ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

ロスト・エモーション  シネマの世界<第730話>

SF映画の大御所にして巨匠リドリー・スコット監督(1937~)が、俊英ドレイク・ドレマス監督(1983~)を起用、自らは、製作総指揮にまわり撮ったのが、2015年のSFサスペンス映画「ロスト・エモーション」(原題 Equals)です。
a0212807_6425497.jpg
「ロスト・エモーション」のプロットは、近未来、地球で人類史上最大最悪の世界大戦(核戦争)が、勃発、地球上の陸地は、壊滅的に環境破壊され、生存適地にわずかに生き残った生存者のデストピア・ストーリーです。
a0212807_646348.jpg
人類を滅亡させた原因は、“感情”にあったとして、人間が、“感情”をもつことを厳禁 ‥ 遺伝子を操作し感情のない人類の共同体「イコールズ」を創りました。
a0212807_647279.pngそこに暮らすすべての人間は、国家に徹底的に管理され、保健安全局から監視され愛情や欲望など少しでも感情の発症兆候が、見られたものは、「欠陥人間」として強制隔離され収容施設で安楽死させられていました。
SFデストピア映画は、ざっと指を折るだけでも1971年「時計じかけのオレンジ」、1982年「ブレードランナー」、1985年「未来世紀ブa0212807_647362.jpgラジル」、1995年「12モンキーズ」、1997年「ガダカ」、1999年「マトリックス」、2006年「トゥモロー・ワールド」、2015年「ロブスター」と傑作・秀作が、発表され「ロスト・エモーション」もその伝統的な名作SFデストピア映画の系譜に含まれると思います。
主演は、若き名女a0212807_6481551.jpg優 クリステン・スチュワート(1990~ 後日、名女優 クリステン・スチュワートの特集をします)と新鋭気鋭の俳優 ニコラス・ホルト(1989~、2016年「アウトバーン」主演)で、これにイギリスの名優ガイ・ピアース(1967~)とオーストラリアの名舞台女優 ジャッキー・ウィーヴァー(1947~)が、外の世界へ脱走する二人を助ける反体制秘密組織の一員を演じています。
a0212807_6492571.jpg
規律ある秩序維持ために、個のいかなる感情も徹底的に排除する近未来社会「イコールズ」で平和に暮らすニア(クリステン・スチュワート)が、ある日「イコールズ」の定期検診で‘人間のもつ感情’を発症していると診断さa0212807_6541418.jpgれ、強制収容所に隔離されました。
ニアを愛するも感情に表わさなかったサイラス(ニコラス・ホルト)でしたが、検診結果に感情発症の予兆は、顕われ始めていました。
「イコールズ」で服従を装い暮らしていたサイラスは、ニアを強制収容所から脱走させ外の世界へ逃亡することを決意しました。
a0212807_6551742.jpg近未来の共同体「イコールズ」は、SFながら思想統制、情報支配、自由抑圧、強制執行など72年前のナチスドイツ、28年前のソヴィエト連邦、現在の中国、北朝鮮、イスラム原理主義諸国を想定させ、世界にいま誕生しつつある軍靴の足音高いポヒュリズム国家と併せリアリティが、あり、正しく明日のデストピア世界を予感させます。
a0212807_6554690.jpgほとんどのシーンが、日本で撮影され、劇中のシーンに登場する近未来都市「イコールズ」の建物は、日本全国にある世界的な建築家 安藤忠雄氏の建築物が、使用され各地でロケーション撮影されました。
安藤忠雄氏設計のシャープで、機能的な建築物は、どれも正に近未来都市の壮観です。 (下写真 : 新潟県 長岡造形大学キャンパスでの ロケーション撮影風景)
a0212807_6572447.jpg
撮影監督 ジョン・ガリセリアン(1976~、2013年「アバウト・タイム 愛おしい時間について」の撮影監督)が、撮ったライトブルーの色調映像は、ひんやりしていて「ロスト・エモーション」の雰囲気にぴったりでした。
by blues_rock | 2017-07-29 00:09 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)