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ナチュラル・ボーン・キラーズ  シネマの世界<第646話>

ブラック・コメディ映画「サイト・シアーズ 殺人者のための英国観光ガイド」と「ゴッド・ブレス・アメリカ」が、公開される12年前の1994年にアメリカの巨匠オリヴァー・ストーン監督(1946~ 戦争映画の傑作「プラトーン」監督)
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は、過激なバイオレンス満載のブラック・コメディ映画「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(監督・脚本)を斬新な映像(ポップでパンクな)感覚で撮っています。
a0212807_0195672.jpgストーン監督のこの斬新なブラック・コメディ映画が、先に紹介したブラック・コメディ映画2作に少なからず影響を与えていることは、間違いありません。
ストーン監督は、現代アメリカ社会の抱える銃所持をめぐる問題を「ナチュラル・ボーン・キラーズ」で、殺人や暴力を娯楽として消費するアメリカ社会ならびに凶悪事件をニュース・ショウというa0212807_022892.jpg視聴率の高い報道娯楽番組ビジネスの収益源として殺人や暴力を煽るメディアを痛烈に批判、諷刺しています。
前述した斬新な映像感覚とは、画面を5mmフィルムからいきなり画像粒子の粗い16mmフィルムに変えたり、いきなりVTR映像を挿入するかと思えば、カラーとモノクロ映像を交互に使用したりと、さらにアニメやニュース映像、映画・テレビの1シーンをいくつもスクa0212807_0244370.jpgリーンプロセス(画面合成)した多様なイメージ・ショットでテンポの良いMTV風に構成した編集技術にあります。
銃を使ったシリアルキラー(連続殺人犯)の中年男と少女が、撃ちまくり殺しまくりながら逃避行を続けるブラック・コメディ映画「ナチュラル・ボーン・キラーズ」は、各国で年齢制限指定あるいは上映禁止にされましたが、ヴェネツィa0212807_0262514.jpgア国際映画祭では、審査員特別賞を受賞、ヴェネツィア国際映画祭審査員のユーモアセンスを私も称賛したいと思います。
映画の原案は、奇才クエンティン・タランティーノ監督(1963~)でしたが、ストーン監督は、原案と違うストーリーで撮る考えをタランティーノ監督に伝えるとタランティーノ監督が、強い不満を示し脚本から降り、ストーン監督は、この「ナチュラル・a0212807_02656100.jpgボーン・キラーズ」のストーリーで脚本を書きました。
タランティーノ監督は、この映画製作の翌年1995年に弟分の奇才ロバート・ロドリゲス監督(1968~)が、撮った「デスペラード」に出演し銃を撃ちまくり、続く1996年のロドリゲス監督作品「フロム・ダスク・ティル・ドーン」では、脚本を担当し主演、ジョージ・クルーニー(1961~)と主人公の凶a0212807_0321853.jpg悪強盗ゲッコー兄弟の弟役で出演し、銃を撃って、撃って、撃ちまくるシリアルキラーぶりを楽しそうに熱演していますので、なおさらタランティーノ風味の激辛「ナチュラル・ボーン・キラーズ」も見てみたいと思います。
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」の主演は、怪優ウディ・ハレルソン(1961~ 「トリプル9 裏切りのコード」)と名女優ジュリエット・ルイス(1973~ 出演時21歳)、二人のアナーキーな凶悪ぶりもこの映画の見どころです。
a0212807_0331766.jpgニュース娯楽番組キャスターのウェイン役にロバート・ダウニー・Jr.(1965~)、さらにアクの強い刑務所長ドワイトを演じるトミー・リー・ジョーンズ(1946~)も強烈な個性を発揮して楽しませてくれます。
映画の冒頭とエンディングに私の好きな吟遊詩人レナード・コーエンの歌を2曲挿入しているのは、ロック好きなオリヴァー・ストーン監督の美学でしょう。
by blues_rock | 2016-11-05 00:05 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)