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赤い靴  シネマの世界<第681話>

a0212807_20573714.jpgアメリカの巨匠マーティン・スコセッシ監督が、絶賛(リスペクト)する映画、1948年イギリス製作のバレエ映画「赤い靴」を今夜は、紹介いたします。
スコセッシ監督は、「赤い靴」のオリジナル・ネガを2年の歳月をかけて修復(監修)、デジタル・リマスター版の「赤い靴」を2009年カンヌ国際映画祭で公開しました。
バレエ映画史上の最高傑作と絶賛される「赤い靴」は、今見ても斬新な映像で美しく、69年前と現在(いま)の映画製作現場を比較してみても撮影機材などに格段の差が、あることを考えるとその製作スキルの高さは、相当のものと監督以下製作陣の情熱に感動いたします。
a0212807_213517.jpgさて、その監督ですが、イギリスの‘パウエル&プレスバーガー共同監督’で、マイケル・パウエル(1905~1990)とエメリック・プレスバーガー(1902~1988)は、二人が、共同して製作し脚本を書き監督した作品は、‘パウエル&プレスバーガー’ 名でクレジットしました。
原作は、アンデルセン童話「赤い靴」です。
a0212807_2155290.jpgパウエル&プレスバーガー監督は、バレリーナのヒロインが、赤いバレエシューズを履いて踊るバレエ劇「赤い靴」で、“赤”を象徴するために、総天然色映画の撮影用として誕生したばかりのテクニカラーのフィルムを使用しました。
撮影は、テクニカラーの名匠ジャック・カーディフ撮影監督(1914~2009)、美術監督(プロダクションデザイン)が、画家ハイン・ヘックロス、音楽は、作曲家ブライアン・イースデイル(1909~1995 「赤い靴」でアカデミー賞作曲賞受賞)とパウエル&プレスバーガー作品の常連が、映画製作に参加しています。
映画のストーリーは、若いバレリーナ(モイラ・シアラー 1926~2006)が、新作バレエ「赤い靴」のプリマドンナに抜擢されるもバレエ劇「赤い靴」の楽曲を作曲した青年を愛し、彼女の秀でたバレエの才能を惜しむバレエ団のオーナーから ‘バレエか恋か’ の二者択一を迫られ苦悩します。
a0212807_2181883.jpgバレエあっての人生と考えていた彼女は、プリマドンナの夢が、叶った「赤い靴」を踊り続けようと決意しました。
しかし、新人バレリーナを愛した恋人の青年作曲家は、オーナーから解雇されました。
彼の求愛に心迷い苦しむ彼女は、発作的にホテルのテラスから身投げし悲劇的な最期を迎えました。
a0212807_219419.jpg何と云っても圧巻は、パウエル&プレスバーガー監督の演出によるロイヤル・バレエ団所属であったバレリーナで女優のモイラ・シアラー(当時22歳)が、劇中バレエ「赤い靴」を舞台で20分近く踊るバレエのシークエンス(芸術的なシーンの連続)とそのシークエンスを実写で撮った驚異的な映像(撮影技術)は、「赤い靴」をバレエ映画の不朽の名作(芸術作品)にしました。
by blues_rock | 2017-03-03 00:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)