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心の時空

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ホドロフスキーのDUNE(ドキュメンタリー映画)  シネマの世界<第519話>

a0212807_22425412.jpgチリの映画監督アレハンドロ・ホドロフスキー監督(1929~)の作品数は、少ないものの生きた伝説となった映画監督です。
とくに監督・脚本・主演・音楽を一人で担い撮影した1971年作品「エル・トポ」のインパクトは、強烈でした。
この映画を見たジョン・レノンは、アレハンドロ・ホドロフスキー監督作品の虜(とりこ)になり、「エル・トポ」と当時まだ企画段階の1973年作品「ホーリー・マウンテン」の配給権を45万ドルで取得したというエピソードが、あるくらいホドロフスキー監督は、斬新で個性的な映画監督でした。
1975年、ホドロフスキー監督46歳、フランスの映画プロデューサー ミシェル・セドゥー(1947~)28歳の二人は、今までダレも見たこa0212807_2244653.jpgとのない荒唐無稽ながら壮大な宇宙を舞台にした映画「DUNE」を企画し製作の準備に取りかかりました。
世界中の名立たる俳優たちを(芸術家・ロックミュージシャンなども)キャスト、製作スタッフ陣には、各分野の異才たちを迎え製作準備に入りました。
a0212807_22463395.jpgしかし、ホドロフスキー監督の途轍もない映画のイメージ(プロット)に資金提供する複数の映画会社すべてが、尻込みしました。
いくらかかるか分からない莫大な予算、12時間にも及ぶ上映時間というその企画は“実現しなかった映画史上最も有名な映画”と言われ、映画史の伝説になりました。
a0212807_22582114.jpgこの「世界のSF映画を変えた未完の映画「DUNE」をめぐるドキュメンタリー映画「ホドロフスキーのDUNE」は、2013年スイスの映画監督フランク・パヴィッチ(1973~)が、尊敬するホドロフスキー監督に願い出て許可をもらい撮った記録映画です。
ホドロフスキー監督は、息子ブロンティス(1962~ 「エル・トポ」に息子役で出演)より10歳以上も若いパヴィッチ監督のインタヴューに終始笑顔で答え、辛辣なことをさらりとそれも平然と言うところがおもしろく私は、たいへん興味深く見ました。
a0212807_232690.jpg「DUNE」のイントロダクション(こちら)をご覧いただけるとよく分かりますが、錚々たるスタッフ陣とキャストの顔ぶれに驚きます。
この「DUNE」製作のために準備された膨大な絵コンテは、その後製作されたSF映画‥例えば、ざっと挙げても1979年「エイリアン」、1982年「ブレード・ランナー」、1989年「トレマーズ」、1999年「スター・ウォーズ」、1999年「マトリックス」、2012年a0212807_2355961.jpg「プロメテウス」などの映像イメージに影響を与えています。
パヴィッチ監督は、「ホドロフスキーは、映画を完成させたかったのか、世界を変えたかったのか? もし世界を変えたかったのなら、それは達成された。」とメディアのインタヴューに答えています。
a0212807_2371195.jpg85歳のホドロフスキー監督は、23年ぶりに「DUNE」のプロデューサーであったミシェル・セドウと組み新作「リアリティのダンス」を発表しました。
次回、2014年に日本公開されたこの「リアリティのダンス」を紹介します。         (上写真:アレハンドロ・ホドロフスキー監督とフランク・パヴィッチ監督)
by blues_rock | 2015-09-23 00:23 | 映画(シネマの世界) | Comments(2)
Commented by yasi at 2015-12-28 18:37 x
この映画について語り出すと止まらないのですが、簡潔に。
1979年に「エイリアン」とギーガーに出合い、画集でDUNEというタイトルに遭遇しました。「エイリアン」のスタッフがそれ以前に画策していた幻のプロジェクトとは一体?妄想は膨らみそれが30年以上続いたのです。
紆余曲折して、ラウレンティス/リンチの手によって映画化されましたがその出来は、評論家にもホドロフスキーにも酷評されました。
それと一つ指摘を。掲載されているギーガーのデザイン画ですが、これはラウレンティスに権利が渡ったあと1979年頃(当時R.スコットが監督候補でした)のものです。ホドロフスキーの企画の(1975年当時)ためではありませんので念のため。
Commented by blues_rock at 2015-12-28 19:20
yasi様、コメントならびにご指摘、ありがとうございました。
私も曖昧なまま掲載してしまいました。
現在の最先端映画技術(SFX・VFX・○Dなど)を駆使してこの「DUNE」を映画化(企画・製作)する気骨のあるプロデューサーが、いないかな?と夢見ています。
過去の芸術であるピカソやゴーギャン、サム・フランシスの絵画(油絵)1枚に100億円以上のマネーを支払うくらいなら、新しい映像芸術にポンと100億円投資する金持ちも一人くらいいても良いのではと他力本願の願かけをしています。