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心の時空

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美しき諍い女  シネマの世界<第565話>

フランス映画ヌーヴェルヴァーグの中心人物であった奇才ジャック・リヴェット監督(1928~2016没、享年87歳)が、先月末に亡くなりました。
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私には、ジャック・リヴェット監督=1991年映画「美しき諍い女」=エマニュエル・ベアール(参考「愛と宿命の泉 第Ⅱ部 泉のマノン」)の美貌と美しいヌードが、ワンセットとなって私の印象に強く残っています。
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映画も238分(4時間)と長尺ながら‘傑作’なので長いと感じることはありません。
映画は、ミシェル・ピコリ(1925~)演じる世捨て人のような画家フレンホーフェルが、エマニュエル・ベアール
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(1963~ 「河は呼んでいる」の作詞・作曲家で歌ったギイ・ベアールの娘)演じる若い女性マリアンヌをモデルに、長い間制作を中断していた「美しき諍い女」を再び描き始め描きあげるまでの物語です
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エマニュエル・ベアールが、この映画で演じるシーンのほとんどが、画家のモデルとしてオールヌードで、エマニュエル・ベアールの若く美しい全裸の肢体(映像に下品なボカシ無しはありません)は、正に芸術品です。
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映画にストーリーは、ほとんどなく初老の画家フレンホーフェルが、全裸の若いマリアンヌを延々と描き続け、その光景(シークエンス)をカメラの長回しで撮り、静寂なアトリエの中で聴こえて来るのは、画家の動かすペンや
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木炭、絵筆の音だけです。
画家フレンホーフェル役のミシェル・ピコリが、マリアンヌを描いているシーンは、実在の画家ベルナール・デュ
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フール(1922~)が、ミシェル・ピコリの代わりに描いているシーンで、そのシーンを見ているだけで画家とモデルとの緊張感が、こちらに伝わってきます。
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その緊張感が、性的倒錯の官能的情感(=エロティシズム)を醸し出しています。
私は、うっとりと撮影当時20代半ば過ぎくらいの美しき女神‘エマニュエル・ベアール’を見ていました。
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映画「美しき諍い女」の原作は、フランスの文豪バルザックが、1831年に発表した小説「知られざる傑作」で、劇中の画家フレンホーフェルは、フランスの画家プーサンが、モデルです。
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フレンホーフェルは、未完成だった「美しき諍い女」を完成させますが、別の「美しき諍い女」を公開しました。
完成した本物の「美しき諍い女」を見たのは、フレンホーフェルが、制作を中断したときのモデルであった妻の
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リズと再び自分に描く意欲を蘇らせたマリアンヌだけでした。
画家フレンホーフェルの妻リズを演じているのは、ジェーン・バーキン(1946~ 女優シャルロット・ゲンズブールa0212807_17534084.jpgは娘)で、フレンホーフェルが、生涯最期の絵として制作途中に中断した「美しき諍い女」の元モデルだったリズ役ジェーン・バーキンの物憂げな雰囲気が、印象的でした。
エマニュエル・ベアールの美しい容姿ともどもアンヌュイな表情のジェーン・バーキンも見どころです。
「美しき諍い女」は、カンヌ国際映画祭審査員特別賞(グランプリ)を受賞しています。
by blues_rock | 2016-02-24 10:33 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)