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心の時空

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ゴッド・ブレス・アメリカ  シネマの世界<第645話>

a0212807_1934713.jpgイギリス映画「サイト・シアーズ 殺人者のための英国観光ガイド」(こちら)と同じ年の2012年に製作されたアメリカ映画「ゴッド・ブレス・アメリカ」もアメリカの銃社会を痛烈に皮肉り、同時に形骸化した家族(親子)関係を痛快に嘲笑するヘヴィなブラック・コメディ映画です。
ボブキャット・ゴールドスウェイト監督(1962~)は、元コメディアンだっただけに見ている者を笑わせるのが、非常にうまく、ゴールドスウェイト監督の演出は、少し過剰なくらいドタバタ喜劇風ながら、些細なことで自分の癇気(かんき)に触れる(神経に触る)と相手構わず殺し、たとえば、テレビに映る人物が、少しでも自分の気に入らないムカつくようなことをa0212807_19392458.jpg言ったりしたりするとその人物の自宅や出演するテレビ局に押しかけ銃を乱射して殺すと云うとんでもないシリアル・キラー(連続殺人犯)をアッケラカンと描いています。
映画は、人生何をやってもうまく行かず世の中に不満をもつ中年男フランク(ジョエル・マーレイ 1962~ 名優ビル・マーレイの弟)が、妻に逃げられ娘からは、父親の自分との面会を拒否され、さらに主治医かa0212807_1940164.pngらも悪性の脳腫瘍を告げられました。
フランクは、同じとき好意を持つ同僚女性に彼女の好きな花や本をプレゼントしたことが、誤解されセクハラで会社を解雇されました。
災難続きのフランクは、落ち込み自宅に帰り人生に絶望、ピストル自殺することにしましたが、隣人の騒音で気が、散りピストルの引き金を引けませa0212807_19542579.jpgんでした。
そこでテレビを点けたところ、視聴者をバカ扱いするニュース・キャスターの偉そうな顔や愚劣なバラエティ番組でジコチューの自惚れの強い持ちならない女子高生が、バカ騒ぎするを見たとたんフランクは、考えを変えました。
銃を持ち出し隣人の車を盗み、バラエティ番組の撮影現場に向かいこの女子高生を射殺しました。
この現場を目撃していた劣等感の強い女子高生ロキシー(タラ・リン・バー 1993~)は、興奮しフランクの後を追a0212807_19565298.pngいました。
モーテルで覚悟を決め再度自殺しようとしていたフランクにロキシーは、新たな殺人を持ちかけました。
こうして中年男のフランクとまだ子供(少女)のような娘ロキシーとのどう見ても‘怪しいカップル’のアメリカ横断の殺人旅行(ロード・ムービー)が、始a0212807_2012546.pngまりました。
ピストルからライフルさらに自動小銃まで多様な高性能の銃器類が、闇ルートでいとも簡単に手に入るアメリカのお気楽な銃社会をゴールドスウェイト監督は、痛烈に皮肉った実に痛快なブラック・コメディ映画です。
a0212807_2021677.jpgこのところ日本でも理不尽で不条理な凶悪犯罪が、増えています。
わが国には、銃刀器類の所持を規制する法律(銃刀法)が、あるので直ちにアメリカのようにならないと推察するも街中に氾濫する子供向けの殺人(戦争)ゲームソフトやテレビの愚劣なコンバット(銃撃戦)番組は、若年層の幼い脳を洗脳しアドレナリンに刺激されバーチャル殺人快感に汚染された煽られa0212807_2025473.pngた未熟な脳が、リアル社会の理不尽で不条理な凶悪殺人を引き起こしているのかもしれません。
犯すリスク(危険性)は、事前にヘッジ(回避)しなければなりませんが、これは、自由な社会を満喫する私たち日本国民全員で考えなければならない重要な問題(凶悪犯罪の増加)と課題(罪と罰 ~ とくに‘死刑制度’の是非)です。 (「ナチュラル・ボーン・キラーズ」に続く)
by blues_rock | 2016-11-03 00:03 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)