木漆工藝の匠 黒田辰秋
展覧会は、さしずめ回顧展の趣きで、木漆の匠 黒田辰秋氏の、10代後半の初々しい木漆から若さ溢れる20代のエネルギッシュな拭き漆や塗りの大作、各年代を経て70代半ばの、幽玄に入る耀貝螺鈿(らでん)の数々を見ることができ、翌日他の美術館へ行く予定を変更、清水三年坂美術館で安藤緑山の牙彫だけ見ると ‘えき美術館’ へ向かいました。
2日間一作ずつ、ゆっくりじっくり単眼鏡片手に近付いたり離れたり ‥ 監視員の怪しい奴だという視線が、私を追っているのは、背後で感じていました。
私が、憧れて見ていた34年前の黒田辰秋氏の木漆は、現在(いま)自分が、実際漆に被れて見るとそのすばら
稀代の木漆工藝家 黒田辰秋氏の逸品(約90点)を直近で、これだけまとめて見ることのできる機会は、もうないでしょう。