ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

カテゴリ:高齢者介護(認知症)( 44 )

認知症のつらさは、本人も当然のことながら介護する家族にも及びます。
認知症介護のいつ終わるとも知れない苦労は、ストレスを蓄積させ将来に「希望がもてない」という気持ちにさせるからだろうと思います。
家族は、まず認知症患者の日常介護に疲れ、生活全般の介助に疲れ、やがて疾患が進行するに従い現れる周辺症状に悩まされるようになります。
認知症とは、何らかの原因で脳の機能が低下し、脳の正常な機能に支障をきたしていることを言います。
ヒトの正常な機能に支障がでてくると日常生活や社会生活が、スムーズに行かなくなります。
認知症の症状には、記憶障害、見当識障害、理解力・判断力の低下、実行機能の障害などがあり、認知症患者のその症状から具体的に現われるのが、不安・焦燥・幻覚・妄想・徘徊・抑うつ・興奮・暴力・不潔行為・不眠
a0212807_22454734.jpg
などです。                                  (写真:九州ロマンチック街道から転載)
1.認知症の“中核症状”で典型的なのが「記憶障害」です。
・昨日の晩ごはんに何を食べたか思い出せない
・最近の大事件やダレでも知っている大きなニュース(大地震やオリンピックなど)を思い出せない
・自分の親・兄弟の名前を思い出せない
2.次が「見当識障害」です。
・今、自分のいる場所が分からない
・今日は何日と繰り返したずねる
・家に帰れない、慣れた道に迷う(徘徊)
a0212807_22454936.jpg
3.「理解力・判断力の低下による障害」もあります。
・物事を理解し判断、処理できない(電化製品の取扱い)
・お金の管理ができない
・同時にいろいろなことができない(混乱)
4.最後が「実行機能障害」です。
・料理の味が変わった
・必要な買い物ができない、分からない
・臨機応変の対応ができない
・難なくできていたことができない
a0212807_22463150.jpg
当然、程度の差はありますが、“中核症状”は、すべての認知症に現われ、疾患の進行で悪化していきます。
5.普通ダレにでもある物忘れに似ているのが、「軽度認知障害」です。
普段の生活に支障なく、本人はおろか家族さえ気づいていませんが、ある日‥それまで簡単にできていたことができない、同じことを何度も尋ねる、ささいなことにカッとなり怒るなど‘周辺症状’に気づかれたら、できるだけ早く認知症専門病院で診察を受け疾患の進行を防止し、高齢者在宅介護サービス(介護認定されれば費用は1割負担)を利用することで本人も家族もそれまでの暮らしが続けられます。
認知症は、「脳の病気」で、大まかに脳の状態と脳機能の障害により「アルツハイマー症」・「レビー小体症」・「脳血管障害」などに区分され他にも「ビタミンB1欠乏症」・「感染症脳炎」による認知症発症もあります。
中でも一番多いのが、アルツハイマー症認知症で「立方体・時計が描けない」・「ボタンをかけられない」・「使い
a0212807_22485349.jpg
慣れた物を扱えない」・「右左が分からない」・「相手が分らない」など明確な認知症状が現われます。
妄想も大きくなり、「もの盗られ妄想」・「悪口を言われている妄想」など顕著な症状が見られるようになります。
長年一緒に暮らしてきた家族は、祖父母・両親に認知症状が現われていても老いによるものと考え最初気づかず、顕著になって初めて病院に行き認知症と診断されショックで戸惑い現実を否定し「しつかりして!何度言ったら分かるの!」とギスギスして家族関係は深刻の度を増して行きます。
認知症を知らない医師も大勢います。
主治医が、専門的な認知症の知識もないまま「抗認知症薬」を服用させ、その副作用で「イライラ」・「落ち着かない・無駄に動く」・「妄想」の症状が現われ悪化するケースもありますので、認知症が疑われたら、本人・家族の将来のためにも、できるだけ早く主治医に相談(過去の病歴が重要なキーとなる)し、認知症専門医にかかられることをお薦めいたします。
by blues_rock | 2012-12-22 00:17 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
12月19日水曜日の午後、福岡市民福祉(ふくふく)プラザで開催された「認知症の実態とその支援」を研修テーマにした福岡市の認知症介護研修会に‘明日はわが身’と思い参加しました。
講師は、九州大学大学院で精神病態医学が専門の小原知之助教授でした。
私の推察では、40代の若い先生でしたが、多くの認知症患者を診察されているようで、認知症疾患の実態とその支援方法について、私のようなシロウトにも分かりやすく、いろいろな認知症状の事例を上げながら、時には、ユーモアもまじえた丁寧なお話でした。
これから間違いなく日本社会に急増する認知症高齢者(私たちのまわりに居られる多くの高齢者)を正しく理解するために、シロウトの私が理解できた“認知症のこと”を独り占めするのは申しわけないので、認知症に関心のある方にお裾分けしたいと思います。           (下写真 : うきはの棚田 九州ロマンチック街道)
a0212807_16454638.jpg
小原助教授は、講演の冒頭、日ごろ認知症患者と接しておられる現場の実感から、厚生労働省(以下国)が8月に公表した「認知症患者数305万人」について「少ないと思う、推定400万人はいる」と国の実態把握と見通しの甘さを指摘していました。
シロウトの私でさえ「500万人は超えているだろう」と思うのに‥国の予想推定は、13年後の2025年で470万人だとか、こんな低レベルの厚生労働省の能力で日本国民の健康を守れるのでしょうか?
