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心の時空

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ブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>

イギリスの巨匠リドリー・スコット監督(1937~)が、1982年に撮ったSF映画の傑作「ブレードランナー」は、スコット監督お気に入りの新宿歌舞伎町のイメージを膨らませて日本語の看板や風俗、日本語会話の飛び交う風情
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を撮り入れた日本情緒(ジャポニズム)たっぷりのSF映画でラストシーンも「床に置かれた小さな折り紙」を映して終わるという念の入れようでした。
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それから35年、続編の新作「ブレードランナー2049」は、独自のSF映像感性をもカナダの俊英ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(1967~)が、演出を担いリドリー・スコット監督は、製作総指揮に回りました。
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新作も続編なので前回同様、当然人類の行く末を描いたデストピアSFながらスコット監督の「ブレードランナー」が、外連味(けれんみ)さえある煌びやかな“動”の演出であったのに対し、ヴィルヌーヴ監督の「ブレードラン
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ナー2049」は、侘しい風情の漂うストイックな“静”の演出でした。
昔より主な(見るに耐える)新作映画のほとんどを見る映画好きの友人は、‘前作が、良過ぎた。新作は、あまりブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>_a0212807_312555.jpg面白くなかった。’と感想を述べていましたが、私は、ヴィルヌーヴ監督が、自身の前作であるSF映画「メッセージ」で表現した静寂感を新作の「ブレードランナー2049」と同期させ、あえて“静”の「ブレードランナー2049」にしたのだろうと思いました。
2049年、デストピアとなった地球(カリフォルニア)を舞台に、ロサンゼルス市警察所属のブレードランナーで新型レプリンント(人造ブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>_a0212807_3125349.jpg人間)の捜査官 K(ライアン・ゴズリング 1980~)は、社会を支配する企業組織ウォレス社(CEO役をジャレッド・レト 1971~、2013年映画「ダラス・バイヤーズクラブ」でゲイのジャンキーを演じアカデミー賞助演男優賞受賞)に反逆した旧型レプリカントを発見すると抹殺していました。
ブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>_a0212807_3141719.jpgある日、抵抗組織のレプリカント(ロビン・ライト 1966~)が、営む農場で彼を抹殺したKは、木の根元に刻まれた文字とその地中に埋葬された人間の棺(ひつぎ)を発見しました。
棺に入っていた白骨化した死骸は、科学的法医学分析で帝王切開により死亡した女のレプリカントであることが、判明しました。
ブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>_a0212807_3144490.jpgレプリカントの生殖(妊娠・出産)は、当時不可能とされウォレス社の人造人間(レプリカント)だけが、代用人間の生体創造と考えられていましたのでウォレスCEO始めブレードランナーのKは、動揺しました。
棺の中の死骸が、旧型レプリカントのレイチェル(ショーン・ヤング 1959~)で、彼女は、35年前ロス市警引退後、姿を消した元ブレードランナーのデッブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>_a0212807_316157.jpgカード(ハリソン・フォード 1942~)と密かに愛し合っていたことが、デッカードにより暗号化された記録の解析で分かりました。
ウォレスCEOは、ボディガード秘書の新型レプリカント ラヴ(シルヴィア・フークス 1983~)に子供の捕獲を命じ、レプリカント(人造人間)であるレイチェルと人間のデッカードとの間に生まれた子供の生体を分析し、さらに人間に近い最新型レプリカントブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>_a0212807_3192061.jpgを大量生産しようと考えました。
Kは、やがて子供の頃の断片的な記憶からその子供が、自分ではないかと思うようになりデッカードに真相を訊ねようと彼を捜しラスベガスの廃墟ビルで発見しました。
Kは、子供が、女の子でアナ・ステリン(カーラ・ジュリ 1985~)という名前と知り、自分に残る断片的な過去の記憶は、そう思い込ま
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せるために刷り込まれていたことに気が、付きました。
ウォレス社のラヴら追手もデッカードを見つけKとの激しい戦闘の末、デッカードを拉致し連れ去りました。
ブレードランナー2049  シネマの世界<第784話>_a0212807_3215667.jpgウォレスCEOは、デッカードに子供の居場所を教えれば、愛するレイチェルを再生すると約束しますが、デッカードは、拒否しました。
Kは、デッカードを救出し彼の娘マリエットが、保護されている建物まで送り届け、戦闘で負った瀕死の体を階段に横たえ灰色の空から降り続く雪を眺めました。
by blues_rock | 2017-11-17 00:07 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
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