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心の時空

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13時間 ベンガジの秘密の兵士  シネマの世界<第642話>

娯楽映画の巨匠マイケル・ベイ監督(1965~)の作品で、私の印象に残るのは、ベイ監督が、 30十代前半に撮った1996年映画「ザ・ロック」と1998年映画「アルマゲドン」くらいです。
a0212807_12233547.jpgその後は、インパクトのない荒唐無稽な劇画映画ばかりなので関心が、薄れてしまいました。
だが、ベイ監督・製作の最新作である2016年映画「13時間 ベンガジの秘密の兵士」は、イスラム圏で戦うアメリカ国家の現実を映したリアリティのある戦争アクション映画の佳作です。
ところが、「13時間 ベンガジの秘密の兵士」も2015年の政治劇映画の佳作「選挙の勝ち方教えます」 と同じく我が国では、劇場未公開(DVDスルー)扱いで、心底ガックリするばかり‥日本の映画評論家ならa0212807_12293983.jpgびにメディアやサイトで映画の紹介記事を担当する方たちに「無料券や招待券(つまりタダ券)で見た映画についてあれこれ書くな。自前で料金を払いきちんと見た映画を明晰に評論せよ。」と苦言を呈したいと思います。
自らカメラを持って撮影することもあるベイ監督(上と最後の写真)のカメラアングルやショットへのこだわりは、a0212807_123367.jpg半端ではなく、戦闘シーンの銃撃戦や迫撃砲の砲弾が、落ちていきなり爆発するのではなく、ワンバウンドして爆発するなど専門的な武器の知識を普通に取り入れて撮影しているので迫力満点、ベイ監督演出の意を汲んだ撮影監督ディオン・ビーブ(1968~、2001年「シャーロット・グレイ」、2013年「L.A. ギャング ストーリー」の撮影監督)のカメラが、インパクトのあるドキュメンタa0212807_1236512.jpgリーのような映像で孤立無援にして絶体絶命に陥ったCIA特殊警護チーム6名を追います。
出演者は、主演のジョン・クラシンスキー(1979~「プロミスト・ランド」マット・デイモンと共同脚本・製作)以外私の知らない俳優たちばかりながら 6名とも皆な特殊部隊からスカウトされて出演したように実戦のアクションをリアルに演じています。
a0212807_12364648.jpg映画は、カダフィ死去後のリビア、地中海に面した港湾都市ベンガジが、舞台です。
2012年9月11日夜、ベンガジのアメリカ領事館が、イスラム過激派の武装集団に襲撃され占拠されました。
領事館の近くにあるCIAの秘密基地が、領事館の緊急事態発生と救出要請SOSを傍受するも極秘で諜報(スパイ)活動しているCIA基地は、動くこと(救援出動)できず待機命令を受けますa0212807_12375574.jpgが、領事館から傍受する悲鳴にも似た緊迫した状況にCIA特殊警護チーム6名は、待機命令を無視し自分たちの意思で救援活動に向かいました。
敵味方区別の付かない崩壊後のイスラム独裁国家リビアの緊迫した状況を描いたこの「13時間 ベンガジの秘密の兵士」は、周りの誰が敵で、どこにいるのか分からない得体のしれない敵を闇に隠れて迎え撃つ恐怖と緊張感を終始漂わせて展開していきます。
a0212807_12382491.jpgベンガジのアメリカ領事館で起きた凄惨な13時間の戦闘は、非常にリアリティがあり、現在(いま)シリア周辺のイラン・イラク・トルコなど中東イスラム圏のどこかで毎日起きている無益で悲惨な戦争の断面というか、運悪く恐怖の悍(おぞ)ましい現場に居合わせたような思いでした。
名監督 是枝裕和(1962~)は、エッセイ集の中で、「見えないものと見えているもの」と題して、知らず語らずい
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つの間にか閉鎖的価値観(既得権益)に守られた私たち日本人(村社会)の島国根性(外の世界の多様な美しさ知らないで「美しい国」と引きこもり自画自賛する鎖国精神)を明晰に論破していましたが、私も同感です。
by blues_rock | 2016-10-26 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)