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トリプル9 裏切りのコード  シネマの世界<第604話>

オーストラリアの監督ジョン・ヒルコート(1961~ 秀作「欲望のバージニア」監督)が、撮った最新作「トリプル9 裏切りのコード」(監督・製作)もアメリカの恐怖‘銃社会’をまざまざと見せつけるクライム・サスペンス映画です。
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「999(トリプルナイン)」とは、職務中の警官が、何者かに銃で撃たれたり襲撃され殺されたりした場合、非常事態発生の緊急コード「999」が、発動されすべての警察官(警官・刑事・捜査官)は、自分の担当している職務をa0212807_1013992.jpg10分間停止し、この事件の犯人逮捕を最優先しなければならないという規則のことです。
映画は、アメリカ最大の凶悪犯罪都市アトランタで元特殊部隊軍人・悪徳刑事・汚職警官からなる武装5人組の強盗団が、白昼堂々銀行を襲撃するところから始まります。
この武装5人組強盗団の暗躍には、背後にロシア系イスラエル人の犯罪組織が、ありました。
a0212807_10135537.jpgアトランタ市警の中に強盗団に関わる腐敗刑事(と元警官)いて、裏切りと仲間意識の交錯する刑事たちお互いの疑心暗鬼を伏線(警察ものの定番)にして映画を見る者の目の前で起きるアトランタ市街地での強盗団と警察との激しい銃撃戦とその緊張感は、アメリカ銃社会の今日的なリアリズムがあり、その迫力は、並大抵ではありません。
武装5人組の強盗事件を捜査するアトランタ市警の若手刑事クリス(ケイシー・アフレック 1975~)は、同年代のa0212807_10162421.jpg刑事マーカス(アンソニー・マッキー 1979~ 「ハート・ロッカー」に出演)とコンビを組みましたが、マーカス刑事は、武装5人組強盗団メンバーの悪徳刑事でした。
リーダーは、元特殊部隊の軍人で、爆薬の専門家マイケル(キウェテル・イジョフォー 1974~ 「それでも夜は明ける」主演)でロシア系イスラエル人の犯罪組織を率いる冷酷非道な女ボス、イリーナ(ケイト・ウィンスレット 1975~ 1997年映画「タイタニック」主演、2008年「愛を読むひと」でアカデミー賞主演女優賞受賞)a0212807_10194175.jpgの手下でした。
イギリスの演劇学校出身だけあってケイト・ウィンスレットの冷血なロシアンマフィアの女ボスぶりは、存在感があり社会の裏にうごめく極悪人(ワル)を見事に演じています。
イリーナから一人息子を人質に取られたマイケルは、彼女の命令を受け政府施設に厳重に保管されているロシア系イスラエル人犯罪組織の証拠書類を武装5人組で強奪するため実直なa0212807_1021493.jpg担当刑事クリスを殺して「999(トリプルナイン)」を発動させ、その間10分の警察機能停止を利用し警備が、手薄になった政府施設を襲撃する犯罪計画を企てました。
一方、アトランタ市警の重大犯罪課のベテラン刑事アレン(ウディ・ハレルソン 1961~ )は、そのころ武装5人組による犯罪と推測される過去の類似事件から強盗団の中に警察内部の人間が、いることを割り出a0212807_10215331.jpgしていました。
武装5人組の中もリーダーのマイケルに対する反発さらに裏切りが出て事態は、思わぬ方向に展開していきます。
ヒルコート監督の最新作「トリプル9 裏切りのコード」は、キャスト(配役)もよく、大都市を背景にリアリティのある強烈なバイオレンスと迫力ある映像で見応えのあるポリス・ノワールの一級クライム・サスペンス映画でした。
a0212807_10222622.jpg練り込まれた脚本を書いたマット・クック(1978~)、スピーディな真迫の映像を撮った撮影監督ニコラス・カラカトサニス (1977~)、キレのある編集をしたディラン・ティチェナー(1968~)、市街地での激しい銃撃戦を設えたプロダンション・デザインのティム・グライムスなど製作スタッフ陣もなかなかの才能揃いと思いました。
by blues_rock | 2016-06-28 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)