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心の時空

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ブルーベルベット  シネマの世界<第598話>

a0212807_1063877.jpg‘カルト映画の巨匠’と称される名匠デヴィッド・リンチ監督(1946~ 1980年作品「エレファント・マン」、2001年作品「マルホランド・ドライブ」)の名を一躍有名にした作品が、1986年映画(監督・脚本)「ブルーベルベット」です。
「ブルーベルベット」については、いつか書こうと思いながら、私の頭の中をまとめ切れず、少しずつ書き、そして削りながら先送りしてきました。
映画は、言うなれば、アメリカのランバートンと云う田舎町を舞台に欲望と暴力が、渦巻く人間社会の暗部‥不法侵入、覗き見、性的虐待などの倒錯的な行為をミステリアスに描いたサスペンス映画です。
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映画の見どころ(ディテール)は、何といってもアメリカの1950年代(フィフティーズ)を醸し出すノスタルジーな雰囲気(プロダクションデザイン)とそこで起きる猟奇的な事件をコラボレーションさせた映像です。
a0212807_10284971.jpgこの映像を撮ったのは、撮影監督フレデリック・エルムス(1946~)で、リンチ監督独特のホラーのようなサスペンス映画ならオレに任せてくれと言わんばかりに「ブルーベルベット」を猟奇的かつミステリアスに撮っています。
登場する人物も奇怪な人たちで、場末のバーで‘ブルーベルベット’を妖しく唄うドロシー(イザベラ・ロッセリーニa0212807_10531399.jpg1952~ 往年の大女優イングリッド・バーグマン1915~1982 の娘)、彼女の夫と子供を人質に捕り変態的な性行為を強要する強暴な麻薬常習者のフランク(デニス・ホッパー 1936~2010)、彼は、ドロシーに執着し彼女の着るベルベットに異様に興奮、怪しげな幻覚ガスを吸いドロシーにサディスティックな性行為を行ない、ドロシーもその性a0212807_10541722.jpg行為にマゾヒスティックな快感を覚え泥沼から抜け出せずにいました。
ある日、故郷のランバートンに帰省中の大学生ジェフリー(カイル・マクラクラン 1959~)は、ドロシーの住むアパート近くで切除された耳を拾い、警察に届け、好奇心をもったことから次第に猟奇な事件に巻き込まれていきます。
a0212807_1058442.jpgジェフリーは、彼に好意をもつ高校の後輩で事件を調査する刑事の娘サンディ(ローラ・ダーン 1967~ 名俳優ブルース・ダーン 1936~ の娘、「わたしに会うまでの1600キロ」の母親役を好演)に協力を依頼しました。
草の下で蠢く昆虫のアップ、フランクの性的虐待とドロシーの性的倒錯、ドロシーに恋するジェフリーのクローゼットからの覗き見など「ブルーベルベット」の数々のシーンは、公開当時からモラル論争を引き起こしましたが、一方で熱狂的なファンも多いカルト映画の名作です。
この映画の良さは、見ないと分からないと思いますので、興味ある方は、サウンドトラックに流れるピーター・ウルフ(1946~‘J・ガイルズ・バンド’のヴォーカリスト)の艶のある歌を楽しみながらご覧ください。
by blues_rock | 2016-06-10 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)