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心の時空

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鬼才 ポール・トーマス・アンダーソン監督(後編)  シネマの世界<第527話>

a0212807_20413790.jpg「マグノリア」は、お互い関係のない男女9人が、それぞれの事件を通して関わっていく(お互い意識せずに出遭っていく)24時間を描いた群像劇で、3時間を超える長尺(長編)ながら、登場人物たちの心の奥底にある怨念や憎悪、確執と葛藤など彼らの負の愛情(心の裏側)、孤独の影に隠れている‘やさしさ’を見せながらドラマ(群像劇)を盛りあげていく手腕(脚本と演出)は、本当にスゴイと思います。
映画に登場する老若男女9人は、不思議な縁(えにし)で繋がり、彼らの不幸な人生が、その縁(えにし)に絡みもつれ、やがて解(ほど)けて和解という糸に結ばれていくというストーリーです。
劇中、終始不機嫌で仏頂面しているジャンキーのメローラ・ウォルターズ(1968~)が、最後に涙ぐんでニコッと笑うエンディングは、すばらしいシーン(下写真)でした。
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アンダーソン監督は、(この映画について)「エイミー・マン(1960~ シンガーソングライター)の歌(アルバム「バチュラーNo.2」)にインスパイアされて作った、小説を映画にするのと同じコンセプトで彼女の音楽を映画化してみたかった。」と述べています。
a0212807_20451767.jpgエンドクレジットにエイミー・マンの歌う「セイブ・ミー」が、流れます。
「マグノリア」は、ベルリン国際映画祭で金熊賞(グランプリ)を受賞しました。
2002年作品「パンチドランク・ラブ」は、ペーソスあふれるコメディ映画と云うか、ブラックユーモアによるユニークなコメディ映画と云うべきか、ギャグ満載の映画です。
この映画もアンダーソン監督(脚本・製作)のユニークな演出とそれに応える映像で撮るエルスウィット撮影監督a0212807_20455567.jpgの手腕が、生んだ作品で、カンヌ国際映画祭監督賞を受賞しています。
ロサンゼルスに住む独身男性バリー(アダム・サンドラー1966)は、トイレ掃除用ラバーカップや変わった日用品を製造販売する小さな会社のオーナーでした。
普段は、おとなしく真面目な青年ながら、何かにつけ口うるさい姉たちの中で育ったため追いつめられストレスが、溜まると情緒不安定になり突然切れる性格でした。
また女性に対する不信感も相当なもので引きこもりの孤独な中年男性でした
a0212807_212275.jpgそんなバリーの関心は、ヘルシー・チョイス社の特典プリンを大量に買い、プリン代よりも価値のある特典の航空会社マイレージをたくさん貯めること(実話)でした。
ある日、彼の職場を訪ねて来た姉から彼女の同僚リナ(エミリー・ワトソン 1967~ 1996年「奇跡の海」でデビュー)を紹介されました。
静かでやさしい感じの彼女に惹かれたバリーは、不器用ながら彼女を食事に誘い、二人の距離も少しずつ縮まっていきました。
ある夜、バリーが、ふとダイヤルを回したテレフォンセックスのサービスコールは、インチキで彼のクレジット・カードに法外な利用料請求が来ました。
支払わないバリーに元締めのボス(フィリップ・シーモア・ホフマン)から脅迫電話が、かかって来ました。
そして、プロの集金人が、取り立てに来て暴力でバリーから有り金を奪って行きました。
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再びじっと我慢の人生へ逆戻りするかと思われたバリーですが、暴力によるストレスでブチ切れた彼は、自分を奮い立たせ強奪された金を取り返しにボスの元に向かいました。 (上写真:ポール・トーマス・アンダーソン監督)
by blues_rock | 2015-10-26 00:06 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)