつかない人物が、誰にも思いつかないことをやり遂げる。」とかって彼から言われたことを囁き励ましました。
第二次世界大戦の知られざる秘話としてもたいへん興味深く面白い映画です。
by blues_rock | 2015-03-28 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
福岡市天神新天町の‘ギャラリーおいし’で、3月24日から29日まで「島村安一 絵画展」が、開催されています。
a0212807_206224.jpgアクリル技法で絵を描く方、テンペラ絵画に興味のある方に、ぜひご覧いただきたい展覧会です。
前回は、2011年11月の開催でしたので、3年4か月ぶりの個展(画家のプロファイルは こちら)で、オール女性像です。
by blues_rock | 2015-03-26 00:06 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)
大人の恋愛に成熟しているイタリアならでは、の 2013年映画「アンニュイ~倦怠の季節~」は、「つまらない派」と「よかった派」にくっきり二分される映画だろうと思います。
a0212807_152642.jpg性愛に歪んだイタリア人中年夫婦の愛を描いた官能的な映画ながらイタリア人男性のような恋愛に命がけの情熱を持ち合わせない男性が、見ても退屈なだけだろうと想像します。
「アンニュイ ~倦怠の季節~」のタイトルからイタリア人中年夫婦のセックスレス(性的倦怠)を描いた性愛映画ではありません。
主人公のイタリア人中年夫婦は、40代のダンディな麻酔医の夫とフェロモンあふれる美貌の妻で、妻を深く愛する夫の歪んだ‘愛と性’について映画のトレイラー(こちら)は、‘エロテック・サイコロジカル・ロマン’とクレジットしていますが、スケベな好奇心で見るとガッカリすると思います。
それにしても原題の「E La Chiamano Estate(そして彼らは夏を呼ぶ)」を「アンニュイ~倦怠の季節~」と変えた
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日本語タイトルのドン臭いこと(日本は劇場未公開でビデオスルー)、何というトンチンカンなセンスだろうとガックリ来ました。
確かにプロットは、イタリア人中年夫婦の、とくに夫の歪んだ愛のロマンスですが、暗鬱なストーリーなので鬱病a0212807_2105025.jpgの方には、あまりお薦めできません。
美しい妻アンナ(イザベラ・フェラーリ 1964~ 妖艶な美しさが魅力的)を深く愛する麻酔医の夫ディノ(ジャン=マルク・バール 1960~)は、妻のアンナとベッドを共にしてもアンナに触れようとしませんでした。
夫ディノを愛する妻アンナが、彼を求めてきても抱こうとはしません。
a0212807_2112190.jpgディノは、性的不能なのではなく、夜毎馴染みの売春婦(エヴァ Riccobono 1983~ トップモデルながら演技が上手い)のところへ出かけ、性欲を満たしていました。
アンナは、そのことを知っていますが、ディノを深く愛しているために別れようとしませんでした。
ディノとアンナは、若い頃に出遭いお互い一目惚れして愛し合い結婚しますが、ディノの精神は、仲の良かった
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兄が、自殺したこと、父親が、施設で亡くなったことなどの喪失感、虚無感から強迫神経症となり自己嫌悪に陥り自分を憎むようになりました。
最愛の妻アンナから愛される資格が、自分にはない、愛するアンナを幸せにしたい ‥ 延々と続くディノの歪んa0212807_215487.jpgだ妻アンナへの行為を愛と呼ぶのか、破滅行為と言うのか、映画のラストは、夜の海岸でアンナの幻影を見たディノが、暗い海の沖合に向かって歩いていくところで映画は、終わりました。
監督・脚本のパオロ・フランキ(1969~)は、ローマ国際映画祭で監督賞を受賞、アンナを演じたイザベラ・フェラーリが、主演女優賞を受賞、妖艶な美人女優イザベラ・フェラーリの美しい裸体は、必見です。
by blues_rock | 2015-03-24 01:40 | 映画(シネマの世界) | Comments(3)
人間の魂(精神・心)を破壊する戦争映画の名作リストにまた一巻、2014年公開のハンガリー映画「悪童日記」(原題 Le Grand Cahier大きなノート)が、加わりました。
