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心の時空

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赤線地帯(サブテーマ 世にも不思議な物語)  シネマの世界<第574話>

今から58年前の今日、昭和33年(1958年)3月31日に赤線制度(公娼=公認売春)が、廃止となり翌日4月1日から「売春防止法」の完全施行により公認売春は、全面禁止になりました。
その「売春防止法」が、国会で審議されている昭和30年(1955年)前後の性風俗(赤線)と騒然としている社会情勢を女性映画の巨匠 溝口健二監督a0212807_21274675.jpg(1898~1956 プロファィル  「雨月物語」参照)は、1956年にリアルタイムで映画のタイトルもずばり「赤線地帯」として撮りました。
溝口監督の遺作となった名作「赤線地帯」を今夜のシネマの世界でご紹介するのと併せ「世にも不思議な物語」と題して(サブテーマにして)「売春防止法」の実態について書きたいと思います。
まず、映画「赤線地帯」を紹介しますと映画は、戦後日本の混沌とした貧困社会の状況を完璧主義者溝口監督ならではの冷徹なリアリズムによる演出で、吉原の風俗サロン「夢の里」を舞台に、そこで働く女性(売春する娼婦)たちの群像劇として描いています。
溝口監督作品の撮影には、欠かせない盟友宮川一夫撮影監督(1908~1999)が、撮ったモノクロフィルムによる長回し(ワンシーン・ワンカット)の映像は、流麗で活き活きしており、最後のショットまで緊張感にあふれています。
利かん気の強い娼婦役の京マチ子 1924~ 出演時32歳 プロファィル こちら)、強かな娼婦役の若尾文子 1933~ 出演時23歳)ほか往年の女優たちの競演に日本映画の黄金時代を見ることができます。
a0212807_21305281.jpg映画「赤線地帯」は、前述のとおり私の目に奇異に映る「売春防止法」について「世にも不思議な物語」として書きました。
この法律は、抜け穴だらけで‥(定義) 第二条 この法律で「売春」とは、対償を受けまたは受ける約束で不特定の相手方と性交することをいう、とあり 「特定の相手(恋人や愛人、女友だち)となら‘売春してよい’と解釈できます。
男と女のいるところ人類最初の職業と言われる売春が、このザル法で取り締まれるはずはありません。
遊郭は、戦後赤線地帯(廓街)となり売春防止法の施行でトルコ風呂が、その代わりとなり、名称のトルコは、親a0212807_2342333.jpg日国トルコのイメージを損なうということでソープランドとか、なんとかヘルスとかに名称を変えても売春は、売春です。
いまや風俗と称する性産業(セックスビジネス)は、数多あり全国至るところで繁盛しています。
素人娘の売春を‘援助交際(エンコウ)’と詐称し、自己正当しても売春は、売春、欺瞞(ぎまん)以外の何ものでもありません。
それとも援交するのは、特定の相手だからお金(お小遣い)もらっても 売春には、ならないのかな?
なかでも、私にさっぱり分からないのが、ポルノ(AV)に出演するAV女優の売春、その性行為には、多額のマネーが、支払われ、a0212807_23514844.jpg
これこそ正面切って堂々と売春防止法に違反しているように私には、思えますが、ポルノ(AV)は、大勢のスタッフの前でカメラを回し撮影する‘アート(映像芸術)’なので、AV女優(=売春婦)に支払われるギャラ(映画出演料)として売春防止法の適用外(お咎めがなし)なんて、やはりこの法律は、ザル法で悪法とまでは云いませんが、やはり間違っています。
私は、刑法175条わいせつ物頒布等の罪として過剰に適用される春画(の浮世絵や肉筆画)展示の禁止や制約、映倫が、映画のセックスシーンやヌードシーンにボカシを入れるなどゲスの極で愚の骨頂、断固反対、全面a0212807_23522284.jpg解禁を主張します。
現実に適応しないザル法の売春防止法も廃止し性行為は、個人の自由にしたらどうでしょうか?
私の意見として、性は、個人の自由と尊厳に属する人権の基本だと常日ごろ考えています。
そんなことしたら巷で性は、乱れ、性風俗の悪化により性犯罪が、激増すると目くじら立てて怒る品行方正な人たち(この方々に倒錯と変態が多い)も数多いることでしょう。
ザル法の売春防止法など何の役にも立っておらず、欺瞞(安易な言い換え)と詐称(だまし)の大氾濫こそが、a0212807_23534059.jpg健全な社会に生きようとする人たちや個人の尊厳を守ろうと努力する市民の障害になっています。
一方、刑法176条の「強制わいせつ罪」の‘個人の尊厳’を否定し健全な自由主義社会のルールを破壊する性犯罪への刑罰は、もっと強化すべきと思慮します。
殺人は、云うに及ばず人権を蹂躙し個人の尊厳を否定した青少年の性犯罪や性異常者の犯罪には、死刑や終身刑(恩赦の減刑がある無期懲役刑は廃止)の適用など刑法を全面的に改正しその罪と罰に応じた厳格な量刑に処すべきと思います。
私たちの自由には、それを享受する対価として自己の責任と他者の尊厳と自由を侵害したときの結果について重い責任が、伴うことを明確に教えることこそ私は、教育の根幹と思います。
映画「赤線地帯」から脱線して「世にも不思議な物語」の戯言にお付き合いくださりありがとうございました。
by blues_rock | 2016-03-31 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)