私は、以前「認知症は脳の病気」と拙ブログに書きましたが、ほとんどの方々は、認知症=高齢者(老人)の病気と思いこんでおられるように思います。
脳もカラダの一部なので、年をとるに従い体力・筋力・内臓力が衰えるように、脳力(細胞・機能)もまた確実に衰えていきます。                      (下写真 : 筑後平野の里山 九州ロマンチック街道)
a0212807_16464761.jpg
小原助教授は、個人差はあるものの40代にもなると「アミロイドβというタンパクの異常凝集やタンパクの蓄積が始まり、認知症発症要因(認知症リスク)は高くなる」と言っておられました。
これを医学の専門用語で、認知症発症の‘アミロイドβタンパク仮説’と呼ぶそうです。
認知症発症のリスクは、若い人たちも他人事(ひとごと)ではなく‘明日はわが身’つまり自分のことと思っておいて準備しておいたほうが良いでしょう。
認知症は、ある日突然発症する病気ではなく、認知症発症の要因は、40代くらいからすでに始まり、ゆっくり進行していく病気と考えておくと発症予防対策や軽度の段階で進行を阻止する治療方法もあるでしょう。
将来、認知症と診断されても慌てることもなく、たとえ認知症と診断されても人生の終わりではなく、人生は続いていくので認知症の正しい知識を学び、発症を予防し、やがて来るかもしれないその日のために、きちんと病気と向き合う訓練を行ない、その対処方法を承知してさえおけば、本人・家族の気持ちが追い詰められることはないと思います。(後編へ続く
by blues_rock | 2012-12-21 00:53 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
恒例、金曜日の句会から私の心に触れた句、3句をご紹介します。
お三方とも90才を超え、認知症を患っておられますが、俳句を詠まれる時の表情は、真剣そのものです。
17文字の詩(俳句)を紙に書き終え、しばらくしたらもう自分の俳句は忘れておられます。
                                  ◇
     秋の夜や  地図の上にて  一人旅   (要介護1 / 91才女性)
a0212807_2155899.gif
     秋刀魚焼く  娘の姿  母に似る   (要介護2 / 92才男性)
a0212807_21561454.jpg
     小春日や  特等席は  猫が占め   (要介護3 / 90才女性)
a0212807_21561340.jpg

by blues_rock | 2012-11-11 00:49 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
毎週、金曜日の午後、私たちのデイサービスは、「句会」を行ないます。
11月2日金曜日の「句会」には、16名のお客様(高齢者介護施設利用者の皆様)が、参加されました。
皆様が、詠まれた俳句の中からお一人1句を選び、作者名を伏せて、その俳句を大きな紙に書いて参加者全員にa0212807_218187.jpg披露いたします。
選者は、俳句を学んだ施設長です。
三時のお茶を飲みながら、全員の俳句16句を詠みあげ紹介しますが、この時点で既に80%くらいの方は、自分の俳句を憶えておられません。
お茶のあと、「句会」に参加した全員で‘今日の1句’を選ぶ全員審査会を開き、選者の総評を聞きながら賑やかで愉快な「句会」は、終わります。
今回の「句会」からお三方の句をご紹介します。
お三方とも程度の差こそあれ認知症を発症されていますが、いつものことながら感性豊かで俳句センスの良さに感心いたします。                     (上写真 : JR佐賀駅近く、茶舎「空」の看板)
しかし、当のご本人たちは、小1時間前に、自分が作った俳句のことなど、すっかりお忘れでした。
                                 ◇
  「 ぬきんでて 強き日射しや イチョウの木 」 (要介護3/91才女性) ‥ ‘今日の1句’に選ばれました。
a0212807_2272243.jpg
  「 幼な子の クレヨンに似て 秋の山 」 (要介護2/77才女性) ‥ 私の個人的な‘今日の1句’です。
a0212807_22957.jpg
  「 実り田の 刈り跡に飛ぶ カラスかな 」(要介護2/89才男性) ‥ 選者である施設長の‘今日の1句’です。
a0212807_2293327.jpg