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ハンガリーの映画監督ヤーノシュ・サース(1958~ 脚本・製作総指揮)のリアリティに徹したシンプルな演出と撮影監督クリスティアン・ベルガー(1945~)が、撮った‘光と闇’の融合した映像は、詩的で美しく芸術的です。
a0212807_21182515.jpg映画は、ハンガリーの首都ブタペストで両親と幸せに暮らしていた双子の少年が、戦況の悪化から祖母の居る寒村に疎開、そこで邪悪な村人たちによる情け容赦ない暴力と卑劣な仕打ち(欺瞞)にさらされ、母親から言われた「学び続けなさい、生き続けなさい」の言葉を胸に二人協力して‘聖書と辞書’を学び心身を鍛え、別れる前に父親が、二人に渡した一冊の大きなノートに‘ぼくら’が、冷酷で残虐な現実社会をどうやって生き延
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びたか体験した事実を日記に書いていく物語です。
ナチスに支配されていたハンガリーは、第二次世界戦争が終わると今度は、ソ連に支配され、ハンガリー動乱a0212807_2121065.jpgが、勃発しました。
原作は、ハンガリー動乱時の難民女性作家アゴタ・クリストフ(1935~2011)が、1986年51才の時、パリで発表した初の長編小説「Le Grand Cahier(大きなノート)」です。
原作の小説は、世界的ベストセラー(日本では「悪童日記」と翻訳され80万部発刊)になりましたが、発表当時、この小説の内容を「映画化することは不可能」と言われました。
a0212807_2121333.jpg脚本・製作総指揮も自分で担ったヤーノシュ・サース監督は、粘り強く映画化権を出版社と交渉し権利を獲得すると原作者のアゴタ・クリストフと会い原作と脚本をすり合わせました。
サース監督は、撮影監督にオーストリアの名監督ミヒャエル・ハネケ(1942~)の信任厚い名カメラマン、クリスティアン・ベルガー(ハネケ監督作品「白いリボン」参照)を起用しました。
a0212807_21262587.jpg撮影監督のベルガーは、双子の少年二人が、戦時下の劣悪な環境の中で大人の冷酷な暴力や卑劣な欺瞞に立ち向かい耐えながら、生き残るため他の命を奪うことなど意に介さなくなるまでの様子、虐待する醜悪な祖母、迎えに来た身勝手な母親や捕虜収容所から逃亡したナa0212807_2127169.jpgチス軍人の父親など肉親の死すらも平然と受け入ていく様を‘昼の光と夜の闇’の中で表情もアップにせず、風に揺らぐ木々をロングショットで撮ったシーンなどと交え、絵画的な詩情あふれる映像にしました。
a0212807_21282363.jpg音楽監督のヨハン・ヨハンソン(1969~ 「プリズナーズ」の音楽監督)は、音楽を重低音の主旋律と太鼓(和太鼓のような音)の音で構成、緊迫感のある戦時下の暗鬱な雰囲気を表現していました。
a0212807_21291299.jpg何と言ってもこの傑作映画「悪童日記」の核となるのが、主人公である無垢な双子の少年(映画に二人の名前はなく祖母から「メス犬の子」と呼ばれている)で、母親の「決して学ぶことをやめてはいけない。何があっても生き延びなければならない。」という教えと父親の渡した大きなノートに、日々大人たちから受ける虐待・暴力・憎悪・裏切りa0212807_2130651.jpgから身を守るため、生き残るために二人は、‘暴力には暴力’の冷血な魂をもつ“悪童”に成長していきます。
悪童に成長していく双子の少年を演じたアンドラーシュとラースローのジェーマント兄弟は、映画初出演の素人ながら天才的な演技を披露、内心を決して見せない二人‘あうん’の大人たちへ向ける冷酷な視線は、見る者の胸a0212807_21522666.jpgに刺さってきます。
サース監督は、双子の少年役をキャスティングするためハンガリー中の学校に隈なく当たりオーディションしてアンドラーシュとラースロー兄弟を見つけました。
サース監督は、「アンドラーシュとラースロー・ジェーマントの双子兄弟と出遭えたのは、奇跡だった。ハンガリーの貧しい村で育ち、幼い頃から過酷なa0212807_21533725.jpg労働と虐待に晒されていたので演技指導は、必要なかった。」とインタビューに答えています。
村人に「魔女」と呼ばれ、実の娘を「メス犬」と蔑み、双子の孫に「メス犬の子」と罵声を浴びせ虐待する醜悪な祖母を演じるピロシュカ・モルナール(1645~ 実にすばらしい存在感に脱帽)、性的倒錯のナチス将校役のウルリッヒ・トムセン(1963~「ある愛の風景」、「未来を生きa0212807_21545448.jpgる君たちへ」)、ハンガリー人ながらナチスの軍人である双子の父親役にウルリッヒ・マテス(1959~「ヒトラー~最期の12日間」、「9日目」)と名優たちの存在感も映画を引き締めています。
