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心の時空

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ジャニス:リトル・ガール・ブルー  シネマの世界<第656話>

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ブルースに取り憑かれたテキサス州生まれのリトル・ガールが、その唯一無二の声と歌唱力で、スゥーとこの世に現われ一夜にしてビッグ・ガールとなり一世を風靡するも孤独な自分の心を癒すためにヘロインとアルコール
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の悪魔に囚われ若干27歳で‘クロスロード’を渡り 27クラブ(The 27 Club) の一員になりました。 
映画「ジャニス:リトル・ガール・ブルー」の主人公ジャニス・ジョプリン(1943~1970没、享年27歳)のロックミューa0212807_1815710.jpgジシャンとしての人気は、死後46年経った現在もいまだ衰えず、後に続く大勢の女性ロックミュージシャン、ブルースシンガーに敬愛され影響を与え続けています。
この映画の監督エイミー・バーグ(1970~)は、ジャニスが、亡くなった年の1970年生まれで敬愛する ロックの化身 ジャニス・ジョプリン へのオマージュとして6年の歳月をa0212807_18205929.pngかけ、女性ファンの視線でライヴの模様、TV出演の様子、スタジオでの録音風景、家族や友人、元恋人やバンドメンバー、ジョン・レノンなど多くのインタビュー映像で構成、タペストリーのようにジャニスの素顔を紡ぎ上げています。
テキサスの保守的な小さな町で黒人音楽のブルースを愛しリベラルであったジャニスは、学校で酷いイジメに遭a0212807_18214828.jpgい、存在すら無視されるという辛い悲しみが、ジャニスの心に一生癒されない傷を残しました。
故郷に自分の居場所が、無かったジャニスは、家出同然で故郷を離れ自由な若者たちの集うサンフランシスコへ行き生活しますが、家族への思い断ち難く両親や妹弟に多くの手紙を書いています。
a0212807_031627.jpgインタビューに答えるジャニスに縁(ゆかり)のある人たちは、皆な70歳を超えているのに50年前のジャニスについて語るときの記憶が、鮮明なのには、驚かされます。
正しくジャニス・ジョプリンの存在は、いま70歳を超えている人たちにとっても1960年代という旧い時代に抗った保守的な小さな町の象徴だったのだろうと思います。
ジャニスの歌の魅力は、心の奥底にある生きる喜び、生きている悲しみ、痛み、怒り、切なさなど自分の素直なa0212807_2111660.jpg感情のままにクライ、シャウトし時にスクリーム(絶叫)するようなヴォーカルにあり人間としての魂を生々しく曝け出す歌唱力にあります。
1966年、ジャニスは、サンフランシスコで当時すでに有名であった「ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー」のヴォーカル・オーディションを受け、バンドの一員になります。
1967年、ジャニスは、バンドと共に伝説の大規模野外コンサート「モンタレー・ポップ・フェスティバル」に出演しa0212807_2111433.jpgビッグ・ママ・ソーントンの‘ボール・アンド・チェイン’を自分の感性で歌い野外コンサートに来ていた20万人の聴衆を唖然とさせました。
映画の中でジャニスの歌を初めて聴いたママス&パパス(こちら)のキャス・エリオットが、「ワーォ!」と驚嘆しているシーンを見ることができます。
a0212807_21123967.jpgジャニスのソウルフルな歌へのこだわりは、バンドに摩擦を生み解散、1969年ジャニスのこだわりを生かすためブラス・セクションを加えたコズミック・ブルース・バンドを結成し歴史的な野外ロック・コンサート「ウッドストック」に出演、名実ともに ロックンロール のシンボルになりました。
a0212807_21134886.jpgやがてジャニスの音楽指向は、ゴスペルに向かいキーボードを重視したフル・ティルト・ブギー・バンド(ピアノとオルガンのツイン・キーボード)を新たに結成して新アルバム「パール」を制作中、ヘロインの過剰摂取(オーバードース)で亡くなりました。
映画の最後に流れる「Little Girl Blue」は、ジャニスが、自分の激しい感情を諌めるようにしっとりと歌い深く心に残ります。
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        そのままそこへ座って        そう、それでいいわ
        そして指を数えるの          他に何をしようか
        ハニーしたいことはある?      痛いほど分かるわ
        あなたの辛い気持ち         もう懲り懲りよね
        そのままそこへ座って         いいから指を数えて
        不幸で可哀想な            でも愛しいリトル・ガール・ブルー
        辛い気持ちは             ハニー私には分かっているわ
        あなたの心の痛みそのままに
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(付 録) 1969年のライヴ映像「サマータイム」は、ギグの世界遺産、必見(必聴)です。
ジャニス・ジョプリンをモデルにしたベッド・ミドラー主演の1979年映画「ローズ」もお勧めです。

(右写真 : ジャニス・ジョプリンへのオマージュ映画「ジャニス:リトル・ガール・ブルー」を撮ったエイミー・バーグ監督)
by blues_rock | 2016-12-08 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)