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心の時空

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名匠 ベルイマン監督(前編) 魔術師 / ペルソナ  シネマの世界<第638話>

スウェーデンの名匠イングマール・ベルイマン監督(1918~2007 舞台演出家)作品については、すでに何作か、拙ブログにて紹介いたしましたが、まだ書いていない '1950年代・1960年代・1970年代’ の作品から、それぞれa0212807_11113754.jpg一作を選びご紹介してベルイマン監督は、終わりにしたいと思います。
ベルイマン監督作品と云えば、「神の沈黙」、「愛と憎」、「生と死」などのテーマ(映画のプロット)が、難解で分からないという先入観に基づく誤解(ベルイマン監督作品を見ていない人に多い偏見)も多く、見るのを避けている方は、大損しています。
ベルイマン監督は、舞台演出家でもあるので、映画の演出にも演劇のような脚色も多く見られ出演者の演技にメリハリが、利いています。
1958年作品「魔術師」は、「第七の封印」、「野いちご」と続く1950年代最後の作品で1960年発表の「処女の泉」に続いていきます。
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「魔術師」は、ヴェネチア国際映画祭で絶賛され、審査員特別賞・パシネッティ賞・チネマ・ヌオヴォ賞の3賞を受賞、‘映像の魔術師’と称されたベルイマン監督作品前半の撮影を担った名撮影監督グンナール・フィッシェルa0212807_11153929.jpgのカメラワークが、秀悦です。
出演者も伝説の名優マックス・フォン・シドー(1929~)、名女優イングリッド・チューリン(1926~)、名女優ビビ・アンデショーン(1935~)とベルイマン監督作品の常連組で盤石な演技で見る者を大いに楽しませてくれます。
a0212807_11215350.jpgストックホルムを目指す魔術師フォーグラー(マックス・フォン・シドー)率いる旅芸人一座のイカサマ騒動とその顛末を描いたドラマです。
馬車には、座長のフォーグラーと妻で男装の助手マンダ(イングリッド・チューリン)、中世の魔女のようなフォーグラーの祖母、途中で拾われた道化俳優スペーゲル(ベント・エケロート)らが、乗って旅をしていました。
1967年作品「ペルソナ」は、ベルイマン監督が、製作・脚本を担い、撮影監督は、ベルイマン監督の後半作品の撮影を受け持つヴェン・ニクヴィスト(1922~2006)が、担当しています。
「ペルソナ」は、ベルイマン作品の常連女優にしてパートナーとなった名女優リヴ・ウルマン( 「ある結婚の風景」a0212807_11335081.jpgは、とくに秀逸)が、ベルイマン映画に初めて出演した作品です。
主人公のひとり看護婦アルマを演じるのは、ベルイマン作品の常連で名女優ビビ・アンデション(1935~)、もうひとりが、女優エリーサベットを演じるベルイマン作品の初出演女優リヴ・ウルマンで、二人の凄まじい演技バトルは、必見です。
a0212807_11344124.jpgベルイマン監督は、二人の女優に「カメラと私とが、協力して画面を作っていく」からと指示、劇中二人の女の間に流れる激しい感情や辛辣な空気が、見る者にも伝わってくるような光を駆使したニクヴィスト撮影監督の映像は、官能的でもあります。
後編に続く)
by blues_rock | 2016-10-06 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)