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心の時空

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黒の魂  シネマの世界<第599話>

「イタリア映画祭 2015」で公開(劇場未公開)されたフランチェスコ・ムンズィ監督(1969~)の長編映画3作目となる「黒の魂」は、イタリア三大犯罪組織の一つ ‘ンドランゲタ’ の傘下にいる家族の物語です。
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他の二つの犯罪組織は、シチリアの‘コーザ・ノストラ’(「ゴッド・ファーザー Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」、コルリオーネ一家の故郷)と 北イタリアの‘カモッラ’(2008年「イル・ディーボ」と「ゴモラ」に主演した イタリアの名優 トニ・セルヴィッロ
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を参照のこと)ですが、「黒の魂」は、南イタリアが、拠点の ‘ンドランゲタ’ を描き、カラブリア州(イタリア半島の爪先)の山中を舞台に、ンドランゲタ組織内抗争に巻き込まれた三兄弟の悲劇にスポットを当てています。
a0212807_1413357.jpg「黒の魂」は、フィルム・ノアール映画ながら主人公の三兄弟が、辿る過酷な運命と兄弟三者三様の性格、さらに兄弟三人、お互いの確執と葛藤を映画の見どころにして、ムンズィ監督は、この映画をノワール・ファミリードラマにしました。
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マフィア(ギャング)の抗争によるドンパチと過激なバイオレンスが、ウリのギャング映画とこの「黒の魂」の決定的な違いは、壮絶なエンディングにあります。
a0212807_14144574.jpg日本では、一般公開されずイタリア映画祭2015での上映だけながらイタリアでは、イタリアのアカデミー賞と云われているダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で監督賞・作品賞・撮影賞ほかトータル9部門で受賞し大ヒットした映画です。
さて物語を簡単に説明すると長男ルチャーノ(ファブリツィオ・フェッラカーネ)は、村の争い事が嫌いで、ヤギを飼い家族と平穏に暮らしていました。
a0212807_14181649.jpg一方、次男のロッコ(ペッピ-ノ・マッツォッタ 1971~)は、ミラノで闇金融事業を営み、三男のルイジ(マルコ・レオナルディ 1971~ 「ニュー・シネマ・パラダイス」でサルバトーレの青年時代を演じる、右写真)と組んで、麻薬ディーラーである弟ルイジの動かす麻薬資金をマネー・ロンダリングしていました。
a0212807_14191932.jpg長男ルチャーノの一人息子レオは、羽振りの良い叔父ルイジに憧れています。
父親ルチャーノの心配も虚しく息子レオが、村で敵対するファミリーのバーを軽率な行動で威嚇したことから兄弟三人は、父親の代から続くンドランゲタの勢力争い巻き込まれていきました。
村の抗争を治めようとする長男ルチャーノは、末弟の三男ルイジが、暗殺され一人息子のレオまで惨殺されるa0212807_14213398.jpgに至り絶望の淵に立たされました。
そのころ次男ロッコは、ファミリーに所縁(ゆかり)のある男たちを集めていました。
イタリア映画なのにイタリア語の字幕が、表示されるくらい強烈なカラブリア訛りによる会話は、ハンディカメラで撮影した映像のリアリティと相俟って映画の中で起きる事件が、ドギュメンタリーのように生々しく伝わり映画のリアリズムをより迫力
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のあるものにしています。
by blues_rock | 2016-06-12 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)