双子の少年に‘生きるために盗むこと’を教える野性的な兎唇(三つ口)の少女(オルソルヤ・トス 1981~)の妖しい魅力(エロティシズム)、タイトルバックデザインの洗練されたセンスの良さも私の印象に残りました。
                         (上写真:ヤーノシュ・サース監督 「悪童日記」公式サイト こちら
by blues_rock | 2015-03-22 00:22 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
長年の友人で土彩画家 前田信幸氏(1946~)が、3年半ぶりに天神新天町「ギャラリーおいし」で個展を開催しました。(前回2011年7月個展 こちら
彼は、大学卒業後パリに行き、ボザール(パリ国立美術学校)でデッサンや油彩画を修め独自の表現技法「土彩画」を確立しました。
アトリエは、福岡市西区野方にあり、毎週日曜日の午後(たぶん現在も)「カフェ土彩」としてオープン、散歩途中の一休みや談笑場所となっています。
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前田信幸ブログ‘Gallery Maeda / Fukuoka Japan’折々のつぶやきからの抜粋です。
                ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 「デイサービス訪問」 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
学生時代からの友人K氏に誘われ、福岡市南区郊外のデイサービス施設“森の家”を訪ねました。 彼が、引退後ボランティアで働きはじめたところです。 訪ねた日は、絵を描く日とかで、その前に私に自分の絵のこと、絵a0212807_20544725.jpg本のことを話してと言われました。 いつもは、絵に詳しい彼自身が、色んな絵に関するエピソードやら歴史をお話しているらしい。 高齢の方10人ほどを前にぺらぺらと? 思いつくままお話してきました。 「生活の中で絵もそうだけど、何でも楽しめたらいいよねえ。 楽しんでするのが1番でうまく描こうなんて欲出すと苦しいばかりで楽しくありません。」なんて定番のお話です。 皆さん熱心ですから早々遊びばかりにはなれないでしょうが、無理はしないで欲しいなあ。 家庭の色んな事情でここに来ておられる方ばかり。 余生と言わず積極的に人生をエンジョイしていただきたいものです。 施設オーナー女性のバイタリティ、情熱に、みんなもつい引きずられ元気になってしまいます。 がんばれ !!  ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
by blues_rock | 2015-03-20 00:02 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(3)
何気なく見た香港ノワールのポリスアクション映画「レクイエム 最後の銃弾」(2014年日本公開、原題「掃毒」)は、目っけ物でした。
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映画のプロットと脚本に特段の凄さを感じるわけではありませんが、香港の監督ベニー・チャン(1969~ 共同脚本)の演出手腕に凄さを感じました。
映画は、ポリスストーリーで香港警察の麻薬捜査官マー(ラウ・チンワン1964~ ポスター右)、ソー(ルイス・クー a0212807_19503060.jpg1970~ポスター 左)、チョン(ニック・チョン 1967~ポスター 中央)三人が、主人公です。
マー・ソー・チョンの3人は、子供のころからの幼なじみで一緒に警察学校に入学しそろって香港警察の麻薬捜査官になった後も強い友情(絆)で結ばれていました。
麻薬捜査チームを率いるマーは、独身で仕事一筋の熱血漢、上級試験に合格したエリート警察官でした。
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ソーは、侵入捜査官になるため警察学校を中退、マーのもとで麻薬組織に侵入、密かに捜査をしているものの妊娠中の妻が、気がかりでなりません。
人の好いチョン捜査官もまたマーの部下で過酷な侵入捜査を続けるソーと上司マーとの対立を諌めながらソーa0212807_19533592.jpgをなだめる役目を担っていました。
香港の麻薬組織にヘロインを大量に密売するタイの大物麻薬王を追いつめながら内部の情報漏えいで逃がしてしまいました。
