ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

ザ・ウォーク  シネマの世界<第559話>

現在公開中の「ブリッジ・オブ・スパイ」を大野城市の映画館(シネマコンプレックス)に見に行くと下調べしていた時間と違うのでがっかり、このまま帰るのもシャクだから何かないかなとボードを探したらタイミング良く「ザ・ウォーク」
a0212807_12112527.jpg
の上映に間に合うので映画の内容も良く知らないままあまり期待しないで入りました。
これが、どっこい私の期待に大いに反して‘大当たり’‥「ザ・ウォーク」の監督は、なんと名匠ロバート・ゼメキスa0212807_12324373.jpg監督(1952~ 1985年「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、1988年「ロジャー・ラビット」、1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」、1997年「コンタクト」、2000年「キャスト・アウェイ」、最近では2012年「フライト」など印象に残る作品の監督)で、キャストもうれしいことにジョゼフ・ゴードン=レヴィット(1981~ 「インセプション」、「ダークナイト・ライジング」、2010年「メタルヘッド」a0212807_12331843.jpg
のキレたヘビメタ野郎も良かった)そして、シャルロット・ルボン(1986~ 「マダム・マロリーと魔法のスパイス」)さらに名優のベン・キングズレー(1943~)の顔もあり映画のゾクゾクするスリルと相俟って次第に見入っていました。
さて、どう‘大当たり’だったかと云うと「ザ・ウォーク」は、1974年8月7日にニューヨークで当時まだ建築中であっa0212807_12335775.jpgた地上411㍍110階建ての超高層ツインタワー「世界貿易センター(2001年9月11日の同時多発テロにより崩壊したワールド・トレードセンター)」の北棟と南棟の屋上をワイヤーロープで結び‘命綱なし’で渡った(渡るどころか北棟と南棟の間を何度も往復さらにロープの上に座ったり寝そべったりした)フランスの大道芸人(綱渡り人)フィリップ・プティ(1949~)の実話をドキュメンタリーのように最新VFXの映像技術(2D・3D)を使って描いておりスリルで股間が、縮みあがるような臨場感(リアリティ)を感じました。
さほどの高所恐怖症ではない私もさすがにジョゼフ・ゴードン=レヴィット演じるフィリップが、地上411㍍上空の張り出した超高層ビル工事中の鉄骨先端に立ち平然と下を眺めるシーンや両ツインタワーを繋いだワイヤーロープの上を渡るシーンでは、手のハンカチを握り締め股間ゾクゾクの連続です。
a0212807_12343999.jpgフィリップ・プティは、ニューヨークの超高層ビル(ツインタワー)を綱渡りする以前に、1971年6月26日パリのノートルダム大聖堂(地上75㍍)尖塔間の綱渡りに成功、続いて1973年6月3日シドニーのハーバーブリッジ(世界最大のアーチ型鉄橋)の綱渡り横断に成功しています。
映画は、主人公のフィリップ・プティが、アメリカのツインタワー「世界貿易センター」を‘命綱なしの綱渡り’(フィa0212807_12364370.jpgリップ本人いわくアナーキスト芸術家のクーデター、つまり非合法の犯罪芸術)をなぜ計画しどのように成し遂げたかを描いています。
1949年生まれのフィリップ少年は、サーカスで見た綱渡り曲芸に心を奪われそれ以来綱渡りに没頭、呆れ果てた父親に勘当され17歳で家出、パリに行き綱渡り大道芸(ストリート・パフォーマンス)a0212807_12393112.jpgで生計を立てていました。
そんなある日、24歳のフィリップは、新聞記事の‥ニューヨークで建築中の地上411㍍という超高層ツインビルの写真に釘付けとなり、その場でこの超高層ツインビルの間にロープをかけ綱渡りすることを決心しました。
応援してくれる仲間を募り用意周到に準備するもハプニングの連続で実行不可能と思われましたが‥フィリップa0212807_12434657.jpg自身も超高層ツインビルの真下から上を見あげて一度は怯みながらも‘絶対渡るという不屈の精神’で成し遂げました。(予告編をこちらに貼付しますので高所恐怖症でない方のみご覧ください。)
この地上411㍍の命を懸けた綱渡りは、もう誰も二度とできない“史上最も美しい犯罪芸術”として世界中のパフォーマンス・アーチストたちから絶賛されました。
a0212807_12442030.jpg
フィリップ・プティは、ニューヨーク市警察から100にも及ぶ条例違反で逮捕され裁判にかけられるも裁判所の判決が、シャレでいて「セントラルパークでニューヨーク市民に綱渡りの大道芸を見せること」、非合法の犯罪芸術a0212807_12451688.jpgに対するこの粋な判決に判事の懐の深さ(人のためにある法のセンス)を感じます。
ゼメキス監督は、非道の911同時多発テロにより消滅したツインタワー超高層ビル「ワールド・トレードセンター」をCG(VFX)映像でリアルに再現、テロの犠牲者3千余名の方々へのレクリエムと併せ、永遠の記憶としてこの映画「ザ・ウォーク」を撮ったのではないかと想像しました。 (上写真:1974年8月7日超高層のツインタワー世界貿易センタービルを渡るフィリップ・プティ)
by blues_rock | 2016-02-08 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)