器の修理 ~ 梨子地銀直し、錫継ぎ、漆直し
京焼(清水焼)煎茶器の色絵金彩急須が、二つに割れボンドで接着されていました。古いもの(昭和初期くらいと推定)で家に伝わって来たものなのでちゃんと修理したいとの依頼が、ありお湯で洗っていたところパラリと簡単に外れました。
所有者の方と相談し色絵金彩なので赤漆直しが、良かろうと急須の薄い荒れた部分のボンドを除去掃除し糊漆で繋ぐも水漏れを防ぐのに手間取りました。
金継ぎにすれば、もっと良くなると思いますが、1㌘1万円の純金粉を蒔くとなると思案の為所(しどころ)です。
いただいた蕎麦猪口と灰釉ぐい呑み2口の口縁部にカケが、ありましたので錫で直しました。
依頼された尺長皿9枚を修理しました。
そこに錆漆を詰めて生漆で固めました。
1枚だけ割れた長皿が、ありましたので、これだれは、錫継ぎにしました。
長皿すべてに錫を蒔けば良かったかなとも思いましたが、1枚以外は、コスト(材料費など修理経費)との関係からそれぞれの長皿にマッチした色漆で直しました。
最後の2枚の写真は、古唐津陶片に梨子地銀を蒔き、銀のカエル二匹とエアプラントを遊ばせてみました。
陶漆のエアプラントの飾り皿を作ろうと玄洋窯で作陶するも釉をかけて焼いてもらったら、このままのほうがいいかもと迷っているところです。