映画の前半は、マー・ソー・チョン3人の友情と絆、侵入捜査官ソーと妊娠中の妻(ヨランダ・ユアン)との確執に関わるシーンに少しだれますが、映画の中盤、舞台をタイに移してからベニー・チャン監督の本領発揮、麻薬王の傭兵隊との銃撃戦やカーチェイスは、ド迫力で、とくに麻薬王傭兵の操縦する2機の攻撃ヘリコプターが、タイ警察機動部隊と麻薬捜査チームを機銃掃射し壊滅a0212807_19543559.jpgさせるシーンのスゴイこと、ド迫力で必見の価値があります。
麻薬王の傭兵隊に追いつめられ絶体絶命のマー捜査官が、とっさに人質にした麻薬王の愛娘ミナ(タリーチャダー・ペッチャラット 1985~ 通称ノン・ポイ タイのニューハーフ俳優、びっくりする美人女優、下写真左の美女)と傭兵の捕虜となったソーとチョン2人の人質交換を麻薬王に迫るとソーかチョン2人のどちらか1人との交換なら応じる、1人選ぶようマーに冷酷に言い放ちました。
a0212807_19561666.jpgマーが、苦渋の選択をしてソーを選び、チョンを見捨てるとチャンは、銃で撃たれワニの群がる川に落ちて行きました。
それから5年が経ち、香港で新興麻薬密売グループとタイの麻薬王組織の間で新たな抗争が始まり、そこにマーとソーの前で死んだはずのチャンが、麻薬王組織の幹部として現われました。
タイの捜査失敗で解任され香港警察の窓際で書類整理の仕事をしているマー、警察に戻り麻薬捜査チームをa0212807_19565076.jpg率いるソー、二人の敵となって現われ復讐に燃えるチョン、三人三様、三つ巴の確執が、ラストに向けヒートアップしていきます。
最後のシークエンス、友情(絆)を取り戻した三人は、麻薬王率いる大勢の傭兵隊と凄まじい銃撃戦を展開、このシーンが、うけネライの演出見え見えで安っぽく、折角の香港ノワール映画も ‘画竜点睛を欠く’ 作品になりました‥もったいない。
by blues_rock | 2015-03-18 23:18 | 映画(シネマの世界) | Comments(2)
a0212807_1959554.jpg希代の名優二人、ロバート・デ・ニーロ(1943~)とショーン・ペン(1960~)が、主演した1989年のハートウォーミング・コメディ映画「俺たちは天使じゃない」(原題「We're No Angels」)は、一昔前一世を風靡したハンフリー・ボガード(1899~1957)主演の1955年映画「俺たちは天使じゃない」のリメイク版ながら主演した二人の名演技もあって何度見ても愉快なコメディ映画です。
監督ニール・ジョーダン(1950~)、脚本デヴィッド・マメット(1947~)、撮影フィリップ・ルースロ(1945~ フランスの撮影監督 1992年映画「リバー・ランズ・スルー・イット」でアカデミー賞撮影賞受賞、ブラッド・ピット最高の演技)、音楽ジョージ・フェントン(1950~ イギリスの作曲家 1982年「ガンジー」、主演したイギリスの名優ベン・キングズレーの外見と仕草がガンジーに瓜二つでビックリ、2006年「麦の穂をゆらす風」ほか名作映画の音楽監督)などこの映画製作の陣容を見ても製作総指揮を担いながら主演したロバート・デ・ニーロの映画
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「俺たちは天使じゃない」への執念を感じます。
カナダ国境近くの刑務所や渓流を挟んで国境と向かい合うニューイングランド山間の町などのa0212807_2014223.jpgプロダンション・デザインもすばらしいと思いました。
窃盗犯のネッド(ロバート・デ・ニーロ)とジム(ショーン・ペン)は、刑務所所長から凶悪殺人犯の死刑執行に立ち会うよう命令されました。
死刑執行直前、電気椅子がショートし停電そのスキに殺人犯は、看守の銃を奪いネッドとジムを道連れにして逃亡しました。
二人は、お互いの足を鎖で繋がれており一緒に逃げるしかありませんでした。
山道で鹿を撥ねた老婆と知り合い、瀕死の鹿を楽にしてやって欲しいと渡された散弾銃で、老婆のスキを見て足の鎖を切断しました。
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殺人犯と一緒に逃亡したネッドとジムも含め3人を射殺しろと部下に命令する刑務所長、逮捕しようと警察犬に追跡させる地元警察、カナダに逃げるための手続きで、神父と偽ったために本部から派遣された二人の神父と
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間違われたネッドとジムは、無理やり町の教会に連れて行かれました。
ジムが、着ている盗んだ洗濯物の襟に付いていた洗濯バサミをエライ神父の信仰の証しと勘違いした町の神父
