ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

ザ・コンサルタント  シネマの世界<第724話>

名優にして名監督のベン・アフレック(1972~ 監督・主演した「ザ・タウン」ならびに「アルゴ」、主演の「カンパーニー・メン」、「ゴーン・ガール」、弟のケーシー・アフレックは、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」で、アカデミー賞
a0212807_12404565.jpg
主演男優賞受賞)は、2017年公開の新作「ザ・コンサルタント」(原題「The Accountant」会計士)で “クリスチャン・ウルフ” という新たなアンチ・ヒーローを創りあげました。
a0212807_12431350.jpg主演ベン・アフレック、監督(製作総指揮)ギャヴィン・オコナー(1964~)、脚本ビル・ドゥビューク(プロファィル不詳)、撮影監督シェイマス・マクガーヴェイ(1967~、2008年「つぐない」、2009年「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」の撮影監督)という才能が、コラボレーションして創りあげたなかなか コクのある作品です。
a0212807_12434272.jpg映画は、田舎町でしがない会計事務所を開いているクリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)に最新ロボット医療技術を開発した大企業から財務不正に関する極秘調査の依頼が、ありました。
会社財務(BS/PL)の巧妙な粉飾疑惑に気づいた経理担当のディナ(アナ・ケンドリック 1985~)が、CEO(社長)に直訴、CEOは、会計士クリスチャン・ウルフに財務調査の依頼をしました。
a0212807_12453171.jpg
ウルフは、ディナの指摘したとおり会社の重大な金融不正を見つけCEOに報告しますが、調査は、突然打ち切られてしまいました。
a0212807_12462769.jpgウルフは、その日から何者かに命を狙われるようになり、この粉飾疑惑に関わった人物が、次々に暗殺されました。
ウルフには、精神障害者施設で成長した誰も知らない過去につながる ‘二つの顔’ が、ありました。
ひとつは、世界各地の組織犯罪者や危険人物を顧客とする彼らの裏帳簿を仕切る(顧客からコンサルタントと呼ばれる)会計士のa0212807_12523258.jpg顔と、もうひとつ命中率100%のスナイパー(暗殺者)の顔を持っていました。
このことを極秘で捜査しているアメリカ商務省の犯罪調査局キング局長(J・K・シモンズ 1955~、2014年映画「セッション」でアカデミー賞助演男優賞受賞)と特別捜査官メディナ(シンシア・アダイ=ロビンソン 1985~)は、組織犯罪者や危険人物らと一緒に写真にa0212807_1254680.jpg映る得体の知れない男が、会計士のクリスチャン・ウルフであることを突き止めました。
最初、「ん!?」というシーンもあり主人公の会計士クリスチャン・ウルフの‘野暮ったさ’と相俟って、少しまったりしますが、これは、中盤から後半そしてクライマックス(エンディング)に続く布石です。
a0212807_1255125.jpg脚本(ビル・ドゥビョーク)が、実に緻密に練られ構成されており、内容の精神性も高く、ギャヴィン・オコナー監督(1964~)の演出とウルフを演じたベン・アフレック‘得意技’の無表情な顔(無感情な演技)と強靭な肉体のアンバランスは、すばらしく、意に添わないストレスを受けたときウルフが、過去(子供のころの記憶)にフラッシュバックして、高機能自閉症(アスペルガーa0212807_1259404.jpg症候群)であることを描いていくシーンは、秀逸です。
映画には、重要な見どころが、たくさんあります。
ウルフは、子供のころ精神障害者施設に入所し、それ以来生き別れになっていたウルフ最愛の弟プラクストン(ジョン・バーンサル 1977~、2015年映画「ボーダーライン」に出演)との意外な再会、ウルフが、子供のころからパニックになると呟くお呪(まじ)いのようa0212807_1323672.jpgな「ソロモン・グランディ」(イギリスの伝承民謡)は、兄弟の重要な絆であること、ジャクソン・ポロックやルノワール絵画の役割、さらにウルフからの指示をテキパキこなし同時に適切なアドバイスをする電話の向こうにいる極めてIQの高い優秀な “なぞの女性アシスタント” の存在などいくつかの物語が、最後に一つになる面白いサスペンス・アクション映画の佳作です。
by blues_rock | 2017-07-11 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)