by blues_rock | 2012-11-03 00:46 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
私が働く高齢者介護施設のお客様たちは、毎週火曜日の午後、‘日曜画家’ならぬ“火曜画家”になられます。
モチーフは、毎週違いますが、介護(行動見守りやトイレ介助、車イスなど)の必要な方々ばかり、残念ながら野外へ写生に出かけられませんので、どうしても室内で四季折々の草花・野菜、スタッフをモデルの人物画、身の
a0212807_21523063.jpg
まわりにある静物を描くことになります。
画材費は、お一人月400円をいただくだけなので、贅沢な材料は使用できません。
毎回、火曜画家の皆様方に提供するのは、紙とエンピツ、クレヨン・クレパス、水彩絵の具と絵筆くらいですが、
a0212807_214786.jpg
文句ひとつ言われません。
紙は、A4サイズの普通の画用紙、濃い太芯エンピツか普通の3Bエンピツ、24色のクレヨンかクレパス、24色の水彩絵の具、大きさの違う水彩筆か習字筆を駆使し、各人各様個性豊かなウエンズデイ・アーチスト(火曜画
a0212807_21461987.jpg
家)たちの才能が、こうして開花し発揮されます。
絵を描くことに制約やルールはなく、表現の自由‥具象画、抽象画、落書き何んでもOKです。
伸び伸び、ゴシゴシ、さらさら‥概ね1時間が、過ぎたころ「そろそろサインをお願します。」とスタッフが、皆様方
a0212807_21533982.jpg
の絵を集めてまわります。
サインをお願いするのは、自分の描いた絵を憶い出してもらうため‥描いたばかりの自分の絵を憶い出せない認知症の方も多く、合評会のとき「これは○○さんの絵です。」と紹介すると「ワシャ、絵など描いとらん!」
a0212807_21552210.jpg
とか「それ私の絵?さあ、憶えとらんがね。」と言われる方に、絵のサインを見ていただくためです。
「○○さん、この名前、見憶えありませんか?」と質問すると「アリャ、ワシの名前だな。」とか「あれま!?私のだ。」の返事に、合評会参加者全員で大笑い、ご本人たちは、照れ笑いで、あっという間に合評会も終わります。
10月9日「認知症に感性の衰えはない」でも描きましたが、どなたの「彼岸花」の作品も無邪気で天真爛漫です。
by blues_rock | 2012-10-19 00:33 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
私たちの高齢者介護事業所(デイサービス&小規模多機能介護ホーム)では、毎週金曜日の午後、恒例となった賑(にぎ)わい「俳句会」を開いています。
金曜日当日の朝、その日の「俳句会」を賑(にぎ)わす‘俳句の季語’を三つ、大きく紙に書いてお客様方に発表いたします。
この紙を見て毎回半数くらいの方が、「俳句 !?、反対!」・「イヤだ、もう帰る!」と言われ早やくもワイワイガヤガヤと「俳句会」の賑(にぎ)わいスタートです。
a0212807_17403154.jpg
「皆さんお静かに、先週も、反対だ、イヤだ、何だかだと駄々こねて、立派な俳句を吟まれたではないですか?今日も楽しくやりますよ。」と私、「俳句などワシャ、知らん?参加しとらん。」と福岡市南区にお住まい88才の一茶さん、何やら「ブツブツブツ‥」と脳梗塞の後遺症で不自由な指を折り、早くも五七五の17文字ワールドへ没入の94才の子規さん、どなたも無邪気で天真爛漫です。
確かに、俳句は、17文字の文学と言われるくらい奥が深く、そう簡単ではありません。
普通、趣味の俳句教室などでは、予め次の句会のテーマを告げられますから、季語も自分で選択できますが、
a0212807_17412230.jpg
私たちの施設では、当日の朝に‘季語’を指定してお知らせしますので“アタマが痛くなる”のも分かります。
認知症については、まだ医学的にも発症のメカニズムが解明されておらず、臨床医学の中で症状からアルツハイマー症型・レビー症型・小頭症型など医師が、病名を付け大まかに区分しています。
医学ド素人の私が、認知症について語るのは僭越ながら、認知症は、脳の病気で加齢によるもの、つまり脳の神経細胞に異常タクパクが蓄積され、神経の伝達に接触不良などのトラブルが発生しているか、長寿による脳細胞の委縮(老化)で最新データの書き込みに不具合が生じているか、原因は、そんな障害だろうと思います。
a0212807_17454653.jpg
病気のメカニズムが、現在の医学で分からない以上、認知症患者の主治医は、クスリの投薬で対症療法を続けるしか方法がなく、時には‘山のように’クスリを飲まされている認知症高齢者がおられます。
