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心の時空

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ダニエラという女  シネマの世界<第674話>

フランスの異才ベルトラン・ブリエ監督(1939~、1974年「バルスーズ」、1989年「美しすぎて」)が、イタリアの宝石とその美貌を称賛される女優モニカ・ベルッチ(1964~)のために撮った(としか思えない)2005年フランス映画「ダニエラという女」を紹介します。
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ブリエ監督は、絶世の美女モニカ・ベルッチをパリ、ピガール街の娼婦ダニエラに仕立て、その美貌と肉体に魅入られ翻弄される男たちの姿をいつものことながら、一筋縄ではいかないベルトラン・ブリエ監督流のエスプリを利かせた演出でモニカ・ベルッチの美貌と豊満な肉体にウットリ見惚れている者をおちょくり、誑(だぶら)かしダニエラという女  シネマの世界<第674話>_a0212807_15411488.jpgながら、シュールでファンタジーなコメディ映画(Combien tu m'aimes ? 私をいくらで愛してくれる?)を撮りました。
この映画出演時、41歳(アラフォー)の女優モニカ・ベルッチは、ブリエ監督の演出に挑むように「私はモニカ・ベルッチという女よ、見て」と云わんばかりに女として成熟し切った妖艶な美貌と豊満な肉体(エロス)を全開しています。
イタリアの名匠トルナトーレ監督が、2000年に撮った映画「マレーナ」では、出演時36歳(アラサー)の美しい塾女モニカ・ベルッチを見ることができ、双方ともルネッサンスの絵画から抜け出してきたようなモニカ・ベルッチは、正しく動く芸術です。
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モニカ・ベルッチ(娼婦ダニエラ)に絡む男優陣も役者揃いで心臓病の持病をもちながらダニエラに身も心も捧げる男フランソワをベルナール・カンパン(1958~)が、大真面目かつ素っ頓狂なキャラクターで演じています。
フランソワの前に立ち塞がるダニエラの情夫シャルリーを演じるのが、ジェラール・ドパルデュー(1948~、1974
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年「バルスーズ」からブリエ監督作品の常連俳優)で、こちらは、ユーモアたっぷりに演じています。
フランソワの主治医にして友人のアンドレを演じるジャン=ピエール・ダルッサン(1953~)は、いつも血圧計をもってフランソワの前に現われ、ダニエラと別れるように迫りますが‥以下は、映画を見てのお楽しみです。
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ブリエ監督の異才ぶりは、音楽と映像にも顕われ、娼婦ダニエラが、官能的なときは、喘ぐようなサックスの音色が流れ、映像のトーンは、暗く、ダニエラの愛を描くとき映像が、パッと明るくなり、音楽は、愛の歓喜を歌うオペラのアリアに変わります。
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「ダニエラという女」は、世界遺産のような絶世の美女「モニカ・ベルッチ」を堪能するための映画です。
(上写真 : 演出の打合をしているベルトラン・ブリエ監督とモニカ・ベルッチ)
by blues_rock | 2016-12-02 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
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