a0212807_20105492.jpgは、それを真似いつも襟に洗濯バサミを付けている笑えるカットや5ドルで売春する貧乏なシングルマザー、モリー(デミ・ムーア 1962~)の荒んだ暮らしの生活感を出すため伸びた脇毛のショットを入れるなど注意して見ていないと分からないディテールにこだわったジョーダン監督の演出(脇毛は女優デミ・ムーアの意思かも)は、冴えていました。
ジムは、ネッドと別れ偽者ながら神父として生活した町の教会に残ることを決意、ネッドが、モリーと聾唖の娘を連れてカナダヘ渡るのを見送りました。
「俺たちは天使じゃない」は、映画センスと才能豊かな映画人たちのコラボレーションによるコメディ映画の名作です。
by blues_rock | 2015-03-17 00:07 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
フランスと南アフリカの共同製作で、2014年夏に日本公開されたクライムサスペンス・アクション映画「ケープタウン」は、アフリカ大陸の最南端にある大都会ケープタウンを舞台に、二人の刑事が、それぞれ自分の家族を残酷で怪奇な殺人事件に巻き込みながら1994年にアパルトヘイト(人種隔離)政策を放棄した南アフリカ共和国の根絶されない闇を描いています。
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映画の原題は、「Zulu」つまり、南アフリカ共和国の大多数を構成する最大民族ズールー族のことです。
監督は、フランスのジェローム・サル監督(1967~)、主人公となるズールー族出身の刑事アリ警部をアメリカの名優フォレスト・ウィテカー(1961~)、もう一人の主人公で日々酒と女に溺れ自堕落な暮らしぶりながら人種差別を嫌う白人刑事ブライアンにイギリス人俳優オーランド・ブルーム(1977~)が、それぞれ熱演しています。
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映画は、いまだに深刻な人種差別が続く南アフリカ社会の裏で、平然と行なわれる凶悪犯罪‥残忍な連続殺人事件とそれに絡むズールーの子供たちを拉致しモルモットにした人体実験をタテ糸に、子供の頃アパルトヘイトの暴力で虐待され癒えない傷を負い暗い過去の苦痛に耐えるアリ警部の深層心理と彼の部下で妻子に逃げられ酒浸りで刹那的に暮らす白人刑事ブライアンの孤独をヨコ糸にして映画「ケープタウン」のストーリーは、展開a0212807_10413687.jpgしていきます。
南アフリカの元人気ラグビー選手の娘が、見るも無惨な撲殺死体で発見され、捜査の指揮をアリ警部(フォレスト・ウィテカー)が、執ることになりました。
人種差別主義を捨てきれない警察署長は、アリ警部に人種差別主義者の亡き父を憎み続けた虚無感から酒浸りとなり行きずりの女と刹那的に暮らす無頼の刑事ブライアンを捜査から外すよう指示しますが、ブライアンの捜査能力を高く評価するアリは、これを無視しました。
アリとブライアンは、捜査するうちに被害者の娘が、殺される前夜、ズールーのドラッグ売人と会っていたことをa0212807_10455033.jpg突き止めました。
殺人現場から発見されたドラッグの包み紙は、貧困地域で多発している児童失踪事件の現場に捨てられたドラッグの包み紙と同じものであることも判明しました。
警察の研究所で分析した結果、その成分は、旧南アフリカ共和国時代、アパルトヘイト(人種隔離)政策のもと南アフリカ白人政府が、密かにズールー民族始め有色人種を排斥するために研究開発していた劇薬で全面禁止され、すでに完全廃棄されたはずの新薬‥麻薬のような幻覚と錯乱を引き起こす薬物の成分と一致しました。
その薬物の恐ろしい成分を知ったアリとブライアンは、残酷な連続殺人事件の裏に巨大製薬企業と組んだ闇のa0212807_10463792.jpg犯罪組織が、絡んでいることを突き止め、二人の進める強引な捜査は、彼らの家族も危険に巻き込みました。
アリ警部役のフォレスト・ウィテカーとブライアン刑事役のオーランド・ブルーム二人が、主人公の心理状態を表わす秀逸な演技を見せ、サル監督は、冒頭からラストまで途切れることのない凶悪な事件の連続で見せ場を作り、その緊迫した場面で、主人公二人の中に潜在する‘怒り’という深層心理が、一気に凶悪犯たちに向け爆発する演出は、素晴らしく、クライムサスペンス・アクション映画「ケープタウン(Zulu)」一番の見どころです。
by blues_rock | 2015-03-15 00:15 | 映画(シネマの世界) | Comments(2)