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心の時空

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a day in my life

九州大学 芸術工学部 公開講座 ~ SPレコードと蓄音機

昨年(2017年)の9月9日(土) は、当日の日本経済新聞夕刊に「レコード復活」の記事が、大きく掲載され、私の大事な同時にそれまでお荷物化していたLPレコード盤千数百枚の復活を告げられたような、しつこく持ち続けたことを元気づけられたような、そんなうれしい日でした。
九州大学 芸術工学部 公開講座 ~ SPレコードと蓄音機_a0212807_06414471.jpg先日(5月19日)、九州大学 芸術工学部(旧九州芸術工科大学) 大島久雄准教授の公開講座 ~ SPレコードと蓄音機で聴く大正から昭和中期の芸能文化 を聴講しました。
SPレコードを蓄音機(手動)で聴いたという世代は、かろうじて昭和20年代前半から存命されているとしても昭和初期生まれの世代で、1948年(昭和23年)に LPレコード盤・EPレコード盤が、登場すると電気蓄音機(電動レコード・プレーヤー)の発達と相俟って、SPレコードを蓄音九州大学 芸術工学部 公開講座 ~ SPレコードと蓄音機_a0212807_06415441.jpg機は、あっという間に姿を消してしまいました。
ともあれ、SPレコードを蓄音機が、誕生してまだ(たったの)130年 ‥ 日本の歴史に置き換えれば、明治20年代、それ以前の‘音と音楽’の記録は、まったくこの世(現代)に存在しないのですから、‘音と音楽’の洪水の中で暮らす私たちにとってSPレコードと蓄音機の発明が、いかに大事な革新的な出来事であったかよく分かると思います。
九州大学 芸術工学部 公開講座 ~ SPレコードと蓄音機_a0212807_06415944.jpg簡単にレコード盤のことを説明すると、SPレコードとは、Standard Play 78回転のレコード盤のことで、録音した音を再生するのに電気を使わず蓄音機のゼンマイを手回しで巻いて回転盤を回し、大きなラッパのようなスピーカーの前に人々は、耳を傾け、レコード盤と鉄針の摩擦ノイズと音源の心もとない音色に必死で聴き入って‘音と音楽’を堪能していました。
SPレコード盤は、鉱物素材なので硬く、重く(1枚300㌘)、脆い(割れやすい)という欠点が、ありました。
九州大学 芸術工学部 公開講座 ~ SPレコードと蓄音機_a0212807_06420416.jpgこの欠点を補い音源の再生を著しく改良したのが、LPレコード盤の Long Play 33回転とEPレコード盤 Extended Play 45回転で、素材も塩化ビニールに変わりました。
前口上が、長くなりました。
大島教授は、大正から昭和中期にかけて録音されたレアな音源から15点のSPレコードを受講生の私たちに当時の手回し蓄音機で再生し聴かせてくださいました。
コンテンツは、映画音楽・流行歌・浪曲・漫才・オペラなど ‥ 松井須磨子の歌う「カチューシャの唄」や12歳の美九州大学 芸術工学部 公開講座 ~ SPレコードと蓄音機_a0212807_06564624.jpg空ひばりが、歌う「東京キッド」、昭和初期一世を風靡した女浪曲師天津羽衣の浪曲、エンタツ・アチャコの漫才など当時の画像とモノクロの古い映像を交え大島教授の視聴覚による分かりやすい講義で大正から昭和中期の芸能文化を学ぶことができました。
次回、12月22日は、SPレコードと蓄音機で聴く「子供の世界」だとか、これも楽しみです。

by blues_rock | 2018-05-23 00:03 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
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