長年、茶の湯を嗜しみ(茶道に勤しみ)伊賀の陶器焼成を趣味とする旧友へこれまでのお礼に‘金継ぎ’茶碗を贈りました。
そうすると彼から「さっそくこれで茶を点てました。 作法のしやすい茶碗です。」とのお礼の言葉とともに‘伊賀焼の花入れ’(
こちら)が、送られて来ました。
これでは、まるで海老で鯛を釣ったようなものと苦笑いです。
協立陶器(有田)の‘トルコ鍋島’(古トルコ陶器の意匠写し)ブランド「ルヤサライ」の茶碗と皿です。
知人から「大切にしているコーヒー・カップと別カップのソーサーの縁が、欠けてしまった。 気に入っているので直せないか」と相談を受けました。
ご本人の了承を得て、コーヒー・カップを浅葱漆に本銀蒔き(先々薄いブルートーンのシルバーにするため)、ソーサーを本金直し(金の輝きを写せなかったのが残念です)にしました。
今年2月2日の拙ブログ「
古唐津皿の漆直し」に掲載した古唐津(小峠窯)の刷毛目文皿の根来風直しが、納得いかず皿本来の刷毛目文に合わせ白漆と紅殻漆で再度直しました。
玄洋窯片口平鉢のオチョボな口先が、少しささくれていたので錆漆と弁柄漆で整え遊びに青波文を入れました。
韓国ビストロ「七階のナム」サブシェフからの依頼品です。
簡単な白ベースの直しでしたので少しアレンジし弁柄漆で青波文を入れました。
私は、「七階のナム」の器の修理のことを‘早紀姫直し’ と呼んでいます。
以下の三点も依頼の直しです。
織部長皿の真ん中が、真っ二つに割れていましたので繋ぎ織部の緑と合うように緑漆直しにしました。
四方深皿と箸置きの欠けた部分を錆漆で整え浅葱漆で直しました。
薄創りの陶ぐい呑みと磁器薄手の盃には、それぞれの色目に合うよう弁柄漆と浅葱漆で直しました。
毎日の暮らしに寄り添う器は、自分の気に入ったもの(多少高価でも)を選び、普段の生活でどんどん使用され、壊れたら直し愛でれば、さらに美しい器に育ちます。