認知症のケアは、“介護”の世界、“医療”とくに総合病院は、認知症患者の入院を極度に嫌がります。
総合病院(開業医も同様)では常識の“医療”ルールを認知症患者にいくら説明しても理解してもらえないから(だから認知症なのに)、一対一の見守りを原則とする“介護”ルールで対応するしかないからです。
重度の認知症で理解不能の患者であっても身体拘束はご法度、些細な制約をしても虐待だと大騒ぎする世の
a0212807_17492549.jpg
中ですから“医療”は、たいへん人手のかかる(人件費コストの高い)認知症患者を避けたがるのです。
金曜日午後の賑(にぎ)わい「俳句会」の話題から脱線してしまいました。
話を戻して、お昼の休憩時間のあと午後、俳句の時間が、始まると皆様方、真剣な面持ちで、何やらブツブツ呟きながら「五・七・五」と指を折り、紙に書き留めておられます。
「俳句 !?、反対!」・「イヤだ、もう帰る!」と言われた方も、言ったことすらすっかり忘れ、指を折りながら「アタマが、痛とうなったバイ」とブツブツ独り言を呟いておられました。
a0212807_17495296.jpg
こうして出来上がったお客様の俳句をお一人1句、選者である施設長(若いころ俳句を学んだ経験者)が選び、お名前を書かず俳句だけを大きな紙に書いて掲示します。
そして、おやつの時間に俳句の発表会を行ない、火曜日午後の「絵画教室」(こちら)と同様、お茶を飲みながら‘俳句反対’‘イヤだ帰る’‘ワシャ知らん’のお客様の俳句も含め、全員の作品を紹介いたします。
金曜「俳句会」に参加されている方どなたも個人差はありますが、認知症を患っておられます。
記憶が、斑(まだら)で憶い出せなかったり、ついさっきのことを忘れたりしていても、感受性の何と瑞々しいことか‥感性の美しいことか‥いつも私は、皆様方の俳句を一句一句、感動しながら詠みあげ発表しています。
                                 ◇
a0212807_1891792.jpg
             飛行機雲  秋の青空  二等分  (要介護度3 94才の子規)
a0212807_1814712.jpg
             雲間より  雷ひとつ  それっきり  (要介護度2 91才の芭蕉)
 
a0212807_1810972.jpg
             彼岸花  燃ゆる心や  遠き夢  (要介護度2 89才の虚子)
a0212807_18195332.jpg
             蝉の声  細くなりつつ  夏終わる  (要介護度2 88才の一茶)
a0212807_18224774.jpg
             小さいの  大きいのある  零余子飯(むかごめし)  (要支援2 90才の蕪村)
明日には、どの俳句名人たちもきっとご自分の句を憶えておられないでしょう。
(付記:上から5枚と8枚目の写真は九州ロマンチック街道からお借りしました。)
by blues_rock | 2012-10-09 00:40 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
今日平成24年8月24日(金)の日本経済新聞夕刊1面に「認知症急増300万人」という記事がありました。
今年7月1日の拙ブログで「認知症の患者250万人」を書いてまだ2ヵ月も経たないのに、厚生労働省によると認知症患者が急増し305万人になったとか‥私は、この数字もまだ少な過ぎ、現場の調査が甘いと思います。
まず気に入らないのが、認知症急増の“急増”という言葉です。
認知症は、脳の病気ですが“急増”する病気ではありません。
病気が急増するのは、インフルエンザなどの感染症か、ペストかコレラなどの伝染病で、認知症が、急増するはずはありません。
a0212807_22363039.jpg
厚生労働省は、認知症の現状把握にミス(現況分析・判断ミス)を犯し、国の捕捉データと現実の認知症罹病患者数との乖離(かいり)に驚き、平成25年度予算編成に間に合うよう慌てて“急増”という詭弁を使い、現実と数字の辻褄(つじしま)を合わせようと今日リリースしたのだと推察します。
国は、認知症が、感染症や伝染病と同じタイプの病気と誤解されるような乱暴な言葉使いやデリカシーのない表現は、厳に慎むべきです。
記事の内容を少し補足すると、10年前149万人であった認知症患者が、2012年現在305万人(65歳以上の10%)と10年で2倍になった、13年後の2025年には推定470万人(65歳以上の12.8%)という内容でした。
a0212807_22425852.jpg
高齢者介護の現場にいる私は、2025年には470万人の2倍、1千万人近い認知症罹病者数になるのではないかと‘勘ピューター’でシュミレーションしています。
認知症は、ついこの間まで「呆(ぼ)け」とか「痴呆(ちほう)症」とひどい言葉で呼ばれていた脳の病気で、これからもっと人間の脳について医学的研究が進み、脳疾患の医療技術も進歩すれば、認知症の対症療法もずっと改善されて行くことでしょう。
認知症は、加齢による脳の衰えにより発症し、完治する病気ではありませんが、進行を抑えることは可能です。
認知症は十人十色で千差万別、認知症の方各人に個性があり、その人の人生と家族に深く関わっています。
認知症は、病気を早期発見し、医療で病気の進行を抑えながら、まわりの介護保険による介護・介助支援サービスを受ければ、施設に収容されず最期まで自宅で生活し続けることが可能です。
by blues_rock | 2012-08-24 22:28 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
日本経済新聞の記事によると、わが国で介護認定を受けた高齢者の総数は、2010年現在(2年前の厚労省調査)で 500万人を上回ったそうです。
2000年の介護保険制度スタートから10年が、経過しました。
介護保険制度の骨子(義務と権利)は、40才以上の日本人に介護保険料の納付義務があります。
この義務を果たし、介護保険を支払った人=被保険者が、満65才の高齢者(平たく言えば老人)になり、身体介護・認知症介護など必要になった場合、介護保険の適用を受ける権利があります。
権利の行使には、高齢者本人または家族が、役所に介護認定の申請を行ない、公的審査を受けて、要介護の
a0212807_16494475.jpg
認定を受ける必要があります。
認定内容にも「要支援1・2、要介護1~5」と高齢者の必要介護度に応じて適用される介護サービスが、7段階にランク付けされます。
要支援1・2に認定された高齢者は、地域包括支援センターが対応し、要介護1~5の認定者にはケア・マネージャー(介護支援専門員)が、認定者一人ひとりの介護サービス計画・介護支援計画を策定します。
そのプランに基づきケア・マネージャーは、介護サービス事業者を紹介し、高齢者本人または家族が、自分にとって居心地のいい事業者(一番フィットする施設)を選択することになります。
a0212807_1651497.jpg
こうした手続きの後、自己負担1割で各種介護サービスを受ける権利が可能になります。
2010年現在、介護認定者は、10年前の2倍になりました。
介護保険の給付費も7兆3千億円と国の財政を圧迫始めました。
平均介護度も要介護3で、介護認定者全体の40%、200万人です。
いま高齢者介護事業所で働く私個人のコメントとして、「平均介護度、要介護3」は、ぶっ飛びの驚きです。
私の通所介護サービス2施設を利用されている要介護度3の高齢者は、ほとんど認知症を発症されています。
一昨日「認知症の患者250万人」でも書きましたが、資格も何もない門前の小僧の体感として認知症を発症され
a0212807_1652684.jpg
ている高齢者は、350万人くらいはおられるように感じます。
記事によると13年後の2025年には、介護認定1,000万人、介護保険の給付費も20兆円になるとありましたが、この現状認識の甘さ・お粗末さに唖然・呆然としました。
2012年の今年から“団塊の世代”(1947年~1949年の3年間に生まれた800万人の人たち、現在少し目減りしているとしても700万人は確実)が、一斉に高齢者の仲間入りをしています。
この団塊の世代をごっそり飲み込んで、13年後の2025年に‘介護認定1,000万人、介護保険の給付費も20兆円’程度で済むはずがありません。
a0212807_1652531.jpg
普通に考えてみても分かることでしょうに‥この国のアホウな政治家やバカな官僚に、これ以上ノホホンと任せておくわけにはいきません。
当然、問題解決の方策として、視野に入って来るのが、税金のアップとくに消費税率のアップと介護保険自己負担率のアップです。
その前に、「認知症の患者250万人」で提案しましたが、立法府(国会)と行政府(政府官僚機構)のリストラとコストカットをマニフェストとする人たちとのコミュニケーション・ネットワークで盛り上げ、何としてもこれらを実践する必要があると市井の一庶民は思います。
皆様方は、いかが思われますか?
by blues_rock | 2012-07-03 00:17 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)
この頃、日本経済新聞の記事に「高齢者介護」と「認知症」という文字が、やたら増えたように思います。
経済専門の新聞に増える介護記事の意味は、経済界・産業界が、いままで見向きもしなかった福祉分野=介護事業への関心の高さを表しています。
さらに未曾有の高齢者社会を迎えたわが国の喫緊の重要課題「だれが介護をするか?」が、高齢者自身の、高齢者を家族にもつ国民の、深刻な現実問題に追いついたからです。
だが待てよ、高齢者社会が、いきなり目の前に現れたわけではありません。
総理府が、5年に一度実施してきた国勢調査、あれほどのテマ・ヒマ・コスト(人手・時間・税金)をかけてローラ
a0212807_23452760.jpg
ー作戦よろしく戸別訪問し、長い年月かけて調査をしてきたのだから、高齢化する国民の人口と年齢構成くらいは、とっくに分かっていたはず、今ごろ大騒ぎするなんざぁ、滑稽です。
私たち国民は、分かっていることを先送りして、無能な政治家たちを選挙で選び、役立たずの政府のままに今まで放置して来たのですから、政府・役人を責めたとて天にツバするようなものですが、顔に落ちてきたツバを拭いながら何とかするしかありません。
すでに日本国民は、1,000兆円借金を背負っていますが、増加する莫大な社会保障費(年金・医療・介護・生活保護など)の財源確保に残された時間はありません。
a0212807_2348041.jpg
政府は、何が何でも消費税率を引き上げたいのでしょうが、税金を上げる前に、立法府改革(のリストラとコストカット)⇒衆参両院議員(政治家)定数を半分にリストラすること、行政府改革(のリストラとコストカット)⇒都道府県を廃し道州制による自治政府にし、中央政府の機能は、防衛・外交・通貨管理に限定すること、地方行政改革(のリストラとコストカット)⇒市町村統合をさらに進め市町村長数・地方議員数・地方公務員数の数を半分にし、無駄なインフラも放棄すること、で可及的速やかに赤字国債の発行を半分にしましょうよ。
さて、前置きはこれくらいにして、先日の日経新聞記事にあった「認知症の患者数250万人」の数字は、ものすごく少ないように思います。
a0212807_2347556.jpg
つぎの文章は、私の働く高齢者介護事業所(デイサービス・小規模多機能ホームの2施設を運営)が、発行する7月号ニュースのコラムです。
<「小規模多機能型介護」という介護サービスは、まだまだ社会に認知され、理解されていない。家族は外で1日中働き、帰ってほっとくつろぐ自宅に要介護の高齢者がいる負担感は、想像以上に大変であろうし、察するに余りある。家族が仕事を止め、付きっ切りで面倒をみることなど、簡単にはできない。要介護度が上がり、認知度が上がっても、親を施設には入れたくない、本人も入りたくない、施設は簡単に入れない、三ないが現実。「みのり荘」では、この1年、たくさんの介護相談を受けてきた。「小規模多機能型介護施設みのり荘」は、在宅サー
a0212807_23494716.jpg
ビス介護施設である。家で過ごすことを支援するサービス施設である。そして、家族の介護負担の軽減や一人暮らしの不安をカバーする保険サービスである。これが理解されない。今日も認知症状で興奮し、大声で物を投げるお年寄りをみんなでなだになだめ、夜に外に出て行こうとするお年寄りを遮り、バカにするなと怒鳴られる。家族からは「あなたがたはプロでしょう!ものの言い方が悪かったんではないですか?とにかく家につれて来ないで、こちらも困ります、そちらで何とかして!」とお叱りを受けた。そんな時、スッタフ一同、頭をかかえてうなだれる。(田)>(以上コラムから転載)
私たちの2施設は、認知症対応型の施設ではありませんが、それでも利用される高齢者4人に3人くらいの方に
a0212807_23515100.jpg
程度の差こそあれ認知症状があります。
介護現場の体感として認知症を患う高齢者の現実は、厚労省が都道府県からの数字をそのまま発表しても日本国の認知症患者の実態を正しく把握しているとは思えません。
介護現場にいると、認知症高齢者を抱える家族の介護ストレスが、どれほどのものか察するに余りあります。
いま介護家族の「介護ウツ」が、急増しています。
“不幸の連鎖”が、広がらないうちに早く介護の現実を改善するために先手を打っておく必要があります。
不幸の山が、どれだけ高くなれば“慢性先送り国民病”は、治るのでしょうか?
(付録)写真は九州ロマンチック街道からお借りしました。
by blues_rock | 2012-07-01 00:26 | 高齢者介護(認知症) | Comments(1)
介護施設となりの田んぼに水が入り、どこから飛来したのか野鴨が二羽、仲良く畦で寛いでいました。
部屋の中では、施設の飼い猫オセロが、素っ頓狂な寝ぼけ眼で昼寝をしていました。
外の収納ボックスの上では、三本足の野良猫ミルクが、いつになく警戒を解いて和んでいました。
いま私たちの介護施設を平均年齢84歳の高齢者の皆様が、年間にして延べ4千名くらい利用されています。
こうして介護施設を利用されている皆様方は、戦前・戦中・戦後の日本の激動期を生き抜き今日まで暮らしてこられました。
戦前・戦中、戦後しばらくは、相当に厳しい暮らしを強いられ、艱難辛苦の人生であったろうと想像いたします。
a0212807_22364190.jpg
家族との同居生活、老夫婦二人暮らし、1人暮らしと暮らしぶりは、それぞれ違いますが、私たちのところで過ごされている時は、皆様方一様に大きな声で歌われ、屈託なくアハハ‥ホホホ‥ワッハッハと、よく笑われます。
そんな皆様の屈託のない笑顔と穏やかに団らんされている様子を写真に撮り、毎月のニュースに掲載したり、家族レポートに添えたりして報告しています。
写真をご覧になった家族は、最初「え!?ウチの母、笑うんですか?ウチで笑った顔を見たことありません。」とか「頑固で、いつもしかめっ面している父が、歌を唄うんですか?」と驚かれることがよくあります。
程度の差はありますが、ほとんどの方が、認知症を患っておられます。
a0212807_22392993.jpg
私は、認知症があっても大笑われない高齢者、歌を唄われない高齢者は、おられないと思っています。
寝巻から衣服に替え、家を出て人(ともだち)と集い、他愛ないおしゃべりをして大声で笑い、時には大声で歌を唄う‥「あなた声の外れているよ」ととなりの人に言われ「えーっ、ほんと!?そーかなあ?」と首をひねりながら歌いまた外れる‥その絶妙の掛け合い漫才に似たやりとりに、そこに居合わせた全員大笑いです。
皆様方今日まで、きっと他人(ひと)には言えない家庭内の問題や自分の悩み苦しみを抱えておられると察しますが、ここでは一言の愚痴もなく、楽しそうな顔をして過ごされておられます。
皆様方が、いつまで私たちのところに見えるのか‥それは分かりません。
a0212807_2240284.jpg
それまでいつも笑顔で平安であって欲しいと願います。
昨年6月、地域密着の小規模多機能ホームという夜間ケア付きの宿泊できる施設をオープンしました。
私たちの施設を利用されているお客様が、時には自宅を離れ、家族とも一晩くらい離れて、親しい人や友だちと安心して夜が更けるまで語らい合い、ゆっくり眠り、爽やかな朝を迎えていただけるようにしました。
ご家族も一晩だけでも介護から離れ、ゆっくり眠り、とくに認知症の高齢者を抱える家族の皆様には、一時でも自分の自由な時間を過ごし、リフレッシュして介護ストレスで煮詰まらないようにしてほしいと思います。
明日はわが身です‥人は必ず老いて病み、そして必ず死んでいきます。
田植え前の田んぼをぼんやり眺めていたら「邯鄲(かんたん)夢の枕」の故事が、頭をかすめて行きました。
by blues_rock | 2012-06-07 01:05 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)